有価証券報告書-第13期(平成29年9月1日-平成30年8月31日)

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2018/11/20 15:35
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コーポレート・ガバナンスの状況

(1) 【コーポレート・ガバナンスの状況】
(コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方)
当社は事業運営に当たって、コーポレート・ガバナンスの充実を企業の社会的責任として自覚するとともに、社会的価値を高めることを経営の最重要課題のひとつとして認識しております。コーポレート・ガバナンスの充実を図ることによってリスク管理を徹底し、企業価値を向上していくことが、株主の皆様をはじめとする当社のステークホルダーに対する責務であるとの考えに基づき、経営の透明性・健全性の確保、コンプライアンスの遵守に取り組んでおります。
また、当社は、2006年3月以降株式移転により持株会社となりました。これは、事業子会社の取締役に業務執行権限を付与し、執行責任を明確にするとともに、当社取締役は各子会社の執行状況を監督統制する仕組みを具体的に実現したものであり、コーポレート・ガバナンスの実効性を組織面から担保するものであります。
① 企業統治の体制
イ 企業統治の体制の概要
取締役会は、経営上の意思決定及び業務執行の監督を行う機関として位置付け、運用を行っております。2018年11月20日現在、当社の取締役会は、代表取締役2名、取締役4名(うち社外取締役1名)の計6名で構成されております。毎月1回定時取締役会を開催するほか、必要に応じて臨時取締役会を開催し、迅速かつ適切な意思決定を行っております。
当社は、監査役会設置会社であり、監査役会は監査役3名(うち社外監査役2名)で構成されております。監査役は取締役会等重要な会議へ出席し、必要に応じて意見を述べるとともに、重要文書の閲覧等を通じて、取締役の意思決定の過程及び業務の執行状況について監査を実施しており、会計監査人や内部監査部門とも連携を図る体制を整えております。
なお、当社グループとしてのコーポレート・ガバナンス体制の模式図は、次のとおりであります。

ロ 内部統制システム及びリスク管理体制の整備の状況
取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他会社の業務の適正を確保するための体制についての決定内容の概要は、以下のとおりであります。
1.取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
①当社はコンプライアンス(法令及び定款遵守)を経営の最重要課題と位置づけ、会社理念に基づいた内部統制システムの構築とグループ子会社を含めた全体(以下「当社グループ」という)のコンプライアンス体制の確立に努める。
②当社グループは取締役間の意思疎通を図るとともに、相互に職務遂行を監督することで、当社グループの取締役が法令・定款に違反する行為を未然に防止する。
③当社グループ取締役が他の当社グループ取締役の法令・定款違反行為を発見したときは、直ちに当社監査役及び取締役会に報告するとともに、是正を図る。
2.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
①当社グループの使用人は、法令及び文書管理規程その他の社内規程に基づいて、取締役の職務の執行に係る情報を適切に保存、管理する。
②上記の情報は、取締役及び監査役が取締役の職務執行を監督・監査するために必要と認める時は、いつでも閲覧できるものとする。
3.損失の危険の管理に関する規程その他の体制
①リスク管理規程等に基づき、当社グループのリスク分析及び対策の実施状況等を当社グループの責任者が出席するリスク・コンプライアンス委員会において監視する。
②当社代表取締役に直属する内部監査室は、当社グループにおけるリスク管理体制を監査し、当社代表取締役及び常勤監査役に報告する。また適宜当社取締役会及び監査役会に報告する。
4.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
①取締役会を原則月1回開催し、重要事項の意思決定を行う。また必要に応じて適宜開催するものとする。
②グループ子会社の親会社である当社は、当社グループにおける職務権限規程等の意思決定に関する規則を整備することにより、子会社取締役に付与された業務執行権限の明確化を図り、適正かつ効率的な職務執行が行われる体制を構築する。
5.当社グループ使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
①法令、定款及び社内規則等を遵守した行動をとるため、当社グループ内に周知徹底と遵守の推進を図る。これらに違反する行為などが行われていることを知り得た場合、公益通報として通報相談を受け付ける社内通報窓口を設ける。
②取締役は、取締役会での業務執行状況の報告等を通じ、他の取締役の職務執行が法令及び定款に適合しているか相互に監視する。
③業務執行部門から独立した内部監査室は当社グループの内部監査を定期的に実施し、その結果を被監査部門、当社代表取締役及び常勤監査役に報告する。また必要に応じて当社取締役会及び監査役会に報告する。
6.企業集団における業務の適正を確保するための体制
①当社は持株会社として、当社グループ共通の会社理念に基づき、当社グループの統制環境の整備、啓蒙、各社事業の状況に関する定期的な報告聴取と諸問題についての事前協議を行う。
②業務執行部門から独立した内部監査室は当社グループの内部監査を定期的に実施し、その結果を被監査部門、当社代表取締役及び常勤監査役に報告する。また必要に応じて当社取締役会及び監査役会に報告する。
7.監査役がその職務を補助すべき使用人を置くことを求めた場合における当該使用人に関する体制
①当社監査役が使用人を求めた場合は速やかに設置する。当該使用人の指揮命令権は監査役にあり、取締役からは、指揮命令を受けない独立性を確保する。
②当該使用人の任命、人事異動等の人事権に関する事項の決定においては当社常勤監査役の同意を必要とする。
8.取締役及び使用人が監査役に報告するための体制その他の監査役への報告に関する体制
①当社グループの取締役及び使用人は、当社グループに著しい損害を及ぼすおそれのある不正の行為、法令・定款に違反する重大な事実又はその他事実を発見したときには、当該事実を当社の監査役に報告する。当社グループの取締役、及び使用人は、その業務について監査役から説明を求められたときには、速やかに報告する。
②適正な目的に基づき監査役に報告した当社グループの取締役、及び使用人は、同報告を理由として不当な取扱いを受けない。
9.その他監査役の監査が実効的に行われることを確保するための体制
①監査役の監査が実効的に行われることを確保するため、内部監査担当部署及び取締役は、監査役と緊密に連係する。
②重要な会議体への監査役の出席を必要に応じて求め、監査役による監査機能の実効性向上に努める。
③当社グループ監査役の職務の執行に関して発生する費用等については、各監査役の請求に基づき速やかにこれを支払う。
10.反社会的勢力による被害を防止するための体制
反社会的勢力と一切の関係を遮断し、反社会的勢力による不当要求があった場合の対応所管部署を定めるとともに、事案発生時の報告及び対応に係る体制を整える。また、これら反社会的勢力に対しては、外部専門機関と連携し、毅然とした態度で対応する。
② 内部監査及び監査役監査の状況
イ 内部監査
内部監査部門の人員は1名であります。内部監査は、内部統制が組織内の隅々まで行き届いているかをチェックするために、代表取締役直轄の組織である監査室が監査計画に従って、内部監査を実施し、内部統制に取り組んでおります。また、監査役へ定期的に監査結果を報告しております。
ロ 監査役監査
監査役は取締役会等重要な会議へ出席し、必要に応じて意見を述べるとともに、重要文書の閲覧等を通じて、取締役の意思決定の過程及び業務の執行状況について監査を実施しております。さらに、監査役は会計監査人から監査結果の報告を受け、意見交換を行い、監査機能の強化を図っております。
③ 社外取締役及び社外監査役
当社の社外取締役は1名、社外監査役は2名であります。
社外取締役の中島一雄氏は、直接会社経営に関与された経験はありませんが、税理士としての専門的な知識に精通し、様々な企業の顧問を務めており企業経営に対する機敏を有しております。これらの経験を活かすことにより、当社に経営の重要事項の決定及び業務執行の監督等に十分な役割を果たしていただけると判断し、選任しております。
当社と社外取締役中島一雄氏との間には、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
社外監査役の渡部邦昭氏は、弁護士として培われた専門知識・経験等を当社の監査体制に活かしていただくため選任しております。
社外監査役の髙橋健氏は、企業経営における豊富な経験と幅広い識見を活かし、取締役会の意思決定の妥当性・適正性を確保するための助言・提言をいただくため選任しております。
当社と渡部邦昭氏及び髙橋健氏との間には、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
渡部邦昭氏を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として指定しております。
なお、社外取締役及び社外監査役を選任するための独立性について特段の定めはありませんが、専門的な知見に基づく客観的かつ適切な監視といった機能及び役割が期待され、一般株主と利益相反が生じる恐れがないことを基本的な考えとしております。
④ 役員の報酬等
イ 提出会社の役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額(百万円)対象となる
役員の員数
(名)
基本報酬ストック
オプション
賞与退職慰労金
取締役
(社外取締役を除く。)
336252847
監査役
(社外監査役を除く。)
331
社外役員181704

ロ 連結報酬等の総額が1億円以上である者の報酬等の総額等
氏名役員区分会社区分連結報酬等の種類別の額(百万円)連結報酬等の総額
(百万円)
基本報酬ストック
オプション
賞与退職慰労金
吉川 隆取締役提出会社9425119

ハ 役員の報酬等の額の決定に関する方針
当社の役員の報酬等の額については、株主総会の決議により報酬等の限度額を決定しています。各取締役の報酬等の額は、会社業績並びに職務の重要性等を勘案した上で取締役会の決議により決定しています。各監査役の報酬等の額は、監査役の協議により決定しています。なお、取締役の報酬限度額は2013年11月26日開催の定時株主総会において、年額700百万円以内(取締役の報酬額には使用人兼務取締役の使用人分としての給与は含まない)、監査役の報酬限度額は2007年11月29日開催の定時株主総会において、年額80百万円以内と決議されております。
⑤ 株式の保有状況
当社について以下のとおりであります。
イ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
該当事項はありません。
ロ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄、保有区分、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
該当事項はありません。
(当事業年度)
該当事項はありません。
ハ 保有目的が純投資目的である投資株式
区分前事業年度
(百万円)
当事業年度
(百万円)
貸借対照表
計上額の合計額
貸借対照表
計上額の合計額
受取配当金
の合計額
売却損益
の合計額
評価損益
の合計額
非上場株式1441490
非上場株式以外の株式022


当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)がもっとも大きい会社(最大保有会社)株式会社ウエストエネルギーソリューションについて以下のとおりであります。
イ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式
銘柄数3銘柄

貸借対照表計上額の合計額213百万円

ロ 保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄、保有区分、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
(前事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
保有目的
株式会社山口フィナンシャルグループ105,000130取引金融機関との関係維持強化
株式会社広島銀行100,00044取引金融機関との関係維持強化
株式会社山陰合同銀行50,00045取引金融機関との関係維持強化

(当事業年度)
特定投資株式
銘柄株式数
(株)
貸借対照表計上額
(百万円)
保有目的
株式会社山口フィナンシャルグループ105,000128取引金融機関との関係維持強化
株式会社広島銀行100,00038取引金融機関との関係維持強化
株式会社山陰合同銀行50,00046取引金融機関との関係維持強化

ハ 保有目的が純投資目的である投資株式
区分前事業年度
(百万円)
当事業年度
(百万円)
貸借対照表
計上額の合計額
貸借対照表
計上額の合計額
受取配当金
の合計額
売却損益
の合計額
評価損益
の合計額
非上場株式88
非上場株式以外の株式

⑥ 会計監査の状況
当社は、太陽有限責任監査法人と監査契約を締結しております。当社の会計監査業務を執行した公認会計士の氏名及び監査業務に係る補助者の構成は以下のとおりであります。
業務を執行した公認会計士の氏名 本間 洋一、篠塚 伸一
監査業務に係る補助者の構成 公認会計士 4名、その他 6名
会計監査業務を執行した公認会計士の継続監査年数については、7年以内であるため記載を省略しております。なお、従来から当社が監査証明を受けている優成監査法人は、2018年7月2日付で太陽有限責任監査法人と合併し、名称を太陽有限責任監査法人に変更しております。
⑦ 責任限定契約の内容の概要
イ 当社と社外取締役及び各監査役は、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、100万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額としております。
ロ 当社と会計監査人は、会社法第427条第1項に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する額としております。
⑧ 取締役の定数
当社の取締役は12名以内とする旨を定款に定めております。
⑨ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨を定款に定めております。
⑩ 取締役会で決議できる株主総会の決議事項
イ 自己株式の取得
当社は、機動的な資本政策を遂行するため、自己株式の取得について、会社法第165条第2項の規定に基づき、取締役会の決議によって市場取引等により自己株式を取得することができる旨を定款で定めております。
ロ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、株主への機動的な利益還元を可能とするため、取締役会の決議により毎年2月末の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項に定める剰余金の配当(中間配当)を行うことができる旨を定款で定めております。
ハ 取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の損害賠償責任を、法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる旨を定款で定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。
⑪ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別議決要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。