有価証券報告書-第20期(2025/01/01-2025/12/31)
有報資料
① 経営環境
2022年以降、ロシアによるウクライナ侵攻、中東情勢の不安定化に伴い、「エネルギーの安定供給」の重要性が再認識されています。また、大幅な円安や物価のインフレーションの傾向に加え、将来の国際通商ルールの変更、自然災害・紛争等のリスクについても考慮しておく必要があります。
気候変動対応の観点からは、世界では、2050年ネットゼロ実現に向けた野心的な目標を堅持しながらも、各国の置かれた固有の状況や技術進展の度合いを踏まえ、経済合理性やエネルギーの安定供給との間でバランスを取る現実路線への転換が進んでいるという認識です。中長期的なエネルギー需要の視点に目を向けると、世界の人口の拡大、新興国を中心とした経済成長等により、エネルギー需要が持続的に増加する基調は変わらないものと想定しています。石油・天然ガスのうち特に天然ガス需要については、中長期的にもアジアを中心に堅調な需要が見込まれています。
日本では、2025年2月に第7次エネルギー基本計画が示され、エネルギー政策の大前提はS+3E(安全性の確保(Safety)、エネルギー安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合性(Environment))であり、これらの最適なバランスを追求していくことがエネルギー政策の基本的視点であることが再確認されました。同計画において、石油・天然ガスの自主開発比率目標は、第6次エネルギー基本計画の目標水準(2030年に50%以上、2040年には60%以上)が維持されており、引き続き自主開発の更なる推進が必要です。
このような状況下、当社としては、事業環境を考えるうえで特に以下の3つの点を考慮に入れて経営に取り組む必要があると考えています。
天然ガス/LNGの重要性が高まること:
ネットゼロへの移行過程において、天然ガス/LNGは他の化石燃料と比較してGHG排出原単位も相対的に小さいため、「現実的な移行期の燃料」として重要性が高まっていくものと考えています。
多様な低炭素対策を並行して進める必要があること:
ネットゼロへの移行には、地域ごとの事情や移行の段階に応じて適切な手段を選択することが重要です。再生可能エネルギーの導入を推進することに加えて、既存の石油・天然ガス生産施設へのCCS導入や、水素/アンモニアを活用していくこと等も、現実的なエネルギー・トランジションのための道筋となると考えています。
ネットゼロを見据えたエネルギー供給システムの強靭化と高度化が必要であること:
発展途上国での電力需要増加に加え、先進国でも半導体製造やAI需要により電力消費の再増加が予測されています。また、再生可能エネルギー導入拡大に伴う需給調整の課題から、電力供給システムの高度化が必要となっており、そのために必要となる鉱物や希少資源の重要性も高まっています。
② 経営方針
当社は、2025年2月に「INPEX Vision 2035 『責任あるエネルギー・トランジションの実現』」(以下、「INPEX Vision 2035」)を発表しました。「INPEX Vision 2035」では、上述の経営環境認識を踏まえつつ、2035年に向けた当社の長期戦略を示すとともに、2025年から2027年までの3年間の中期経営計画を策定し、当面の具体的な取組みと目標を示しています。
2050年ネットゼロ社会実現に向けて現実的な解決策を探る国内外の様々な動きは、当社にとって、更なる飛躍
の機会と捉えています。当社はこの「INPEX Vision 2035」に基づき、我が国及び世界のエネルギー需要に応えるべく取り組んでまいります。
<2025-2027年中期経営計画の進捗総括>
2035年に向けてINPEXが実現していくこと

なお、本項の記載中、将来に関する事項については、別途記載する場合を除いて本書提出日現在での当社グループの判断であり、今後の社会経済情勢等の諸状況により変更されることがあります。
2022年以降、ロシアによるウクライナ侵攻、中東情勢の不安定化に伴い、「エネルギーの安定供給」の重要性が再認識されています。また、大幅な円安や物価のインフレーションの傾向に加え、将来の国際通商ルールの変更、自然災害・紛争等のリスクについても考慮しておく必要があります。
気候変動対応の観点からは、世界では、2050年ネットゼロ実現に向けた野心的な目標を堅持しながらも、各国の置かれた固有の状況や技術進展の度合いを踏まえ、経済合理性やエネルギーの安定供給との間でバランスを取る現実路線への転換が進んでいるという認識です。中長期的なエネルギー需要の視点に目を向けると、世界の人口の拡大、新興国を中心とした経済成長等により、エネルギー需要が持続的に増加する基調は変わらないものと想定しています。石油・天然ガスのうち特に天然ガス需要については、中長期的にもアジアを中心に堅調な需要が見込まれています。
日本では、2025年2月に第7次エネルギー基本計画が示され、エネルギー政策の大前提はS+3E(安全性の確保(Safety)、エネルギー安定供給(Energy Security)、経済効率性(Economic Efficiency)、環境適合性(Environment))であり、これらの最適なバランスを追求していくことがエネルギー政策の基本的視点であることが再確認されました。同計画において、石油・天然ガスの自主開発比率目標は、第6次エネルギー基本計画の目標水準(2030年に50%以上、2040年には60%以上)が維持されており、引き続き自主開発の更なる推進が必要です。
このような状況下、当社としては、事業環境を考えるうえで特に以下の3つの点を考慮に入れて経営に取り組む必要があると考えています。
天然ガス/LNGの重要性が高まること:
ネットゼロへの移行過程において、天然ガス/LNGは他の化石燃料と比較してGHG排出原単位も相対的に小さいため、「現実的な移行期の燃料」として重要性が高まっていくものと考えています。
多様な低炭素対策を並行して進める必要があること:
ネットゼロへの移行には、地域ごとの事情や移行の段階に応じて適切な手段を選択することが重要です。再生可能エネルギーの導入を推進することに加えて、既存の石油・天然ガス生産施設へのCCS導入や、水素/アンモニアを活用していくこと等も、現実的なエネルギー・トランジションのための道筋となると考えています。
ネットゼロを見据えたエネルギー供給システムの強靭化と高度化が必要であること:
発展途上国での電力需要増加に加え、先進国でも半導体製造やAI需要により電力消費の再増加が予測されています。また、再生可能エネルギー導入拡大に伴う需給調整の課題から、電力供給システムの高度化が必要となっており、そのために必要となる鉱物や希少資源の重要性も高まっています。
② 経営方針
当社は、2025年2月に「INPEX Vision 2035 『責任あるエネルギー・トランジションの実現』」(以下、「INPEX Vision 2035」)を発表しました。「INPEX Vision 2035」では、上述の経営環境認識を踏まえつつ、2035年に向けた当社の長期戦略を示すとともに、2025年から2027年までの3年間の中期経営計画を策定し、当面の具体的な取組みと目標を示しています。
2050年ネットゼロ社会実現に向けて現実的な解決策を探る国内外の様々な動きは、当社にとって、更なる飛躍
の機会と捉えています。当社はこの「INPEX Vision 2035」に基づき、我が国及び世界のエネルギー需要に応えるべく取り組んでまいります。
<2025-2027年中期経営計画の進捗総括>


なお、本項の記載中、将来に関する事項については、別途記載する場合を除いて本書提出日現在での当社グループの判断であり、今後の社会経済情勢等の諸状況により変更されることがあります。