有価証券報告書-第108期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 13:41
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当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりである。
また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経営成績
当期におけるわが国の経済は、米国の関税政策による影響等があったものの、各種政策の効果等にも支えられ、引き続き、穏やかな成長路線となった。建設業界においても、好調な企業収益等を背景に、民間設備投資が高い水準で推移した。
一方で、原材料価格・労務費の上昇や、労働力不足等の影響が依然として継続している。
このような状況のもと、当社グループは、中期経営計画2027(2023年度~2027年度)にて掲げる4つの基本方針(①成長分野への挑戦、②既存事業の深化、③人材投資の更なる拡充、④経営基盤の強化)を実現するための様々な施策を推進してきた。
そして、基本方針を力強く推進するための3つの重要なテーマ(カーボンニュートラルへの取り組み、デジタル化・DXの推進、人材の確保・活躍推進)を成長ドライバーに位置付け、将来を見据えたエリア戦略の展開、グループ一体でのバリューチェーンの強化、柔軟な施工体制の構築、積極的な技術者の採用、人材育成の強化、働き方改革及びかいぜん活動の推進などの諸施策を進めてきた。
また、企業の存続にはお客さまや社会との信頼関係が不可欠であることから、安全・品質の確保やコンプライアンスの推進、ガバナンスの強化等にも継続的に取り組んできた。
この結果、当期の業績は、売上高は屋内線工事が順調に進捗したことなどにより、増収となった。利益面については、海外子会社のTri-En TOENEC Co.,Ltd.における貸倒引当金の計上などがあったものの、当社個別における工事採算性の向上や政策保有株式の売却などにより、増益となった。
これにより、当社グループは、中期経営計画2027における数値目標を前倒しで達成した。
[連結業績]売上高272,468百万円(対前期比 0.6%増)
営業利益21,421百万円(対前期比 33.5%増)
経常利益22,639百万円(対前期比 47.4%増)
親会社株主に帰属する当期純利益17,810百万円(対前期比 65.4%増)
[個別業績]売上高246,646百万円(対前期比 1.1%増)
営業利益20,702百万円(対前期比 31.5%増)
経常利益20,931百万円(対前期比 36.9%増)
当期純利益15,684百万円(対前期比 62.3%増)

セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
[設備工事業]
設備工事業は、屋内線工事が順調に進捗したことなどにより、売上高254,991百万円(前期比0.3%増)、セグメント利益(営業利益)25,544百万円(前期比25.6%増)となった。
[エネルギー事業]
エネルギー事業は、太陽光発電事業における売電が順調に推移したことなどにより、売上高12,704百万円(前期比3.4%増)、セグメント利益(営業利益)3,514百万円(前期比25.0%増)となった。
[その他]
その他の事業は、売上高9,592百万円(前期比1.8%増)、セグメント利益(営業利益)560百万円(前期比1.9%増)となった。

(2)財政状態
当社グループの財政状態については、総資産は312,053百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,492百万円の増加となった。これは、流動資産においては現金預金の増加(4,787百万円)、受取手形・完成工事未収入金等の減少(1,286百万円)など、固定資産においては繰延税金資産の減少(2,200百万円)などによるものである。
負債は158,882百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,997百万円の減少となった。これは、流動負債においては支払手形・工事未払金等の減少(3,194百万円)、未払法人税等の増加(1,717百万円)など、固定負債においてはリース債務の減少(6,362百万円)、退職給付に係る負債の減少(6,034百万円)などによるものである。
純資産は153,170百万円となり、前連結会計年度末に比べ16,489百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加(12,427百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(3,878百万円)などによるものである。
(3)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度と比較して5,747百万円増加し、46,046百万円となった。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(25,475百万円)、減価償却費(10,774百万円)、売上債権の減少(1,204百万円)、仕入債務の減少(3,634百万円)、法人税等の支払(5,797百万円)などにより、26,095百万円の資金増加(前連結会計年度は19,014百万円の資金増加)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(2,378百万円)、有形固定資産の取得による支出(7,073百万円)などにより、3,717百万円の資金減少(前連結会計年度は3,082百万円の資金減少)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出(8,286百万円)、配当金の支払(5,372百万円)などにより、16,697百万円の資金減少(前連結会計年度は13,670百万円の資金減少)となった。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、当社新本店ビルの新築と、設備工事業における当社事業場の新築によるものである。
運転資金は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金調達を実施している。長期資金は、営業活動によって得られた自己資金を充当するほか、金融機関からの借入れ、社債発行及びファイナンス・リース等による資金調達を実施しており、多様な調達手段の確保及び返済期日の分散化に努めている。なお、当連結会計年度末における有利子負債は、83,760百万円となっている。
営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金や長期資金に充当するほか、「第4[提出会社の状況]3[配当政策]」に記載のとおり、連結配当性向40%を目安として業績に応じた利益還元を行うこととしている。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5[経理の状況] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであるが、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える重要な見積りは次のとおりである。
① 完成工事高及び完成工事原価の計上
当社グループは、設備工事業における工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、期間がごく短い工事契約を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識している。なお、進捗度の見積りは、実施した工事に関して発生した工事原価が、完成までに予想される工事原価総額に占める割合(インプット法)を使用している。決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、施工部署が作成した実行予算を基礎としており、発注者又は外注業者等との間で行われた協議の結果に関する情報を主要な仮定として織り込んでいるが、経済状況による材料費・外注費の変動や設計変更などに伴いその見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理することとなる。
② 工事損失引当金
当社グループは、将来の工事損失の発生に備えるため、工事損失が確実視される場合に当連結会計年度末において合理的に見積もることができる工事損失見込額を工事損失引当金として計上している。工事損失引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、工事の進捗遅延による経費の増加、想定外の労務費や資材価格の高騰などにより、追加損失が発生する可能性がある。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の収益性の低下により、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。
固定資産の回収可能価額について、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変化があった場合、固定資産の減損を実施する可能性がある。
④ 退職給付債務及び退職給付費用
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれている。当社グループは、この数理計算上で設定された前提条件は適切であると考えているが、実績との差異又は前提条件自体の変更により、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性がある。
⑤ 貸倒引当金
当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上している。貸倒引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、債権に影響を与える予測不能な状況の変化などにより、追加引当が必要となる可能性がある。
⑥ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の計上に際して、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性を検討しており、回収が不確実と考えられる部分については、評価性引当額として繰延税金資産を計上していない。繰延税金資産の回収可能性の検討にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、経済環境の変化や収益性の低下などにより将来の課税所得が見込みを下回る場合、繰延税金資産を減額する可能性がある。
(5)受注及び売上の状況
受注及び売上の状況は、次のとおりである。
① 受注実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2024年 4月 1日
至 2025年 3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2025年 4月 1日
至 2026年 3月31日)
(百万円)
設備工事業255,697266,635(4.3%増)
エネルギー事業--
その他--
合計255,697266,635(4.3%増)

② 売上実績
セグメントの名称前連結会計年度
(自 2024年 4月 1日
至 2025年 3月31日)
(百万円)
当連結会計年度
(自 2025年 4月 1日
至 2026年 3月31日)
(百万円)
設備工事業253,969254,991(0.4%増)
エネルギー事業12,28312,704(3.4%増)
その他4,7144,771(1.2%増)
合計270,966272,468(0.6%増)

(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)では設備工事業以外は受注生産を行っていない。
2 当社グループ(当社及び連結子会社)では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の売上高及びその割合
期別相手先売上高(百万円)割合(%)
前連結会計年度中部電力グループ(※)82,04030.3
当連結会計年度中部電力グループ(※)89,39832.8

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
4 上記の金額は、セグメント間の取引について相殺消去後の数値である。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況
① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
期別区分前期繰越
工事高
(百万円)
当期受注
工事高
(百万円)

(百万円)
当期完成
工事高
(百万円)
次期繰越
工事高
(百万円)
前事業年度
(自 2024年 4月 1日
至 2025年 3月31日)
配電線工事5,55675,87281,42979,3992,030
地中線工事10,4319,08419,51614,9054,610
屋内線工事84,76094,285179,04592,62886,417
空調管工事20,98223,79444,77622,24222,533
通信工事9,52118,30327,82518,0199,806
131,252221,341352,593227,195125,398
当事業年度
(自 2025年 4月 1日
至 2026年 3月31日)
配電線工事2,03081,38083,41081,0222,387
地中線工事4,61015,33319,94412,1627,781
屋内線工事86,417104,268190,68599,80490,880
空調管工事22,53320,44442,97819,76223,216
通信工事9,80619,70129,50816,75912,749
125,398241,128366,527229,510137,016

(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
② 受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命、競争及び中部電力パワーグリッド㈱との配電関係工事請負契約に大別される。
期別区分特命
(%)
競争
(%)
請負契約
(%)

(%)
前事業年度
(自 2024年 4月 1日
至 2025年 3月31日)
配電線工事5.40.094.6100
地中線工事96.53.5-100
屋内線工事42.257.8-100
空調管工事19.780.3-100
通信工事72.227.8-100
当事業年度
(自 2025年 4月 1日
至 2026年 3月31日)
配電線工事6.30.093.7100
地中線工事81.318.7-100
屋内線工事43.356.7-100
空調管工事36.363.7-100
通信工事68.331.7-100

(注) 百分比は請負金額比である。
③ 完成工事高
期別区分中部電力
グループ
(※)
(百万円)
官公庁
(百万円)
一般民間会社
(百万円)
合計
(百万円)
前事業年度
(自 2024年 4月 1日
至 2025年 3月31日)
配電線工事72,117267,25479,399
地中線工事5,092379,77514,905
屋内線工事8201,66090,14792,628
空調管工事1,87216420,20522,242
通信工事861,81716,11518,019
79,9903,706143,498227,195
当事業年度
(自 2025年 4月 1日
至 2026年 3月31日)
配電線工事76,621244,37681,022
地中線工事7,320544,78712,162
屋内線工事6621,96897,17499,804
空調管工事2,46655916,73619,762
通信工事2201,90914,62916,759
87,2914,515137,703229,510

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注)1 前事業年度の完成工事のうち主なもの
㈱大林組半田市立半田病院新病院建設工事
大成建設㈱㈱みずほ銀行中目黒センター建替計画
柏崎ソーラー合同会社柏崎市西山太陽光発電所建設工事
鹿島建設㈱三井不動産㈱(仮称)三井リンクラボ新木場3新築計画
㈱シーエナジー半田市立半田病院新病院エネルギーサービス事業
(機械設備工事・電気設備工事)

当事業年度の完成工事のうち主なもの
㈱大林組トヨタ自動車㈱ 下山第一工場
㈱竹中工務店名古屋市瑞穂公園陸上競技場(パロマ瑞穂スタジアム)
㈱大林組兜町12プロジェクト 再開発
鹿島建設㈱表参道Grid Tower
㈱大林組近畿大学医学部・近畿大学病院

2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の完成工事高、兼業事業売上高及びその割合
期別相手先完成工事高兼業事業売上高合計
(百万円)(%)(百万円)(%)(百万円)(%)
前事業年度中部電力グループ(※)79,99032.81,9920.881,98333.6
当事業年度中部電力グループ(※)87,29135.42,0110.889,30336.2

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
④ 次期繰越工事高(2026年 3月31日現在)
区分中部電力
グループ(※)
(百万円)
官公庁
(百万円)
一般民間会社
(百万円)
合計
(百万円)
配電線工事48211,9032,387
地中線工事3,286-4,4957,781
屋内線工事1631,94488,77290,880
空調管工事3,33148419,40023,216
通信工事1932,6849,87012,749
7,4575,116124,442137,016

※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱
(注) 次期繰越工事のうち主なもの
清水建設㈱十六フィナンシャルグループ 新本社2028年 2月完成予定
鹿島建設㈱三井リンクラボ東陽町12026年 7月完成予定
㈱大林組中部国際空港 代替滑走路整備工事2027年 7月完成予定
AGC㈱AGC横浜テクニカルセンター2026年11月完成予定
バイオ医薬品受託開発・製造拠点建設工事
中部電力パワーグリッド㈱千代田ビル空調機取替工事2030年12月完成予定

兼業事業における売上高の状況
区分前事業年度
(自 2024年 4月 1日
至 2025年 3月31日)
(百万円)
当事業年度
(自 2025年 4月 1日
至 2026年 3月31日)
(百万円)
エネルギー事業12,28312,704
商品販売
電線類1,0381,147
その他工事用材料3,2933,250
その他3934
商品販売計4,3704,432
16,65317,136

(注) 当事業年度における商品販売先は同業者78.1%、その他21.9%となっている。

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