有価証券報告書-第80期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

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2021/06/29 14:43
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にありますが、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引き上げていくなかで、各種政策の効果や海外経済の改善もあり持ち直しの動きが続くことが期待されます。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があります。
建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移し、民間投資については、住宅建設が概ね横ばいで推移しているものの、企業の設備投資は持ち直しの動きが見られます。一方で、建設労働者の需給状況や資機材価格の動向などについては、引き続き留意する必要があります。
このような状況のなか、当社におきましては、「中期経営計画2018〜2020」の最終年度として、全社員が一丸となって様々な経営課題の解決に取り組んだ結果、働き方改革の推進による労働時間の削減や4週8閉所達成に向けた取組の推進、経営基盤強化のために新規事業として子会社を設立しグループ体制を強化するなどの成果を挙げ、次期中期経営計画達成に向けての基盤を整えることができました。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績に与える新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であるものとして連結財務諸表を作成しており、この結果は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ14,900百万円減少(7.4%減)し185,237百万円となりました。主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等の減少13,195百万円、流動資産のその他の減少2,531百万円、建物・構築物の増加857百万円です。負債合計は、前連結会計年度末に比べ18,210百万円減少(13.0%減)し122,190百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等の減少17,902百万円、長期借入金の減少2,277百万円です。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,310百万円増加(5.5%増)し63,046百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加3,138百万円です。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の29.6%に対して4.2ポイント増加し33.8%となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度と比較すると、売上高は10,821百万円減少(5.6%減)し182,020百万円となりました。売上高の減少は、主に完成工事高の減少によるもので、土木工事が9,076百万円(8.6%減)、建築工事が2,226百万円(2.6%減)、いずれも工事施工高の減少等に伴い減少しています。
売上総利益は、前連結会計年度比193百万円増加(1.2%増)し15,789百万円となりました。これは、土木工事の完成工事総利益率の改善(前連結会計年度8.0%に対して当連結会計年度10.0%)が主な要因です。通信交通費の減少等により、販売費及び一般管理費が前連結会計年度比236百万円減少(2.4%減)し、営業利益は前連結会計年度比429百万円増加(7.4%増)の6,245百万円となりました。営業外収支が為替差益の計上等により前連結会計年度比6百万円改善し、経常利益は前連結会計年度比436百万円増加(7.2%増)の6,489百万円となりました。
投資有価証券売却益54百万円の特別利益が計上された一方で、システム障害対応費用96百万円など合計151百万円の特別損失が計上され、前連結会計年度に投資有価証券売却益1,495百万円の特別利益が計上された反動減もあり、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比1,083百万円減少(14.5%減)の6,392百万円となりました。
前連結会計年度に過年度の完成工事原価の税務上の認容があった反動等により、法人税、住民税及び事業税が増加するとともに法人税等調整額が減少した結果、税金費用が前連結会計年度比513百万円減少(20.5%減)の1,996百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比573百万円減少(11.6%減)の4,387百万円となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。(セグメントごとの業績については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しています。)
(土木工事)
土木工事については、売上高96,565百万円(前連結会計年度比8.6%減)、セグメント利益4,310百万円(前連
結会計年度比35.9%増)となりました。
(建築工事)
建築工事については、売上高82,355百万円(前連結会計年度比2.6%減)、セグメント利益1,391百万円(前連
結会計年度比35.7%減)となりました。
(不動産事業)
不動産事業については、売上高1,633百万円(前連結会計年度比10.0%増)、セグメント利益264百万円(前連
結会計年度比61.5%増)となりました。
(付帯事業)
付帯事業については、売上高22,764百万円(前連結会計年度比21.1%減)、セグメント利益123百万円(前連結会計年度比40.0%減)となりました。
(その他)
その他については、売上高372百万円(前連結会計年度比16.7%増)、セグメント利益152百万円(前連結会計
年度比35.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、仕入債務の減少17,870百万円などの減少要因があったものの、売上債権の減少13,195百万円、税金等調整前当期純利益6,392百万円などの増加要因があり、4,230百万円の資金増加(前連結会計年度は2,692百万円の資金増加)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1,427百万円、その他の投資の増加による支出540百万円などにより、1,719百万円の資金減少(前連結会計年度は1,883百万円の資金減少)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金(短期及び長期)の減少2,422百万円、配当金の支払額1,248百万円などにより、3,706百万円の資金減少(前連結会計年度は3,376百万円の資金減少)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,130百万円(5.9%)減少し17,947百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産実績」は記載していません。
なお、参考に提出会社個別の事業の状況を「提出会社の受注工事高及び完成工事高の状況」に記載しています。
a.受注実績
セグメントの名称当連結会計年度(百万円)
(自令和2年4月1日
至令和3年3月31日)
前年同期比(%)
土木工事92,643△3.5%
建築工事62,086△23.6%
合 計154,730△12.7%

(注) 当社グループにおいては土木工事・建築工事以外は受注生産を行っていません。
b.売上実績
セグメントの名称当連結会計年度(百万円)
(自令和2年4月1日
至令和3年3月31日)
前年同期比(%)
土木工事96,565△8.6%
建築工事82,355△2.6%
不動産事業1,32912.8%
付帯事業1,39624.7%
報告セグメント計181,648△5.6%
その他37216.7%
合 計182,020△5.6%

(注) セグメント間の取引については相殺消去しています。
提出会社の受注工事高及び完成工事高の状況
①受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期 別区 分前期繰越工事高
(百万円)
当期受注工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成工事高
(百万円)
次期繰越工事高
(百万円)
第79期
(自平成31年4月1日
至令和2年3月31日)
土木工事170,39695,819266,215104,428161,787
建築工事99,81781,290181,10784,58296,525
270,213177,110447,323189,011258,312
第80期
(自令和2年4月1日
至令和3年3月31日)
土木工事161,78791,426253,21395,506157,707
建築工事96,52562,086158,61182,35576,255
258,312153,513411,825177,862233,963

(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に増減のあるものについては、当事業年度受
注工事高にその増減額を含みます。したがって、当事業年度売上高にもかかる増減額が含まれます。また、前事業年度以前に外貨建で受注した工事で、当事業年度中の為替相場の変動により請負金額に増減のあるも
のについても同様に処理しています。
2.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致します。
②受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
期別区分特命(%)競争(%)計(%)
第79期
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
土木工事31.268.8100.0
建築工事49.350.7100.0
第80期
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
土木工事28.471.6100.0
建築工事52.447.6100.0

(注) 百分比は請負金額比です。
③完成工事高
期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
第79期
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
土木工事47,79656,632104,428
建築工事12,81471,76884,582
60,610128,400189,011
第80期
(自 令和2年4月1日
至 令和3年3月31日)
土木工事42,04553,46195,506
建築工事8,30674,04982,355
50,352127,510177,862

(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりです。
第79期
東日本旅客鉄道(株)新小岩駅南北自由通路整備
東日本旅客鉄道(株)東海道本線戸塚・大船間横浜環状南線交差部下部工新設
東日本旅客鉄道(株)津田山駅橋上本屋ほか新設その他工事
鉄道建設・運輸施設整備支援機構北陸新幹線、九頭竜川橋りょう他
国立大学法人京都大学京都大学(桂)図書館(仮称)新営その他工事
中日本高速道路(株)中部横断自動車道 新清水ジャンクションHランプ橋他4橋
(PC上部工)工事
東京都オリンピックアクアティクスセンター(仮称)(27)新築工事
東京都有明アリーナ(仮称)(27)新築工事
東京都落合水再生センター~みやぎ水再生センター間送泥管工事
積水ハウス(株)(仮称)グランドメゾン汐路新築工事

第80期
東日本旅客鉄道(株)新橋駅改良(Ⅰ期)その2
東日本旅客鉄道(株)東海道貨物線横浜羽沢駅構内改修工事他1
東日本旅客鉄道(株)東北地方太平洋沖地震に伴う災害復旧(気仙沼線津谷川B改築)
九州旅客鉄道(株)九州新幹線栄田Bi新設他
国土交通省大野油坂道路下山トンネル工事
防衛省根室(30)東基地局舎新設等建築その他工事
鉄道建設・運輸施設整備支援機構北陸新幹線、日野川橋りょう
芙蓉総合リース(株)(仮称)京都二条ホテル計画新築工事
日本梱包運輸倉庫(株)(仮称)日本梱包運輸倉庫株式会社 江別営業所 3号倉庫建設工事
(株)大京(仮称)ライオンズ岐阜殿町新築工事

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は次のとおりです。
第79期
東日本旅客鉄道(株) 54,612百万円 28.9%
第80期
東日本旅客鉄道(株) 55,024百万円 30.9%
④ 手持工事高
令和3年3月31日現在

区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)
土木工事79,66678,040157,707
建築工事9,99466,26076,255
89,661144,301233,963

(注)手持工事のうち主なものは、次のとおりです。
東日本旅客鉄道(株)渋谷駅改良(南)1令和4年4月完成予定
東日本旅客鉄道(株)仙台駅東口オフィス棟新築他令和3年11月完成予定
東日本旅客鉄道(株)奥羽本線青森駅東西自由通路新設・駅舎改築他令和4年3月完成予定
国土交通省大野油坂道路和泉トンネル岡畑地区工事令和4年8月完成予定
東日本高速道路(株)北陸自動車道 栄橋床版取替工事令和5年3月完成予定
鉄道建設・運輸施設整備支援機構中央新幹線、釜無川橋りょう他令和7年8月完成予定
最高裁判所東京高地裁中目黒分室(仮称)庁舎新営建築工事令和4年3月完成予定
ルートイン開発(株)(仮称)グランヴィリオホテル別府湾和蔵新築工事令和3年6月完成予定
ハノイ市ハノイ市エンサ下水道整備事業 パッケージ2令和6年3月完成予定
(株)マリモ・三菱地所レジデンス(株)・鉄建建設
(株)
(仮称)広島市東区二葉の里1丁目計画新築工事令和3年7月完成予定

(2)経営者の視点による経営成績等の状況による分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。
2)経営成績
(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
コロナ禍の影響等により、建設需要の減少局面を迎える中、引き続き鉄道分野の事業展開を図るとともに、社会イ
ンフラの更新工事など拡大分野の見極めが重要と考えています。
また、デジタル技術等の活用や労働時間削減など、施工環境にも大きな変化が起きていると認識しています。
[今後の市場環境]
・コロナ禍等による民間の建設需要減
・社会基盤(トンネル、橋梁、河川施設等)の更新工事拡大や激甚災害への対応
・ECI、設計施工等、提案型案件の拡大
(鉄道分野)
・コロナ禍の利用者減少に伴う投資の先送り
・大規模ターミナル開発(品川、渋谷等)の推進
・老朽設備の大規模修繕工事拡大
[今後の施工環境]
・労働基準法改正に伴う労働時間上限規制への対応
・ICT、ロボット等の活用拡大
・建設業における環境配慮の高まり
(鉄道分野)
・営業線近接工事の効率化
先の中期経営計画(2018〜2020)では、策定当初、国内外の堅調な建設市場を背景に、着実に業績を伸ばしてきま
した。また、生産年齢人口減少に伴う担い手確保やICT・デジタル技術を活用した働き方改革推進のほか、激甚化
する自然災害への備えや社会インフラ老朽化への対応、持続可能社会実現への貢献に向けた取り組みも進めてきまし
た。
しかしながら、2020年頃からの新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延により、建設市場は一転して先行き不透
明な状況となりました。当社においても、主要なお客さまである鉄道各社の輸送人員減少や民間建築工事の受注競争
激化、海外工事の一時中断など少なからず影響を受けましたが、感染対策を徹底した上で着実に事業を継続してまい
りました。
今回、このような激動する経営環境を踏まえ、全社員の意見を幅広く聞きながら検討を続けてきた10年後にめざす姿を「TEKKEN 10年ビジョン」として位置付けるとともに、この3年間で取り組むべき基本方針や目標を、新たな3カ年のグループ中期経営計画(2021~2023)「DX(デジタルトランスフォーメション)を原動力とした変革への挑戦」として策定しました。
今後も、安定経営を第一に直面する課題に着実に対応し、企業グループの持続的成長に向け、デジタル化やICT
技術の徹底的な活用による業務変革を積極的に推進することで、お客さま満足の実現と企業価値のさらなる向上をめ
ざしてまいります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の達成状況を判断するための客観的な指標等
第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するた
めの客観的な指標に記載のとおりです。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析検討内容
(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりです。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況
(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりです。
b.資金需要
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、土木事業と建築事業により構成される建設事業に関
わる資機材及び外注業者に支払われる工事代金、各事業の一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、不動産投資に加え、情報処理の為の無形固定資産があります。
c.財政施策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借
入により資金調達を行っています。
当社グループの主要な事業である建設事業の資金の調達にあたっては、担当部署が各部署からの報告に基づき適時
資金計画を作成・更新し、適正に管理しています。
また、顧客からの工事代金については、社内規程に従って、取引先ごとの期日管理及び残高管理を行うとともに、主な取引先の信用状況を適宜把握する体制としています。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていま
す。この連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる見積りによっている部
分があり、見積り特有の不確実性のために、実際の結果が見積りと異なることがあります。
重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸
表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりです。
完成工事高の計上は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行
基準を適用しております。工事進行基準による完成工事高の計上にあたっては適切に見積りをおこなっていますが、見
積り特有の不確実性のために、実際の結果が見積りと異なることがあります。
なお、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」
に記載されているとおりです。

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