有価証券報告書-第67期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/27 13:07
【資料】
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【項目】
140項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出や生産に持ち直しの動きがみられ、緩やかな回復基調で推移した。企業収益は底堅く、雇用や所得環境も改善が続いている。世界経済は、米国を中心に先進国では緩やかな回復が続き、中国でも景気の持ち直しの動きがみられる。一方、米国新政権の政策に関する不確実性や英国のEU離脱問題、欧州各国の選挙など、先行きには内外経済へのマイナスの影響が懸念される要素も残っている。
このような経営環境の中、当社グループの当連結会計年度の連結業績は、売上高は500,336百万円となり前連結会計年度に比べ8,772百万円(1.8%)の増加、営業利益は24,274百万円となり前連結会計年度に比べ3,657百万円(17.7%)の増加、経常利益は23,709百万円となり前連結会計年度に比べ4,300百万円(22.2%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は15,271百万円となり前連結会計年度に比べ7,465百万円(95.6%)の増加となった。工事収支が改善したことなどにより売上総利益が増加し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも増益となった。
各セグメントの業績は次のとおりである。(セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。)
①国内土木事業
国内土木事業においては、公共事業が底堅く推移する状況の中、売上高は155,345百万円となり前連結会計年度に比べ4,782百万円(3.2%)の増加、セグメント利益は9,695百万円となり前連結会計年度に比べ439百万円(4.8%)の増加となった。
②国内建築事業
国内建築事業においては、民間設備投資は企業収益の改善等により堅調で、再開発事業やインバウンド関連需要の増加など堅調に推移した。このような状況の中、売上高は149,872百万円となり前連結会計年度に比べ15,544百万円(△9.4%)の減少、セグメント利益は11,190百万円となり前連結会計年度に比べ646百万円(6.1%)の増加となった。
③海外建設事業
海外建設事業においては、主要市場であるシンガポール、香港などの東南アジアでは、建設投資は堅調に推移した。このような状況の中、売上高は183,560百万円となり前連結会計年度に比べ20,999百万円(12.9%)の増加、セグメント利益は2,169百万円となり前連結会計年度に比べ483百万円(28.7%)の増加となった。
④国内開発事業
国内開発事業においては、売上高は4,092百万円となり前連結会計年度に比べ869百万円(△17.5%)の減少、セグメント利益は528百万円(前連結会計年度は630百万円のセグメント損失)となった。
⑤その他事業
造船、建設資材の販売、機器リース及び環境関連事業等を主な内容とするその他事業においては、売上高は10,023百万円となり前連結会計年度に比べ773百万円(△7.2%)の減少、セグメント利益は683百万円(前連結会計年度は249百万円のセグメント損失)となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が23,027百万円となったものの、前連結会計年度に比べ23,908百万円収入額が減少し、31,293百万円の収入超過(前連結会計年度は55,202百万円の収入超過)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、作業船の建造による支出などにより、前連結会計年度に比べ4,394百万円支出額が増加し、9,089百万円の支出超過(前連結会計年度は4,695百万円の支出超過)となった。
営業活動、投資活動、それぞれのキャッシュ・フローを合わせたフリー・キャッシュ・フローは22,203百万円の収入超過(前連結会計年度は50,507百万円の収入超過)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ5,180百万円支出額が減少したものの、借入金の返済による支出などにより15,532百万円の支出超過(前連結会計年度は20,713百万円の支出超過)となった。
これらにより、当連結会計年度末における「現金及び現金同等物」は前連結会計年度末に比べ、6,335百万円(9.7%)増加して71,770百万円となり、有利子負債の期末残高は59,721百万円となった。