有価証券報告書-第12期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:41
【資料】
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【項目】
111項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当社の収益構造は、求人広告掲載を希望する企業に当社サービスを紹介し、対価として、「ジョブドラフトNavi」掲載料を中心に、付随するオプションサービス料金を受領しております。「ジョブドラフトNavi」及び「ジョブドラフトNext」については、それぞれ、自社保有マッチングプラットフォームであり、人材紹介サービスであるため仕入原価が発生しませんが、付随オプションサービスについては役務提供に関する仕入原価が発生する収益構造となっております。

掲載料収益は新規及びリピート申込数の影響を受け、新規申込数は新規商談数×新規受注率、リピート申込数は対象顧客数×リピート率で表されます。それぞれの変数に対する当社の対応としては以下のとおりです。
(商談数)
・広告宣伝費を投下し、Web上でのインバウンド商談獲得(※)を促進しています。
・全国の都市銀行・地方銀行・信用金庫と連携し、高卒人材採用を希望する企業紹介を促進しています。
(※)web上でのインバウンド商談とは、web上でのサービス問い合わせから商談に至ったものを指します。
・提携戦略の促進により、弊社サービス取扱い代理店の数を増加させています。
(受注率)
・金融機関からの紹介商談は、企業のサービスへの期待も高く、受注率が高いため、全国の都市銀行・地方銀行・信用金庫と連携し、高卒人材採用を希望する企業紹介を促進しています。
(リピート率)
・「ジョブドラフトNavi」の掲載企業の内スタンダードプランでの掲載企業においては、カスタマーサポート部門による顧客フォローアップを行っております。採用アクションの進捗確認を目的とした定期ミーティングの開催や、時期別アクションや高校・高校生の対応方法などの高校新卒採用ノウハウの提供、高校別の就職関連情報の提供、企業求人票の添削アドバイス、高校教員を招いたカンファレンスセミナー等の開催等を通じて、高校新卒採用の可能性を高めるためのサービス提供を行っておりますが、常に顧客の要望する点についてのサポート内容の改善を行っております。
当事業年度におけるわが国経済は、トランプ関税の悪影響懸念や日中関係の悪化など懸念事項はあったものの、雇用・所得環境の改善や大阪・関西万博をはじめとするインバウンド需要の増加などを背景に、全体として底堅い推移を維持いたしました。一方で、原材料価格の上昇や円安の継続、物価高の影響などにより、個人消費は力強さに欠ける状況が続きました。また、直近では中東情勢の悪化に伴うサプライチェーンの混乱・コスト増、為替影響への懸念など、海外動向の不透明感もわが国経済の先行きに影響を与えており、依然として不透明な環境が続いております。
そのような下で、当社が属する新卒就職支援市場においては、わが国の大卒求人倍率(2027年3月卒業者)は 1.62倍(出典:㈱リクルート「第43回ワークス大卒求人倍率調査」)と2026年卒の1.66倍より0.04ポイント低下いたしましたが、依然人員不足が深刻であり、高い水準で推移しております。
また、同じく高卒求人倍率(2026年3月卒業者)は4.12倍(出典:厚生労働省 令和7年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職状況」取りまとめ(令和8年3月末現在))と2025年卒より0.03ポイント上昇し、非常に高い水準のまま推移しております。特に若年層の人員不足は多くの企業の共通課題となっていることから、総じて若手人材を中心とした企業の採用意欲は高止まりを続けています。産業別には、恒常的に若手の人員不足が顕著な建設業や製造業、昨年10月まで開催された大阪・関西万博のインバウンド需要等に関連する小売業・卸売業、一昨年4月の労働基準法改正による残業時間規制の影響で人員不足が喫緊の問題となっている運輸業・郵便業において、求人数が高い状態が続いております。
近年、少子化の影響により若手人材の数が減少し、新卒採用の難易度が一層高まっております。これに伴い、第二新卒などを対象とした通年採用を導入する企業が増加し、その動きが加速しております。この流れは、人材不足が深刻な中小企業にも波及するものと思われ、当社の若手人材の採用サービス需要が一層高まると考えております。
このような環境の下、当社は、パーパスに「これからを生きる人の夢を増やす」、ビジョンに「若者に希望を与えるNo.1企業」を掲げ、これらを実現するため、高校生及び高卒第二新卒(18歳~25歳程度の高卒社会人及び離職者)を価値提供のターゲットとした、以下のサービスを展開しております。
<採用支援サービス>・高校生の就職を支援する就職求人サイト「ジョブドラフトNavi」
・ジョブドラフトNaviと連動した教員のための求人管理システム「ジョブドラフトTeacher」
・高校生のための職業体験・就職イベント運営「おしごとフェア/ジョブドラフトFes/先生Fes」
・入社後のミスマッチ防止をサポートする適性検査アプリ「ジョブドラフトSurvey」
<企画制作サービス>・企業の高校新卒採用における求人ナビ原稿作成
・DTP制作(採用パンフレット制作・イベントブース装飾制作)
・Web制作(企業紹介動画制作・採用ホームページ制作)
<代行支援サービス>・求人票発送代行サービス
・TikTok等SNS運用代行サービス
・人事部パックサービス(※1)
(※1定着を主とした人事支援サービス)
・その他採用業務代行支援サービス
<教育研修サービス>・高校向けキャリア教育支援「ジョブドラフトCareer」
・企業向け新人育成定着支援研修「ROOKIE’S CLUB」
・社会人向けデジタルマーケティング人材育成研修「DMU」
<その他サービス>・高卒第二新卒(※2)の就転職を支援する「ジョブドラフトNext」
(※2高卒第二新卒とは、18~25歳程度までを対象とした高卒社会人全般を指します。)
上記の通り、採用分野だけに限らない研修や採用、定着診断などのサービスを実現しております。
当事業年度においても、引き続き、当社主軸サービスである「ジョブドラフトサービス」の地方深耕・付加価値向上・商談獲得ルートの新規開拓を進め、特に金融機関等からの見込顧客紹介や、広告からの資料問合せ等のインバウンド商談などを主軸として進めてまいりました。
当事業年度上期においては、営業体制の見直しや、金融機関対応の変更の結果、新規受注率が上向きになり、受注状況は改善されました。また、提携済金融機関等に対して持続可能な顧客紹介数の増加の実現に向け、一行一行との対話を増やし、金融機関側のニーズヒアリングや各行のキーマンの把握を実行したことにより、顧客紹介数も着実に増加致しました。さらに当事業年度下期においては、季節性を考慮し、これまでの新規テレアポ商談重視のやり方を変え、業務委託のリソースを過去広告からの問い合わせのあった企業リストへの荷電(顧客ナーチャリング)にシフトする等、受注率の高い商談リードへの転換を推進しました。結果、受注平均単価が上昇致しました。またこれまで取り組んできたWeb商談チームのトークの型化の見直し等も結果が出始めております。そのような中、掲載売上については、掲載数の伸長に伴い前年同期と比較して増加、掲載売上以外のオプション売上につきましては、特に高校生向け大規模合同企業説明会が好調に推移しております。ただし人事部パックの販売が当初想定を下回り、結果として、当事業年度の売上高については、計画比95.4%で着地いたしました。売上原価については、オプション商品の制作を一部内製化すること等の施策実施、また製品ミックスの改善により、 粗利益率が計画79.4%に対し86.2%で着地、利益の確保を実現いたしました。販売管理費については、金融機関経由の受注強化に伴い成約時の紹介手数料が増加、また業務委託費用が増加している一方、「生産性向上」の方針の下、全社でコスト削減に取り組みました。その結果、販売管理費計画2,154百万円に対し2,152百万円の消化となり、結果的に前年比大幅増益を実現しております。以上、事業進捗が復調していること及び全体経費の削減から、売上高については計画比95.4%、営業利益・経常利益及び税引前当期純利益については計画を大きく上回る着地となりました。
その結果、当事業年度の業績は、売上高2,687,952千円(前年同期比12.0%増)、営業利益166,010千円(同165.4%増)、経常利益165,777千円(同181.5%増)、当期純利益182,361千円(前年同期は184,425千円の当期純損失)となりました。
なお、当社は、高卒人材採用支援事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② 財政状態の状況
(資産の部)
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ212,164千円増加し、2,302,864千円となりました。これは主に、現金及び預金が90,330千円増加、建物が89,557千円増加、繰延税金資産が63,984千円増加した一方、前払費用が80,034千円減少、敷金及び保証金が17,460千円減少したことによるものであります。
(負債の部)
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ24,774千円増加し、1,725,604千円となりました。これは主に、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)が89,652千円減少、短期借入金が2,494千円減少した一方、未払金が50,183千円増加したことによるものであります。
(純資産の部)
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ187,390千円増加し、577,260千円となりました。新株予約権の行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,040千円増加し、当期純利益の計上により利益剰余金が182,361千円増加したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ90,330千円増加し、1,684,224千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、301,693千円となりました。これは、主に税引前当期純利益147,404千円、未払金の増加額50,183千円、前払費用の減少額80,034千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、121,397千円となりました。これは、主に有形固定資産取得による支出82,082千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、89,965千円となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出89,652千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度の受注実績は次のとおりであります。なお、当社は高卒人材採用支援事業の単一のセグメントであるため、サービス領域別に記載しております。
サービス領域の名称当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
受注高受注残高
金額(千円)前期比(%)金額(千円)前期比(%)
採用領域2,668,867119.61,298,960114.8
教育領域316,754231.462,785102.7
その他
合計2,985,621126.01,361,746114.2

(注) 受注高は当該期間における顧客からの受注の総額であり、受注残高は過去受注済のもののうち期間末日時点において役務未提供のため売上高に未計上である金額を指します。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社は高卒人材採用支援事業の単一のセグメントであるため、サービス領域別に記載しております。
サービス領域の名称当事業年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
販売高(千円)前期比(%)
採用領域2,378,692105.8
教育領域295,395222.7
その他13,86471.9
合計2,687,952112.0

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 (1) 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
② 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の状況
当事業年度の財政状態の状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b 経営成績の状況
(売上高)
当事業年度の売上高は前事業年度と比較して、287,692千円増加し、2,687,952千円(前年同期比12.0%増)となりました。売上高の分析・検討内容につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は16,010千円増加し、369,331千円(前年同期比4.5%増)となりました。これは主に、オプション商材の販売が好調に推移したことによるパートナー支払の増加によるものであります。この結果、売上総利益は271,681千円増加し、2,318,621千円(前年同期比13.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は168,215千円増加し、2,152,610千円(前年同期比8.5%増)となりました。これは主に、業容拡大に伴う新規採用による人件費の増加、及び金融機関への支払紹介手数料(金融機関から紹介頂いた企業との成約に伴う紹介手数料)の増加によるものであります。この結果、営業利益は103,465千円増加し、166,010千円(前年同期比165.4%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度は、営業外収入として主に助成金収入等により3,498千円を計上しました。また、営業外費用として主に支払利息により6,952千円を計上しました。この結果、経常利益は106,892千円増加し、165,777千円(前年同期比181.5%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度は、特別損失として固定資産除却損を18,381千円計上しました。また、繰延税金資産の積立により、法人税等調整額として63,984千円計上したため、法人税等が282,380千円減少し、△34,956千円となりました。これらの結果、当期純利益は366,786千円増加し、182,361千円(前年同期は当期純損失184,425千円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資金需要のうち主なものは、人件費や広告宣伝投資、システム開発、事務所移転経費等が中心となりますが、これらの資金に関する財源は、自己資金及び金融機関からの借入により対応しております。
なお、当事業年度末の現金及び現金同等物残高は前事業年度末に比べ90,330千円増加し、1,684,224千円となりました。有利子負債(借入金)残高は422,458千円(前事業年度末514,605千円)となっております。
今後の更なる業容拡大に対応するための資金に関しては、自己資金を主として、場合に応じて金融機関からの借入資金を用いて、成長投資の実行とともに財務基盤の強化を図ってまいります。
④ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等
当社は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標」に記載の指標を重視しており、過年度からの推移は以下のとおりです。
第11期事業年度
(2025年3月期)
第12期事業年度
(2026年3月期)
売上高(千円)2,400,2602,687,952
営業利益(千円)62,545166,010
採用領域に関する受注高(千円)2,232,1232,668,867
ジョブドラフトNavi掲載企業数(社)2,0562,509

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