有価証券報告書-第80期(令和2年6月1日-令和3年5月31日)
(1)経営成績等の概要
①経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度(2020年6月1日から2021年5月31日まで)における業績は、売上高は692億18百万円(前期比75億50百万円、12.2%増)となりました。また、主に売上高が増加したことを受け、営業利益は97億25百万円(前期比22億43百万円、30.0%増)、経常利益は100億78百万円(前期比20億7百万円、24.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億36百万円(前期比15億42百万円、25.3%増)となりました。なお、セグメント別では、野菜種子と花種子の売上が全般的に好調に推移し、国内卸売事業、海外卸売事業、小売事業は、前期比、増収増益となりました。その他事業は、造園緑花分野で新たに選定された指定管理者事業の増加はありましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前期比、増収減益となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前期末に比べ94億75百万円増加し、1,330億77百万円となりました。これは、現金及び預金が35億60百万円、投資有価証券が17億19百万円、無形固定資産が17億32百万円増加したことなどによるものです。
(負債)
負債合計は、前期末に比べ6億29百万円減少し、211億78百万円となりました。これは、流動負債のその他が7億12百万円増加した一方で、短期借入金が15億46百万円減少したことなどによるものです。
(純資産)
純資産合計は、前期末に比べ101億4百万円増加し、1,118億98百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどから、株主資本が61億61百万円、その他の包括利益累計額が為替換算調整勘定の増加等により39億円増加したことなどによるものです。
以上の結果、自己資本比率は83.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期比28億23百万円増加し、147億58百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は113億62百万円(前期は得られた資金34億35百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益99億71百万円、減価償却費25億85百万円、たな卸資産の減少による資金の増加6億96百万円、法人税等の支払額22億35百万円、仕入債務の減少による資金の減少4億64百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は51億65百万円(前期は支出した資金13億22百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出28億5百万円、定期預金の預入による支出19億円、無形固定資産の取得による支出18億84百万円、定期預金の払い戻しによる収入15億89百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は40億5百万円(前期は支出した資金17億57百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額14億74百万円、短期借入金の純減額13億5百万円などによるものです。
④仕入及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(2020年6月1日から2021年5月31日まで)における世界経済及びわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、非常に厳しい状況となりました。ワクチン接種が進み、経済活動再開の動きも見られますが、一部の地域では変異株が拡大するなど、感染症を十分にコントロールできる状況には至っておらず、引き続き経済活動は制約されております。当種苗業界におきましては、人の動きが制限されたことにより、イベントや観光、外食関連の需要が大きく減少した一方、消費者の在宅機会増加による新たな需要、ストレス軽減や癒しを求める家庭園芸への需要増加が見られました。また、サプライチェーン関連では、国際貨物便の減少などにより、物流の乱れが生じました。
このような状況のなか、当社グループでは、在宅勤務や時差勤務の推進、前倒しなどの入出荷の工夫、ウェブ会議やプロモーション動画の活用など、ステークホルダーの方々の感染防止を最大限図りつつ、必要な事業の継続に努めました。
成長戦略の取組みとしては、当社は、生産者が安心して栽培を実現し、高い収益の確保につなげられるよう、高品質で、オリジナル性の高い種苗を継続的に創出する研究体制の構築を行っております。
また、新たにトップシェアを狙う戦略品目の開発・拡販に努め、経営資源の重点戦略品目への集中とアジアを中心とした新興国市場における成長機会の取り込みによる高収益体制を目指しております。
このような取組みのもと、品目別では、野菜種子は、ブロッコリー、トマトなどの当社主力商品が好調に推移したことに加え、中国向けニンジン種子の販売時期変更によるプラス要因もあり、大幅な増収となりました。花種子は、期初、新型コロナウイルス感染症拡大を受け低調なスタートになりましたが、トルコギキョウ、ヒマワリなどを中心に年度後半にかけて回復し、通期では増収となりました。苗木と資材は、家庭園芸での需要が増加したことなどから、増収となりました。地域別では、全地域で増収となりました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度における売上高692億18百万円(前期比75億50百万円、12.2%増)となりました。また、主に売上高が増加したことを受け、営業利益は97億25百万円(前期比22億43百万円、30.0%増)、経常利益は100億78百万円(前期比20億7百万円、24.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億36百万円(前期比15億42百万円、25.3%増)となりました。
本年4月に公表した業績予想に対しては、売上高は22億18百万円、営業利益は15億25百万円、経常利益は14億78百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11億36百万円、それぞれ上回り、各項目において過去最高となりました。第4四半期も売上が引き続き好調に推移したことに加え、2021年6月より運用を開始している当社の新基幹システムの導入を円滑に進めるため、一部の出荷を当連結会計年度に早めたことなどによるものです。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.国内卸売事業
国内卸売事業は、球根は減少しましたが、野菜種子、花種子、苗木、資材の売上が増加し、前期比増収となりました。
品目別では、野菜種子は、ホウレンソウ、ニンジン、ダイコン、メロンなどは減少しましたが、トマト、ブロッコリー、ネギ、レタスなどの産地への導入が大きく進み、全体では増収となりました。花種子は、パンジーなどが減少しましたが、無花粉タイプのトルコギキョウがプロモーションにより増加したほか、ハボタン、ケイトウ、ヒマワリなども増加し、全体では微増となりました。資材は、消費者の在宅機会増加により新たに生まれた需要を受け園芸資材の売上が増加し、また夏の天候不順に対応した高機能液肥や、リニューアルした低コスト環境制御システム「アルスプラウト」も好調に推移しました。
これらの結果、売上高は167億5百万円(前期比3億35百万円、2.0%増)、営業利益は52億91百万円(前期比1億15百万円、2.2%増)となりました。
また、国内卸売事業の総資産は前期比3億30百万円減(1.7%減)の196億32百万円となりました。これは主に、たな卸資産が3億24百万円減少したことによるものです。
b.海外卸売事業
海外卸売事業は、野菜種子、花種子とも売上が増加しました。また、為替レートも全般的に円安となったことから、前期比、大幅な増収となりました。
野菜種子は、ブロッコリー、トマト、ペッパー、カボチャなどの当社主力商品が、ほぼ全地域で好調に推移いたしました。またそれ以外の品目では、ニンジンは、中国での販売に関し、商流及び販売時期を変更した一時的な要因も加わり、アジアで大きく増加いたしました。北中米では買収効果でレタスが増加したほか、欧州・中近東ではネギ、南米ではメロン、アジアではカリフラワーなども増加しました。
花種子は、年度初めは新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けましたが、徐々に回復し、通期では増収となりました。品目別では、トルコギキョウ、ヒマワリに加え、カンパニュラ、プリムラ、ケイトウなどが大きく増加しました。地域別では、アジア、北中米で、増加額が大きくなりました。
これらの結果、売上高は437億76百万円(前期比69億47百万円、18.9%増)、営業利益は133億39百万円(前期比22億20百万円、20.0%増)となりました。
また、海外卸売事業の総資産は前期比80億12百万円増(12.6%増)の718億54百万円となりました。これは主に、現金及び預金が40億13百万円、有形固定資産が10億63百万円、受取手形及び売掛金が9億33百万円、たな卸資産が6億94百万円増加したことによるものです。
c.小売事業
小売事業は、量販店向けのホームガーデン分野、通信販売とガーデンセンター横浜の直売分野とも、消費者の在宅機会増加による需要に呼応した営業を展開しました。また、園芸や菜園関連のオリジナル商品を軸とした各商品の販売提案や、初心者へのプロモーションを実施した結果、絵袋種子や資材の売上が伸びました。さらに、11月には通信販売のECサイトをリニューアルオープンし、好調に推移しました。
これらの結果、売上高は57億85百万円(前期比2億24百万円、4.0%増)、営業利益は1億20百万円改善し、1億10百万円の利益(前期は10百万円の営業損失)となりました。
また、小売事業の総資産は前期比44百万円増(1.9%増)の23億98百万円となりました。
d.その他事業
造園緑花分野は、新型コロナウイルス感染症拡大により、民間及び公共工事の延期や中止が発生し、公園や観光施設の閉鎖とイベントなどの中止もあり、事業へのマイナス影響を余儀なくされました。新たに選定された指定管理者事業の増加や新規工事を受注できたことにより、売上高は29億50百万円(前期比43百万円、1.5%増)となりましたが、営業利益は38百万円(前期比65百万円、62.6%減)となりました。
また、その他事業の総資産は前期比4億31百万円減(20.5%減)の16億67百万円となりました。これは主に、未成工事支出金が2億16百万円、完成工事未収入金が1億87百万円減少したことによるものです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」にて記載したとおりです。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(リース債務は除く)/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 2. 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 4. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としております。
※ 5. 利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要のうち主なものは、種子および資材の購入費用のほか、生産経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、賞与等の人件費、運搬費、販売荷造費、広告宣伝費等であります。
また、当社グループは、生産設備の拡充、合理化および研究開発力の強化等を目的として、継続的に設備投資を実施しております。
当社グループの当連結会計年度末における有利子負債に対する金利負担は、支出に占める割合としては十分低く、金利上昇による影響が限定的な範囲にとどまる有利子負債残高水準にあります。
c.資金調達の可能性
資金の流動性については、手元流動性の確保により不測の事態に対応できるようにしております。資金の調達については、本社、国内各子会社および海外各子会社とも、取引金融機関との良好な関係を維持しており、適切な対応が可能な体制をとっております。
直近では、当社の2021年6月より運用を開始している新基幹システム導入等の設備投資を実施いたしましたが、自己資金にて必要な資金を賄っております。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、予測不能な天候変動等によって業績が左右される可能性があることや研究開発に長期間要する事業特性があることなどから、中長期の経営計画数値は公表しておらず、単年度の計画を公表し着実に達成していく方針でおります。本年4月に公表した業績予想と比較した当連結会計年度の実績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりです。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループが連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.新型コロナウイルス感染症拡大による影響
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりです。
b.たな卸資産の評価見積りによる影響
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりです。
c.固定資産の減損判定による影響
当社グループは、主に研究開発や生産、販売などの事業を行うため、土地や建物、機械などの固定資産を多く保有しております。原則として、管理会計上の単位を資産グループの基礎として、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングしており、また、賃貸資産及び遊休資産については、個別の資産ごとにグルーピングを行っております。収益性が低下した資産グループについては固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少分を減損損失として計上しております。回収可能価額は、将来の利益計画に基づく将来キャッシュ・フローや不動産の時価を前提に作成されるため、経営環境の悪化や不動産の価格変動などにより回収可能価額が下がり、減損損失を計上するなどの影響が生じる可能性があります。
①経営成績の状況
当社グループの当連結会計年度(2020年6月1日から2021年5月31日まで)における業績は、売上高は692億18百万円(前期比75億50百万円、12.2%増)となりました。また、主に売上高が増加したことを受け、営業利益は97億25百万円(前期比22億43百万円、30.0%増)、経常利益は100億78百万円(前期比20億7百万円、24.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億36百万円(前期比15億42百万円、25.3%増)となりました。なお、セグメント別では、野菜種子と花種子の売上が全般的に好調に推移し、国内卸売事業、海外卸売事業、小売事業は、前期比、増収増益となりました。その他事業は、造園緑花分野で新たに選定された指定管理者事業の増加はありましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前期比、増収減益となりました。
②財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前期末に比べ94億75百万円増加し、1,330億77百万円となりました。これは、現金及び預金が35億60百万円、投資有価証券が17億19百万円、無形固定資産が17億32百万円増加したことなどによるものです。
(負債)
負債合計は、前期末に比べ6億29百万円減少し、211億78百万円となりました。これは、流動負債のその他が7億12百万円増加した一方で、短期借入金が15億46百万円減少したことなどによるものです。
(純資産)
純資産合計は、前期末に比べ101億4百万円増加し、1,118億98百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことなどから、株主資本が61億61百万円、その他の包括利益累計額が為替換算調整勘定の増加等により39億円増加したことなどによるものです。
以上の結果、自己資本比率は83.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期比28億23百万円増加し、147億58百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は113億62百万円(前期は得られた資金34億35百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益99億71百万円、減価償却費25億85百万円、たな卸資産の減少による資金の増加6億96百万円、法人税等の支払額22億35百万円、仕入債務の減少による資金の減少4億64百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は51億65百万円(前期は支出した資金13億22百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出28億5百万円、定期預金の預入による支出19億円、無形固定資産の取得による支出18億84百万円、定期預金の払い戻しによる収入15億89百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は40億5百万円(前期は支出した資金17億57百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額14億74百万円、短期借入金の純減額13億5百万円などによるものです。
④仕入及び販売の実績
a. 仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年6月1日 至 2021年5月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内卸売事業(百万円) | 8,084 | △3.0 |
| 海外卸売事業(百万円) | 15,057 | △9.3 |
| 小売事業(百万円) | 3,760 | 10.1 |
| 報告セグメント計(百万円) | 26,902 | △5.1 |
| その他事業(百万円) | 2,684 | 2.3 |
| 合計(百万円) | 29,587 | △4.5 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2020年6月1日 至 2021年5月31日) | 前年同期比(%) |
| 国内卸売事業(百万円) | 16,705 | 2.0 |
| 海外卸売事業(百万円) | 43,776 | 18.9 |
| 小売事業(百万円) | 5,785 | 4.0 |
| 報告セグメント計(百万円) | 66,267 | 12.8 |
| その他事業(百万円) | 2,950 | 1.5 |
| 合計(百万円) | 69,218 | 12.2 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(2020年6月1日から2021年5月31日まで)における世界経済及びわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、非常に厳しい状況となりました。ワクチン接種が進み、経済活動再開の動きも見られますが、一部の地域では変異株が拡大するなど、感染症を十分にコントロールできる状況には至っておらず、引き続き経済活動は制約されております。当種苗業界におきましては、人の動きが制限されたことにより、イベントや観光、外食関連の需要が大きく減少した一方、消費者の在宅機会増加による新たな需要、ストレス軽減や癒しを求める家庭園芸への需要増加が見られました。また、サプライチェーン関連では、国際貨物便の減少などにより、物流の乱れが生じました。
このような状況のなか、当社グループでは、在宅勤務や時差勤務の推進、前倒しなどの入出荷の工夫、ウェブ会議やプロモーション動画の活用など、ステークホルダーの方々の感染防止を最大限図りつつ、必要な事業の継続に努めました。
成長戦略の取組みとしては、当社は、生産者が安心して栽培を実現し、高い収益の確保につなげられるよう、高品質で、オリジナル性の高い種苗を継続的に創出する研究体制の構築を行っております。
また、新たにトップシェアを狙う戦略品目の開発・拡販に努め、経営資源の重点戦略品目への集中とアジアを中心とした新興国市場における成長機会の取り込みによる高収益体制を目指しております。
このような取組みのもと、品目別では、野菜種子は、ブロッコリー、トマトなどの当社主力商品が好調に推移したことに加え、中国向けニンジン種子の販売時期変更によるプラス要因もあり、大幅な増収となりました。花種子は、期初、新型コロナウイルス感染症拡大を受け低調なスタートになりましたが、トルコギキョウ、ヒマワリなどを中心に年度後半にかけて回復し、通期では増収となりました。苗木と資材は、家庭園芸での需要が増加したことなどから、増収となりました。地域別では、全地域で増収となりました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度における売上高692億18百万円(前期比75億50百万円、12.2%増)となりました。また、主に売上高が増加したことを受け、営業利益は97億25百万円(前期比22億43百万円、30.0%増)、経常利益は100億78百万円(前期比20億7百万円、24.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は76億36百万円(前期比15億42百万円、25.3%増)となりました。
本年4月に公表した業績予想に対しては、売上高は22億18百万円、営業利益は15億25百万円、経常利益は14億78百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は11億36百万円、それぞれ上回り、各項目において過去最高となりました。第4四半期も売上が引き続き好調に推移したことに加え、2021年6月より運用を開始している当社の新基幹システムの導入を円滑に進めるため、一部の出荷を当連結会計年度に早めたことなどによるものです。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a.国内卸売事業
国内卸売事業は、球根は減少しましたが、野菜種子、花種子、苗木、資材の売上が増加し、前期比増収となりました。
品目別では、野菜種子は、ホウレンソウ、ニンジン、ダイコン、メロンなどは減少しましたが、トマト、ブロッコリー、ネギ、レタスなどの産地への導入が大きく進み、全体では増収となりました。花種子は、パンジーなどが減少しましたが、無花粉タイプのトルコギキョウがプロモーションにより増加したほか、ハボタン、ケイトウ、ヒマワリなども増加し、全体では微増となりました。資材は、消費者の在宅機会増加により新たに生まれた需要を受け園芸資材の売上が増加し、また夏の天候不順に対応した高機能液肥や、リニューアルした低コスト環境制御システム「アルスプラウト」も好調に推移しました。
これらの結果、売上高は167億5百万円(前期比3億35百万円、2.0%増)、営業利益は52億91百万円(前期比1億15百万円、2.2%増)となりました。
また、国内卸売事業の総資産は前期比3億30百万円減(1.7%減)の196億32百万円となりました。これは主に、たな卸資産が3億24百万円減少したことによるものです。
b.海外卸売事業
海外卸売事業は、野菜種子、花種子とも売上が増加しました。また、為替レートも全般的に円安となったことから、前期比、大幅な増収となりました。
野菜種子は、ブロッコリー、トマト、ペッパー、カボチャなどの当社主力商品が、ほぼ全地域で好調に推移いたしました。またそれ以外の品目では、ニンジンは、中国での販売に関し、商流及び販売時期を変更した一時的な要因も加わり、アジアで大きく増加いたしました。北中米では買収効果でレタスが増加したほか、欧州・中近東ではネギ、南米ではメロン、アジアではカリフラワーなども増加しました。
花種子は、年度初めは新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けましたが、徐々に回復し、通期では増収となりました。品目別では、トルコギキョウ、ヒマワリに加え、カンパニュラ、プリムラ、ケイトウなどが大きく増加しました。地域別では、アジア、北中米で、増加額が大きくなりました。
これらの結果、売上高は437億76百万円(前期比69億47百万円、18.9%増)、営業利益は133億39百万円(前期比22億20百万円、20.0%増)となりました。
また、海外卸売事業の総資産は前期比80億12百万円増(12.6%増)の718億54百万円となりました。これは主に、現金及び預金が40億13百万円、有形固定資産が10億63百万円、受取手形及び売掛金が9億33百万円、たな卸資産が6億94百万円増加したことによるものです。
c.小売事業
小売事業は、量販店向けのホームガーデン分野、通信販売とガーデンセンター横浜の直売分野とも、消費者の在宅機会増加による需要に呼応した営業を展開しました。また、園芸や菜園関連のオリジナル商品を軸とした各商品の販売提案や、初心者へのプロモーションを実施した結果、絵袋種子や資材の売上が伸びました。さらに、11月には通信販売のECサイトをリニューアルオープンし、好調に推移しました。
これらの結果、売上高は57億85百万円(前期比2億24百万円、4.0%増)、営業利益は1億20百万円改善し、1億10百万円の利益(前期は10百万円の営業損失)となりました。
また、小売事業の総資産は前期比44百万円増(1.9%増)の23億98百万円となりました。
d.その他事業
造園緑花分野は、新型コロナウイルス感染症拡大により、民間及び公共工事の延期や中止が発生し、公園や観光施設の閉鎖とイベントなどの中止もあり、事業へのマイナス影響を余儀なくされました。新たに選定された指定管理者事業の増加や新規工事を受注できたことにより、売上高は29億50百万円(前期比43百万円、1.5%増)となりましたが、営業利益は38百万円(前期比65百万円、62.6%減)となりました。
また、その他事業の総資産は前期比4億31百万円減(20.5%減)の16億67百万円となりました。これは主に、未成工事支出金が2億16百万円、完成工事未収入金が1億87百万円減少したことによるものです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」にて記載したとおりです。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。
| 2017年5月期 | 2018年5月期 | 2019年5月期 | 2020年5月期 | 2021年5月期 | |
| 自己資本比率(%) | 80.9 | 82.3 | 82.3 | 82.2 | 83.9 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 136.9 | 152.3 | 120.2 | 133.5 | 124.5 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%) | 55.1 | 106.0 | 93.0 | 137.1 | 24.5 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 68.7 | 44.2 | 46.2 | 16.3 | 94.6 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(リース債務は除く)/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※ 1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※ 2. 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
※ 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※ 4. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としております。
※ 5. 利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
b.資金需要の主な内容
当社グループの資金需要のうち主なものは、種子および資材の購入費用のほか、生産経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、賞与等の人件費、運搬費、販売荷造費、広告宣伝費等であります。
また、当社グループは、生産設備の拡充、合理化および研究開発力の強化等を目的として、継続的に設備投資を実施しております。
当社グループの当連結会計年度末における有利子負債に対する金利負担は、支出に占める割合としては十分低く、金利上昇による影響が限定的な範囲にとどまる有利子負債残高水準にあります。
c.資金調達の可能性
資金の流動性については、手元流動性の確保により不測の事態に対応できるようにしております。資金の調達については、本社、国内各子会社および海外各子会社とも、取引金融機関との良好な関係を維持しており、適切な対応が可能な体制をとっております。
直近では、当社の2021年6月より運用を開始している新基幹システム導入等の設備投資を実施いたしましたが、自己資金にて必要な資金を賄っております。
③経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、予測不能な天候変動等によって業績が左右される可能性があることや研究開発に長期間要する事業特性があることなどから、中長期の経営計画数値は公表しておらず、単年度の計画を公表し着実に達成していく方針でおります。本年4月に公表した業績予想と比較した当連結会計年度の実績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりです。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループが連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、連結財務諸表作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.新型コロナウイルス感染症拡大による影響
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりです。
b.たな卸資産の評価見積りによる影響
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりです。
c.固定資産の減損判定による影響
当社グループは、主に研究開発や生産、販売などの事業を行うため、土地や建物、機械などの固定資産を多く保有しております。原則として、管理会計上の単位を資産グループの基礎として、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングしており、また、賃貸資産及び遊休資産については、個別の資産ごとにグルーピングを行っております。収益性が低下した資産グループについては固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少分を減損損失として計上しております。回収可能価額は、将来の利益計画に基づく将来キャッシュ・フローや不動産の時価を前提に作成されるため、経営環境の悪化や不動産の価格変動などにより回収可能価額が下がり、減損損失を計上するなどの影響が生じる可能性があります。