9227 マイクロ波化学

有報資料
127項目
Link
CSV,JSON
IRBANK 公式AIに無料相談IRBANKをAIにつなぐ

毎回URLを貼らずに、AIから直接データを引けます

普段使っているAIに聞く

有価証券報告書-第19期(2025/04/01-2026/06/30)

【提出】
2026/09/17 16:41
【資料】
PDFをみる
【項目】
127項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の資産合計は1,399,210千円となり、前事業年度末に比べ725,328千円減少しました。
これは主に、売掛金が461,056千円、有形固定資産が129,062千円、現金及び預金が105,905千円それぞれ減少したことによるものであります。
(負債)
当事業年度末の負債合計は1,246,306千円となり、前事業年度末に比べ185,774千円増加しました。
これは主に、契約負債が69,752千円、買掛金が62,687千円、それぞれ減少したのに対し、長期借入金が327,500千円、1年内返済予定の長期借入金が109,440千円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当事業年度末の純資産は152,904千円となり、前事業年度末に比べ911,102千円減少しました。
これは、資本金及び資本準備金が10,775千円、新株予約権が32,225千円それぞれ増加したのに対し、利益剰余金が964,878千円減少したことによるものであります。
② 経営成績の状況
決算期変更に伴い、当社の当事業年度は15か月の変則決算となっております。このため、前事業年度との比較は行っておりません。
製造業の中でも化学産業は、原料や素材を担う産業として経済の発展を支えてきました。しかしながら、多くの製品や製法にイノベーションが起こる中、同産業は長きにわたってその登場からほとんど姿を変えておらず、現在も未だ重厚長大のエネルギー大量消費型のプロセスが多く残っています。
当社は、「何を作るか」ではなく「どのように作るか」に着目し、製造プロセスを化石資源由来の「熱と圧力」から電気由来の「マイクロ波」に置き換えることで、「省エネルギー」・「高効率」・「コンパクト」な環境対応型プロセスのグローバルスタンダード化を目指す技術プロバイダーです。
当社は、「デザイン力」及び「要素技術群」からなる技術プラットフォームを駆使して、顧客課題に応じて、ラボ開発、実証開発といった研究開発フェーズから、実機製作、製造支援といった事業フェーズまでをワンストップでソリューションとして提供しております。現在では、炭素素材、ケミカルリサイクル、金属製錬/鉱山プロセス、電子材料、医薬品などの幅広い分野において研究開発のパイプライン拡充及び積極的な事業開発活動を行っております。
近年、地球規模の課題である気候変動問題の解決に向けて、「カーボンニュートラル」を目指す動きが世界的に加速しております。わが国でも2020年10月、臨時国会で「2050年カーボンニュートラル」が宣言されたことを受け、経済産業省により2兆円のグリーンイノベーション基金が造成されるなど、二酸化炭素排出の削減を経営課題として取り組む企業等に対して、研究開発・実証から社会実装までを継続して支援を行う機運が高まっております。
マイクロ波プロセスは、従来の「外部から」「間接的」「全体」にエネルギーを伝達するプロセスに対して、「内部から」「直接的」「ターゲットした物質」に効率的にエネルギーを伝達することが可能であり、エネルギー削減を実現することができます。さらに、2000年代以降、安価、かつ発電量が増えてきた自然エネルギー由来の電気と組み合わせた「電化」のプロセスとして大幅な二酸化炭素削減が可能であるため、カーボンニュートラル実現に向けた有望なキーテクノロジーとして注目されております。
実際に当社では複数の化学企業と協業しながら、従来の製造プロセスを当社技術プラットフォームによって革新していく共同開発プロジェクトを進めております。具体的に当事業年度に推進した主要な開発プロジェクトとして下記が挙げられます。
(1) 横浜市鶴見区に研究拠点「横浜ラボ」を開設し、2025年7月1日よりマイクロ波発振器の内製化を目指すプロジェクトの本格稼働を開始。
(2) 三菱ケミカル株式会社と共同開発した技術で再生されたアクリル樹脂リサイクル材がHondaの新型軽乗用EVに採用。
(3) 三井物産株式会社と共同で開発を進めるマイクロ波を用いた低炭素リチウム鉱石製錬技術におけるパイロット機が完成し、実証試験を開始。
(4) TREホールディングス株式会社の連結子会社である株式会社タケエイと共同で、環境省の補助事業に「マイクロ波を利用した太陽光パネルガラス付着有機物除去によるガラスカレット水平リサイクルの実証事業」を申請し、採択。同実証事業を開始。
(5) 早稲田大学発の医療機器スタートアップCoreTissue BioEngineering株式会社と、膝前十字靱帯再建手術向けの『組織再生型靱帯』の実用化に向け、マイクロ波を用いた脱細胞化技術を適用した量産装置の開発を開始。
(6) コーベックス株式会社と、マイクロ波を用いた真空溶剤蒸留回収装置の開発及び試作機(プロト機)の製作を開始。
(7) 東京大学が取り組む「海底鉱物資源の製錬方法の開発」に参画。マイクロ波技術を活用した金属製錬および鉱山プロセスへのマイクロ波技術プラットフォームを用い、マンガンノジュール鉱石の煆焼試験を担い、自社保有のベンチ装置でベンチスケール(数十kg規模)での煆焼試験を完了。
(8) 当社が保有する回転炉床炉型の金属製錬/鉱山プロセス標準ベンチ装置を用いて実証試験を実施した結果、鉄鉱石約15kgの還元に成功し、実用化に向けて重要なマイルストーンであるベンチスケールでの実証を完了。
(9) カナダのリチウム資源開発企業であるPMET Resources Inc.と三井物産株式会社との間で、PMETが開発する鉱山から採掘される、リチウムの原料となるスポジュミン鉱石への当社独自の「マイクロ波煆焼技術」の適用、および将来的な商業化に向けた共同検討に関する覚書(MOU)を締結。
このように、既存の開発案件を着実に進めつつ、新領域の開発案件獲得にも取り組んだ結果、当事業年度は、新規案件獲得数は通期計画22件に対して25件、契約済みの案件総数は通期計画62件に対して61件となりました。
以上の結果、当事業年度におけるセグメント別の経営成績は、マイクロ波ソリューション事業の売上高1,050,470千円、セグメント利益は358,613千円となりました。また、当事業年度より開始したその他事業の売上高は7,289千円、セグメント損失は3,770千円となりました。なお、セグメント利益又は損失は、売上総利益を基礎とした数値であります。
以上の結果、当事業年度における経営成績は、売上高1,057,759千円、営業損失927,404千円、経常損失948,749千円、当期純損失964,878千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
決算期変更に伴い、当社の当事業年度は15か月の変則決算となっております。このため、前事業年度との比較は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ105,905千円減少し401,190千円となりました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの概況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、459,635千円の支出となりました。これは主に、減価償却費131,434千円、固定資産圧縮損32,664千円、株式報酬費用30,871千円を計上したのに対し、税引前当期純損失955,605千円、契約負債の減少額69,752千円、仕入債務の減少額62,687千円を計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、87,015千円の支出となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出57,942千円、無形固定資産の取得による支出15,544千円を計上したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、440,745千円の収入となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出63,060千円、リース債務の返済による支出19,099千円を計上したのに対し、長期借入れによる収入500,000千円、株式の発行による収入21,550千円を計上したことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度より開始したその他事業において生産活動を行っておりますが、その金額的重要性が乏しいため、生産実績の記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度のマイクロ波ソリューション事業の受注実績は、次のとおりであります。なお、DualPoreソリューション事業については、回収した貴金属の価値に応じて収益を得る事業モデルであり、受注高として把握することになじまないことに加え、カートリッジの貸与等に係る収入についても金額的重要性が乏しいため、受注実績の記載を省略しております。
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年6月30日)
前年同期比(%)
マイクロ波ソリューション事業フェーズ1(千円)100,736-
フェーズ2(千円)556,036-
フェーズ3(千円)10,000-
フェーズ4(千円)98,176-
その他(千円)150-
合計(千円)765,098-

(注)当事業年度は決算期変更に伴う15か月の変則決算であり、前事業年度とは対象期間が異なるため、前年同期比は記載しておりません。
c.販売実績
当事業年度のセグメント別販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はマイクロ波ソリューション事業について売上高の主な内訳別に記載しております。
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年6月30日)
前年同期比(%)
マイクロ波ソリューション事業フェーズ1(千円)100,436-
フェーズ2(千円)887,667-
フェーズ3(千円)10,000-
フェーズ4(千円)52,216-
その他(千円)150-
小計(千円)1,050,470-
その他事業(千円)7,289-
合計(千円)1,057,759-

(注)1.当事業年度は決算期変更に伴う15か月の変則決算であり、前事業年度とは対象期間が異なるため、前年同期比は記載しておりません。
2.その他事業はDualPoreソリューション事業であります。
3.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前事業年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱MiRESSO187,00011.6--
大日本印刷㈱178,00011.1--
㈱レゾナック--350,95033.2
三井物産㈱--105,90910.0

4.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末日における資産及び負債、会計年度における収益及び費用について会計上の見積りを必要としております。この見積りに関しては、過去の実績及び適切な仮定に基づいて合理的に計算しておりますが、実際の結果と相違する場合があります。
なお、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものはありません。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度における財政状態及び経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
③ キャッシュ・フロー、資本の財源及び資金の流動性
当社は、基盤技術の強化をはかるべく、積極的に研究開発活動を実施してまいりましたが、今後も継続して実施する方針であり、必要な資金は、自己資金、金融機関からの借入金、新株発行による調達資金により充当することとしております。
当社の資金の流動性については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標の分析
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、マイクロ波ソリューション事業における1)新規契約獲得数、2)契約総数、及び3)フェーズ別売上高を主な経営指標として重視しており、各指標の進捗度は以下のとおりです。
なお、当事業年度は決算期変更に伴い、2025年4月1日から2026年6月30日までの15か月間となっております。このため、2024年3月期及び2025年3月期との比較にあたっては、対象期間が異なる点にご留意ください。
新規契約獲得数及び契約総数
2024年3月期2025年3月期2026年6月期
新規契約獲得数27件24件25件
契約総数64件71件61件

フェーズ別売上高
2024年3月期2025年3月期2026年6月期
フェーズ1565,112千円258,480千円100,436千円
フェーズ21,274,108千円1,330,223千円887,667千円
フェーズ3-15,000千円10,000千円
フェーズ4-656千円52,216千円
その他24,100千円4,043千円150千円
合計1,863,320千円1,608,403千円1,050,470千円

また、DualPoreソリューション事業については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、事業の進捗を把握するため、DPSカートリッジ導入ライン数、貴金属回収量及び売上高等を継続的にモニタリングしております。一方、同事業は本格的な商用展開を開始して間もない段階にあることから、現時点ではこれらの指標について定量的な目標値を設定しておりません。
当事業年度においては、国内及び海外における顧客への導入を進め、2026年6月末時点で5ラインにDPSカートリッジを導入しており、当事業年度の売上高は7,289千円となりました。今後も、顧客への導入数の拡大、新たな回収対象領域への展開及び回収対象元素の拡大を進めるとともに、事業の進捗状況を継続的にモニタリングしてまいります。
⑤ 継続企業の前提に関する重要事象等について
「3 事業等のリスク (17) 継続企業の前提に関する重要事象等」に記載のとおり、当社には継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社は、当該事象又は状況を解消又は改善するため、顧客基盤及び収益源の多様化を経営上の重要課題と位置づけ、マイクロ波ソリューション事業における重要鉱物に関連する金属製錬・鉱山プロセス等への展開や、DualPoreソリューション事業をはじめとする新たな技術ソリューションの獲得・提供を進めております。また、資金面では、当事業年度に総額5億円の長期借入を実行するとともに、総額5億円のコミットメントライン契約を更新し、事業推進に必要な流動性を確保しております。
継続企業の前提に関する重要な不確実性の有無を判断するための事業計画及び資金計画における重要な仮定は、受注時期及び事業開発の進捗を踏まえた売上高の見通し並びに金融機関からの資金調達及び借入枠の利用可能性であります。
経営者は、事業計画及び資金計画に加え、上述の対応策を総合的に検討した結果、当該事象又は状況は解消又は改善される見込みであり、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。