有価証券報告書-第125期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
1) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復基調となっております。しかしながら、物価上昇による消費者の節約志向の一層の高まりや、物流コスト・人件費の増加、米国の関税政策の動向による世界経済への影響に加え、中東情勢の緊迫化にともなう原油価格上昇を背景とした原材料価格の高騰等もあり、インバウンド消費等も含めて依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社は創立90周年を迎える2025年度のありたい姿(長期ビジョン)「SHOWA Next Stage for 2025」の実現に向け、3rd Stage「中期経営計画23-25」を2023年4月にスタートし、基本コンセプト『SHOWAの“SHIN-KA”宣言~90年、そしてその先へ~』を掲げ、5つの基本戦略「①基盤事業の強化」「②事業領域の拡大」「③環境負荷の低減」「④プラットフォームの再構築」「⑤ステークホルダーエンゲージメントの強化」の各施策を推進してまいりました。
当連結会計年度では、「①基盤事業の強化」において、グループ一体となった生産拠点の運用最適化を進めたことで収益力強化を実現しました。糖質カテゴリでは、当社、当社連結子会社である敷島スターチ株式会社、サンエイ糖化株式会社の3工場体制による安定供給の仕組みを確立し、グループ全体での収益の安定化に大きく貢献しました。「②事業領域の拡大」において、当社連結子会社であるShowa Sangyo International Vietnam Co., Ltd.の新工場が竣工し、プレミックスの製造を開始しました。また、中華まんじゅう、中華惣菜等の製造販売を主な事業とする東葛食品株式会社の全株式を取得し、完全子会社化しました。「③環境負荷の低減」では、「昭和産業グループ 環境目標」CO2排出量46%以上削減(グループ全体2030年度目標、対2013年度)、食品ロス30%以上削減(昭和産業および食品ロス発生量が100t/年以上のグループ会社6社2025年度目標、対2018年度)、水使用量原単位12%以上削減(グループ全体2030年度目標、対2019年度)の実現を目指してまいりました。そして、2026年2月に脱炭素・環境負荷低減に向けた新グループ環境目標を策定しました。脱炭素を経営の重要課題と捉え、2050年目標の達成に加え、食品ロス・水使用量削減を含む多角的な環境負荷低減を同時並行で推進してまいります。
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高が335,413百万円と前年同期に比べ988百万円(0.3%)の増収となりました。営業利益は11,941百万円と前年同期に比べ815百万円(7.3%)の増益、経常利益は14,458百万円と前年同期に比べ867百万円(6.4%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は10,611百万円と前年同期に比べ988百万円(8.5%)の減益となりました。
(単位:百万円)
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
<食品事業>食品事業は、円安基調が続く中でコスト要因である物流コスト・人件費、資材価格等の高止まりや消費者の根強い節約志向が続き、販売環境は厳しい状況となりました。このような市場環境の中、当社の強みであるマーケット分析力を生かした、ターゲット業態ごとのソリューション型営業の強化、適正価格での販売に取り組みました。
製粉カテゴリは、輸入小麦の政府売渡価格が昨年4月に平均4.6%(税込価格)、10月に平均4.0%(税込価格)引き下げられたことを受け、小麦粉製品の価格改定を実施しました。一方で、当社連結子会社を含めた生産拠点の一体運用を図ることで、物流コスト低減や生産効率化などを進めております。業務用小麦粉の販売数量は前年同期を上回りましたが、業務用プレミックスの販売数量は前年同期を下回りました。業務用パスタの販売数量は外食市場中心に好調であったため、前年同期を上回りました。ふすまの販売数量については、前年同期並みとなりました。なお、家庭用の小麦粉およびプレミックス、家庭用パスタの販売数量は前年同期を下回りました。これらにより製粉カテゴリの売上高は、前年同期を下回りました。
製油カテゴリは、コストを踏まえた適正価格での販売活動と、長寿命オイルや油染みの少ないベーカリー用オイルなど機能的に価値のある商品提案や課題解決型営業に取り組んでまいりました。また、コスト抑制と安定供給を目的に、当社連結子会社であるボーソー油脂株式会社、持分法適用関連会社である辻製油株式会社と連携して、生産拠点の効率的運用、原材料調達の効率化などを進めております。油脂については、業務用の販売数量は前年同期を上回りましたが、家庭用の販売数量は前年同期並みとなりました。また、ミールの販売数量は前年同期を上回りましたが、販売単価は前年同期を下回りました。これらにより製油カテゴリの売上高は、適正価格での販売に努めましたが前年同期並みとなりました。
糖質カテゴリは、当社連結子会社である敷島スターチ株式会社やサンエイ糖化株式会社との連携を図り、グループ一体となった課題解決や生産効率化などを進めております。糖化品の販売数量については、飲料向けが猛暑などの影響で減少しましたが、製パン・調味料用向けの増加により前年同期並みとなりました。コーンスターチの販売数量については、食品用途は前年同期を上回っているものの、製紙用途等の需要減少により前年同期を下回りました。加工でん粉の販売数量については、前年同期並みとなりました。副製品については、販売価格は前年同期を上回りましたが、販売数量は前年同期を下回りました。これらにより糖質カテゴリの売上高は、前年同期並みとなりました。
これらの結果、食品事業の売上高は271,828百万円と前年同期に比べ1,704百万円(0.6%)の減収、営業利益は11,323百万円と前年同期に比べ348百万円(3.2%)の増益となりました。
<飼料事業>飼料事業は、顧客ニーズに対する提案型営業、畜産物の販売支援や付加価値向上へのサポート等の生産者との取り組み強化、高付加価値商材の拡販に努めてまいりました。配合飼料および鶏卵の販売数量は、2024年10月からの鳥インフルエンザ感染拡大による影響を受け前年同期を下回りました。配合飼料の平均販売価格は前年同期を下回りましたが、鶏卵の販売価格は鶏卵相場が堅調に推移したことにより前年同期を上回りました。
これらの結果、飼料事業の売上高は58,740百万円と前年同期に比べ2,577百万円(4.6%)の増収、営業利益は1,005百万円と前年同期に比べ520百万円(107.2%)の増益となりました。
<その他>倉庫業につきましては、貨物獲得競争が激化する中、貨物取扱量は前年同期を下回りましたが、荷役料金の適正価格への改定に努めてまいりました。
これらの結果、不動産業、保険代理業、自動車等リース業、運輸業、植物工場等をあわせたその他の売上高は4,844百万円と前年同期に比べ115百万円(2.4%)の増収、営業利益は1,389百万円と前年同期に比べ38百万円(2.7%)の減益となりました。
2) 財政状態の状況
(単位:百万円)
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況及び分析は次のとおりであります。
総資産は、274,973百万円と前連結会計年度に比べ19,469百万円増加しております。主な増加要因は、投資有価証券が11,295百万円増加したこと、機械装置及び運搬具(純額)が4,037百万円増加したこと、建物及び構築物(純額)が3,673百万円増加したことであります。一方、主な減少要因は、建設仮勘定が2,886百万円減少したことであります。
負債は、122,361百万円と前連結会計年度に比べ5,477百万円増加しております。主な増加要因は、繰延税金負債が2,838百万円増加したこと、設備関係債務が2,837百万円増加したことであります。
純資産は、152,611百万円と前連結会計年度に比べ13,991百万円増加しております。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益10,611百万円の計上により増加したこと、その他有価証券評価差額金が6,050百万円増加したことであります。一方、主な減少要因は、配当金の支払により3,576百万円減少したことであります。
これらの結果、自己資本比率は52.8%から54.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益14,972百万円、減価償却費10,344百万円、売上債権の減少及び仕入債務の増加等による資金の増加がありましたが、法人税等の支払4,769百万円、棚卸資産の増加及び未払消費税等の減少等があった結果、合計では18,009百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ2,265百万円(11.2%)収入が減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の取得1,208百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得636百万円及び有形固定資産の取得11,425百万円等に資金を使用した一方、定期預金の払戻による収入1,450百万円の収入等があった結果、合計では12,542百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ1,156百万円(10.2%)支出が増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、これらで得たフリー・キャッシュ・フロー5,467百万円を原資として、社債の償還7,000百万円及び配当金3,576百万円の支払等を行った一方、コマーシャル・ペーパーの発行8,000百万円の収入等があった結果、合計では3,974百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ6,082百万円(60.5%)支出が減少しました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は8,349百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,481百万円(21.6%)の増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 1 金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2 当該内容は、製品ベースの生産実績によっております。
2) 受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりません。
3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 総販売実績に対する主要な取引先の販売実績の割合が10%未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表等は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。この連結財務諸表等の作成にあたっては、期末日における資産及び負債、会計期間における収益及び費用に影響を与えるような仮定や見積りを必要とします。過去の経験及び状況下において妥当と考えられた見積りであっても、仮定あるいは条件の変化等の不確実性により、実際の結果と異なる場合があります。
また、連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
当社グループはこの仮定のもと、会計上の見積り(固定資産の減損、棚卸資産の評価、繰延税金資産の見積り等の検討)を行っておりますが、翌連結会計年度の経営成績及び財政状態に与える影響については、現時点において重要な影響はありません。
② 財政状態及び経営成績の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性の分析
1) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
2) 財務政策
当社グループは、経済環境や金利動向を考慮しながら、「金利優位性の高い資金を、必要な金額だけ、安定的に調達すること」を基本方針とし、事業運営上必要な資金の確保及び経済環境の急激な変化に耐えうる流動性の維持に努めております。
3) 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための原材料の購入等の製造費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び発送配達費です。
投資資金需要のうち主なものは、製造工場の設備新設、維持、更新等、基盤事業における生産効率向上のための設備投資です。
また、長期ビジョン実現のための資金需要として、将来の企業価値の源泉となる投資については、財務健全性の維持と資本効率性の向上を考慮しながら積極的且つ継続的に実施していく方針です。
4) 資金調達
当社グループの調達手段として、長期運転資金及び設備投資資金については、原則営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本とし、必要に応じて社債等による資金調達も実施してまいります。短期資金調達については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、コマーシャル・ペーパーの発行及び金融機関からの短期借入を基本としております。
また、当社グループは、当社及び国内連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、グループ内資金を一元管理しております。グループ内の余剰資金を集中、配分することで、コスト低減に努めつつ資金の流動性確保、資金効率の向上及び金融負債の極小化を図っております。さらに、緊急時の流動性確保への備えとして、複数年のコミットメントライン契約を締結しております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「中期経営計画23-25」における財務目標及び非財務目標の実績は次のとおりとなります。
[財務目標]
(※1):ROIC=税引後営業利益/投下資本
なお、中期経営計画26-29におけるROIC経営管理体制の本格導入に当たり、改めて当社でのROICの考え方を精査した結果、計算方法の見直しを実施。
見直し後の計算方法は以下のとおりです。
ROIC=税引後事業利益÷ 投下資本(期首期末平均)、事業利益:経常利益-金融収支、投下資本:有利子負債+自己資本
2025年度実績を見直し後の計算方法で算出すると5.1%となります。
(※2):キャッシュ・コンバージョン・サイクル
ユーザンス金利上昇に伴う支払いサイト短縮の影響(11.3日程度)があります。
[非財務目標]
(※1)対象:当社及び連結子会社
連結子会社にShowa Sangyo International Vietnam Co., Ltd.及び東葛食品株式会社は含んでおりません。
(※2)対象:当社及び食品ロス発生量が100t/年以上のグループ会社
(※3)対象:当社及び子会社9社(水質汚濁防止法、下水道法による特定施設を有する事業者)
(※4)化石燃料由来容器包装材に使用するワンウェイプラスチック
「中期経営計画26-29」における目標は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)対処すべき課題」をご参照下さい。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
1) 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな回復基調となっております。しかしながら、物価上昇による消費者の節約志向の一層の高まりや、物流コスト・人件費の増加、米国の関税政策の動向による世界経済への影響に加え、中東情勢の緊迫化にともなう原油価格上昇を背景とした原材料価格の高騰等もあり、インバウンド消費等も含めて依然として先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社は創立90周年を迎える2025年度のありたい姿(長期ビジョン)「SHOWA Next Stage for 2025」の実現に向け、3rd Stage「中期経営計画23-25」を2023年4月にスタートし、基本コンセプト『SHOWAの“SHIN-KA”宣言~90年、そしてその先へ~』を掲げ、5つの基本戦略「①基盤事業の強化」「②事業領域の拡大」「③環境負荷の低減」「④プラットフォームの再構築」「⑤ステークホルダーエンゲージメントの強化」の各施策を推進してまいりました。
当連結会計年度では、「①基盤事業の強化」において、グループ一体となった生産拠点の運用最適化を進めたことで収益力強化を実現しました。糖質カテゴリでは、当社、当社連結子会社である敷島スターチ株式会社、サンエイ糖化株式会社の3工場体制による安定供給の仕組みを確立し、グループ全体での収益の安定化に大きく貢献しました。「②事業領域の拡大」において、当社連結子会社であるShowa Sangyo International Vietnam Co., Ltd.の新工場が竣工し、プレミックスの製造を開始しました。また、中華まんじゅう、中華惣菜等の製造販売を主な事業とする東葛食品株式会社の全株式を取得し、完全子会社化しました。「③環境負荷の低減」では、「昭和産業グループ 環境目標」CO2排出量46%以上削減(グループ全体2030年度目標、対2013年度)、食品ロス30%以上削減(昭和産業および食品ロス発生量が100t/年以上のグループ会社6社2025年度目標、対2018年度)、水使用量原単位12%以上削減(グループ全体2030年度目標、対2019年度)の実現を目指してまいりました。そして、2026年2月に脱炭素・環境負荷低減に向けた新グループ環境目標を策定しました。脱炭素を経営の重要課題と捉え、2050年目標の達成に加え、食品ロス・水使用量削減を含む多角的な環境負荷低減を同時並行で推進してまいります。
当連結会計年度の経営成績は、連結売上高が335,413百万円と前年同期に比べ988百万円(0.3%)の増収となりました。営業利益は11,941百万円と前年同期に比べ815百万円(7.3%)の増益、経常利益は14,458百万円と前年同期に比べ867百万円(6.4%)の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は10,611百万円と前年同期に比べ988百万円(8.5%)の減益となりました。
(単位:百万円)
| 2025年3月期 連結会計年度 | 2026年3月期 連結会計年度 | 前年同期差 | 前年同期比 増減率 | |
| 売上高 | 334,425 | 335,413 | 988 | 0.3% |
| 営業利益 | 11,126 | 11,941 | 815 | 7.3% |
| 経常利益 | 13,591 | 14,458 | 867 | 6.4% |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 11,599 | 10,611 | △988 | △8.5% |
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
<食品事業>食品事業は、円安基調が続く中でコスト要因である物流コスト・人件費、資材価格等の高止まりや消費者の根強い節約志向が続き、販売環境は厳しい状況となりました。このような市場環境の中、当社の強みであるマーケット分析力を生かした、ターゲット業態ごとのソリューション型営業の強化、適正価格での販売に取り組みました。
製粉カテゴリは、輸入小麦の政府売渡価格が昨年4月に平均4.6%(税込価格)、10月に平均4.0%(税込価格)引き下げられたことを受け、小麦粉製品の価格改定を実施しました。一方で、当社連結子会社を含めた生産拠点の一体運用を図ることで、物流コスト低減や生産効率化などを進めております。業務用小麦粉の販売数量は前年同期を上回りましたが、業務用プレミックスの販売数量は前年同期を下回りました。業務用パスタの販売数量は外食市場中心に好調であったため、前年同期を上回りました。ふすまの販売数量については、前年同期並みとなりました。なお、家庭用の小麦粉およびプレミックス、家庭用パスタの販売数量は前年同期を下回りました。これらにより製粉カテゴリの売上高は、前年同期を下回りました。
製油カテゴリは、コストを踏まえた適正価格での販売活動と、長寿命オイルや油染みの少ないベーカリー用オイルなど機能的に価値のある商品提案や課題解決型営業に取り組んでまいりました。また、コスト抑制と安定供給を目的に、当社連結子会社であるボーソー油脂株式会社、持分法適用関連会社である辻製油株式会社と連携して、生産拠点の効率的運用、原材料調達の効率化などを進めております。油脂については、業務用の販売数量は前年同期を上回りましたが、家庭用の販売数量は前年同期並みとなりました。また、ミールの販売数量は前年同期を上回りましたが、販売単価は前年同期を下回りました。これらにより製油カテゴリの売上高は、適正価格での販売に努めましたが前年同期並みとなりました。
糖質カテゴリは、当社連結子会社である敷島スターチ株式会社やサンエイ糖化株式会社との連携を図り、グループ一体となった課題解決や生産効率化などを進めております。糖化品の販売数量については、飲料向けが猛暑などの影響で減少しましたが、製パン・調味料用向けの増加により前年同期並みとなりました。コーンスターチの販売数量については、食品用途は前年同期を上回っているものの、製紙用途等の需要減少により前年同期を下回りました。加工でん粉の販売数量については、前年同期並みとなりました。副製品については、販売価格は前年同期を上回りましたが、販売数量は前年同期を下回りました。これらにより糖質カテゴリの売上高は、前年同期並みとなりました。
これらの結果、食品事業の売上高は271,828百万円と前年同期に比べ1,704百万円(0.6%)の減収、営業利益は11,323百万円と前年同期に比べ348百万円(3.2%)の増益となりました。
<飼料事業>飼料事業は、顧客ニーズに対する提案型営業、畜産物の販売支援や付加価値向上へのサポート等の生産者との取り組み強化、高付加価値商材の拡販に努めてまいりました。配合飼料および鶏卵の販売数量は、2024年10月からの鳥インフルエンザ感染拡大による影響を受け前年同期を下回りました。配合飼料の平均販売価格は前年同期を下回りましたが、鶏卵の販売価格は鶏卵相場が堅調に推移したことにより前年同期を上回りました。
これらの結果、飼料事業の売上高は58,740百万円と前年同期に比べ2,577百万円(4.6%)の増収、営業利益は1,005百万円と前年同期に比べ520百万円(107.2%)の増益となりました。
<その他>倉庫業につきましては、貨物獲得競争が激化する中、貨物取扱量は前年同期を下回りましたが、荷役料金の適正価格への改定に努めてまいりました。
これらの結果、不動産業、保険代理業、自動車等リース業、運輸業、植物工場等をあわせたその他の売上高は4,844百万円と前年同期に比べ115百万円(2.4%)の増収、営業利益は1,389百万円と前年同期に比べ38百万円(2.7%)の減益となりました。
2) 財政状態の状況
(単位:百万円)
| 2025年3月期 | 2026年3月期 | 前期末差 | |
| 流動資産 | 112,749 | 115,061 | 2,311 |
| 固定資産 | 142,754 | 159,911 | 17,157 |
| 資産 計 | 255,504 | 274,973 | 19,469 |
| 流動負債 | 78,362 | 82,021 | 3,659 |
| 固定負債 | 38,521 | 40,340 | 1,818 |
| 負債 計 | 116,884 | 122,361 | 5,477 |
| 純資産 計 | 138,619 | 152,611 | 13,991 |
当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の状況及び分析は次のとおりであります。
総資産は、274,973百万円と前連結会計年度に比べ19,469百万円増加しております。主な増加要因は、投資有価証券が11,295百万円増加したこと、機械装置及び運搬具(純額)が4,037百万円増加したこと、建物及び構築物(純額)が3,673百万円増加したことであります。一方、主な減少要因は、建設仮勘定が2,886百万円減少したことであります。
負債は、122,361百万円と前連結会計年度に比べ5,477百万円増加しております。主な増加要因は、繰延税金負債が2,838百万円増加したこと、設備関係債務が2,837百万円増加したことであります。
純資産は、152,611百万円と前連結会計年度に比べ13,991百万円増加しております。主な増加要因は、親会社株主に帰属する当期純利益10,611百万円の計上により増加したこと、その他有価証券評価差額金が6,050百万円増加したことであります。一方、主な減少要因は、配当金の支払により3,576百万円減少したことであります。
これらの結果、自己資本比率は52.8%から54.3%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
| 2025年3月期 連結会計年度 | 2026年3月期 連結会計年度 | 前年同期差 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 20,274 | 18,009 | △2,265 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △11,385 | △12,542 | △1,156 |
| フリー・キャッシュ・フロー | 8,888 | 5,467 | △3,421 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △10,057 | △3,974 | 6,082 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 6,868 | 8,349 | 1,481 |
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益14,972百万円、減価償却費10,344百万円、売上債権の減少及び仕入債務の増加等による資金の増加がありましたが、法人税等の支払4,769百万円、棚卸資産の増加及び未払消費税等の減少等があった結果、合計では18,009百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ2,265百万円(11.2%)収入が減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、子会社株式の取得1,208百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得636百万円及び有形固定資産の取得11,425百万円等に資金を使用した一方、定期預金の払戻による収入1,450百万円の収入等があった結果、合計では12,542百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ1,156百万円(10.2%)支出が増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、これらで得たフリー・キャッシュ・フロー5,467百万円を原資として、社債の償還7,000百万円及び配当金3,576百万円の支払等を行った一方、コマーシャル・ペーパーの発行8,000百万円の収入等があった結果、合計では3,974百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ6,082百万円(60.5%)支出が減少しました。
以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は8,349百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,481百万円(21.6%)の増加となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食品事業 | 211,221 | △1.5 | |
| 飼料事業 | 31,307 | △3.8 | |
| その他 | 147 | △9.3 | |
| 合計 | 242,675 | △1.8 | |
(注) 1 金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2 当該内容は、製品ベースの生産実績によっております。
2) 受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりません。
3) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりとなります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食品事業 | 271,828 | △0.6 | |
| 飼料事業 | 58,740 | 4.6 | |
| その他 | 4,844 | 2.4 | |
| 合計 | 335,413 | 0.3 | |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 総販売実績に対する主要な取引先の販売実績の割合が10%未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表等は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。この連結財務諸表等の作成にあたっては、期末日における資産及び負債、会計期間における収益及び費用に影響を与えるような仮定や見積りを必要とします。過去の経験及び状況下において妥当と考えられた見積りであっても、仮定あるいは条件の変化等の不確実性により、実際の結果と異なる場合があります。
また、連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
当社グループはこの仮定のもと、会計上の見積り(固定資産の減損、棚卸資産の評価、繰延税金資産の見積り等の検討)を行っておりますが、翌連結会計年度の経営成績及び財政状態に与える影響については、現時点において重要な影響はありません。
② 財政状態及び経営成績の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照下さい。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性の分析
1) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
2) 財務政策
当社グループは、経済環境や金利動向を考慮しながら、「金利優位性の高い資金を、必要な金額だけ、安定的に調達すること」を基本方針とし、事業運営上必要な資金の確保及び経済環境の急激な変化に耐えうる流動性の維持に努めております。
3) 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、当社グループ製品製造のための原材料の購入等の製造費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。営業費用の主なものは人件費及び発送配達費です。
投資資金需要のうち主なものは、製造工場の設備新設、維持、更新等、基盤事業における生産効率向上のための設備投資です。
また、長期ビジョン実現のための資金需要として、将来の企業価値の源泉となる投資については、財務健全性の維持と資本効率性の向上を考慮しながら積極的且つ継続的に実施していく方針です。
4) 資金調達
当社グループの調達手段として、長期運転資金及び設備投資資金については、原則営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本とし、必要に応じて社債等による資金調達も実施してまいります。短期資金調達については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、コマーシャル・ペーパーの発行及び金融機関からの短期借入を基本としております。
また、当社グループは、当社及び国内連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、グループ内資金を一元管理しております。グループ内の余剰資金を集中、配分することで、コスト低減に努めつつ資金の流動性確保、資金効率の向上及び金融負債の極小化を図っております。さらに、緊急時の流動性確保への備えとして、複数年のコミットメントライン契約を締結しております。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「中期経営計画23-25」における財務目標及び非財務目標の実績は次のとおりとなります。
[財務目標]
| 2025年度 目標 | 2025年度 実績 | |
| 連結経常利益(億円) | 130 | 144 |
| ROE(%) | 7.0以上 | 7.5 |
| ROIC(%)(※1) | 4.0以上 | 4.4 |
| CCC(日)(※2) | 75 | 83.5 |
| NET D/Eレシオ | 0.6以下 | 0.28 |
(※1):ROIC=税引後営業利益/投下資本
なお、中期経営計画26-29におけるROIC経営管理体制の本格導入に当たり、改めて当社でのROICの考え方を精査した結果、計算方法の見直しを実施。
見直し後の計算方法は以下のとおりです。
ROIC=税引後事業利益÷ 投下資本(期首期末平均)、事業利益:経常利益-金融収支、投下資本:有利子負債+自己資本
2025年度実績を見直し後の計算方法で算出すると5.1%となります。
(※2):キャッシュ・コンバージョン・サイクル
ユーザンス金利上昇に伴う支払いサイト短縮の影響(11.3日程度)があります。
[非財務目標]
| 項目 | 2025年度 目標 | 2025年度 実績 | |
| グループ環境目標 | CO2排出量の削減(※1) | 30%以上削減 (2013年度比) | 29.4%削減 |
| 食品ロスの削減(※2) | 30%以上削減 (2018年度比) | 36.9%削減 | |
| 水使用量の削減(原単位)(※3) | 9%以上削減 (2019年度比) | 6.9%削減 | |
| プラスチック使用量の削減(原単位)(※4) | 7%以上削減 (2013年度比) | 3.5%削減 | |
| 人的資本経営 | 女性管理職比率 | 10%以上 | 11.2% |
| リスキル投資額 | 2倍以上 (2021年度比) | 2.4倍 |
(※1)対象:当社及び連結子会社
連結子会社にShowa Sangyo International Vietnam Co., Ltd.及び東葛食品株式会社は含んでおりません。
(※2)対象:当社及び食品ロス発生量が100t/年以上のグループ会社
(※3)対象:当社及び子会社9社(水質汚濁防止法、下水道法による特定施設を有する事業者)
(※4)化石燃料由来容器包装材に使用するワンウェイプラスチック
「中期経営計画26-29」における目標は「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)対処すべき課題」をご参照下さい。