有価証券報告書-第66期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/22 10:00
【資料】
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【項目】
151項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、コンプライアンス遵守体制の強化を図ると共に、「市況に影響されない事業収益力の確立・強化」を目標に「与信時・契約時・施工時リスクの徹底した管理」、「受注時目標粗利益の確保と厳格な工事収支管理の実行」、「首都圏・中京圏における受注・施工体制の強化」、「不動産開発事業への積極的な取り組み」などの諸施策を実行し、収益力の強化を図ってまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ2,821百万円増加し、29,820百万円となりました。当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末に比べ2,112百万円増加し、19,740百万円となりました。当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ708百万円増加し、10,080百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の経営業績は、売上高は39,531百万円(前連結会計年度比3.0%増)となりました。損益面につきましては、営業利益1,311百万円(前連結会計年度比3.2%減)、経常利益は1,350百万円(前連結会計年度比4.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、841百万円(前連結会計年度比12.0%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(建築事業)
完成工事高は29,639百万円(前連結会計年度比3.7%減)となり、営業利益は2,178百万円(前連結会計年度比8.1%減)となりました。
(土木事業)
完成工事高は8,795百万円(前連結会計年度比24.9%増)となり、営業利益は687百万円(前連結会計年度比57.1%増)となりました。
(不動産事業)
不動産事業の売上高は958百万円(前連結会計年度比139.5%増)となり、営業利益は52百万円(前連結会計年度比43.5%増)となりました。
(その他の事業)
その他の事業(ゴルフ事業)は売上高が137百万円(前連結会計年度比7.4%減)、営業損失は78百万円(前連結会計年度は23百万円の営業損失)となりました。
(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額を表示しています。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,243百万円減少し、当連結会計年度末は3,743百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は4,328百万円(前連結会計年度は227百万円の使用)となりました。これは主に売上債権の増加と、不動産事業支出金の増加によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は365百万円(前連結会計年度は85百万円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得と事業譲受による支出によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は1,450百万円(前連結会計年度は189百万円の使用)となりました。これは主に短期借入金の増加によるものです。
③受注及び売上の実績
a.受注実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
建築事業(千円)21,838,791△49.5
土木事業(千円)10,013,05321.9
不動産事業(千円)460,987△48.7
その他の事業(千円)137,951△7.4
合計(千円)32,450,784△38.2

b.売上実績
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
建築事業(千円)29,639,885△3.7
土木事業(千円)8,795,51324.9
不動産事業(千円)958,487139.5
その他の事業(千円)137,951△7.4
合計(千円)39,531,8373.0

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載していません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりです。
1)財政状態
当連結会計年度末の資産につきましては、現金預金は減少しましたが、受取手形・完成工事未収入金等・不動産事業支出金が増加したことなどを主因に、前連結会計年度末に比べ2,821百万円増加し、29,820百万円となりました。当連結会計年度末の負債につきましては、未成工事受入金が減少しましたが、支払手形・工事未払金・短期借入金が増加したことなどを主因に、前連結会計年度末に比べ2,112百万円増加し、19,740百万円となりました。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ708百万円増加し、10,080百万円となりました。
2)経営成績
当社グループの当連結会計年度おいては、売上高は、建築事業、土木事業は前期からの繰越工事が豊富であり、工事の進捗度が堅調に推移したこと等により、前連結会計年度比3.0%増の39,531百万円となりました。
利益面では、引き続き建設技術者・技能者の逼迫に加え、再び採算を無視した価格競争へ転じる兆しが見え始めているなか、受注前における施工体制の確認、原価管理の徹底及び経費の削減に努めた結果、営業利益1,311百万円(前連結会計年度比3.2%減)の計上となりました。
営業外収益(費用)の差引純額は38百万円の利益となり、経常利益は1,350百万円(前連結会計年度比4.9%減)となりました。
特別損失は67百万円の損失となり、親会社株主に帰属する当期純利益は841百万円(前連結会計年度比12.0%減)となりました。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、市場動向、資材及び労務の動向、工事に起因する事故・災害、新型コロナウイルス感染症の拡大等があります。
市場動向については、国内景気の変動による影響を大きく受けるほか、当社グループが事業基盤としている地方圏においては、建設投資は新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停滞等により総じて踊り場感が強く、これが下振れに転じれば再び激しい受注価格競争に転じる要因になると認識しています。こうした中、当社グループは、与信時・契約時・施工時リスクの徹底した管理及び厳格な工事収支管理を行うことにより、リスク回避を図りつつ市場競争力を高め、確実に利益を確保できるよう経営基盤の強化を図ってまいります。
資材及び労務の動向については、鋼材、セメント等の建設資材の価格高騰や建設作業員の労務費単価が上昇した場合、見積価格が上昇し受注競争時の価格優位性を弱めるほか、工事中に発生した場合は、工期や原価に影響し、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼすと認識しています。このため、工事受注後に資材、労務の早期発注を行うと共に、発注先との関係をより強化し情報を共有することによるリスクヘッジに取り組んでまいります。
工事に起因する事故・災害等については、工事現場内では多数の作業員が多種の作業を同時に行うほか高所等での危険作業も多いため、工事部外者に対する加害事故や作業員の労働災害等が発生し易い危険性を有しており、事故や災害が発生した場合は業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす原因になると認識しています。安全対策を確実に講じ、安全教育・危険予知活動等を通じて現場作業に携わる現場管理者、作業員の継続的な意識改革を図ることにより、経営に影響する事故・災害の事前抑制に努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症の拡大による影響については、介護事業等の福祉分野の建設投資に与える影響は軽微であるものの、他の産業分野においては総じて新規投資が延期、中止され、引き合い工事の減少から受注価格競争が激化し、当社グループの受注活動に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しています。なお、新型コロナウイルス感染症が今後、短期間のうちに終息すれば訪日外国人旅行者の回復等を含めて経済活動も徐々に正常化し、建設需要も感染拡大前の状況に戻ると考えられますが、第2、第3波の感染拡大等の発生により長期化すれば民間建設投資は更に急減速する可能性があります。
c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
(建築事業)
前期からの繰越工事が豊富であったこと、当期の受注及び工事の進捗度が堅調に推移したこと等により、完成工事高は29,639百万円(前連結会計年度比3.7%減)となりました。
損益面につきましては、受注前における施工体制の確認、原価管理の徹底及び経費の削減に努めました結果、営業利益は2,178百万円(前連結会計年度比8.1%減)となりました。
セグメント資産は、完成工事未収入金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,716百万円増加し、9,755百万円となりました。
(土木事業)
前期からの繰越工事が豊富であったこと、当期の受注及び工事の進捗度が堅調に推移したこと等により、完成工事高は8,795百万円(前連結会計年度比24.9%増)となりました。
損益面につきましては、受注前における施工体制の確認、原価管理の徹底及び経費の削減に努めました結果、営業利益は687百万円(前連結会計年度比57.1%増)となりました。
セグメント資産は、完成工事未収入金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,974百万円増加し、5,072百万円となりました。
(不動産事業)
首都圏、中京圏での開発案件の完成引渡しが堅調に推移したこと等により、不動産事業の売上高は958百万円(前連結会計年度比139.5%増)となりました。
損益面につきましては、売上高が増加したことにより、営業利益は52百万円(前連結会計年度比43.5%増)となりました。
セグメント資産は、不動産事業支出金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ630百万円増加し、4,582百万円となりました。
(その他の事業)
その他の事業(ゴルフ事業)につきましては、土日祝祭日の天候不良による入場者数の減少等により、売上高は137百万円(前連結会計年度比7.4%減)となりました。
損益面につきましては、売上高が減少したこと等により、営業損失は78百万円(前連結会計年度は23百万円の営業損失)となりました。
セグメント資産は、現金預金が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ57百万円減少し、257百万円となりました。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、企業価値の向上及び全てのステークホルダーの利益と合致するものとして「営業利益率」を重要な指標として位置づけています。当連結会計年度における「営業利益率」は3.3%でした。引続き「営業利益率」を高める事ができるよう、リスク管理の徹底と受注時目標粗利益率の確保及び厳格な工事収支管理等に取り組んでまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりです。
当社グループにおける資金需要は主に運転資金需要です。運転資金需要のうち主なものは、当社グループの建設業に関わる材料費、労務費、外注費及び現場経費等の工事費用並びに不動産事業に関わる土地、建物等の取得費用があります。また、各事業に共通するものとして販売費及び一般管理費等の営業費用があります。その他に社員寮、社宅等の整備の設備投資需要としまして、固定資産購入費用があります。
当社グループは現在、運転資金についてはまず営業キャッシュ・フローで獲得した内部資金を充当し、不足が生じた場合は金融機関からの短期借入金で調達しています。金融機関には十分な借入枠を有しており、短期的に必要な運営資金の調達は可能な状況です。また長期借入金については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を勘案し、調達規模、調達手段を適宜判断して実施しています。一方、資金調達コストの低減のため、売上債権の圧縮等にも取り組んでいます。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する以下の分析が行われています。この連結財務諸表作成に当たる重要な会計方針につきましては、第5「経理の状況」に記載しています。連結財務諸表の作成に当たっては会計上の見積もりを行っていますが、それらの見積もりが経営状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすものとして以下の事項が考えられます。
a.繰延税金資産の評価
当社グループは、繰延税金資産については、将来における十分な課税所得の確保を前提として、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の評価に関する見積りは、経営者による事業計画や将来の予測に基づいた課税所得を反映しているため、市場経済の悪化や利益計画の目標未達などその見積りに影響を与える事象が発生し、課税所得が減少した場合、繰延税金資産が取り崩され税金費用が増加する可能性があります。
b.固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しています。当該資産又は資産グループの経済的耐用年数を見積り、その資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しています。しかし、市場経済の悪化や利益計画の目標未達など固定資産の減損処理の見積りに影響を与える事象が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。

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