有価証券報告書(内国投資証券)-第2期(平成30年9月1日-平成31年2月28日)
(1)【投資方針】
本投資法人は、投資主価値の最大化を目的とし、後記「⑧ ポートフォリオ運用基準/(ウ)投資基準」を満たす資産に投資することにより、中長期的観点から、透明性を確保した上で、安定的な収益の確保と着実な運用資産の成長を目指します。
① 選定基準
本投資法人は、オフィス、商業施設及びホテルをメインアセットとして位置付け、ザイマックスグループが長年蓄積してきた不動産マネジメントの知見・ノウハウを活用し、各物件のキャッシュフローの安定性及び不動産価値を見極め、投資対象とすることで、中長期にわたる運用資産の着実な成長と安定した収益の確保を実現し、投資主価値の最大化を目指します。
メインアセットであるオフィス、商業施設及びホテルの投資比率は80%以上(取得価格ベース)とし、ザイマックスグループの知見・ノウハウが活用可能かつ安定運用可能と判断できる物件に重点投資します。
その他アセット(住宅、物流施設、データセンター及び工場・研究開発施設等をいいます。)の投資比率は20%以下(取得価格ベース)とし、メインアセット以外でも有するザイマックスグループの過去の売買仲介や投資実績に基づく物件売却情報及び不動産マネジメント実績に基づくリーシング情報や管理運営に関する知見・ノウハウを活用することにより、中長期的な安定収益の確保が可能であると判断する物件に厳選投資します。
なお、上記投資比率については、資産取得等の過程において一時的にこの比率を超え又は下回ることがあります。
② 安定性
安定性の確保とは、主に以下の点による安定的な収益の確保をいいます。
(ア)投資対象物件のリスク・リターン特性
本資産運用会社は、本投資法人のための資産の運用として、後記「⑧ ポートフォリオ運用基準/(ウ)投資基準」に基づいて、賃貸収入及び稼働率の変動が相対的に小さく、安定的な収益を見込むことができる物件を投資対象とすることにより、安定的な運用を目指します。
(イ)開発リスクの回避
本資産運用会社は、本投資法人のための資産の運用として、原則として竣工前の未稼働物件への投資を行いません。本資産運用会社は、開発事業及び開発事業者として開発リスクを負担する主体をザイマックスグループ又はその他の第三者とし、本投資法人に開発リスクを負担させずに物件を取得する機会を確保することを企図します。
なお、建物完成時における当該物件の取得機会を確保すること等を目的として、完成引渡し等のリスクを負っていないことを確認し、また、稼働開始時期やリーシングの見通し等を十分に検討の上、竣工前の未稼働物件への投資を行う場合があります。
(ウ)フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等(先日付での売買契約であって、契約締結から1か月以上経過した後に決済及び物件の引渡しを行うこととしているもの、その他これに類する契約をいいます。)を行う場合、市場環境、資金調達環境の変化等の事情等による悪影響をできるだけ小さくするために、契約締結日から決済及び物件の引渡日までの期間をできるだけ短くし、原則として、当該期間が3か月を超えることがないようにするか、本投資法人が負担するリスクを小さくするための措置(例えば、資金調達ができない場合には違約金なくして又は配当原資に比して過大とならない違約金をもって売買契約を解約することができる等の特約を締結すること等がこれに該当します。)を講じます。
③ 透明性
透明性を確保するため、本投資法人は、投資主の投資判断に影響を及ぼすと認められる重要な情報を、投資主に適切に開示するものとします。
また、投資活動全般を通じて、利害関係人に事業機会及び取引機会をもたらすことがあることに留意しつつ、個々の事業及び取引において、利害関係人との利益相反回避に配慮するものとします。具体的には、本資産運用会社は、本投資法人のための資産運用に際して遵守すべき自主ルールとして「リート利害関係人取引管理規程」を策定及び随時改定し、かつ、これを遵守します。さらに、本資産運用会社は、かかるルールの妥当性及び利害関係人との取引に関し、本資産運用会社におけるリートコンプライアンス委員会を経ることにより、その実効性を確実なものとします。
④ オフィス投資の考え方(注)
本投資法人は、概ね最寄駅徒歩5分圏内のオフィス需要が見込めるエリアに立地し、かつザイマックスグループの長期にわたるオフィスに係る不動産マネジメント業務(オフィスマネジメント業務)で培った知見・ノウハウに基づき、オフィス需要が見込まれるエリア・立地及び賃料変動が相対的に小さいと想定される、長期安定運用を見込むことができるオフィス物件を重点選定します。
(注)本書において、「考え方」とは、本投資法人が定める運用ガイドライン(その内容については後記「⑧ ポートフォリオ運用基準」をご参照ください。)の範囲内において、本書の日付現在、本投資法人が考えるアセットタイプ(用途)毎の投資に関する分析・検討の視点を意味するものであり、本投資法人の投資基準である運用ガイドラインそのものを意味するものではありません。かかる「考え方」は、運用ガイドラインの範囲内で、今後、変更されることがあります。本投資法人は、後記「⑧ ポートフォリオ運用基準/(ウ)投資基準/b.用途別の投資基準」に従って、アセットタイプ(用途)毎の投資を行うものとします。後記「⑤ 商業施設投資の考え方」、「⑥ ホテル投資の考え方」及び「⑦ その他アセット投資の考え方」における考え方についても同様です。
⑤ 商業施設投資の考え方
本投資法人は、ザイマックスグループの豊富な商業施設マネジメント実績に基づいて、近接駅乗降客数や商圏人口等、商業動線分析を踏まえた売上予測に基づく物件選定を行うことを通じて、安定的に事業継続可能と想定される商業施設を重点選定します。
⑥ ホテル投資の考え方
本投資法人は、ホテルのアセットマネジメント実績、ホテル開発実績及びホテル運営実績に基づき立地ポテンシャルが高いと判断され、かつ主要国際空港を中心とした、増加する訪日外国人の宿泊ニーズ及びビジネスニーズを見込めるエリアに所在するホテルを重点選定します。
⑦ その他アセット投資の考え方
本投資法人は、メインアセットであるオフィス、商業施設及びホテル以外の不動産(住宅、物流施設、データセンター及び工場・研究開発施設等)については、住宅を除き具体的な立地の制限は設けず、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性を総合的に考慮した上で、CRE戦略立案を通じて得られたニーズ、不動産マネジメント実績に基づく管理運営及び中長期にわたる建物維持・修繕に関するザイマックスグループの知見・ノウハウを活用することにより、中長期的な安定収益の確保が可能であると判断する物件への厳選投資を行います。
⑧ ポートフォリオ運用基準
(ア)保有期間
本投資法人は、原則として、安定的な収益確保の実現のため、5年以上の中長期保有を目的として物件を取得し、短期売買目的の物件取得は行わないものとします。但し、保有期間が5年に満たない場合においても、本投資法人のポートフォリオの質の向上に資すると本資産運用会社が合理的に判断した場合は、保有資産の組換えを目的とした売却を行うことがあります。
(イ)売却方針
本投資法人は、運用不動産を5年以上の中長期にわたり保有することで安定収益を確保することを基本方針としていますが、市場環境等を勘案し、適宜、売却について検討を行うことがあります。売却については、主に以下の観点から総合的に判断します。
・不動産市況の見通し
・当該不動産の周辺の開発予測に伴う賃貸競合の増減及び賃貸需給バランスの見通し
・当該不動産の収益見通し
・当該不動産に係る投資額予測(修繕費及び資本的支出)
・当該不動産の資産価値の増減見通し
・用途別投資比率及び取得資産の規模を勘案したポートフォリオ全体におけるメインアセットの投資比率が低減した際の構成
(ウ)投資基準
a.各用途共通
(a)耐震性・PML(注)
原則として、新耐震基準又はそれと同等以上の耐震性能を有するものを投資対象とします。第三者専門機関による耐震性能評価等に基づき、原則新耐震基準と同等水準以上の性能を有していると確認ができたもの(エンジニアリングレポート等において算出されたPMLの値が15%以下とされた場合を含みます。)のみを投資対象とします。例外として、検討時点では新耐震基準と同等水準以上の性能を有していない物件であっても、耐震補強工事を行うことにより、新耐震基準と同等水準以上の耐震性を有することが十分に見込める場合には、補強工事を実施することで、投資可能とします。
PMLについては、原則として、個別の投資対象不動産毎に15%以下のものを投資対象とします。但し、個別の投資対象不動産でPMLが15%を超えるものがある場合であっても、当該投資対象不動産を含めたポートフォリオPMLが15%以下である場合には、損失予想額等を検証の上、投資を行う場合があります。また、ポートフォリオPMLが15%超となる場合には、PML15%超の当該物件には原則として当該物件におけるPML15%超過部分相当について地震保険を付すこととしています。
(注)「PML」とは、地震による予想損失率(Probable Maximum Loss)を意味します。PMLについて、統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、475年間に起こる可能性のある大小の地震に対して予想損失額及び発生確率を算出・統計処理した建物再調達価格に対する予想損失額の割合という定義を採用しています。PMLの算出に当たっては、当該地の地盤の状況、地域要因、構造検討を行った上で算出しています。以下同じです。
(b)遵法性
外部専門家等の意見や調査報告書を取得し、関連法令等の遵守状況等を検討・確認した上で投資判断を行います。
(c)環境関連
アスベスト、PCB、フロン等の有害物質や土壌汚染等の有無については、客観性及び透明性確保の観点から、外部専門家等の意見や調査報告書を取得の上、検証を行い、周辺環境に与える影響、人体に与える影響、経済的な影響等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。
(d)権利関係
完全所有権の他、投資対象不動産に係る権利が区分所有権又は不動産の共有であっても、他の区分所有者又は共有者の属性、契約内容、持分割合、物件の希少性、ポートフォリオ構成割合等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。また、借地又はその他の不動産の用益権又は使用権に係る物件についても、土地の賃貸人、地上権設定者又はその他の不動産の用益権若しくは使用権の設定者の属性、借地契約の内容等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。さらに、底地についても、借地権の内容、借地権者の属性、地代の改定、借地契約更新時の更新料、建替時の承諾料又は売却の際の承諾料等収益性に与える影響等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。
(e)テナント構成
ポートフォリオ全体における賃貸可能面積(但し、駐車場部分の賃貸可能面積を除きます。)に対する同一テナントへの賃貸面積(但し、駐車場部分の賃貸面積を除きます。)の割合を3分の1以下とし(但し、パス・スルー型マスターリース、フィー型マスターリースについてはエンドテナントを基準とし、また、ザイマックスグループがマスターリースのレッシーとなる場合を除きます。)、テナント信用力、適合性及び代替性等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。
(f)開発物件
原則として、開発物件には投資しません。但し、建物完成時における当該物件の取得機会を確保すること等を目的として、完成引渡し等のリスクを負っていないことを確認し、また、稼働開始時期やリーシングの見通し等を十分に検討の上、竣工前の未稼働物件への投資を行う場合があります。
(g)取得資産の規模
本投資法人の総資産が800億円を上回るまでは、ポートフォリオ・マネジメントの観点から、原則として1物件の取得価格は本投資法人の総資産の2分の1を上限とし、1物件当たりの取得価格を7億円以上とします(但し、住宅については5億円以上とします。)。但し、本投資法人の総資産の2分の1を超える取得価格の物件であっても、ポートフォリオの安定性が維持され、継続的に1口当たり分配金の向上に資すると判断される物件については、原則を適用せず、取得を行うことができる他、1物件当たりの取得価格が7億円を下回る物件(但し、住宅については、1物件当たりの取得価格が5億円を下回る物件とします。)(以下「小規模物件」といいます。)については、本投資法人の小規模物件の取得価格の総額が本投資法人の総資産の10分の1を上回らない範囲において、取得を行うことができるものとします。
b.用途別の投資基準
(a)オフィス
以下の各分析を経て、オフィス需要が見込まれるエリアに立地し、賃料変動が相対的に小さいと想定される長期安定運用を見込むことができるオフィス物件を選定します。
ⅰ.立地の分析
投資対象不動産が存するエリアの経済規模、立地特性(なお、オフィス物件の選定に際しては、オフィス需要が見込めるエリア(首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県)、名古屋圏(愛知県、岐阜県及び三重県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県)、福岡圏(福岡県)及びその他政令指定都市並びにこれらに含まれない県庁所在地市)に所在する、原則として、最寄駅から徒歩5分圏内の物件に限り投資します。)、需給状況等多岐にわたる要素の分析により、オフィス市場の規模や安定性及び潜在的な成長性等を的確に把握します。
ⅱ.物件稼働状況の分析
投資対象不動産の賃料水準、空室率、賃貸条件、建物設備の機能や管理状況等を多角的に分析します。
(b)商業施設
以下の各分析を経て、近接駅乗降客数や商圏人口等、商業動線分析を踏まえた売上予測に基づく物件選定を行うことを通じて、賃料負担率や坪当たり売上げ効率の観点から、安定的に事業継続可能と想定される商業施設を重点選定します。
ⅰ.立地の分析
各商業施設のタイプに応じて、次のエリアに立地する物件に投資します。
(ⅰ)駅前型、都市型商業施設の場合
駅近接又は大都市圏(首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県)、名古屋圏(愛知県、岐阜県及び三重県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県))、福岡圏(福岡県)に立地する物件
(ⅱ)郊外、ロードサイド型商業施設の場合
用途地域に留意しつつ、次項の商圏分析の結果、十分な売上が見込まれると考えられる物件
ⅱ.商圏の分析
各商業施設のタイプや規模、テナント業態等に応じて、投資対象不動産が存するエリアの立地特性(交通利便性・道路付け等)を考慮の上、適切な商圏設定を行います。また、商圏人口、人口動態、年齢構成、世帯数、平均所得、商圏世帯特性(商圏内世帯の所得水準、家族構成、持家比率等)等を吟味し、当該商圏が有する潜在性、成長性等も考慮の上、十分な売上が見込まれる商圏規模を有する物件であることを確認します。さらに、同商圏内の競合状況を既存の競合店舗数及び規模並びに潜在的な新規競合発生の余地等の観点から分析し、当該競合状況が当該物件に与える影響についても確認し、売上に与える影響を考慮します。
ⅲ.テナント代替性の分析
商圏の確認及び建物形状等(リテナントやリニューアルの容易さ)を踏まえ、テナント退去時の代替テナント確保の容易性について検討します。
(c)ホテル
以下の各分析を経て、増加する訪日外国人の宿泊ニーズ及びビジネスニーズを見込めるエリア、かつホテルのアセットマネジメント実績、ホテル開発実績及びホテル運営実績に基づき立地ポテンシャルが高いと判断される不動産価値の高いホテルを重点選定します。
ⅰ.立地の分析
競争力の観点から、個別の立地特性による地域性や機能又は業態毎の標準的な規模をベースとし、地域の将来性を考慮の上で、適正規模を判断します。また、以下のいずれかのエリアに所在する物件を選定します。
(ⅰ)主要国際空港等所在都道府県
主要国際空港(東京国際空港(羽田空港)、成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港、福岡空港、新千歳空港及び那覇空港)及び民営化等による活性化が期待できる空港(仙台国際空港、神戸空港、高松空港及び広島空港等)の所在する都道府県
(ⅱ)大都市圏(前記(i)を除きます。)
首都圏(神奈川県)、名古屋圏(岐阜県及び三重県)、大阪圏(京都府、奈良県及び滋賀県)
(ⅲ)主要都市(前記(ⅰ)及び(ⅱ)を除きます。)
政令指定都市、都道府県庁所在地市
(ⅳ)主要新幹線ターミナル駅利用可能都市(前記(ⅰ)ないし(ⅲ)を除きます。)
「新函館北斗」駅、「新青森」駅、「盛岡」駅、「秋田」駅、「福島」駅、「新庄」駅、「新潟」駅、「高崎」駅、「長野」駅、「金沢」駅、「敦賀」駅、「新鳥栖」駅、「長崎」駅、「鹿児島中央」駅を利用可能なエリア
ⅱ.ホテル市場及び物件稼働状況の分析
マーケット動向(商圏・競合環境(競合ホテル数、規模)、宿泊目的・種別・人数・料金・稼働率等)、オペレーターの業績、決算内容等信用状況(開示情報に基づく財務状況の確認)、ホテルの売上状況(ADR(注1)、RevPAR(注2)、稼働率)、賃料水準、賃貸借期間、敷金金額、中途解約条件内容、代替テナント確保の容易性等から、物件毎に適正と考えられる項目について、それぞれ分析を行います。
(注1)「ADR」とは、平均客室販売単価(Average Daily Rate)をいい、一定期間の宿泊売上高合計(料飲売上、その他売上及びサービス料等を除きます。)を同期間の販売客室数(稼働した延べ客室数)合計で除した値をいいます。
(注2)「RevPAR」とは、1日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上高合計(Revenue Per Available Room)をいい、一定期間の宿泊売上高合計を同期間の販売可能客室数合計で除した値をいいます。
(d)その他アセット(住宅、物流施設、データセンター、工場・研究開発施設等)
原則として、住宅を除き具体的な立地の制限は設けず、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、エリア動向(競合物件、市場賃料、周辺地域の開発計画)、代替テナント確保の容易性を総合的に考慮した上で、投資判断を行います。なおその他アセットのうち、住宅については、後記「i.住宅の投資基準」に記載の条件を満たす物件に限り投資します。また、開発事業を伴う場合は、前記「② 安定性/(イ)開発リスクの回避」を原則とします。
i.住宅の投資基準
住宅に投資する場合は、市場の成長性を考慮し、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県)、名古屋圏(愛知県、岐阜県及び三重県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県)、福岡圏(福岡県)及びその他政令指定都市に所在する物件に投資します。原則として最寄駅から徒歩10分圏内の物件を選定します。
⑨ 物件関連その他業務運用基準
(ア)デュー・ディリジェンス方針
投資対象不動産の取得に際しては、物理的調査、法的調査及び経済的調査等を行った上で、投資の可否を総合的に判断します。なお、物理的調査、法的調査及び経済的調査等を実施する際には、各種第三者専門家レポート(不動産鑑定評価書を含みます。)を取得する他、別途定めるデュー・ディリジェンスチェックシート(以下「DDチェックシート」といいます。)に記載する項目について調査し、検討することを原則とします。但し、当該DDチェックシートに記載する項目は、投資対象不動産の用途によってその重要性が異なることがあり、本投資法人による投資対象不動産の取得に当たり、当該DDチェックシートに記載する全ての項目について常に調査するわけではありません。
<権利関係>
(注)「反社チェック」とは、反社会的勢力に該当するか否かの確認作業を意味します。以下同じです。
<建物状況>
<リスク・耐震性能>
<環境汚染調査及び有害物質調査>
<キャッシュフロー(資金計画書)>
<不動産鑑定評価書・エンジニアリングレポート>
<その他の重要事項>その他特筆事項 担当部門で確認が出来ず対応措置が必要なもの等
(イ)専門家への委託とデュー・ディリジェンスの確認
a.不動産鑑定業者の選定基準
不動産鑑定業者の選定に当たっては、公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会に加入している組織的な不動産鑑定事務所であること、及び本投資法人又は本資産運用会社の利害関係人等に該当せず、第三者性を確保できる不動産鑑定事務所であること等をその選定の条件とします。具体的な選定基準については以下の項目を満たすことを想定しています。
・不動産鑑定士が3名以上在籍すること。
・不動産証券化関連業務経験を中心に、業務が適切に遂行される能力があると認められること。
・直近の3年間に、重大な法令違反、不祥事等の発生した事実のないこと。
・直近の3年間の本資産運用会社からの鑑定実績において、不適切な事実の発生がないこと。
・委託先が不動産の売主等取引当事者の利害関係者に該当しないこと。
その他、委託候補先及び委託先の選定に関する詳細は「外部委託基準」等の本資産運用会社の社内規程に従います。独立・第三者性の確認に重点を置きつつ、経済性及び作業効率等を総合的に勘案の上、不動産鑑定業者を選定します。
b.エンジニアリングレポート業者(以下「ER業者」といいます。)の選定基準
ER業者の選定に当たっては、一級建築士を擁している組織的な設計事務所、建設会社(但し、原則として対象物件の施工会社は除きます。)、確認検査機関、コンサルティング会社等であること等をその選定の条件とします。具体的な選定基準については、以下の項目を満たすことを想定しています。
・性能評価機関認定、国内証券取引所上場又はその子会社・関連会社又は資本金が1千万円以上あること。
・業務が適切に遂行される能力があると認められること。
・直近の3年間に、重大な法令違反、不祥事等の発生した事実のないこと。
・直近の3年間の本資産運用会社からの委託業務実績において、不適切な事実の発生がないこと。
・委託先が不動産の売主等取引当事者の利害関係者に該当しないこと。また、当該物件の設計又は施工を請負った会社等を委託先として選定しないこと。但し、特別な事情により当該物件の設計又は施工を請負った会社等を委託先として選定せざるを得ない合理的な理由がある場合は、当該合理的理由をコンプライアンス・オフィサーに説明するとともに、利益相反の観点に留意の上、コンプライアンス・オフィサーとの合議を経て、発注先を決定します。
その他、委託候補先及び委託先の選定に関する詳細は「外部委託基準」等の本資産運用会社の社内規程に従うものとします。独立・第三者性の確認に重点を置きつつ、経済性及び作業効率等を総合的に勘案の上、ER業者を選定します。
c.デュー・ディリジェンスの確認
本資産運用会社の企画ディビジョンでの検討を行います。
・デュー・ディリジェンスの結果について、調査を行った担当者以外の担当者又は企画ディビジョン長による確認・検証を行うものとします。
・デュー・ディリジェンスを経て、売主との間で内容を確認し事実を相互に認識しておくことが望ましいと判断される事項かつ売主に何らかの対応等を求める事項について、不動産売買契約・信託受益権売買契約等において、容認事項として、履行の責任の所在、費用が発生する場合の費用負担及び履行期限に留意した上で明確に記載し合意しておくものとします。
・対象物件の瑕疵の有無、リスク分析、マーケット評価及び取得価格の妥当性についての確認を行い、個別事象の対応方針等を明確にするものとします。
(ウ)PM業務
a.PM方針
個別物件のキャッシュフローの中長期的な極大化を目指すべく、以下の方針をプロパティマネジメント会社(以下「PM会社」といいます。)と共有し、テナント満足度の維持・向上と経費の削減、適切な支出のコントロールを目指すものとします。
・テナントとの信頼関係構築・維持・向上に基づくテナントニーズの十分な把握
・市場動向の掌握に基づくテナント営業
・費用対効果を考慮した効率的管理運営
・リーシング方針
中長期にわたり安定的な収益を確保するため、原則として、営業期間毎に翌営業期間以降の期間に対応する賃貸募集条件の設定等のリーシング計画を運用不動産毎に策定することにより、マーケット状況の変化に応じ、機動的にリーシング活動を行っていくものとします。リーシング活動は、主として運用不動産毎に選定されたPM会社に行わせ、必要に応じて別途リーシング専門会社も活用し、賃貸収益の維持・向上に努めるものとします。
b.PM会社の委託評価基準
委託に際しては、以下の点を総合的に考慮の上で検討しますが、ザイマックスグループの不動産マネジメントに係る実績と総合力を最大限活用し、テナントに関する管理ノウハウ及び規模のメリットによるコスト削減を図る観点から、原則として、本投資法人は、PM業務をザイマックスグループに委託します。
但し、ザイマックスグループにおいてPM業務を受託していない用途及び地域においてはザイマックスグループ以外への委託を行います。
・国内証券取引所上場企業若しくはその子会社、関連会社、又は資本金が1億円以上あること。
・PM業務経験が3年以上あり、業務が適切に遂行される能力があると認められること。
・直近の3年間に、重大な法令違反、不祥事等の発生した事実のないこと。その他法令等の遵守態勢に問題がないこと。
・委託報酬が業務内容に比較して適正かつ合理的な範囲であり、委託者に不利益が生じないこと。
なお、本投資法人において、PM業務を委託している株式会社ザイマックスアルファは、資本金1億円であり、PM業務経験は3年以上、かつ、本投資法人以外の投資法人からも豊富なPM受託実績を有する等業務経験も豊富であることから、本資産運用会社のPM委託基準に従い業務を適切に遂行する能力があると認められます。
また、業務委託を受ける株式会社ザイマックスアルファを含むザイマックスグループは「リート利害関係人取引管理規程」に定める利害関係人に該当することから、「リート利害関係人取引管理規程」に従い、当該者に対する委託により委託者に不利益が生じるおそれがないことを確認した上で、当該者に対する業務委託を行っています。
c.PM契約の更新評価基準
前記「b.PM会社の委託評価基準」に加え、下記の更新基準を満たすこと。
・委託期間中にPM業務委託契約に違反する事実がないこと。
・委託期間中に重要な事項についての報告、金銭に関する精算業務に不適切な事実がないこと。
なお、本資産運用会社は、PM委託業者の業務の品質を定期的にチェックし、本基準に達しない場合には、改善を要望し、それでも改善されない場合には契約を解除する、若しくは契約の更新を行わないものとします。
d.本(ウ)の規定は、本資産運用会社がBM業務を外部に委託する場合について準用します。この場合において、本(ウ)の規定中「PM」とあるのは「BM」と読み替えるものとします。
(エ)修繕・資本的支出の方針
運用不動産に関する修繕計画については、原則として、営業期間毎に翌営業期間以降の期間に対応する修繕及び資本的支出に係る計画を運用不動産毎に策定し、必要な修理、修繕、更新及び改修を行い、運用不動産の機能的価値の維持・向上を図るものとします。
建物・設備機能の維持保全を目的とした修繕については、過去の修繕履歴、設備水準、エンジニアリングレポートの内容等を踏まえ、その実施時期及び工事金額等を検討の上、効率的な実施に努めるものとします。
また、通常必要とされる資本的支出(建物の経年劣化に伴い必要な支出、機能維持を目的とした設備更新等)の他、必要に応じて、中長期的視点に立った運用不動産の競争力維持・向上のためリニューアル工事計画を策定し、実行するものとします。当該リニューアル工事計画の策定に当たっては、競合物件との差別化や中長期にわたる市場競争力及びテナント満足度等について十分な検討を行うものとします。
(オ)損害保険等の付保方針
火災等の災害及び事故等による建物の損害及び賃貸収入の減少並びに対人対物事故による第三者からの損害賠償請求に対応するため、運用不動産毎に適切な損害保険(火災保険、利益保険及び賠償責任保険等)の付保等の措置を講じるものとします。
また、地震保険についても、ポートフォリオPMLが15%超となる場合には、PML値が15%を超える個別の投資対象不動産については、原則として、投資対象不動産毎に当該超過部分相当についての付保等の措置を行うものとします。
ここにいう損失の対象は、物的損失のみとし、人命や周辺施設への派生的被害は考慮しません。また、被害要因は、構造被害や設備、内外装被害を対象とし、自己出火による地震火災及び周辺施設からの延焼被害については考慮しません。
(カ)工事
本資産運用会社の社内規程で定める「外部委託基準」に基づき、委託先に関する(ⅰ)関連法規の遵守状況の調査(委託候補先への聞き取り調査を含みます。)による法令遵守状況の確認、(ⅱ)開示されている財務諸表や第三者機関作成の報告書に基づく委託候補先の信用リスクの確認、(ⅲ)委託候補先が有する工事実績及び人員体制に基づく業務遂行能力の確認並びに工事内容に対する価格の妥当性の検討を通じて、工事等を行う業者の選定を行います。
(キ)業者の選定
物件関連業務に係る業者の選定については、「外部委託基準」の定めるところにより、恣意性を排除するとともに費用対効果の最大化を追求することとします。
なお、利害関係人に対して「リート利害関係人取引管理規程」に定める一定の業務を委託する場合は、当該規程に定める委託条件等を遵守するものとします。
⑩ 財務方針
(ア)基本方針
本投資法人の財務方針は、安定性、機動性、効率性を基本とし、ファンディング・コストの低減及び適正化により投資主価値の最大化を図ります。
a.安定性
・財務健全性の確保のための適切なLTV(注)での運用
・本投資法人の資産特性を考慮した中長期固定資金調達
・リファイナンスリスクを低減するための複数の資金調達元の確保と返済期限の分散
(注)本投資法人の資産総額(LTV計算時点における直近の決算期における貸借対照表に記載された資産の部の金額の総額)のうち借入額及び本投資法人債発行額の残高が占める割合(Loan to Value)をいいます。以下同じです。
b.機動性
・物件取得における資金調達の機動性の確保
c.効率性
・効率的なキャッシュ・マネジメント
・安定運用に基づく低廉・適切な調達レートの確保
(イ)財務戦略
a.エクイティ・ファイナンス(募集投資口の発行)
(a)資産の取得、修繕費等の本投資法人の運営に要する費用の支払い又は債務の返済(敷金・保証金及び借入金の返済並びに投資法人債の償還を含みます。)等の資金の手当てを目的として、役員会の承認を経て、募集投資口の発行を行うことができます。
(b)募集投資口の発行については、投資口の希薄化、LTV等、本投資法人の財務状態を考慮し、決定します。
b.デット・ファイナンス(資金の借入れ及び投資法人債の発行)
(a)資産の取得、修繕費等の本投資法人の運営に要する費用の支払い又は債務の返済(借入金の返済及び投資法人債の償還を含みます。)等の資金の手当てを目的として、資金を借り入れ又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。以下同じです。)を発行することができます。但し、その限度額は1兆円とします。なお、資金の借入及び投資法人債の発行は本投資法人の資産運用等の必要から行う場合に限るものとし、本投資法人の財務の健全性に留意して行うものとします。
(b)前記(a)に基づき資金を借り入れ又は投資法人債を発行する場合は、資本市場及び金融環境を総合的に考慮し、将来にわたる経済・社会情勢の変化を予測の上、借入期間又は償還期限及び固定・変動の金利形態といった観点から効率的な資金調達手段を選定し、低コストの資金調達を図ります。また、物件の新規購入、敷金等のテナント預り金の返還等の資金ニーズへの機動的な対応を目的として、コミットメントライン契約等の、事前の融資枠設定又は随時の借入れの予約契約を締結することができます。
(c)前記(a)に基づき資金を借り入れる場合は、適格機関投資家(但し、機関投資家に限ります。)からの借入れに限るものとします。
(d)資金の借入れ及び投資法人債の発行に際し、本投資法人は運用資産を担保として提供することができます。
(e)LTVは、上限を60%としますが、運営上は中長期的に45%から55%程度を目安に運営します。但し、新たな運用資産の取得や募集投資口の発行等に伴い、一時的にこれを超え、又は下回ることがあります。
(f)資金の借入れ及び投資法人債の発行に係る契約の条項を遵守します。そのため、本書に記載した運用方針が制約を受ける場合があります。
c.キャッシュ・マネジメント(現預金等)
資金需給を的確に把握し、効率的かつ適切にキャッシュ・マネジメントを行うものとします。
本投資法人は、投資主価値の最大化を目的とし、後記「⑧ ポートフォリオ運用基準/(ウ)投資基準」を満たす資産に投資することにより、中長期的観点から、透明性を確保した上で、安定的な収益の確保と着実な運用資産の成長を目指します。
① 選定基準
本投資法人は、オフィス、商業施設及びホテルをメインアセットとして位置付け、ザイマックスグループが長年蓄積してきた不動産マネジメントの知見・ノウハウを活用し、各物件のキャッシュフローの安定性及び不動産価値を見極め、投資対象とすることで、中長期にわたる運用資産の着実な成長と安定した収益の確保を実現し、投資主価値の最大化を目指します。
メインアセットであるオフィス、商業施設及びホテルの投資比率は80%以上(取得価格ベース)とし、ザイマックスグループの知見・ノウハウが活用可能かつ安定運用可能と判断できる物件に重点投資します。
その他アセット(住宅、物流施設、データセンター及び工場・研究開発施設等をいいます。)の投資比率は20%以下(取得価格ベース)とし、メインアセット以外でも有するザイマックスグループの過去の売買仲介や投資実績に基づく物件売却情報及び不動産マネジメント実績に基づくリーシング情報や管理運営に関する知見・ノウハウを活用することにより、中長期的な安定収益の確保が可能であると判断する物件に厳選投資します。
なお、上記投資比率については、資産取得等の過程において一時的にこの比率を超え又は下回ることがあります。
② 安定性
安定性の確保とは、主に以下の点による安定的な収益の確保をいいます。
(ア)投資対象物件のリスク・リターン特性
本資産運用会社は、本投資法人のための資産の運用として、後記「⑧ ポートフォリオ運用基準/(ウ)投資基準」に基づいて、賃貸収入及び稼働率の変動が相対的に小さく、安定的な収益を見込むことができる物件を投資対象とすることにより、安定的な運用を目指します。
(イ)開発リスクの回避
本資産運用会社は、本投資法人のための資産の運用として、原則として竣工前の未稼働物件への投資を行いません。本資産運用会社は、開発事業及び開発事業者として開発リスクを負担する主体をザイマックスグループ又はその他の第三者とし、本投資法人に開発リスクを負担させずに物件を取得する機会を確保することを企図します。
なお、建物完成時における当該物件の取得機会を確保すること等を目的として、完成引渡し等のリスクを負っていないことを確認し、また、稼働開始時期やリーシングの見通し等を十分に検討の上、竣工前の未稼働物件への投資を行う場合があります。
(ウ)フォワード・コミットメント等
フォワード・コミットメント等(先日付での売買契約であって、契約締結から1か月以上経過した後に決済及び物件の引渡しを行うこととしているもの、その他これに類する契約をいいます。)を行う場合、市場環境、資金調達環境の変化等の事情等による悪影響をできるだけ小さくするために、契約締結日から決済及び物件の引渡日までの期間をできるだけ短くし、原則として、当該期間が3か月を超えることがないようにするか、本投資法人が負担するリスクを小さくするための措置(例えば、資金調達ができない場合には違約金なくして又は配当原資に比して過大とならない違約金をもって売買契約を解約することができる等の特約を締結すること等がこれに該当します。)を講じます。
③ 透明性
透明性を確保するため、本投資法人は、投資主の投資判断に影響を及ぼすと認められる重要な情報を、投資主に適切に開示するものとします。
また、投資活動全般を通じて、利害関係人に事業機会及び取引機会をもたらすことがあることに留意しつつ、個々の事業及び取引において、利害関係人との利益相反回避に配慮するものとします。具体的には、本資産運用会社は、本投資法人のための資産運用に際して遵守すべき自主ルールとして「リート利害関係人取引管理規程」を策定及び随時改定し、かつ、これを遵守します。さらに、本資産運用会社は、かかるルールの妥当性及び利害関係人との取引に関し、本資産運用会社におけるリートコンプライアンス委員会を経ることにより、その実効性を確実なものとします。
④ オフィス投資の考え方(注)
本投資法人は、概ね最寄駅徒歩5分圏内のオフィス需要が見込めるエリアに立地し、かつザイマックスグループの長期にわたるオフィスに係る不動産マネジメント業務(オフィスマネジメント業務)で培った知見・ノウハウに基づき、オフィス需要が見込まれるエリア・立地及び賃料変動が相対的に小さいと想定される、長期安定運用を見込むことができるオフィス物件を重点選定します。
(注)本書において、「考え方」とは、本投資法人が定める運用ガイドライン(その内容については後記「⑧ ポートフォリオ運用基準」をご参照ください。)の範囲内において、本書の日付現在、本投資法人が考えるアセットタイプ(用途)毎の投資に関する分析・検討の視点を意味するものであり、本投資法人の投資基準である運用ガイドラインそのものを意味するものではありません。かかる「考え方」は、運用ガイドラインの範囲内で、今後、変更されることがあります。本投資法人は、後記「⑧ ポートフォリオ運用基準/(ウ)投資基準/b.用途別の投資基準」に従って、アセットタイプ(用途)毎の投資を行うものとします。後記「⑤ 商業施設投資の考え方」、「⑥ ホテル投資の考え方」及び「⑦ その他アセット投資の考え方」における考え方についても同様です。
⑤ 商業施設投資の考え方
本投資法人は、ザイマックスグループの豊富な商業施設マネジメント実績に基づいて、近接駅乗降客数や商圏人口等、商業動線分析を踏まえた売上予測に基づく物件選定を行うことを通じて、安定的に事業継続可能と想定される商業施設を重点選定します。
⑥ ホテル投資の考え方
本投資法人は、ホテルのアセットマネジメント実績、ホテル開発実績及びホテル運営実績に基づき立地ポテンシャルが高いと判断され、かつ主要国際空港を中心とした、増加する訪日外国人の宿泊ニーズ及びビジネスニーズを見込めるエリアに所在するホテルを重点選定します。
⑦ その他アセット投資の考え方
本投資法人は、メインアセットであるオフィス、商業施設及びホテル以外の不動産(住宅、物流施設、データセンター及び工場・研究開発施設等)については、住宅を除き具体的な立地の制限は設けず、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、代替テナント確保の容易性を総合的に考慮した上で、CRE戦略立案を通じて得られたニーズ、不動産マネジメント実績に基づく管理運営及び中長期にわたる建物維持・修繕に関するザイマックスグループの知見・ノウハウを活用することにより、中長期的な安定収益の確保が可能であると判断する物件への厳選投資を行います。
⑧ ポートフォリオ運用基準
(ア)保有期間
本投資法人は、原則として、安定的な収益確保の実現のため、5年以上の中長期保有を目的として物件を取得し、短期売買目的の物件取得は行わないものとします。但し、保有期間が5年に満たない場合においても、本投資法人のポートフォリオの質の向上に資すると本資産運用会社が合理的に判断した場合は、保有資産の組換えを目的とした売却を行うことがあります。
(イ)売却方針
本投資法人は、運用不動産を5年以上の中長期にわたり保有することで安定収益を確保することを基本方針としていますが、市場環境等を勘案し、適宜、売却について検討を行うことがあります。売却については、主に以下の観点から総合的に判断します。
・不動産市況の見通し
・当該不動産の周辺の開発予測に伴う賃貸競合の増減及び賃貸需給バランスの見通し
・当該不動産の収益見通し
・当該不動産に係る投資額予測(修繕費及び資本的支出)
・当該不動産の資産価値の増減見通し
・用途別投資比率及び取得資産の規模を勘案したポートフォリオ全体におけるメインアセットの投資比率が低減した際の構成
(ウ)投資基準
a.各用途共通
(a)耐震性・PML(注)
原則として、新耐震基準又はそれと同等以上の耐震性能を有するものを投資対象とします。第三者専門機関による耐震性能評価等に基づき、原則新耐震基準と同等水準以上の性能を有していると確認ができたもの(エンジニアリングレポート等において算出されたPMLの値が15%以下とされた場合を含みます。)のみを投資対象とします。例外として、検討時点では新耐震基準と同等水準以上の性能を有していない物件であっても、耐震補強工事を行うことにより、新耐震基準と同等水準以上の耐震性を有することが十分に見込める場合には、補強工事を実施することで、投資可能とします。
PMLについては、原則として、個別の投資対象不動産毎に15%以下のものを投資対象とします。但し、個別の投資対象不動産でPMLが15%を超えるものがある場合であっても、当該投資対象不動産を含めたポートフォリオPMLが15%以下である場合には、損失予想額等を検証の上、投資を行う場合があります。また、ポートフォリオPMLが15%超となる場合には、PML15%超の当該物件には原則として当該物件におけるPML15%超過部分相当について地震保険を付すこととしています。
(注)「PML」とは、地震による予想損失率(Probable Maximum Loss)を意味します。PMLについて、統一された厳密な定義はありませんが、本書においては、475年間に起こる可能性のある大小の地震に対して予想損失額及び発生確率を算出・統計処理した建物再調達価格に対する予想損失額の割合という定義を採用しています。PMLの算出に当たっては、当該地の地盤の状況、地域要因、構造検討を行った上で算出しています。以下同じです。
(b)遵法性
外部専門家等の意見や調査報告書を取得し、関連法令等の遵守状況等を検討・確認した上で投資判断を行います。
(c)環境関連
アスベスト、PCB、フロン等の有害物質や土壌汚染等の有無については、客観性及び透明性確保の観点から、外部専門家等の意見や調査報告書を取得の上、検証を行い、周辺環境に与える影響、人体に与える影響、経済的な影響等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。
(d)権利関係
完全所有権の他、投資対象不動産に係る権利が区分所有権又は不動産の共有であっても、他の区分所有者又は共有者の属性、契約内容、持分割合、物件の希少性、ポートフォリオ構成割合等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。また、借地又はその他の不動産の用益権又は使用権に係る物件についても、土地の賃貸人、地上権設定者又はその他の不動産の用益権若しくは使用権の設定者の属性、借地契約の内容等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。さらに、底地についても、借地権の内容、借地権者の属性、地代の改定、借地契約更新時の更新料、建替時の承諾料又は売却の際の承諾料等収益性に与える影響等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。
(e)テナント構成
ポートフォリオ全体における賃貸可能面積(但し、駐車場部分の賃貸可能面積を除きます。)に対する同一テナントへの賃貸面積(但し、駐車場部分の賃貸面積を除きます。)の割合を3分の1以下とし(但し、パス・スルー型マスターリース、フィー型マスターリースについてはエンドテナントを基準とし、また、ザイマックスグループがマスターリースのレッシーとなる場合を除きます。)、テナント信用力、適合性及び代替性等を総合的に勘案の上、投資判断を行います。
(f)開発物件
原則として、開発物件には投資しません。但し、建物完成時における当該物件の取得機会を確保すること等を目的として、完成引渡し等のリスクを負っていないことを確認し、また、稼働開始時期やリーシングの見通し等を十分に検討の上、竣工前の未稼働物件への投資を行う場合があります。
(g)取得資産の規模
本投資法人の総資産が800億円を上回るまでは、ポートフォリオ・マネジメントの観点から、原則として1物件の取得価格は本投資法人の総資産の2分の1を上限とし、1物件当たりの取得価格を7億円以上とします(但し、住宅については5億円以上とします。)。但し、本投資法人の総資産の2分の1を超える取得価格の物件であっても、ポートフォリオの安定性が維持され、継続的に1口当たり分配金の向上に資すると判断される物件については、原則を適用せず、取得を行うことができる他、1物件当たりの取得価格が7億円を下回る物件(但し、住宅については、1物件当たりの取得価格が5億円を下回る物件とします。)(以下「小規模物件」といいます。)については、本投資法人の小規模物件の取得価格の総額が本投資法人の総資産の10分の1を上回らない範囲において、取得を行うことができるものとします。
b.用途別の投資基準
(a)オフィス
以下の各分析を経て、オフィス需要が見込まれるエリアに立地し、賃料変動が相対的に小さいと想定される長期安定運用を見込むことができるオフィス物件を選定します。
ⅰ.立地の分析
投資対象不動産が存するエリアの経済規模、立地特性(なお、オフィス物件の選定に際しては、オフィス需要が見込めるエリア(首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県)、名古屋圏(愛知県、岐阜県及び三重県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県)、福岡圏(福岡県)及びその他政令指定都市並びにこれらに含まれない県庁所在地市)に所在する、原則として、最寄駅から徒歩5分圏内の物件に限り投資します。)、需給状況等多岐にわたる要素の分析により、オフィス市場の規模や安定性及び潜在的な成長性等を的確に把握します。
ⅱ.物件稼働状況の分析
投資対象不動産の賃料水準、空室率、賃貸条件、建物設備の機能や管理状況等を多角的に分析します。
(b)商業施設
以下の各分析を経て、近接駅乗降客数や商圏人口等、商業動線分析を踏まえた売上予測に基づく物件選定を行うことを通じて、賃料負担率や坪当たり売上げ効率の観点から、安定的に事業継続可能と想定される商業施設を重点選定します。
ⅰ.立地の分析
各商業施設のタイプに応じて、次のエリアに立地する物件に投資します。
(ⅰ)駅前型、都市型商業施設の場合
駅近接又は大都市圏(首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県)、名古屋圏(愛知県、岐阜県及び三重県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県))、福岡圏(福岡県)に立地する物件
(ⅱ)郊外、ロードサイド型商業施設の場合
用途地域に留意しつつ、次項の商圏分析の結果、十分な売上が見込まれると考えられる物件
ⅱ.商圏の分析
各商業施設のタイプや規模、テナント業態等に応じて、投資対象不動産が存するエリアの立地特性(交通利便性・道路付け等)を考慮の上、適切な商圏設定を行います。また、商圏人口、人口動態、年齢構成、世帯数、平均所得、商圏世帯特性(商圏内世帯の所得水準、家族構成、持家比率等)等を吟味し、当該商圏が有する潜在性、成長性等も考慮の上、十分な売上が見込まれる商圏規模を有する物件であることを確認します。さらに、同商圏内の競合状況を既存の競合店舗数及び規模並びに潜在的な新規競合発生の余地等の観点から分析し、当該競合状況が当該物件に与える影響についても確認し、売上に与える影響を考慮します。
ⅲ.テナント代替性の分析
商圏の確認及び建物形状等(リテナントやリニューアルの容易さ)を踏まえ、テナント退去時の代替テナント確保の容易性について検討します。
(c)ホテル
以下の各分析を経て、増加する訪日外国人の宿泊ニーズ及びビジネスニーズを見込めるエリア、かつホテルのアセットマネジメント実績、ホテル開発実績及びホテル運営実績に基づき立地ポテンシャルが高いと判断される不動産価値の高いホテルを重点選定します。
ⅰ.立地の分析
競争力の観点から、個別の立地特性による地域性や機能又は業態毎の標準的な規模をベースとし、地域の将来性を考慮の上で、適正規模を判断します。また、以下のいずれかのエリアに所在する物件を選定します。
(ⅰ)主要国際空港等所在都道府県
主要国際空港(東京国際空港(羽田空港)、成田国際空港、中部国際空港、関西国際空港、福岡空港、新千歳空港及び那覇空港)及び民営化等による活性化が期待できる空港(仙台国際空港、神戸空港、高松空港及び広島空港等)の所在する都道府県
(ⅱ)大都市圏(前記(i)を除きます。)
首都圏(神奈川県)、名古屋圏(岐阜県及び三重県)、大阪圏(京都府、奈良県及び滋賀県)
(ⅲ)主要都市(前記(ⅰ)及び(ⅱ)を除きます。)
政令指定都市、都道府県庁所在地市
(ⅳ)主要新幹線ターミナル駅利用可能都市(前記(ⅰ)ないし(ⅲ)を除きます。)
「新函館北斗」駅、「新青森」駅、「盛岡」駅、「秋田」駅、「福島」駅、「新庄」駅、「新潟」駅、「高崎」駅、「長野」駅、「金沢」駅、「敦賀」駅、「新鳥栖」駅、「長崎」駅、「鹿児島中央」駅を利用可能なエリア
ⅱ.ホテル市場及び物件稼働状況の分析
マーケット動向(商圏・競合環境(競合ホテル数、規模)、宿泊目的・種別・人数・料金・稼働率等)、オペレーターの業績、決算内容等信用状況(開示情報に基づく財務状況の確認)、ホテルの売上状況(ADR(注1)、RevPAR(注2)、稼働率)、賃料水準、賃貸借期間、敷金金額、中途解約条件内容、代替テナント確保の容易性等から、物件毎に適正と考えられる項目について、それぞれ分析を行います。
(注1)「ADR」とは、平均客室販売単価(Average Daily Rate)をいい、一定期間の宿泊売上高合計(料飲売上、その他売上及びサービス料等を除きます。)を同期間の販売客室数(稼働した延べ客室数)合計で除した値をいいます。
(注2)「RevPAR」とは、1日当たり販売可能客室数当たり宿泊売上高合計(Revenue Per Available Room)をいい、一定期間の宿泊売上高合計を同期間の販売可能客室数合計で除した値をいいます。
(d)その他アセット(住宅、物流施設、データセンター、工場・研究開発施設等)
原則として、住宅を除き具体的な立地の制限は設けず、投資対象不動産毎に、個別の立地特性による地域性、エリア動向(競合物件、市場賃料、周辺地域の開発計画)、代替テナント確保の容易性を総合的に考慮した上で、投資判断を行います。なおその他アセットのうち、住宅については、後記「i.住宅の投資基準」に記載の条件を満たす物件に限り投資します。また、開発事業を伴う場合は、前記「② 安定性/(イ)開発リスクの回避」を原則とします。
i.住宅の投資基準
住宅に投資する場合は、市場の成長性を考慮し、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県)、名古屋圏(愛知県、岐阜県及び三重県)、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県及び滋賀県)、福岡圏(福岡県)及びその他政令指定都市に所在する物件に投資します。原則として最寄駅から徒歩10分圏内の物件を選定します。
⑨ 物件関連その他業務運用基準
(ア)デュー・ディリジェンス方針
投資対象不動産の取得に際しては、物理的調査、法的調査及び経済的調査等を行った上で、投資の可否を総合的に判断します。なお、物理的調査、法的調査及び経済的調査等を実施する際には、各種第三者専門家レポート(不動産鑑定評価書を含みます。)を取得する他、別途定めるデュー・ディリジェンスチェックシート(以下「DDチェックシート」といいます。)に記載する項目について調査し、検討することを原則とします。但し、当該DDチェックシートに記載する項目は、投資対象不動産の用途によってその重要性が異なることがあり、本投資法人による投資対象不動産の取得に当たり、当該DDチェックシートに記載する全ての項目について常に調査するわけではありません。
<権利関係>
| チェック項目 | 確認手段 | ||
| 1 | 完全所有権 | 公図・土地建物登記簿謄本 | 公図・土地建物登記簿謄本 |
| 地積測量図 | 地積測量図・土地謄本・実測図 | ||
| 境界確認書、実測図 | 取得・地積測量図・土地謄本・実査・売主ヒアリング | ||
| 越境・被越境物の確認 | 実査・越境覚書 | ||
| 道路状況 | 道路台帳・実査 | ||
| 都市計画道路の影響(同等物の再建築の可否/建物への影響) | 都市計画図・エンジニアリングレポート | ||
| その他近隣関連(行政・近隣等との間で現在及び将来の債務負担契約の有無等) | 売主ヒアリング・文書確認 | ||
| 2 | 建物区分所有権の場合 (完全所有権の場合の項目に加え) | 区分所有権登記建物図面と現況の確認 | 登記図面・実査 |
| 建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号、その後の改正を含みます。)(以下「区分所有法」といいます。)第30条に定める管理規約(又は区分所有者間覚書)はあるか、区分所有法第25条に定める管理者は存在するか | 売主ヒアリング・管理規約(又は覚書) | ||
| 管理規約に議決権に関する別段の定めがあるか | 売主ヒアリング・管理規約 | ||
| 修繕積立金等大規模修繕実施の資金手当はなされているか | 売主ヒアリング | ||
| 他区分所有者の反社チェック(注)は実施済か | 反社チェック | ||
| 区分所有者間相互の優先買取交渉権は存在しないか | 売主ヒアリング・覚書 | ||
| 議決権割合の確認 | 登記簿・管理規約 | ||
| 3 | 建物共有の場合 (完全所有権の場合の項目に加え) | 共有者間相互の優先買取交渉権は存在しないか | 売主ヒアリング・覚書 |
| テナント敷金の保全状況は問題ないか | 売主ヒアリング・覚書 | ||
| 賃貸事業運営に係る協定書等共有者間の取り決めはないか | 売主ヒアリング・覚書 | ||
| 共有者の信用調査、反社チェックは実施済か | 帝国DB等、反社チェック | ||
| 4 | 地上権/借地権 | 借地契約の確認 | 借地契約・実査 |
| 底地人の信用調査、反社チェックは実施済か | 帝国DB等、反社チェック | ||
| 5 | 売主の状況 | 売主の信用調査・反社チェックは実施済か | 帝国DB等、反社チェック |
| 売主としての権能を完全に有しているか | 売主ヒアリング・表明保証 | ||
| 第三者介入可能性の確認 | 売主ヒアリング・表明保証賃貸借契約・管理規約 | ||
| 6 | 引渡重要書類 原本の有無 | 売買契約締結前に重要書類の原本の有無をリスト化して確認 | 売主にリストを作成させ、原本を確認し、売買契約において引渡しを表明保証させる |
| 7 | 確認申請対 象敷地の確認 | 建築敷地と地積測量図(実測図)の一致状況を確認 | 確認申請図・竣工図・地積測量図・実測図・エンジニアリングレポート |
| 8 | その他の権利付着 | 抵当権等、担保権の設定有無の確認 | 土地建物謄本確認・売主ヒアリング |
| 付着権利の有無の確認 | 売主ヒアリング・実査 | ||
(注)「反社チェック」とは、反社会的勢力に該当するか否かの確認作業を意味します。以下同じです。
<建物状況>
| チェック項目 | 確認手段 | ||
| 1 | 建物等遵法性 | 確認申請・検査済取得状況 | 売主表明・エンジニアリングレポート指摘 |
| 建築基準法(昭和25年法律第201号、その後の改正を含みます。)(以下「建築基準法」といいます。)への適合状況 | 売主表明・エンジニアリングレポート指摘 | ||
| 建物謄本チェック | 対象物件特定・実査 | ||
| 各種法令等への対応 | 売主表明・エンジニアリングレポート指摘 | ||
| 2 | 既存不適格状況 | 同等物の再建築の可否 | 都市計画図・エンジニアリングレポート |
| 3 | 各種法定点検実施状況 | 各種報告書の確認・指摘事項への対応状況(建築基準法、消防法(昭和23年法律第186号、その後の改正を含みます。)(以下「消防法」といいます。)、建築物における衛生的環境の確保に関する法律(昭和45年法律第20号、その後の改正を含みます。)等) | 法定点検報告書・エンジニアリングレポート |
| 4 | テナント資産の法令 順守状況 | 賃貸区画内外に建築基準法・消防法・屋外広告物条例等に適合しないテナント資産が設置されていないか、その他法令違反はないか | 法定点検報告書・エンジニアリングレポート・実査 |
| 5 | 緊急修繕必要箇所 の有無 | 大規模な工事に発展する危険性の確認 | 修繕履歴・エンジニアリングレポート・実査 |
<リスク・耐震性能>
| チェック項目 | 確認手段 | ||
| 1 | 耐震性能 | 新耐震設計基準か | 建築確認取得年月 |
| 2 | 地震・震災リスク | 地震リスク調査の結果があるか | エンジニアリングレポート・地震リスク調査確認 |
<環境汚染調査及び有害物質調査>
| チェック項目 | 確認手段 | ||
| 1 | 土壌環境汚染 | 土壌汚染の有無 | 土壌調査・エンジニアリングレポート |
| 2 | アスベスト | アスベスト含有/含有資材の使用有無 | アスベスト含有調査・エンジニアリングレポート |
| 3 | PCB含有機器・含有 廃棄物 | PCB含有/PCB使用可能性の有無 | PCB含有調査・エンジニアリングレポート |
| 適法な保管・届出等が実施されているか | 売主提示・エンジニアリングレポート | ||
<キャッシュフロー(資金計画書)>
| チェック項目 | 確認手段 | ||
| 1 | 収入項目 | 賃料収入 | 売主提示資料(過去3年分以上あるのが望ましい。)実績CF・PMレポート・賃貸借契約書 |
| その他施設収入 | 売主提示資料(過去3年分以上あるのが望ましい。)実績CF・PMレポート・賃貸借契約書 | ||
| 水光熱収入 | 売主提示資料(過去3年分以上あるのが望ましい。)実績CF・PMレポート・賃貸借契約書 | ||
| その他収入 | 売主提示資料(過去3年分以上あるのが望ましい。)実績CF・PMレポート・賃貸借契約書 | ||
| 2 | 費用項目 | 修繕費+Capex | エンジニアリングレポート・修繕履歴 |
| 水光熱費原価 | 売主提示資料(過去3年分以上あるのが望ましい。)実績CF・PMレポート・賃貸借契約書 | ||
| BMコスト | BM契約書 | ||
| PMコスト | PM契約書 | ||
| 公租公課 | 直近の評価証明書入手 過去実績も確認 | ||
| 保険料 | 見積取得 | ||
| その他費用 | PMレポート | ||
| 地代 | 借地契約書 | ||
| 3 | その他 | 減価償却・長期前払費用 | 会計事務所・監査法人と事前摺合せ |
| DSCR | ローン契約・資金計画書 | ||
<不動産鑑定評価書・エンジニアリングレポート>
| チェック項目 | 確認手段 | ||
| 1 | 鑑定評価書の適格性・妥当性確認 | 価格時点・宛先 | 鑑定評価書 |
| 委託先の選定 | |||
| 鑑定評価基準各論第三章(証券化対象不動産の価格に関する鑑定評価)の適用がなされているか | 鑑定評価書 | ||
| 積算価格、直接還元法による収益価格、DCF法による収益価格がそれぞれ算定されているか | 鑑定評価書 | ||
| 割引率(DR)・最終還元利回り(TR)の考え方を確認したか | 鑑定評価書 | ||
| 2 | エンジニアリングレポート(建物状況調査報告書)の妥当性確認 | 調査報告時点・宛先・調査会社 | 現物調査報告書 |
<その他の重要事項>その他特筆事項 担当部門で確認が出来ず対応措置が必要なもの等
(イ)専門家への委託とデュー・ディリジェンスの確認
a.不動産鑑定業者の選定基準
不動産鑑定業者の選定に当たっては、公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会に加入している組織的な不動産鑑定事務所であること、及び本投資法人又は本資産運用会社の利害関係人等に該当せず、第三者性を確保できる不動産鑑定事務所であること等をその選定の条件とします。具体的な選定基準については以下の項目を満たすことを想定しています。
・不動産鑑定士が3名以上在籍すること。
・不動産証券化関連業務経験を中心に、業務が適切に遂行される能力があると認められること。
・直近の3年間に、重大な法令違反、不祥事等の発生した事実のないこと。
・直近の3年間の本資産運用会社からの鑑定実績において、不適切な事実の発生がないこと。
・委託先が不動産の売主等取引当事者の利害関係者に該当しないこと。
その他、委託候補先及び委託先の選定に関する詳細は「外部委託基準」等の本資産運用会社の社内規程に従います。独立・第三者性の確認に重点を置きつつ、経済性及び作業効率等を総合的に勘案の上、不動産鑑定業者を選定します。
b.エンジニアリングレポート業者(以下「ER業者」といいます。)の選定基準
ER業者の選定に当たっては、一級建築士を擁している組織的な設計事務所、建設会社(但し、原則として対象物件の施工会社は除きます。)、確認検査機関、コンサルティング会社等であること等をその選定の条件とします。具体的な選定基準については、以下の項目を満たすことを想定しています。
・性能評価機関認定、国内証券取引所上場又はその子会社・関連会社又は資本金が1千万円以上あること。
・業務が適切に遂行される能力があると認められること。
・直近の3年間に、重大な法令違反、不祥事等の発生した事実のないこと。
・直近の3年間の本資産運用会社からの委託業務実績において、不適切な事実の発生がないこと。
・委託先が不動産の売主等取引当事者の利害関係者に該当しないこと。また、当該物件の設計又は施工を請負った会社等を委託先として選定しないこと。但し、特別な事情により当該物件の設計又は施工を請負った会社等を委託先として選定せざるを得ない合理的な理由がある場合は、当該合理的理由をコンプライアンス・オフィサーに説明するとともに、利益相反の観点に留意の上、コンプライアンス・オフィサーとの合議を経て、発注先を決定します。
その他、委託候補先及び委託先の選定に関する詳細は「外部委託基準」等の本資産運用会社の社内規程に従うものとします。独立・第三者性の確認に重点を置きつつ、経済性及び作業効率等を総合的に勘案の上、ER業者を選定します。
c.デュー・ディリジェンスの確認
本資産運用会社の企画ディビジョンでの検討を行います。
・デュー・ディリジェンスの結果について、調査を行った担当者以外の担当者又は企画ディビジョン長による確認・検証を行うものとします。
・デュー・ディリジェンスを経て、売主との間で内容を確認し事実を相互に認識しておくことが望ましいと判断される事項かつ売主に何らかの対応等を求める事項について、不動産売買契約・信託受益権売買契約等において、容認事項として、履行の責任の所在、費用が発生する場合の費用負担及び履行期限に留意した上で明確に記載し合意しておくものとします。
・対象物件の瑕疵の有無、リスク分析、マーケット評価及び取得価格の妥当性についての確認を行い、個別事象の対応方針等を明確にするものとします。
(ウ)PM業務
a.PM方針
個別物件のキャッシュフローの中長期的な極大化を目指すべく、以下の方針をプロパティマネジメント会社(以下「PM会社」といいます。)と共有し、テナント満足度の維持・向上と経費の削減、適切な支出のコントロールを目指すものとします。
・テナントとの信頼関係構築・維持・向上に基づくテナントニーズの十分な把握
・市場動向の掌握に基づくテナント営業
・費用対効果を考慮した効率的管理運営
・リーシング方針
中長期にわたり安定的な収益を確保するため、原則として、営業期間毎に翌営業期間以降の期間に対応する賃貸募集条件の設定等のリーシング計画を運用不動産毎に策定することにより、マーケット状況の変化に応じ、機動的にリーシング活動を行っていくものとします。リーシング活動は、主として運用不動産毎に選定されたPM会社に行わせ、必要に応じて別途リーシング専門会社も活用し、賃貸収益の維持・向上に努めるものとします。
b.PM会社の委託評価基準
委託に際しては、以下の点を総合的に考慮の上で検討しますが、ザイマックスグループの不動産マネジメントに係る実績と総合力を最大限活用し、テナントに関する管理ノウハウ及び規模のメリットによるコスト削減を図る観点から、原則として、本投資法人は、PM業務をザイマックスグループに委託します。
但し、ザイマックスグループにおいてPM業務を受託していない用途及び地域においてはザイマックスグループ以外への委託を行います。
・国内証券取引所上場企業若しくはその子会社、関連会社、又は資本金が1億円以上あること。
・PM業務経験が3年以上あり、業務が適切に遂行される能力があると認められること。
・直近の3年間に、重大な法令違反、不祥事等の発生した事実のないこと。その他法令等の遵守態勢に問題がないこと。
・委託報酬が業務内容に比較して適正かつ合理的な範囲であり、委託者に不利益が生じないこと。
なお、本投資法人において、PM業務を委託している株式会社ザイマックスアルファは、資本金1億円であり、PM業務経験は3年以上、かつ、本投資法人以外の投資法人からも豊富なPM受託実績を有する等業務経験も豊富であることから、本資産運用会社のPM委託基準に従い業務を適切に遂行する能力があると認められます。
また、業務委託を受ける株式会社ザイマックスアルファを含むザイマックスグループは「リート利害関係人取引管理規程」に定める利害関係人に該当することから、「リート利害関係人取引管理規程」に従い、当該者に対する委託により委託者に不利益が生じるおそれがないことを確認した上で、当該者に対する業務委託を行っています。
c.PM契約の更新評価基準
前記「b.PM会社の委託評価基準」に加え、下記の更新基準を満たすこと。
・委託期間中にPM業務委託契約に違反する事実がないこと。
・委託期間中に重要な事項についての報告、金銭に関する精算業務に不適切な事実がないこと。
なお、本資産運用会社は、PM委託業者の業務の品質を定期的にチェックし、本基準に達しない場合には、改善を要望し、それでも改善されない場合には契約を解除する、若しくは契約の更新を行わないものとします。
d.本(ウ)の規定は、本資産運用会社がBM業務を外部に委託する場合について準用します。この場合において、本(ウ)の規定中「PM」とあるのは「BM」と読み替えるものとします。
(エ)修繕・資本的支出の方針
運用不動産に関する修繕計画については、原則として、営業期間毎に翌営業期間以降の期間に対応する修繕及び資本的支出に係る計画を運用不動産毎に策定し、必要な修理、修繕、更新及び改修を行い、運用不動産の機能的価値の維持・向上を図るものとします。
建物・設備機能の維持保全を目的とした修繕については、過去の修繕履歴、設備水準、エンジニアリングレポートの内容等を踏まえ、その実施時期及び工事金額等を検討の上、効率的な実施に努めるものとします。
また、通常必要とされる資本的支出(建物の経年劣化に伴い必要な支出、機能維持を目的とした設備更新等)の他、必要に応じて、中長期的視点に立った運用不動産の競争力維持・向上のためリニューアル工事計画を策定し、実行するものとします。当該リニューアル工事計画の策定に当たっては、競合物件との差別化や中長期にわたる市場競争力及びテナント満足度等について十分な検討を行うものとします。
(オ)損害保険等の付保方針
火災等の災害及び事故等による建物の損害及び賃貸収入の減少並びに対人対物事故による第三者からの損害賠償請求に対応するため、運用不動産毎に適切な損害保険(火災保険、利益保険及び賠償責任保険等)の付保等の措置を講じるものとします。
また、地震保険についても、ポートフォリオPMLが15%超となる場合には、PML値が15%を超える個別の投資対象不動産については、原則として、投資対象不動産毎に当該超過部分相当についての付保等の措置を行うものとします。
ここにいう損失の対象は、物的損失のみとし、人命や周辺施設への派生的被害は考慮しません。また、被害要因は、構造被害や設備、内外装被害を対象とし、自己出火による地震火災及び周辺施設からの延焼被害については考慮しません。
(カ)工事
本資産運用会社の社内規程で定める「外部委託基準」に基づき、委託先に関する(ⅰ)関連法規の遵守状況の調査(委託候補先への聞き取り調査を含みます。)による法令遵守状況の確認、(ⅱ)開示されている財務諸表や第三者機関作成の報告書に基づく委託候補先の信用リスクの確認、(ⅲ)委託候補先が有する工事実績及び人員体制に基づく業務遂行能力の確認並びに工事内容に対する価格の妥当性の検討を通じて、工事等を行う業者の選定を行います。
(キ)業者の選定
物件関連業務に係る業者の選定については、「外部委託基準」の定めるところにより、恣意性を排除するとともに費用対効果の最大化を追求することとします。
なお、利害関係人に対して「リート利害関係人取引管理規程」に定める一定の業務を委託する場合は、当該規程に定める委託条件等を遵守するものとします。
⑩ 財務方針
(ア)基本方針
本投資法人の財務方針は、安定性、機動性、効率性を基本とし、ファンディング・コストの低減及び適正化により投資主価値の最大化を図ります。
a.安定性
・財務健全性の確保のための適切なLTV(注)での運用
・本投資法人の資産特性を考慮した中長期固定資金調達
・リファイナンスリスクを低減するための複数の資金調達元の確保と返済期限の分散
(注)本投資法人の資産総額(LTV計算時点における直近の決算期における貸借対照表に記載された資産の部の金額の総額)のうち借入額及び本投資法人債発行額の残高が占める割合(Loan to Value)をいいます。以下同じです。
b.機動性
・物件取得における資金調達の機動性の確保
c.効率性
・効率的なキャッシュ・マネジメント
・安定運用に基づく低廉・適切な調達レートの確保
(イ)財務戦略
a.エクイティ・ファイナンス(募集投資口の発行)
(a)資産の取得、修繕費等の本投資法人の運営に要する費用の支払い又は債務の返済(敷金・保証金及び借入金の返済並びに投資法人債の償還を含みます。)等の資金の手当てを目的として、役員会の承認を経て、募集投資口の発行を行うことができます。
(b)募集投資口の発行については、投資口の希薄化、LTV等、本投資法人の財務状態を考慮し、決定します。
b.デット・ファイナンス(資金の借入れ及び投資法人債の発行)
(a)資産の取得、修繕費等の本投資法人の運営に要する費用の支払い又は債務の返済(借入金の返済及び投資法人債の償還を含みます。)等の資金の手当てを目的として、資金を借り入れ又は投資法人債(短期投資法人債を含みます。以下同じです。)を発行することができます。但し、その限度額は1兆円とします。なお、資金の借入及び投資法人債の発行は本投資法人の資産運用等の必要から行う場合に限るものとし、本投資法人の財務の健全性に留意して行うものとします。
(b)前記(a)に基づき資金を借り入れ又は投資法人債を発行する場合は、資本市場及び金融環境を総合的に考慮し、将来にわたる経済・社会情勢の変化を予測の上、借入期間又は償還期限及び固定・変動の金利形態といった観点から効率的な資金調達手段を選定し、低コストの資金調達を図ります。また、物件の新規購入、敷金等のテナント預り金の返還等の資金ニーズへの機動的な対応を目的として、コミットメントライン契約等の、事前の融資枠設定又は随時の借入れの予約契約を締結することができます。
(c)前記(a)に基づき資金を借り入れる場合は、適格機関投資家(但し、機関投資家に限ります。)からの借入れに限るものとします。
(d)資金の借入れ及び投資法人債の発行に際し、本投資法人は運用資産を担保として提供することができます。
(e)LTVは、上限を60%としますが、運営上は中長期的に45%から55%程度を目安に運営します。但し、新たな運用資産の取得や募集投資口の発行等に伴い、一時的にこれを超え、又は下回ることがあります。
(f)資金の借入れ及び投資法人債の発行に係る契約の条項を遵守します。そのため、本書に記載した運用方針が制約を受ける場合があります。
c.キャッシュ・マネジメント(現預金等)
資金需給を的確に把握し、効率的かつ適切にキャッシュ・マネジメントを行うものとします。