有価証券報告書-第106期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりである。
また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営成績
当期におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、回復の動きが続いた。建設業界においても、公共投資は底堅い動きで推移し、民間設備投資も堅調な企業収益等を背景に高い水準で推移した。一方で原材料価格の高騰や供給面での制約などの影響が懸念される状況にあった。
当社グループは、中期経営計画2027(2023年度~2027年度)をスタートさせた。新たな中期経営計画では、カーボンニュートラル社会への移行、デジタル技術の発展、少子高齢化の進行といった事業環境の変化を踏まえたうえで、お客さまや社会と共に成長し続けていくために取り組むべき施策を4つの基本方針(①成長分野への挑戦、②既存事業の深化、③人材投資の更なる拡充、④経営基盤の強化)にまとめている。
そして、基本方針を力強く推進するための3つの重要なテーマ(カーボンニュートラルへの取り組み、デジタル化・DXの推進、人材の確保・活躍推進)を成長ドライバーに位置付けている。
これらにより、当期は将来を見据えたエリア戦略の展開、グループ一体でのバリューチェーンの強化、柔軟な施工体制の構築、積極的な技術者の採用、人材育成の強化、働き方改革及びかいぜん活動の推進等の諸施策を進めてきた。
また、企業の存続にはお客さまや社会との信頼関係が不可欠であることから、安全・品質の確保やコンプライアンスの推進、ガバナンスの強化等にも継続的に取り組んできた。
この結果、当期の業績は、屋内線工事や空調管工事において期首からの手持工事が順調に進捗したことなどにより、大幅な増収増益となった。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
[設備工事業]
設備工事業は、屋内線工事や空調管工事において期首からの手持工事が順調に進捗したことなどにより、売上高235,462百万円(前期比9.5%増)、セグメント利益(営業利益)17,994百万円(前期比44.0%増)となった。
[エネルギー事業]
エネルギー事業は、太陽光発電の出力制御の影響があったものの、一部の事業で採算性が向上したことなどにより、売上高12,901百万円(前期比3.0%増)、セグメント利益(営業利益)3,879百万円(前期比16.3%増)となった。
[その他]
その他の事業は、売上高8,879百万円(前期比5.4%増)、セグメント利益(営業利益)496百万円(前期比26.8%増)となった。
(2)財政状態
当社グループの財政状態については、総資産は304,931百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,758百万円の増加となった。これは、流動資産においては現金預金の増加(8,180百万円)、受取手形・完成工事未収入金等の増加(3,993百万円)など、固定資産においては有形固定資産の減少(3,819百万円)、繰延税金資産の減少(2,520百万円)などによるものである。
負債は173,790百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,187百万円の減少となった。これは、流動負債においては短期借入金の増加(3,000百万円)、未払法人税等の増加(3,287百万円)など、固定負債においてはリース債務の減少(6,125百万円)、退職給付に係る負債の減少(7,817百万円)などによるものである。
純資産は131,140百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,946百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加(7,288百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(1,564百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(4,719百万円)などによるものである。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度と比較して7,417百万円増加し、38,018百万円となった。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(14,985百万円)、減価償却費(10,148百万円)、売上債権の増加(3,803百万円)などにより、19,118百万円の資金増加(前連結会計年度は12,640百万円の資金増加)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(3,029百万円)、有形固定資産の取得による支出(3,310百万円)などにより、2,060百万円の資金減少(前連結会計年度は2,119百万円の資金減少)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加(3,000百万円)、リース債務の返済による支出(7,814百万円)などにより、9,903百万円の資金減少(前連結会計年度は8,358百万円の資金減少)となった。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、当社新本店ビルの建替え、設備工事業における当社事業場の新築によるものである。
運転資金は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金調達を実施している。長期資金は、営業活動によって得られた自己資金を充当するほか、金融機関からの借入れ、社債発行及びファイナンス・リース等による資金調達を実施しており、多様な調達手段の確保及び返済期日の分散化に努めている。なお、当連結会計年度末における有利子負債は、93,017百万円となっている。
営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金や長期資金に充当するほか、「第4[提出会社の状況]3[配当政策]」に記載のとおり、連結配当性向30%以上の業績に応じた利益還元を行うこととしている。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5[経理の状況] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであるが、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える重要な見積りは次のとおりである。
① 完成工事高及び完成工事原価の計上
当社グループは、設備工事業における工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、期間がごく短い工事契約を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識している。なお、進捗度の見積りは、実施した工事に関して発生した工事原価が、完成までに予想される工事原価総額に占める割合(インプット法)を使用している。決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、施工部署が作成した実行予算を基礎としており、発注者又は外注業者等との間で行われた協議の結果に関する情報を主要な仮定として織り込んでいるが、経済状況による材料費・外注費の変動や設計変更などに伴いその見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理することとなる。
② 工事損失引当金
当社グループは、将来の工事損失の発生に備えるため、工事損失が確実視される場合に、当連結会計年度末において合理的に見積もることができる工事損失見込額を工事損失引当金として計上している。工事損失引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、工事の進捗遅延による経費の増加、想定外の労務費や資材価格の高騰などにより、追加損失が発生する可能性がある。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の収益性の低下により、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上している。
固定資産の回収可能価額について、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変化があった場合、固定資産の減損を実施する可能性がある。
④ 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれている。当社グループは、この数理計算上で設定された前提条件は適切であると考えているが、実績との差異又は前提条件自体の変更により、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性がある。
⑤ 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上している。貸倒引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、債権に影響を与える予測不能な状況の変化などにより、追加引当が必要となる可能性がある。
⑥ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の計上に際して、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性を検討しており、回収が不確実と考えられる部分については、評価性引当額として繰延税金資産を計上していない。繰延税金資産の回収可能性の検討にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、経済環境の変化や収益性の低下などにより将来の課税所得が見込みを下回る場合、繰延税金資産を減額する可能性がある。
(5)受注及び売上の状況
受注及び売上の状況は、次のとおりである。
① 受注実績
② 売上実績
(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)では設備工事業以外は受注生産を行っていない。
2 当社グループ(当社及び連結子会社)では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の売上高及びその割合
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
4 上記の金額は、セグメント間の取引について相殺消去後の数値である。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況
① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命、競争及び中部電力パワーグリッド㈱との配電関係工事請負契約に大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
③ 完成工事高
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注)1 前事業年度の完成工事のうち主なもの
当事業年度の完成工事のうち主なもの
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の完成工事高、兼業事業売上高及びその割合
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
④ 次期繰越工事高(2024年 3月31日現在)
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注) 次期繰越工事のうち主なもの
兼業事業における売上高の状況
(注) 当事業年度における商品販売先は同業者78.9%、その他21.1%となっている。
また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営成績
当期におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、回復の動きが続いた。建設業界においても、公共投資は底堅い動きで推移し、民間設備投資も堅調な企業収益等を背景に高い水準で推移した。一方で原材料価格の高騰や供給面での制約などの影響が懸念される状況にあった。
当社グループは、中期経営計画2027(2023年度~2027年度)をスタートさせた。新たな中期経営計画では、カーボンニュートラル社会への移行、デジタル技術の発展、少子高齢化の進行といった事業環境の変化を踏まえたうえで、お客さまや社会と共に成長し続けていくために取り組むべき施策を4つの基本方針(①成長分野への挑戦、②既存事業の深化、③人材投資の更なる拡充、④経営基盤の強化)にまとめている。
そして、基本方針を力強く推進するための3つの重要なテーマ(カーボンニュートラルへの取り組み、デジタル化・DXの推進、人材の確保・活躍推進)を成長ドライバーに位置付けている。
これらにより、当期は将来を見据えたエリア戦略の展開、グループ一体でのバリューチェーンの強化、柔軟な施工体制の構築、積極的な技術者の採用、人材育成の強化、働き方改革及びかいぜん活動の推進等の諸施策を進めてきた。
また、企業の存続にはお客さまや社会との信頼関係が不可欠であることから、安全・品質の確保やコンプライアンスの推進、ガバナンスの強化等にも継続的に取り組んできた。
この結果、当期の業績は、屋内線工事や空調管工事において期首からの手持工事が順調に進捗したことなどにより、大幅な増収増益となった。
| [連結業績] | 売上高 | 252,863 | 百万円 | (対前期比 9.0%増) |
| 営業利益 | 15,910 | 百万円 | (対前期比 54.7%増) | |
| 経常利益 | 12,679 | 百万円 | (対前期比 41.1%増) | |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 9,345 | 百万円 | (前期は親会社株主に帰属する | |
| 当期純損失5,548百万円) | ||||
| [個別業績] | 売上高 | 224,658 | 百万円 | (対前期比 8.2%増) |
| 営業利益 | 13,477 | 百万円 | (対前期比 61.0%増) | |
| 経常利益 | 13,360 | 百万円 | (対前期比 80.2%増) | |
| 当期純利益 | 8,681 | 百万円 | (前期は当期純損失6,502百万円) |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
[設備工事業]
設備工事業は、屋内線工事や空調管工事において期首からの手持工事が順調に進捗したことなどにより、売上高235,462百万円(前期比9.5%増)、セグメント利益(営業利益)17,994百万円(前期比44.0%増)となった。
[エネルギー事業]
エネルギー事業は、太陽光発電の出力制御の影響があったものの、一部の事業で採算性が向上したことなどにより、売上高12,901百万円(前期比3.0%増)、セグメント利益(営業利益)3,879百万円(前期比16.3%増)となった。
[その他]
その他の事業は、売上高8,879百万円(前期比5.4%増)、セグメント利益(営業利益)496百万円(前期比26.8%増)となった。
(2)財政状態
当社グループの財政状態については、総資産は304,931百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,758百万円の増加となった。これは、流動資産においては現金預金の増加(8,180百万円)、受取手形・完成工事未収入金等の増加(3,993百万円)など、固定資産においては有形固定資産の減少(3,819百万円)、繰延税金資産の減少(2,520百万円)などによるものである。
負債は173,790百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,187百万円の減少となった。これは、流動負債においては短期借入金の増加(3,000百万円)、未払法人税等の増加(3,287百万円)など、固定負債においてはリース債務の減少(6,125百万円)、退職給付に係る負債の減少(7,817百万円)などによるものである。
純資産は131,140百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,946百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加(7,288百万円)、その他有価証券評価差額金の増加(1,564百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(4,719百万円)などによるものである。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度と比較して7,417百万円増加し、38,018百万円となった。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(14,985百万円)、減価償却費(10,148百万円)、売上債権の増加(3,803百万円)などにより、19,118百万円の資金増加(前連結会計年度は12,640百万円の資金増加)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(3,029百万円)、有形固定資産の取得による支出(3,310百万円)などにより、2,060百万円の資金減少(前連結会計年度は2,119百万円の資金減少)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加(3,000百万円)、リース債務の返済による支出(7,814百万円)などにより、9,903百万円の資金減少(前連結会計年度は8,358百万円の資金減少)となった。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、当社新本店ビルの建替え、設備工事業における当社事業場の新築によるものである。
運転資金は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金調達を実施している。長期資金は、営業活動によって得られた自己資金を充当するほか、金融機関からの借入れ、社債発行及びファイナンス・リース等による資金調達を実施しており、多様な調達手段の確保及び返済期日の分散化に努めている。なお、当連結会計年度末における有利子負債は、93,017百万円となっている。
営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金や長期資金に充当するほか、「第4[提出会社の状況]3[配当政策]」に記載のとおり、連結配当性向30%以上の業績に応じた利益還元を行うこととしている。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5[経理の状況] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであるが、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える重要な見積りは次のとおりである。
① 完成工事高及び完成工事原価の計上
当社グループは、設備工事業における工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、期間がごく短い工事契約を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識している。なお、進捗度の見積りは、実施した工事に関して発生した工事原価が、完成までに予想される工事原価総額に占める割合(インプット法)を使用している。決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、施工部署が作成した実行予算を基礎としており、発注者又は外注業者等との間で行われた協議の結果に関する情報を主要な仮定として織り込んでいるが、経済状況による材料費・外注費の変動や設計変更などに伴いその見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理することとなる。
② 工事損失引当金
当社グループは、将来の工事損失の発生に備えるため、工事損失が確実視される場合に、当連結会計年度末において合理的に見積もることができる工事損失見込額を工事損失引当金として計上している。工事損失引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、工事の進捗遅延による経費の増加、想定外の労務費や資材価格の高騰などにより、追加損失が発生する可能性がある。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の収益性の低下により、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上している。
固定資産の回収可能価額について、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変化があった場合、固定資産の減損を実施する可能性がある。
④ 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれている。当社グループは、この数理計算上で設定された前提条件は適切であると考えているが、実績との差異又は前提条件自体の変更により、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性がある。
⑤ 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上している。貸倒引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、債権に影響を与える予測不能な状況の変化などにより、追加引当が必要となる可能性がある。
⑥ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の計上に際して、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性を検討しており、回収が不確実と考えられる部分については、評価性引当額として繰延税金資産を計上していない。繰延税金資産の回収可能性の検討にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、経済環境の変化や収益性の低下などにより将来の課税所得が見込みを下回る場合、繰延税金資産を減額する可能性がある。
(5)受注及び売上の状況
受注及び売上の状況は、次のとおりである。
① 受注実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2022年 4月 1日 至 2023年 3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2023年 4月 1日 至 2024年 3月31日) (百万円) | |
| 設備工事業 | 258,971 | 226,894 | (12.4%減) |
| エネルギー事業 | - | - | |
| その他 | - | - | |
| 合計 | 258,971 | 226,894 | (12.4%減) |
② 売上実績
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2022年 4月 1日 至 2023年 3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 2023年 4月 1日 至 2024年 3月31日) (百万円) | |
| 設備工事業 | 214,981 | 235,447 | (9.5%増) |
| エネルギー事業 | 12,522 | 12,901 | (3.0%増) |
| その他 | 4,549 | 4,514 | (0.8%減) |
| 合計 | 232,053 | 252,863 | (9.0%増) |
(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)では設備工事業以外は受注生産を行っていない。
2 当社グループ(当社及び連結子会社)では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の売上高及びその割合
| 期別 | 相手先 | 売上高(百万円) | 割合(%) |
| 前連結会計年度 | 中部電力グループ(※) | 75,076 | 32.4 |
| 当連結会計年度 | 中部電力グループ(※) | 77,790 | 30.8 |
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
4 上記の金額は、セグメント間の取引について相殺消去後の数値である。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況
① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
| 期別 | 区分 | 前期繰越 工事高 (百万円) | 当期受注 工事高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期完成 工事高 (百万円) | 次期繰越 工事高 (百万円) |
| 前事業年度 (自 2022年 4月 1日 至 2023年 3月31日) | 配電線工事 | 5,758 | 73,042 | 78,801 | 73,500 | 5,300 |
| 地中線工事 | 5,841 | 10,984 | 16,825 | 8,934 | 7,890 | |
| 屋内線工事 | 51,469 | 100,512 | 151,982 | 70,067 | 81,915 | |
| 空調管工事 | 16,663 | 27,917 | 44,580 | 18,609 | 25,970 | |
| 通信工事 | 13,229 | 19,377 | 32,606 | 19,781 | 12,825 | |
| 計 | 92,961 | 231,835 | 324,796 | 190,894 | 133,902 | |
| 当事業年度 (自 2023年 4月 1日 至 2024年 3月31日) | 配電線工事 | 5,300 | 73,705 | 79,006 | 73,449 | 5,556 |
| 地中線工事 | 7,890 | 11,565 | 19,456 | 9,025 | 10,431 | |
| 屋内線工事 | 81,915 | 85,541 | 167,456 | 82,696 | 84,760 | |
| 空調管工事 | 25,970 | 17,732 | 43,703 | 22,720 | 20,982 | |
| 通信工事 | 12,825 | 16,378 | 29,203 | 19,681 | 9,521 | |
| 計 | 133,902 | 204,923 | 338,826 | 207,573 | 131,252 |
(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命、競争及び中部電力パワーグリッド㈱との配電関係工事請負契約に大別される。
| 期別 | 区分 | 特命 (%) | 競争 (%) | 請負契約 (%) | 計 (%) |
| 前事業年度 (自 2022年 4月 1日 至 2023年 3月31日) | 配電線工事 | 9.8 | 0.1 | 90.1 | 100 |
| 地中線工事 | 52.2 | 47.8 | - | 100 | |
| 屋内線工事 | 25.0 | 75.0 | - | 100 | |
| 空調管工事 | 43.6 | 56.4 | - | 100 | |
| 通信工事 | 90.7 | 9.3 | - | 100 | |
| 当事業年度 (自 2023年 4月 1日 至 2024年 3月31日) | 配電線工事 | 7.4 | 0.0 | 92.6 | 100 |
| 地中線工事 | 59.9 | 40.1 | - | 100 | |
| 屋内線工事 | 28.1 | 71.9 | - | 100 | |
| 空調管工事 | 32.9 | 67.1 | - | 100 | |
| 通信工事 | 77.4 | 22.6 | - | 100 |
(注) 百分比は請負金額比である。
③ 完成工事高
| 期別 | 区分 | 中部電力 グループ (※) (百万円) | 官公庁 (百万円) | 一般民間会社 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 前事業年度 (自 2022年 4月 1日 至 2023年 3月31日) | 配電線工事 | 66,153 | 52 | 7,294 | 73,500 |
| 地中線工事 | 4,072 | 42 | 4,819 | 8,934 | |
| 屋内線工事 | 596 | 2,437 | 67,032 | 70,067 | |
| 空調管工事 | 2,109 | 843 | 15,656 | 18,609 | |
| 通信工事 | 87 | 127 | 19,566 | 19,781 | |
| 計 | 73,020 | 3,503 | 114,370 | 190,894 | |
| 当事業年度 (自 2023年 4月 1日 至 2024年 3月31日) | 配電線工事 | 68,371 | 29 | 5,048 | 73,449 |
| 地中線工事 | 4,458 | 14 | 4,552 | 9,025 | |
| 屋内線工事 | 662 | 1,585 | 80,448 | 82,696 | |
| 空調管工事 | 2,143 | 69 | 20,507 | 22,720 | |
| 通信工事 | 22 | 366 | 19,293 | 19,681 | |
| 計 | 75,658 | 2,064 | 129,850 | 207,573 |
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注)1 前事業年度の完成工事のうち主なもの
| カンボジア電力公社 | プノンペン首都圏送配電網拡張整備事業 |
| ㈱竹中工務店 | 三井不動産ららぽーと門真 |
| ㈱熊谷組 | 日本電産㈱向日町プロジェクトC棟建築工事 |
| 法務省 | 小倉拘置支所庁舎等新営(電気設備)工事 |
| ㈱竹中工務店 | 名古屋市国際展示場新第1展示館 |
当事業年度の完成工事のうち主なもの
| 大和ハウス工業㈱ | IAI庵原新工場新築工事 |
| 大成建設㈱ | 春日・後楽園駅前地区再開発(南街区)SA棟・SC棟 |
| 清水建設㈱ | (仮称)TTMプロジェクト |
| 新生テクノス㈱ | 新幹線地中送電線(綱島・大崎線)取替 |
| 中部電力パワーグリッド㈱ | 岐阜ビル空調設備改良工事 |
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の完成工事高、兼業事業売上高及びその割合
| 期別 | 相手先 | 完成工事高 | 兼業事業売上高 | 合計 | |||
| (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | ||
| 前事業年度 | 中部電力グループ(※) | 73,020 | 35.2 | 2,018 | 0.9 | 75,039 | 36.1 |
| 当事業年度 | 中部電力グループ(※) | 75,658 | 33.7 | 2,078 | 0.9 | 77,737 | 34.6 |
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
④ 次期繰越工事高(2024年 3月31日現在)
| 区分 | 中部電力 グループ(※) (百万円) | 官公庁 (百万円) | 一般民間会社 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 配電線工事 | 77 | 2 | 5,476 | 5,556 |
| 地中線工事 | 2,035 | 6 | 8,388 | 10,431 |
| 屋内線工事 | 586 | 1,481 | 82,692 | 84,760 |
| 空調管工事 | 1,398 | 2 | 19,581 | 20,982 |
| 通信工事 | - | 1,486 | 8,035 | 9,521 |
| 計 | 4,098 | 2,980 | 124,173 | 131,252 |
※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注) 次期繰越工事のうち主なもの
| 合同会社FSPS八風 | FSPS佐久市八風太陽光発電所建設工事 | 2025年 9月完成予定 |
| ㈱大林組 | 崇教眞光本山電気設備工事(総本山・別棟) | 2024年10月完成予定 |
| NECファシリティーズ㈱ | セル6・UTY棟 受変電設備設置工事 | 2024年 5月完成 |
| 新光電気工業㈱ | 千曲工場新築に伴う電気設備工事 | 2024年 4月完成 |
| 鉄建建設㈱ | ミャンマー鉄道整備事業 フェーズⅠ CP102 | 2024年 7月完成予定 |
兼業事業における売上高の状況
| 区分 | 前事業年度 (自 2022年 4月 1日 至 2023年 3月31日) (百万円) | 当事業年度 (自 2023年 4月 1日 至 2024年 3月31日) (百万円) |
| エネルギー事業 | 12,522 | 12,901 |
| 商品販売 | ||
| 電線類 | 1,160 | 1,049 |
| その他工事用材料 | 3,013 | 3,105 |
| その他 | 27 | 27 |
| 商品販売計 | 4,202 | 4,183 |
| 計 | 16,724 | 17,084 |
(注) 当事業年度における商品販売先は同業者78.9%、その他21.1%となっている。