半期報告書-第55期(2024/07/01-2025/06/30)
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績の状況の概要は次のとおりです。
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、外需の回復傾向、雇用や所得環境の改善などにより、消費マインドの改善傾向は見られたものの、為替相場や株式市場は不安定な動きを見せるなど、不透明な状況が続いています。一方、当社グループの主な事業地域である東南アジアや台湾では、堅調な内需外需による経済の持ち直しが続き、経済環境は好調に推移しています。
当社グループにおきましては、国内養殖量の拡大と海外卸売事業売上の拡大を成長のためのKPIと位置付けています。このうち国内養殖においては、2025年4-7月の水揚げに向けた中間魚の生育は想定どおりに進捗し、また海外卸売事業については、東南アジア諸国の旺盛な経済需要を基に事業拡大傾向が継続し、いずれも順調に推移しています。
その結果、売上高は17,084百万円(前年同期比111.2%)、営業利益は1,692百万円(前年同期比134.8%)、経常利益は1,634百万円(前年同期比123.3%)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,114百万円(前年同期比124.5%)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(養殖事業)
前連結会計年度において水揚げした冷凍魚の販売が国内外において順調に推移し、販売が増加しました。
なお、養殖事業には国際財務報告基準(IFRS)を採用する海外子会社が含まれている関係上、養殖事業の損益には、IAS第41号「農業」に従った売却コスト控除後の公正価値により評価した結果(売上原価△564百万円)が含まれています。
以上の結果として、売上高は2,477百万円(前年同期比172.4%)、セグメント利益は475百万円(前年同期比121.2%)となりました。
(単位:百万円)
(国内加工事業)
主力製品であるいくら・筋子については、原材料(魚卵)の供給減などに起因して販売価格が上昇しましたが、当社の販売価格が相対的に安価であったこともあり、販売は好調に推移しました。一方、仕入価格上昇の影響で原価単価が上昇し、利益率は低下しています。
以上の結果として、売上高は5,691百万円(前年同期比117.6%)、セグメント利益は784百万円(前年同期比113.5%)となりました。
(海外加工事業)
長期的にサーモン価格が上昇、高止まりを続けてきた影響で、当社の主力商材であったサーモンハラスに関して世界的に原料としての供給不足が継続しています。そのため、当該製品の販売数量は減少しましたが、国内外の旺盛な需要により販売単価を押し上げ利益率は改善しました。
以上の結果として、売上高は7,319百万円(前年同期比94.4%)、セグメント利益は579百万円(前年同期比120.1%)となりました。
(海外卸売事業)
東南アジア諸国では、依然として外食業向け販売の拡大傾向は継続しており、海外卸売事業の主な取引先である日本食レストラン等の進出も増加傾向が継続しています。これらの需要拡大を背景に、売上については引き続き堅調に推移しました。また、当中間連結会計期間においては円安により現地通貨建ての仕入価格が低下したことなどにより、利益率が改善しています。
以上の結果として、売上高は5,385百万円(前年同期比130.2%)、セグメント利益は267百万円(前年同期比218.9%)となりました。
当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態の状況の概要は次のとおりです。
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は34,657百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,408百万円増加しました。主な要因としては、国内加工事業における魚卵の仕入に向けた運転資金を借入したことにより現金及び預金が1,840百万円増加したこと、国内加工事業における魚卵原料の仕入シーズンが始まり原材料及び貯蔵品が1,703百万円増加したこと、海外の養殖事業子会社において棚卸資産の公正価値評価を行ったこと、水揚げに向けて養殖魚の生育が進み仕掛品残高が3,132百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は10,139百万円となり、前連結会計年度末に比べ218百万円増加しました。主な要因としては、養殖事業用設備への投資により機械装置及び運搬具が242百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、総資産は44,797百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,626百万円増加しました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は24,255百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,136百万円増加しました。主な要因としては、運転資金として短期借入金が4,289百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は5,218百万円となり、前連結会計年度末に比べ681百万円減少しました。
以上の結果、負債合計は29,473百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,454百万円増加しました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は15,323百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,172百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益を1,114百万円計上したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、803百万円の支出(前年同期比3,858百万円の支出減少)となりました。これは、税金等調整前中間純利益が1,634百万円となった一方で、棚卸資産が3,041百万円増加したこと等によるものです。棚卸資産増加は、当社主要事業がそれぞれ事業拡大傾向であることに加え、当中間連結会計期間が国内加工事業における原材料(魚卵)の仕入時期にあたること、養殖事業においては水揚げ前の時期にあたるため養殖魚仕掛品残高が増加する時期であること、といった季節要因が大きく影響しています。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,041百万円の支出(前年同期比5百万円の支出増加)となりました。国内及び海外における養殖用設備への投資など有形固定資産の取得による支出が1,039百万円となったことが主な要因です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、3,714百万円の収入(前年同期比6,640百万円の収入減少)となりました。原材料仕入資金として短期借入金の純増減額が4,299百万円あったことが主な要因です。
以上に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額△29百万円を調整した結果、現金及び現金同等物の中間期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,840百万円増加し、6,674百万円となりました。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績の状況の概要は次のとおりです。
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、外需の回復傾向、雇用や所得環境の改善などにより、消費マインドの改善傾向は見られたものの、為替相場や株式市場は不安定な動きを見せるなど、不透明な状況が続いています。一方、当社グループの主な事業地域である東南アジアや台湾では、堅調な内需外需による経済の持ち直しが続き、経済環境は好調に推移しています。
当社グループにおきましては、国内養殖量の拡大と海外卸売事業売上の拡大を成長のためのKPIと位置付けています。このうち国内養殖においては、2025年4-7月の水揚げに向けた中間魚の生育は想定どおりに進捗し、また海外卸売事業については、東南アジア諸国の旺盛な経済需要を基に事業拡大傾向が継続し、いずれも順調に推移しています。
その結果、売上高は17,084百万円(前年同期比111.2%)、営業利益は1,692百万円(前年同期比134.8%)、経常利益は1,634百万円(前年同期比123.3%)、親会社株主に帰属する中間純利益は1,114百万円(前年同期比124.5%)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。
(養殖事業)
前連結会計年度において水揚げした冷凍魚の販売が国内外において順調に推移し、販売が増加しました。
なお、養殖事業には国際財務報告基準(IFRS)を採用する海外子会社が含まれている関係上、養殖事業の損益には、IAS第41号「農業」に従った売却コスト控除後の公正価値により評価した結果(売上原価△564百万円)が含まれています。
以上の結果として、売上高は2,477百万円(前年同期比172.4%)、セグメント利益は475百万円(前年同期比121.2%)となりました。
(単位:百万円)
売上高 | 2,477 | |
営業費用 | 材料費、人件費、販管費等 | 2,567 |
小計(公正価値評価損益を除いたセグメント損益) | △89 | |
営業費用 | 公正価値評価損益 | 564 |
合計(セグメント損益) | 475 |
(国内加工事業)
主力製品であるいくら・筋子については、原材料(魚卵)の供給減などに起因して販売価格が上昇しましたが、当社の販売価格が相対的に安価であったこともあり、販売は好調に推移しました。一方、仕入価格上昇の影響で原価単価が上昇し、利益率は低下しています。
以上の結果として、売上高は5,691百万円(前年同期比117.6%)、セグメント利益は784百万円(前年同期比113.5%)となりました。
(海外加工事業)
長期的にサーモン価格が上昇、高止まりを続けてきた影響で、当社の主力商材であったサーモンハラスに関して世界的に原料としての供給不足が継続しています。そのため、当該製品の販売数量は減少しましたが、国内外の旺盛な需要により販売単価を押し上げ利益率は改善しました。
以上の結果として、売上高は7,319百万円(前年同期比94.4%)、セグメント利益は579百万円(前年同期比120.1%)となりました。
(海外卸売事業)
東南アジア諸国では、依然として外食業向け販売の拡大傾向は継続しており、海外卸売事業の主な取引先である日本食レストラン等の進出も増加傾向が継続しています。これらの需要拡大を背景に、売上については引き続き堅調に推移しました。また、当中間連結会計期間においては円安により現地通貨建ての仕入価格が低下したことなどにより、利益率が改善しています。
以上の結果として、売上高は5,385百万円(前年同期比130.2%)、セグメント利益は267百万円(前年同期比218.9%)となりました。
当中間連結会計期間における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態の状況の概要は次のとおりです。
(資産)
当中間連結会計期間末における流動資産は34,657百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,408百万円増加しました。主な要因としては、国内加工事業における魚卵の仕入に向けた運転資金を借入したことにより現金及び預金が1,840百万円増加したこと、国内加工事業における魚卵原料の仕入シーズンが始まり原材料及び貯蔵品が1,703百万円増加したこと、海外の養殖事業子会社において棚卸資産の公正価値評価を行ったこと、水揚げに向けて養殖魚の生育が進み仕掛品残高が3,132百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は10,139百万円となり、前連結会計年度末に比べ218百万円増加しました。主な要因としては、養殖事業用設備への投資により機械装置及び運搬具が242百万円増加したこと等によるものであります。
以上の結果、総資産は44,797百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,626百万円増加しました。
(負債)
当中間連結会計期間末における流動負債は24,255百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,136百万円増加しました。主な要因としては、運転資金として短期借入金が4,289百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は5,218百万円となり、前連結会計年度末に比べ681百万円減少しました。
以上の結果、負債合計は29,473百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,454百万円増加しました。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産合計は15,323百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,172百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益を1,114百万円計上したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、803百万円の支出(前年同期比3,858百万円の支出減少)となりました。これは、税金等調整前中間純利益が1,634百万円となった一方で、棚卸資産が3,041百万円増加したこと等によるものです。棚卸資産増加は、当社主要事業がそれぞれ事業拡大傾向であることに加え、当中間連結会計期間が国内加工事業における原材料(魚卵)の仕入時期にあたること、養殖事業においては水揚げ前の時期にあたるため養殖魚仕掛品残高が増加する時期であること、といった季節要因が大きく影響しています。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,041百万円の支出(前年同期比5百万円の支出増加)となりました。国内及び海外における養殖用設備への投資など有形固定資産の取得による支出が1,039百万円となったことが主な要因です。
財務活動によるキャッシュ・フローは、3,714百万円の収入(前年同期比6,640百万円の収入減少)となりました。原材料仕入資金として短期借入金の純増減額が4,299百万円あったことが主な要因です。
以上に加え、現金及び現金同等物に係る換算差額△29百万円を調整した結果、現金及び現金同等物の中間期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,840百万円増加し、6,674百万円となりました。