有価証券報告書-第91期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 13:59
【資料】
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【項目】
148項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社グループは、「総合設備工事業者として常に新たな価値の創造に挑戦し、より良い地球環境の実現と社会の発展に貢献する」という経営理念の下、「①顧客第一の理念を通じて経営環境の変化に対応する、②コンプライアンスの精神に則った企業経営を行う、③安全・品質の確保と環境保全に貢献する企業活動を行う、④各戦略・各施策の相互連携により企業目標を達成する」という4つの経営方針を掲げ、顧客のニーズを先取りした技術とサービスを提供することにより、企業価値の向上に努めております。
また、産業構造の変化を的確にとらえ、スピードと実行力のある企業経営を行うことにより活力ある企業を目指しております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2019年3月期を初年度とする3カ年の中期経営計画において、最終年度の2021年3月期に、連結業績として受注工事高151,000百万円、完成工事高151,000百万円、営業利益8,000百万円、営業利益率5.3%を目指してまいりました。受注・完成工事高は2019年3月期に2カ年前倒しで達成し、営業利益及び営業利益率も2020年3月期に1カ年前倒しで達成いたしました。
しかしながら現在、「(3)経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、新型コロナウイルスの感染拡大による今後の業績への影響が見通せない状況となっております。当期以降の目標につきましても合理的な算定ができないため、非公表としております。
(3)経営環境及び対処すべき課題等
2020年3月期において、当社は中期経営計画の各項目を前倒しで達成いたしました。そして本年度、中期経営計画の最終年度を迎えておりますが、新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の危機の発生により、当社を取り巻く経営環境は厳しい状況が見込まれております。中長期的な見通しにつきましても、コロナショック以前とは状況が急激に変わっており、感染収束の時期いかんによりますが、現段階では不透明と言わざるを得ません。
アフターコロナは、世界の様相が劇的に変わることは間違いなく、建設業界においても、テレワークが進展するなど働き方が大きく変貌し、デジタル革命がますます促される可能性があります。また、産業界全体での投資の抑制に伴い、受注環境が厳しくなることも予想されます。
そのような状況下で、当社は、従業員の雇用と、協力会社ネットワークの維持が最優先の課題であると考えております。従業員等の健康と安全に十二分に留意しながら、医療施設やインフラ関連、輸送等、社会機能維持に関する重要な建物に関わる仕事を通じて社会的使命を果たしてまいります。
また、IT化進展などの建設業の変容に備えたインフラを整備するとともに、今後の産業構造の大転換に対応できるよう、準備を進めてまいります。
中期経営計画の戦略・施策のこれまでの進捗の概要は以下の通りです。
○『攻める力』=オールダイダンの総合力と未来を切り拓く技術力で、お客様とより良い環境を創造するパートナーとなる
[競争力]お客様から選ばれ続ける企業
戦略1:現場力の強化
①現場支援体制の確立
②技術力向上への取り組み強化
③i-Construction推進による生産性向上への取り組み
戦略2:先進技術の提案力強化
①次世代ZEBの発信
②顧客ニーズに応えるための技術基盤構築
③IoEとの融合に向けた自動制御技術力の強化
戦略3:営業力の強化
①顧客対応力の強化
②組織的な営業活動の推進
当社グループは、お客様のニーズに的確に応えていくために、現場力を強化するとともに、お客様への先進技術の提案力を強化してまいります。施工現場のIT化を推進し、Web会議システム等を活用した遠隔による現場支援体制の確立、またVR(バーチャルリアリティー)などのICT活用による施工の効率化への取り組み等を進めております。これまでに得られた知見を活かし、リモートワークへの対応など施工現場のデジタル活用をさらに推進します。
2016年にZEB化の実証施設として建設した九州支社は、国際的な環境配慮ビルの認証システムのLEEDプラチナ、建築環境・省エネルギー機構主催のサステナブル建築賞理事長賞の受賞など、その性能が社会から認められております。2019年5月に竣工した四国支店では、エネルギー削減率101%の完全ZEBを実現しました。さらに2019年6月には、寒冷地でのZEBを目指した北海道支店の建設に着手いたしました。
[成長力]新たな事業領域への挑戦
戦略1:新たな事業への取り組み
①戦略的な事業計画の推進
②次世代環境の創造と技術開発
戦略2:総合設備業の特徴を生かした事業領域の拡大
①再生医療分野における異業種連携の推進
②ストック&リノベーション型社会への対応
当社グループは、ZEB、再生医療、IoTを三本柱として従来の建築設備の枠にとらわれない新しい領域に挑戦しております。再生医療を身近な医療にするために、再生医療専門の子会社によるサービス事業、バイオベンチャーへの出資などを推進し、新規事業領域へ挑戦してまいります。
○『支える力』=経営資源を最大限に活用し、社会性と収益力を兼ね備えた企業として未来社会の発展に貢献する
[経営基盤]変化に対応できる経営基盤の確立
戦略1:変化に左右されない強固な体制の確立
①市場変化に対応できる組織の構築
②海外事業の再構築
③協力会社との共栄
戦略2:従業員満足度の向上
①実感ある働き方改革の推進
②人材確保に向けた取り組み強化
③情報発信による企業イメージの向上
戦略3:資本・財務基盤の活用
①資本施策によるステークホルダーとの関係構築
②成長分野への投資の検討
当社グループは、東日本、中日本、西日本の三事業部制による広域での事業活動や、エンジニアリング本部による高度設備への対応、イノベーション本部による技術開発など、強固な経営基盤を構築し今後に取り組んでまいります。また役職員のQOL(Quality of Life)の向上を目指した「健康経営」の宣言をはじめ、働き方改革、従業員満足度向上にむけた制度改革を推進しております。
[企業責任]社会から信頼される企業
戦略1:コンプライアンス経営の継続的推進とガバナンス強化
①公正で適正な取引を徹底するためのガバナンス強化と教育の継続
②積極的な情報のディスクロージャー
戦略2:企業市民としての環境・社会貢献への取り組み
①環境・社会貢献活動の推進
②建築設備業の発展に寄与する社外活動の推進
戦略3:持続可能な社会の実現
①SDGsを意識した環境経営の推進
②ESG投資で評価されるための情報開示
企業が継続して発展していくためには、社会に認められ必要とされることが求められます。今後もコンプライアンスを徹底し、企業市民として社会的要求に応えられる企業として存続していくための取り組みを行ってまいります。
当社グループの電気・空調・水道衛生設備の技術、ZEBや再生医療等への取り組みが、持続可能な社会の実現に多大に貢献することを十分認識し経営を推進してまいります。
当社グループは、これからの厳しい環境を生き抜いていくため、必要な施策を着実に推進するとともに、産業構造の変革に対応できるよう準備を進めてまいります。

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