有価証券報告書-第18期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/26 13:17
【資料】
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【項目】
110項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の資産合計は2,124,539千円となり、前事業年度末に比べ229,565千円増加しました。
これは主に、現金及び預金が22,309千円、リース資産が19,936千円それぞれ減少したのに対し、売掛金が294,232千円、仕掛品が27,835千円、ソフトウエアが15,408千円それぞれ増加したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債合計は1,060,531千円となり、前事業年度末に比べ21,849千円増加しました。
これは主に、契約負債が157,875千円、未払法人税等が18,818千円それぞれ減少したのに対し、長期借入金が151,440千円、買掛金が64,013千円、1年内返済予定の長期借入金が20,706千円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産は1,064,007千円となり、前事業年度末に比べ207,715千円増加しました。
これは、利益剰余金が161,482千円、資本金及び資本準備金がそれぞれ23,116千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
製造業の中でも化学産業は、原料や素材を担う産業として経済の発展を支えてきました。しかしながら、多くの製品や製法にイノベーションが起こる中、同産業は長きにわたってその登場からほとんど姿を変えておらず、現在も未だ重厚長大のエネルギー大量消費型のプロセスが多く残っています。
当社は、「何を作るか」ではなく「どのように作るか」に着目し、製造プロセスを化石資源由来の「熱と圧力」から電気由来の「マイクロ波」に置き換えることで、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」な環境対応型プロセスのグローバルスタンダード化を目指す技術プロバイダーです。
当社は、「デザイン力」及び「要素技術群」からなる技術プラットフォームを駆使して、顧客課題に応じて、ラボ開発、実証開発といった研究開発フェーズから、実機製作、製造支援といった事業フェーズまでをワンストップでソリューションとして提供しております。現在では、炭素素材、ケミカルリサイクル、金属製錬/鉱山プロセス、電子材料、医薬品などの幅広い分野において研究開発のパイプライン拡充及び積極的な事業開発活動を行っております。
近年、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、「カーボンニュートラル」を目指す動きが世界的に加速しております。わが国でも2020年10月、臨時国会で「2050年カーボンニュートラル」が宣言されたことを受け、経済産業省により2兆円のグリーンイノベーション基金が造成されるなど、二酸化炭素排出の削減を経営課題として取り組む企業等に対して、研究開発・実証から社会実装までを継続して支援を行う機運が高まっております。
マイクロ波プロセスは、従来の「外部から」「間接的」「全体」にエネルギーを伝達するプロセスに対して、「内部から」「直接的」「ターゲットした物質」に効率的にエネルギーを伝達することが可能であり、エネルギー削減を実現することができます。さらに、2000年代以降、安価、かつ発電量が増えてきた自然エネルギー由来の電気と組み合わせた「電化」のプロセスとして大幅な二酸化炭素削減が可能であるため、カーボンニュートラル実現に向けた有望なキーテクノロジーとして注目されております。
実際に当社では複数の化学企業と協業しながら、従来の製造プロセスを当社技術プラットフォームによって革新していく共同開発プロジェクトを進めております。具体的に当事業年度に推進した主要な開発プロジェクトとして下記が挙げられます。
(1) 金属製錬/鉱山プロセスにおけるマイクロ波を利用した標準ベンチ装置を完工。
(2) ニッケル鉱石の製錬技術に関する大平洋金属株式会社との共同開発において、マイクロ波標準ベンチ装置を用いたニッケル鉱石の煆焼及び還元に成功。
(3) 株式会社MiRESSOとの間でベリリウム製造実証におけるマイクロ波加熱反応器の設計及び製造に関する業務委託契約を締結。
(4) 鉱石製錬用のマイクロ波回転炉床炉の設計及び製造に関する中外炉工業株式会社との戦略的提携を発表。
(5) 南鳥島沖海底に存在するマンガンノジュール鉱石の製錬に関して、東京大学が採択された東京都の支援事業※に参画し、マイクロ波を用いた鉱石の煆焼試験を開始(※「GX関連産業創出へ向けた早期社会実装化支援事業」における「海底鉱物資源の製錬方法の開発」)
(6) マイクロ波ケミカルリサイクルにおいて、「小型分散型」「連続式」の技術形態を検証することを目的として、連続運転可能な実証機を完工。
(7) 株式会社レゾナック・ホールディングスと進めていた、使用済みプラを直接基礎化学品へ再生するケミカルリサイクルの共同開発において、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業」に採択され、技術開発を本格化。
このように、既存の開発案件を着実に進めつつ、新領域の開発案件獲得にも取り組んだ結果、当事業年度は、新規案件獲得数は通期計画29件に対して24件、契約済みの案件総数は通期計画61件に対して71件となりました。
以上の結果、当事業年度における経営成績は、売上高1,608,403千円(前年同期比13.7%の減少)、営業利益187,394千円(前年同期比39.4%の増加)、経常利益182,126千円(前年同期比39.1%の増加)、当期純利益161,482千円(前年同期は944,895千円の当期純損失)となりました。
また、当社は、マイクロ波化学関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ22,309千円減少し507,095千円となりました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、73,516千円の支出(前事業年度は205,747千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益164,332千円、減価償却費101,904千円、固定資産除却損31,694千円、未収入金の減少額69,683千円、仕入債務の増加額64,013千円を計上したのに対し、売上債権の増加額294,232千円、契約負債の減少額157,875千円、棚卸資産の増加額31,293千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、147,235千円の支出(前事業年度は797,816千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出117,001千円、有形固定資産の除却による支出29,809千円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、198,443千円の収入(前事業年度は124,794千円の支出)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出19,936千円を計上したのに対し、長期借入れによる収入180,000千円、株式の発行による収入46,233千円を計上したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。なお、当社はマイクロ波化学関連事業の単一セグメントであるため、売上高の主な内訳別に記載しております。
区分当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
フェーズ1(千円)246,73051.4
フェーズ2(千円)873,11685.2
フェーズ3(千円)15,000-
フェーズ4(千円)656-
その他(千円)5432.0
合計(千円)1,136,04674.1

c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はマイクロ波化学関連事業の単一セグメントであるため、売上高の主な内訳別に記載しております。
区分当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
前年同期比(%)
フェーズ1(千円)258,48045.7
フェーズ2(千円)1,330,223104.4
フェーズ3(千円)15,000-
フェーズ4(千円)656-
その他(千円)4,04316.8
合計(千円)1,608,40386.3

(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
当事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱MiRESSO--187,00011.6
大日本印刷㈱--178,00011.1
三井化学㈱866,12346.5--

2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における財政状態及び経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フロー、資本の財源及び資金の流動性
当社は、基盤技術の強化をはかるべく、積極的に研究開発活動を実施してまいりましたが、今後も継続して実施する方針であり、必要な資金は、自己資金、金融機関からの借入金、新株発行による調達資金により充当することとしております。
当社の資金の流動性については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の分析
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、1)新規契約獲得数、2)契約総数、及び3)フェーズ別売上高を主な経営指標として重視しており、各指標の進捗度は以下のとおりです。
新規契約獲得数及び契約総数
2023年3月期2024年3月期2025年3月期
新規契約獲得数27件27件24件
契約総数61件64件71件

フェーズ別売上高
2023年3月期2024年3月期2025年3月期
フェーズ1567,193千円565,112千円258,480千円
フェーズ2593,960千円1,274,108千円1,330,223千円
フェーズ335,000千円-15,000千円
フェーズ4--656千円
その他19,200千円24,100千円4,043千円
合計1,215,353千円1,863,320千円1,608,403千円

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