有価証券報告書-第105期(2022/04/01-2023/03/31)

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2023/06/29 11:57
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148項目
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりである。
また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営成績
当期における我が国経済は、ウィズコロナの新たな段階への移行が進められる中、緩やかに持ち直しの動きが続いた。建設業界においても、公共投資は底堅い動きで推移し、民間設備投資は堅調な企業収益等を背景に持ち直しの動きがみられたが、一方で原材料価格の高騰やサプライチェーンの混乱、急激な為替変動などの影響が懸念される状況にあった。
当社グループは、中期経営計画2022(2020年度~2022年度)の重点方針(①事業拡大と基盤強化、②収益力向上に向けた競争力の強化、③人材の育成強化、④企業風土改革の推進)に基づき、成長が見込まれるエリア(首都圏、近畿圏等)や業種(半導体、医療・医薬関連等)における営業活動の強化や柔軟な施工体制の構築、積極的な技術職の採用、人材育成の強化、働き方改革及びかいぜん活動の推進等の諸施策を進めてきた。また、企業の存続にはお客さまや社会との信頼関係が不可欠であることから、安全・品質の確保やコンプライアンスの推進、ガバナンスの強化等にも継続的に取り組んできた。
この結果、中期経営計画2022の最終年度にあたる当期の業績は、受注高、売上高ともに過去最高水準となった。しかしながら工事の進捗が当初の想定を下回ったことに加え、一部の工事及び事業で採算性が低下したこと、太陽光発電事業に係る固定資産の減損損失等を計上したことなどにより、数値目標(売上高2,450億円、経常利益120億円、ROE 6.5%)に対しては未達となった。
[連結業績]売上高232,053百万円(対前期比 5.7%増)
営業利益10,287百万円(対前期比 26.9%減)
経常利益8,983百万円(対前期比 32.9%減)
親会社株主に帰属する当期純損失(△)△5,548百万円
[個別業績]売上高207,618百万円(対前期比 5.0%増)
営業利益8,373百万円(対前期比 31.4%減)
経常利益7,412百万円(対前期比 32.9%減)
当期純損失(△)△6,502百万円

セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
[設備工事業]
設備工事業は、前期と比較して増収となったものの、一部の工事で採算性が低下したことや一般管理費の増加などにより、売上高214,981百万円(前期比5.6%増)、セグメント利益(営業利益)12,493百万円(前期比21.1%減)となった。
[エネルギー事業]
エネルギー事業は、太陽光発電事業の売電収入が増加したものの、一部の事業で採算性が低下したことなどにより、売上高12,522百万円(前期比8.1%増)、セグメント利益(営業利益)3,335百万円(前期比0.5%減)となった。
[その他]
その他の事業は、売上高8,427百万円(前期比2.4%増)、セグメント利益(営業利益)391百万円(前期比28.6%減)となった。

(2)財政状態
当社グループの財政状態については、総資産は300,172百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,427百万円の減少となった。これは、流動資産においては現金預金の増加(1,086百万円)、受取手形・完成工事未収入金等の増加(10,366百万円)など、固定資産においては有形固定資産の減少(13,960百万円)などによるものである。
負債は182,978百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,975百万円の増加となった。これは、流動負債においては支払手形・工事未払金等の増加(5,954百万円)、短期借入金の増加(4,900百万円)など、固定負債においてはリース債務の減少(5,979百万円)などによるものである。
純資産は117,193百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,402百万円の減少となった。これは、利益剰余金の減少(8,071百万円)などによるものである。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度と比較して2,176百万円増加し、30,601百万円となった。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失(4,046百万円)、減価償却費(9,887百万円)、減損損失(10,004百万円)、リース解約損失引当金の増加(967百万円)、売上債権の増加(10,339百万円)、仕入債務の増加(5,130百万円)、法人税等の支払(3,553百万円)などにより、12,640百万円の資金増加(前連結会計年度は5,943百万円の資金増加)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出(2,378百万円)などにより、2,119百万円の資金減少(前連結会計年度は2,969百万円の資金増加)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加(4,900百万円)、リース債務の返済による支出(7,526百万円)、配当金の支払(2,518百万円)などにより、8,358百万円の資金減少(前連結会計年度は27,522百万円の資金減少)となった。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備工事業における当社事業場の新築によるものである。
運転資金は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金調達を実施している。長期資金は、営業活動によって得られた自己資金を充当するほか、金融機関からの借入れ、社債発行及びファイナンス・リース等による資金調達を実施しており、多様な調達手段の確保及び返済期日の分散化に努めている。なお、当連結会計年度末における有利子負債は、97,056百万円となっている。
営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金や長期資金に充当するほか、「第4[提出会社の状況]3[配当政策]」に記載のとおり、連結配当性向30%を目処に株主還元することとしている。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5[経理の状況] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであるが、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える重要な見積りは次のとおりである。
① 完成工事高及び完成工事原価の計上
当社グループは、設備工事業における工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、期間がごく短い工事契約を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識している。なお、進捗度の見積りは、実施した工事に関して発生した工事原価が、完成までに予想される工事原価総額に占める割合(インプット法)を使用している。決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、施工部署が作成した実行予算を基礎としており、発注者又は外注業者等との間で行われた協議の結果に関する情報を主要な仮定として織り込んでいるが、経済状況による材料費・外注費の変動や設計変更などに伴いその見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理することとなる。
② 工事損失引当金
当社グループは、将来の工事損失の発生に備えるため、工事損失が確実視される場合に、当連結会計年度末において合理的に見積もることができる工事損失見込額を工事損失引当金として計上している。工事損失引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、工事の進捗遅延による経費の増加、想定外の労務費や資材価格の高騰などにより、追加損失が発生する可能性がある。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の収益性の低下により、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上している。
固定資産の回収可能価額について、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変化があった場合、固定資産の減損を実施する可能性がある。
④ 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれている。当社グループは、この数理計算上で設定された前提条件は適切であると考えているが、実績との差異又は前提条件自体の変更により、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性がある。
⑤ 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上している。貸倒引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、債権に影響を与える予測不能な状況の変化などにより、追加引当が必要となる可能性がある。
⑥ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の計上に際して、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性を検討しており、回収が不確実と考えられる部分については、評価性引当額として繰延税金資産を計上していない。繰延税金資産の回収可能性の検討にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、経済環境の変化や収益性の低下などにより将来の課税所得が見込みを下回る場合、繰延税金資産を減額する可能性がある。
(5)受注及び売上の状況
受注及び売上の状況は、次のとおりである。
① 受注実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2021年 4月 1日
至 2022年 3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2022年 4月 1日
至 2023年 3月31日)
(百万円)
設備工事業210,662258,971(22.9%増)
エネルギー事業--
その他--
合計210,662258,971(22.9%増)

② 売上実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2021年 4月 1日
至 2022年 3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2022年 4月 1日
至 2023年 3月31日)
(百万円)
設備工事業203,614214,981(5.6%増)
エネルギー事業11,58212,522(8.1%増)
その他4,4204,549(2.9%増)
合計219,617232,053(5.7%増)

(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)では設備工事業以外は受注生産を行っていない。
2 当社グループ(当社及び連結子会社)では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の売上高及びその割合
期別相手先売上高(百万円)割合(%)
前連結会計年度中部電力グループ(※)75,91634.6
当連結会計年度中部電力グループ(※)75,07632.4

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
4 上記の金額は、セグメント間の取引について相殺消去後の数値である。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況
① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期別区分前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成
工事高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2021年 4月 1日
至 2022年 3月31日)
配電線工事1,86575,60677,47271,7135,758
地中線工事5,9819,53715,5189,6775,841
屋内線工事48,78064,099112,87961,40951,469
空調管工事15,87520,24836,12419,46116,663
通信工事14,12518,99533,12019,89113,229
86,628188,487275,115182,15492,961
当事業年度
(自 2022年 4月 1日
至 2023年 3月31日)
配電線工事5,75873,04278,80173,5005,300
地中線工事5,84110,98416,8258,9347,890
屋内線工事51,469100,512151,98270,06781,915
空調管工事16,66327,91744,58018,60925,970
通信工事13,22919,37732,60619,78112,825
92,961231,835324,796190,894133,902

(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命、競争及び中部電力パワーグリッド㈱との配電関係工事請負契約に大別される。
期別区分特命
(%)
競争
(%)
請負契約
(%)

(%)
前事業年度
(自 2021年 4月 1日
至 2022年 3月31日)
配電線工事13.20.186.7100
地中線工事63.836.2-100
屋内線工事33.866.2-100
空調管工事27.472.6-100
通信工事91.28.8-100
当事業年度
(自 2022年 4月 1日
至 2023年 3月31日)
配電線工事9.80.190.1100
地中線工事52.247.8-100
屋内線工事25.075.0-100
空調管工事43.656.4-100
通信工事90.79.3-100

(注) 百分比は請負金額比である。
③ 完成工事高
期別区分中部電力
グループ
(※)
(百万円)
官公庁
(百万円)
一般民間会社
(百万円)
合計
(百万円)
前事業年度
(自 2021年 4月 1日
至 2022年 3月31日)
配電線工事66,748444,92071,713
地中線工事4,448415,1879,677
屋内線工事7342,49358,18161,409
空調管工事1,82816217,47019,461
通信工事669919,72519,891
73,8262,842105,485182,154
当事業年度
(自 2022年 4月 1日
至 2023年 3月31日)
配電線工事66,153527,29473,500
地中線工事4,072424,8198,934
屋内線工事5962,43767,03270,067
空調管工事2,10984315,65618,609
通信工事8712719,56619,781
73,0203,503114,370190,894

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注)1 前事業年度の完成工事のうち主なもの
前田建設工業㈱(仮称)亀戸六丁目計画(商業棟)新築工事
㈱大林組(仮称)N3計画 新築工事
積水ハウス㈱「読売新聞中部支社跡地」有効活用計画
鹿島建設㈱中電武豊火力貯炭建築
大成建設㈱ホテルインディゴ犬山有楽苑新築工事

当事業年度の完成工事のうち主なもの
カンボジア電力公社プノンペン首都圏送配電網拡張整備事業
㈱竹中工務店三井不動産ららぽーと門真
㈱熊谷組日本電産㈱向日町プロジェクトC棟建築工事
法務省小倉拘置支所庁舎等新営(電気設備)工事
㈱竹中工務店名古屋市国際展示場新第1展示館

2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の完成工事高、兼業事業売上高及びその割合
期別相手先完成工事高兼業事業売上高合計
(百万円)(%)(百万円)(%)(百万円)(%)
前事業年度中部電力グループ(※)73,82637.32,0491.175,87538.4
当事業年度中部電力グループ(※)73,02035.22,0180.975,03936.1

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
④ 次期繰越工事高(2023年 3月31日現在)
区分中部電力
グループ(※)
(百万円)
官公庁
(百万円)
一般民間会社
(百万円)
合計
(百万円)
配電線工事7195,2735,300
地中線工事1,43136,4557,890
屋内線工事4932,47178,95081,915
空調管工事2,211423,75525,970
通信工事811112,70512,825
4,1512,610127,140133,902

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注) 次期繰越工事のうち主なもの
NECファシリティーズ㈱セル6・UTY棟 受変電設備設置工事2024年 2月
㈱大林組崇教眞光本山電気設備工事(総本山・別棟)2024年10月
新光電気工業㈱千曲工場新築に伴う電気設備工事2023年11月
大成建設㈱春日・後楽園駅前地区再開発(南街区)SA棟・SC棟2023年11月
鉄建建設㈱ミャンマー鉄道整備事業 フェーズⅠ CP1022023年 9月

兼業事業における売上高の状況
区分前事業年度
(自 2021年 4月 1日
至 2022年 3月31日)
(百万円)
当事業年度
(自 2022年 4月 1日
至 2023年 3月31日)
(百万円)
エネルギー事業11,58212,522
商品販売
電線類1,0711,160
その他工事用材料2,9173,013
その他2327
商品販売計4,0134,202
15,59516,724

(注) 当事業年度における商品販売先は同業者79.1%、その他20.9%となっている。

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