有価証券報告書-第78期(平成30年6月1日-令和1年5月31日)
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)経営成績等の概要
①経営成績の分析
当連結会計年度(2018年6月1日から2019年5月31日まで)における世界経済は、米国では堅調な景気拡大が続きましたが、欧州では減速が続きました。新興国経済においては、中国、インド、ブラジルとも、それぞれ減速基調となりました。
わが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に穏やかな回復傾向を維持しましたが、海外経済の弱含みを受け、力強さを失う展開となりました。
当種苗業界におきましては、このような経済状況の影響のほか、世界的に異常気象が頻発していることから、厳しい生育環境にも適応する高品質種子への需要がますます高まってきております。
このような状況のなか、当社グループの当連結会計年度における業績は、国内の天候不順により小売事業を中心に大きなマイナスの影響を受けましたが、海外における売上が引き続き堅調に推移したことや、造園緑花分野において、2018年4月に設立した新子会社が、事業の譲り受けを含め、順調にその業務をスタートさせた増収効果もあり、売上高は627億46百万円(前期比3億33百万円、0.5%増)となりました。営業利益は、粗利益率が改善し、修繕費や人件費などの経費増加を吸収できた結果、77億17百万円(前期比1億63百万円、2.2%増)となりました。また経常利益は、為替差損益の改善もあり、83億31百万円(前期比4億50百万円、5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、資産の売却益計上などにより、68億56百万円(前期比10億89百万円、18.9%増)となりました。
②財政状態の分析
a.資産の部
当連結会計年度末における総資産は、前期末に比べ15億57百万円増加し、1,224億25百万円となりました。これは主に有形固定資産が21億15百万円、商品及び製品が16億34百万円、受取手形及び売掛金が9億16百万円、無形固定資産が8億95百万円増加した一方で、投資有価証券が24億82百万円、現金及び預金が16億5百万円減少したことなどによるものです。
b.負債の部
負債合計は、前期末に比べ3億28百万円増加し、215億42百万円となりました。これは主に長期借入金が7億14百万円、固定負債のその他が3億79百万円、流動負債のその他が3億57百万円増加した一方で、繰延税金負債が6億88百万円、短期借入金が4億68百万円減少したことなどによるものです。
c.純資産の部
純資産合計は、前期末に比べ12億28百万円増加し、1,008億83百万円となりました。これは主に利益剰余金が52億80百万円増加した一方で、自己株式が自己株式の取得により15億87百万円増加し、また、その他の包括利益累計額がその他有価証券評価差額金の減少等により25億81百万円減少したことなどによるものです。
以上の結果、自己資本比率は前期末から変わらず82.3%となりました。
③キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期比11億31百万円減少し、121億73百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は55億32百万円(前期は得られた資金46億17百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益94億8百万円、減価償却費19億47百万円、売上債権の増加による資金の減少13億53百万円、たな卸資産の増加による資金の減少22億25百万円、法人税等の支払額18億8百万円、などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は32億89百万円(前期は支出した資金49億9百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出20億78百万円、定期預金の払戻による収入25億41百万円、有形固定資産の取得による支出49億49百万円、有形固定資産の売却による収入15億17百万円、無形固定資産の取得による支出11億80百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は31億83百万円(前期は支出した資金6億46百万円)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出14億81百万円、配当金の支払額15億68百万円などによるものです。
④仕入及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績等の分析
当社は、生産者が安心して栽培を実現し、高い収益の確保につなげられるよう、高品質で、オリジナル性の高い種苗を継続的に創出する研究体制の構築を行っております。
また、新たにトップシェアを狙う戦略品目の開発・拡販に努め、経営資源の重点戦略品目への集中とアジアを中心とした新興国市場における成長機会の取り込みによる高収益体制を目指しております。
このような取組みのもと、当連結会計年度の売上高は、前期比3億33百万円(0.5%)増の627億46百万円となりました。これは、当社グループの創出したブロッコリー、トマト、トルコギキョウ、ヒマワリなどの重点戦略品目が、アジアなどの新興国市場の成長機会をとらえ、また、成熟市場である先進国の需要に適した商品を提供できている成果と考えております。また、造園緑花事業の新子会社が順調にその業務をスタートさせたことも増収に貢献しました。
営業利益は、前期比1億63百万円(2.2%)増の77億17百万円となりました。当社グループの活動領域がグローバル化していく中で、地域のニーズに対応するための営業および研究開発の強化や経営管理体制の強化・構築のために費用が増加したものの、その増加分を粗利益率の改善などにより吸収できたことによるものです。
経常利益は、為替差損益の改善もあり、前期比4億50百万円(5.7%)増の83億31百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、資産の売却益などもあり、前期比10億89百万円(18.9%)増の68億56百万円となりました。
本年1月に公表した業績予想に対しては、為替レートは想定に比べ、ドル、ユーロとも円安となりましたが、欧州・中近東、ブラジル、インドなどで、現地通貨ベースの売上高が計画を下回ったことや、国内における資材の売上が減速したことなどから、売上高は予想を下回りました。一方、営業利益は、粗利益率が計画を上回ったこと、経費が計画を下回ったことから、予想を上回りました。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も、営業利益の上振れや為替差損益の改善を受け、それぞれ予想を上回りました。なお、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.国内卸売事業
国内卸売事業の売上高は、野菜種子は増加しましたが、花種子と資材が減少し、前期比横ばいとなりました。品目別では、野菜種子は、ネギは新品種が貢献し、またレタスは高冷地を中心に新たな産地での利用が増え、ブロッコリー、トマト、キャベツなどとともに増加しました。一方、トウモロコシ、メロンなどは減少となりました。花種子は、マーケットの縮小が続いていることもあり、ガーベラなどは増加しましたが、トルコギキョウ、パンジー、ケイトウなどが減少し、前期比減収となりました。資材は、オリジナルハウス関連システム機材の取組みや台風などによる災害の復興需要もありましたが、園芸資材商品の売上が減少し、減収となりました。
営業利益は、粗利益率の低下及び経費の増加により、減益となりました。
これらの結果、売上高は168億45百万円(前期比7百万円、0.0%増)、営業利益は49億25百万円(前期比2億41百万円、4.7%減)となりました。
また、国内卸売事業の総資産は前期比7億55百万円(3.7%)減の193億78百万円となりました。これは主に有形固定資産が3億98百万円減少したことによるものです。
b.海外卸売事業
海外卸売事業の売上高は、北中米とアジアで大きく増加したことから、前期比増収となりました。営業利益は、粗利益率が向上し、経費の増加を吸収できたことから、前期比増益となりました。
地域別の状況をみますと、アジアでは、ブロッコリー、ネギ、ペッパー、ヒマワリなどが好調に推移したことにより、前期比増収となりました。なお、ニンジンは、予定通り第4四半期に中国へ販売いたしましたが、一部が6月以降の出荷となったことから、前期比減収となりました。アジアの国別では、中国や韓国、新たに拠点を設立したベトナムでは堅調に推移いたしましたが、インドでは、天候不順の影響によるビートなどの販売低迷により、売上高は減少いたしました。北中米では、ニンジン、スイカなどは減少いたしましたが、ブロッコリー、トマト、カボチャ、メロン、ヒマワリなどが増加した結果、前期比増収となりました。また、年度末の為替レートも円安になったことから、円ベースでは大幅な増収となりました。欧州・中近東では、トマト、メロン、キュウリ、ペッパー、トルコギキョウなどが増加し、現地通貨ベースの売上高は6%増加いたしましたが、為替レートが円高となった影響を受け、円ベースでは前期比横ばいとなりました。南米につきましては、ブラジルでの市況回復の足取りが重く、現地通貨ベースの売上高は微増にとどまりました。円ベースでは、現地通貨安の影響を大きく受け、前期比で大幅な減収となりました。
品目別では、野菜種子はニンジン、ホウレンソウなどは減少しましたが、ブロッコリー、ネギ、トマト、ペッパーなどが好調に推移した結果、前期比で増収となりました。花種子につきましては、アジア・北中米でのヒマワリの売上高が大幅に増加したことに加え、欧州でトルコギキョウも引き続き好調に推移した結果、前期比増収となりました。
これらの結果、売上高は381億22百万円(前期比8億48百万円、2.3%増)、営業利益は116億13百万円(前期比4億39百万円、3.9%増)となりました。
また、海外卸売事業の総資産は前期比55億50百万円(9.7%)増の626億14百万円となりました。これは主に有形固定資産が19億13百万円、たな卸資産が18億6百万円、受取手形および売掛金が15億98百万円増加したことによるものです。
c.小売事業
ホームガーデン分野は、サンパチェンスが過去最高の販売本数を記録するなど貢献しましたが、猛暑や台風などによる園芸資材や野菜種子、苗木などの店頭販売が鈍化した影響が大きく、また、低調な園芸マーケットの影響を受け、一部の資材商品の販売が大きく減少したことも加わり、売上高は前期比大幅な減収となりました。
通信販売やガーデンセンターなどの直売分野では、猛暑や台風などによる影響を強く受け、売上高は前期比減収となりました。
これらの結果、売上高は59億59百万円(前期比11億42百万円、16.1%減)、営業利益は68百万円悪化し、16百万円の損失(前期は51百万円の営業利益)となりました。
なお、2018年12月に通信販売サイトを刷新いたしました。今後ともお客様の利便性の向上に努めてまいります。
また、小売事業の総資産は前期比57百万円(2.3%)減の24億16百万円となりました。これは主にたな卸資産が13百万円、受取手形及び売掛金が11百万円、無形固定資産が9百万円、その他流動資産が8百万円減少したことによるものです。
d.その他事業
造園緑花分野は、2018年4月にサカタのタネ グリーンサービス株式会社を設立し、現在、当社の造園緑花事業はすべて同社にて運営しております。10月31日に、株式会社日産クリエイティブサービスのグリーンサービス事業等を同社が吸収分割により譲り受け、11月1日に当社の造園緑花部事業を移管し、新会社として正式に営業を開始いたしました。
これらの結果、売上高は新たに譲り受けた事業が加わり18億18百万円(前期比6億20百万円、51.8%増)になりましたが、営業損益は、会社設立及び事業移行関係の費用を当期計上したことから、前期比34百万円悪化し、26百万円の損失(前期は7百万円の営業利益)となりました。なお、新会社につきましては実働初年度から黒字となっております。
また、その他事業の総資産は前期比11億69百万円(219.5%)増の17億2百万円となりました。これは主に現金及び預金が4億82百万円、未成工事支出金が2億14百万円増加したことによるものです。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3. 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの分析」にて記載したとおりです。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(リース債務は除く)/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 2. 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 4. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としております。
b.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要のうち主なものは、種子および資材の購入費用のほか、生産経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、賞与等の人件費、運搬費、販売荷造費、広告宣伝費等であります。
また、当社グループは、生産設備の拡充、合理化および研究開発力の強化等を目的として、継続的に設備投資を実施しております。
当社グループの当連結会計年度末における有利子負債に対する金利負担は、支出に占める割合としては十分低く、金利上昇による影響が限定的な範囲にとどまる有利子負債残高水準にあります。
c.資金調達の可能性
資金の流動性については、手元流動性の確保により不測の事態に対応できるようにしております。資金の調達については、本社、国内各子会社および海外の各地域統括会社とも、取引金融機関との良好な関係を維持しており、現地の状況に適する対応が可能な体制をとっております。
直近では、当社における社内基幹システム構築等の設備投資を予定しておりますが、自己資金にて必要な資金を賄う予定でおります。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、予測不能な天候変動等によって業績が左右される可能性があることや研究開発に長期間要する事業特性があることなどから、中長期の経営計画数値は公表しておらず、単年度の計画を公表し着実に達成していく方針でおります。本年1月に公表した業績予想と比較した当連結会計年度の実績は、売上高627億46百万円(予想比10億53百万円減)、営業利益77億17百万円(予想比6億17百万円増)、経常利益83億31百万円(予想比12億31百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は68億56百万円(予想比7億56百万円増)、売上高営業利益率12.3%(予想11.1%)となりました。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)重要な会計方針および見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2)経営成績等の概要
①経営成績の分析
当連結会計年度(2018年6月1日から2019年5月31日まで)における世界経済は、米国では堅調な景気拡大が続きましたが、欧州では減速が続きました。新興国経済においては、中国、インド、ブラジルとも、それぞれ減速基調となりました。
わが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に穏やかな回復傾向を維持しましたが、海外経済の弱含みを受け、力強さを失う展開となりました。
当種苗業界におきましては、このような経済状況の影響のほか、世界的に異常気象が頻発していることから、厳しい生育環境にも適応する高品質種子への需要がますます高まってきております。
このような状況のなか、当社グループの当連結会計年度における業績は、国内の天候不順により小売事業を中心に大きなマイナスの影響を受けましたが、海外における売上が引き続き堅調に推移したことや、造園緑花分野において、2018年4月に設立した新子会社が、事業の譲り受けを含め、順調にその業務をスタートさせた増収効果もあり、売上高は627億46百万円(前期比3億33百万円、0.5%増)となりました。営業利益は、粗利益率が改善し、修繕費や人件費などの経費増加を吸収できた結果、77億17百万円(前期比1億63百万円、2.2%増)となりました。また経常利益は、為替差損益の改善もあり、83億31百万円(前期比4億50百万円、5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、資産の売却益計上などにより、68億56百万円(前期比10億89百万円、18.9%増)となりました。
②財政状態の分析
a.資産の部
当連結会計年度末における総資産は、前期末に比べ15億57百万円増加し、1,224億25百万円となりました。これは主に有形固定資産が21億15百万円、商品及び製品が16億34百万円、受取手形及び売掛金が9億16百万円、無形固定資産が8億95百万円増加した一方で、投資有価証券が24億82百万円、現金及び預金が16億5百万円減少したことなどによるものです。
b.負債の部
負債合計は、前期末に比べ3億28百万円増加し、215億42百万円となりました。これは主に長期借入金が7億14百万円、固定負債のその他が3億79百万円、流動負債のその他が3億57百万円増加した一方で、繰延税金負債が6億88百万円、短期借入金が4億68百万円減少したことなどによるものです。
c.純資産の部
純資産合計は、前期末に比べ12億28百万円増加し、1,008億83百万円となりました。これは主に利益剰余金が52億80百万円増加した一方で、自己株式が自己株式の取得により15億87百万円増加し、また、その他の包括利益累計額がその他有価証券評価差額金の減少等により25億81百万円減少したことなどによるものです。
以上の結果、自己資本比率は前期末から変わらず82.3%となりました。
③キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期比11億31百万円減少し、121億73百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は55億32百万円(前期は得られた資金46億17百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益94億8百万円、減価償却費19億47百万円、売上債権の増加による資金の減少13億53百万円、たな卸資産の増加による資金の減少22億25百万円、法人税等の支払額18億8百万円、などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は32億89百万円(前期は支出した資金49億9百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出20億78百万円、定期預金の払戻による収入25億41百万円、有形固定資産の取得による支出49億49百万円、有形固定資産の売却による収入15億17百万円、無形固定資産の取得による支出11億80百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は31億83百万円(前期は支出した資金6億46百万円)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出14億81百万円、配当金の支払額15億68百万円などによるものです。
④仕入及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内卸売事業(百万円) | 8,204 | 4.2 |
| 海外卸売事業(百万円) | 16,231 | △4.2 |
| 小売事業(百万円) | 3,787 | △14.1 |
| 報告セグメント計(百万円) | 28,223 | △3.4 |
| その他事業(百万円) | 1,505 | 56.3 |
| 合計(百万円) | 29,728 | △1.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年6月1日 至 2019年5月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内卸売事業(百万円) | 16,845 | 0.0 |
| 海外卸売事業(百万円) | 38,122 | 2.3 |
| 小売事業(百万円) | 5,959 | △16.1 |
| 報告セグメント計(百万円) | 60,927 | △0.5 |
| その他事業(百万円) | 1,818 | 51.8 |
| 合計(百万円) | 62,746 | 0.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
①経営成績等の分析
当社は、生産者が安心して栽培を実現し、高い収益の確保につなげられるよう、高品質で、オリジナル性の高い種苗を継続的に創出する研究体制の構築を行っております。
また、新たにトップシェアを狙う戦略品目の開発・拡販に努め、経営資源の重点戦略品目への集中とアジアを中心とした新興国市場における成長機会の取り込みによる高収益体制を目指しております。
このような取組みのもと、当連結会計年度の売上高は、前期比3億33百万円(0.5%)増の627億46百万円となりました。これは、当社グループの創出したブロッコリー、トマト、トルコギキョウ、ヒマワリなどの重点戦略品目が、アジアなどの新興国市場の成長機会をとらえ、また、成熟市場である先進国の需要に適した商品を提供できている成果と考えております。また、造園緑花事業の新子会社が順調にその業務をスタートさせたことも増収に貢献しました。
営業利益は、前期比1億63百万円(2.2%)増の77億17百万円となりました。当社グループの活動領域がグローバル化していく中で、地域のニーズに対応するための営業および研究開発の強化や経営管理体制の強化・構築のために費用が増加したものの、その増加分を粗利益率の改善などにより吸収できたことによるものです。
経常利益は、為替差損益の改善もあり、前期比4億50百万円(5.7%)増の83億31百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、資産の売却益などもあり、前期比10億89百万円(18.9%)増の68億56百万円となりました。
本年1月に公表した業績予想に対しては、為替レートは想定に比べ、ドル、ユーロとも円安となりましたが、欧州・中近東、ブラジル、インドなどで、現地通貨ベースの売上高が計画を下回ったことや、国内における資材の売上が減速したことなどから、売上高は予想を下回りました。一方、営業利益は、粗利益率が計画を上回ったこと、経費が計画を下回ったことから、予想を上回りました。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も、営業利益の上振れや為替差損益の改善を受け、それぞれ予想を上回りました。なお、売上高、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高となりました。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.国内卸売事業
国内卸売事業の売上高は、野菜種子は増加しましたが、花種子と資材が減少し、前期比横ばいとなりました。品目別では、野菜種子は、ネギは新品種が貢献し、またレタスは高冷地を中心に新たな産地での利用が増え、ブロッコリー、トマト、キャベツなどとともに増加しました。一方、トウモロコシ、メロンなどは減少となりました。花種子は、マーケットの縮小が続いていることもあり、ガーベラなどは増加しましたが、トルコギキョウ、パンジー、ケイトウなどが減少し、前期比減収となりました。資材は、オリジナルハウス関連システム機材の取組みや台風などによる災害の復興需要もありましたが、園芸資材商品の売上が減少し、減収となりました。
営業利益は、粗利益率の低下及び経費の増加により、減益となりました。
これらの結果、売上高は168億45百万円(前期比7百万円、0.0%増)、営業利益は49億25百万円(前期比2億41百万円、4.7%減)となりました。
また、国内卸売事業の総資産は前期比7億55百万円(3.7%)減の193億78百万円となりました。これは主に有形固定資産が3億98百万円減少したことによるものです。
b.海外卸売事業
海外卸売事業の売上高は、北中米とアジアで大きく増加したことから、前期比増収となりました。営業利益は、粗利益率が向上し、経費の増加を吸収できたことから、前期比増益となりました。
地域別の状況をみますと、アジアでは、ブロッコリー、ネギ、ペッパー、ヒマワリなどが好調に推移したことにより、前期比増収となりました。なお、ニンジンは、予定通り第4四半期に中国へ販売いたしましたが、一部が6月以降の出荷となったことから、前期比減収となりました。アジアの国別では、中国や韓国、新たに拠点を設立したベトナムでは堅調に推移いたしましたが、インドでは、天候不順の影響によるビートなどの販売低迷により、売上高は減少いたしました。北中米では、ニンジン、スイカなどは減少いたしましたが、ブロッコリー、トマト、カボチャ、メロン、ヒマワリなどが増加した結果、前期比増収となりました。また、年度末の為替レートも円安になったことから、円ベースでは大幅な増収となりました。欧州・中近東では、トマト、メロン、キュウリ、ペッパー、トルコギキョウなどが増加し、現地通貨ベースの売上高は6%増加いたしましたが、為替レートが円高となった影響を受け、円ベースでは前期比横ばいとなりました。南米につきましては、ブラジルでの市況回復の足取りが重く、現地通貨ベースの売上高は微増にとどまりました。円ベースでは、現地通貨安の影響を大きく受け、前期比で大幅な減収となりました。
品目別では、野菜種子はニンジン、ホウレンソウなどは減少しましたが、ブロッコリー、ネギ、トマト、ペッパーなどが好調に推移した結果、前期比で増収となりました。花種子につきましては、アジア・北中米でのヒマワリの売上高が大幅に増加したことに加え、欧州でトルコギキョウも引き続き好調に推移した結果、前期比増収となりました。
これらの結果、売上高は381億22百万円(前期比8億48百万円、2.3%増)、営業利益は116億13百万円(前期比4億39百万円、3.9%増)となりました。
また、海外卸売事業の総資産は前期比55億50百万円(9.7%)増の626億14百万円となりました。これは主に有形固定資産が19億13百万円、たな卸資産が18億6百万円、受取手形および売掛金が15億98百万円増加したことによるものです。
c.小売事業
ホームガーデン分野は、サンパチェンスが過去最高の販売本数を記録するなど貢献しましたが、猛暑や台風などによる園芸資材や野菜種子、苗木などの店頭販売が鈍化した影響が大きく、また、低調な園芸マーケットの影響を受け、一部の資材商品の販売が大きく減少したことも加わり、売上高は前期比大幅な減収となりました。
通信販売やガーデンセンターなどの直売分野では、猛暑や台風などによる影響を強く受け、売上高は前期比減収となりました。
これらの結果、売上高は59億59百万円(前期比11億42百万円、16.1%減)、営業利益は68百万円悪化し、16百万円の損失(前期は51百万円の営業利益)となりました。
なお、2018年12月に通信販売サイトを刷新いたしました。今後ともお客様の利便性の向上に努めてまいります。
また、小売事業の総資産は前期比57百万円(2.3%)減の24億16百万円となりました。これは主にたな卸資産が13百万円、受取手形及び売掛金が11百万円、無形固定資産が9百万円、その他流動資産が8百万円減少したことによるものです。
d.その他事業
造園緑花分野は、2018年4月にサカタのタネ グリーンサービス株式会社を設立し、現在、当社の造園緑花事業はすべて同社にて運営しております。10月31日に、株式会社日産クリエイティブサービスのグリーンサービス事業等を同社が吸収分割により譲り受け、11月1日に当社の造園緑花部事業を移管し、新会社として正式に営業を開始いたしました。
これらの結果、売上高は新たに譲り受けた事業が加わり18億18百万円(前期比6億20百万円、51.8%増)になりましたが、営業損益は、会社設立及び事業移行関係の費用を当期計上したことから、前期比34百万円悪化し、26百万円の損失(前期は7百万円の営業利益)となりました。なお、新会社につきましては実働初年度から黒字となっております。
また、その他事業の総資産は前期比11億69百万円(219.5%)増の17億2百万円となりました。これは主に現金及び預金が4億82百万円、未成工事支出金が2億14百万円増加したことによるものです。
②資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3. 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの分析」にて記載したとおりです。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
| 2015年5月期 | 2016年5月期 | 2017年5月期 | 2018年5月期 | 2019年5月期 | |
| 自己資本比率(%) | 82.9 | 81.5 | 80.9 | 82.3 | 82.3 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 93.5 | 108.9 | 136.9 | 152.3 | 120.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 91.4 | 114.8 | 55.1 | 106.0 | 93.0 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 61.5 | 56.4 | 68.7 | 44.2 | 46.2 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(リース債務は除く)/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 2. 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 4. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としております。
b.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要のうち主なものは、種子および資材の購入費用のほか、生産経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、賞与等の人件費、運搬費、販売荷造費、広告宣伝費等であります。
また、当社グループは、生産設備の拡充、合理化および研究開発力の強化等を目的として、継続的に設備投資を実施しております。
当社グループの当連結会計年度末における有利子負債に対する金利負担は、支出に占める割合としては十分低く、金利上昇による影響が限定的な範囲にとどまる有利子負債残高水準にあります。
c.資金調達の可能性
資金の流動性については、手元流動性の確保により不測の事態に対応できるようにしております。資金の調達については、本社、国内各子会社および海外の各地域統括会社とも、取引金融機関との良好な関係を維持しており、現地の状況に適する対応が可能な体制をとっております。
直近では、当社における社内基幹システム構築等の設備投資を予定しておりますが、自己資金にて必要な資金を賄う予定でおります。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、予測不能な天候変動等によって業績が左右される可能性があることや研究開発に長期間要する事業特性があることなどから、中長期の経営計画数値は公表しておらず、単年度の計画を公表し着実に達成していく方針でおります。本年1月に公表した業績予想と比較した当連結会計年度の実績は、売上高627億46百万円(予想比10億53百万円減)、営業利益77億17百万円(予想比6億17百万円増)、経常利益83億31百万円(予想比12億31百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益は68億56百万円(予想比7億56百万円増)、売上高営業利益率12.3%(予想11.1%)となりました。