有価証券報告書-第128期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「開拓者精神を貫き 社会に貢献しよう」の社是のもと、北海道寒地農業の振興と国内甘味資源自給率確保の社会的使命を企業理念として掲げ、安全で高品質の砂糖の安定的供給を主たる目標に事業を遂行しております。
当社グループでは、2022年に当社グループが目指す道標として「日甜アグリーン戦略」を掲げ、「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍を図り、農業を基盤とした成長事業への展開を図ることといたしました。
(「アグリーン」は「アグリカルチャー」と「グリーン」を掛け合わせた造語)
「日甜アグリーン戦略」
これまで培ってきた製糖副産物を利用する技術や、バイオ技術、てん菜の収量を飛躍的に高めた独自の紙筒技術等を基盤に、「食品、畜産、紙筒、てん菜」の4つの分野で新製品や新技術の開発に取り組んでおります
調達作物・各種作物栽培方針並びに新たな製品開発方針
・栽培作物中CO2吸収能力の極めて高い“てん菜”を、引き続き当社事業の核とし、『持続可能なてん菜産業』実現のため、従来からの砂糖製造に加えて、てん菜を原料とした新たな製品・用途開発(健康食材・食品以外の素材開発など)を目指す。
・原料てん菜及び他作物の栽培方法において、減農薬・減肥料・省人省力化(スマート農業)を目指し、生産者の生産費の低減に資する。
・有機農業を視野に入れた製品群・栽培方法を開発・製造し、国内外に普及させる。
・大量の炭素を長期間貯蔵する林業事業に当社技術(紙筒移植ほか)を活用し国内外に普及させる。
・牛の健康に良い飼料を開発・製造し、牛の長命連産を目指す。
・メタン発生量を減少する家畜用飼料の開発を目指す。
生産から流通までの全工程における取り組み方針
・原料輸送・貯蔵・製造・製品保管・製品輸送・販売において、効率化を目指し、省エネ・省人省力・省資材化を図り、製造費・販売費を低減する。
カーボンニュートラル・環境負荷低減の取り組み方針
・各工場・各事業所・不動産事業等で使用する電力・燃料の脱炭素化を目指す。
・各工場・各事業所から排出される産業副産物の有価物利用を促進(資源の循環利用)。
・社用車、社用農業機械などの使用燃料の脱炭素化を目指す。
・当社製品に使用される化石燃料由来のプラスチック・ビニールなどの包装・容器資材類について、削減並びに代替資材類の使用を促進する。
「日甜アグリーン戦略」で諸課題にチャレンジし、持続可能な食料システム構築と新たな価値の創造を目指し、多くの方に支持され続ける企業グループに成長してまいります。
(2) 対処すべき課題及び中長期的な経営戦略
(対処すべき課題)
砂糖業界におきましては、インバウンド需要が引き続き堅調と見込まれるものの、物価高や消費者の低甘味嗜好、人口減少等の影響等により、厳しい状況が依然として続いております。
2025年12月、政府は2027年以降のてん菜・てん菜糖に係る政策支援数量を砂糖量にして55万トンとすることを決定しました。現状のてん菜糖生産規模が保証されることとなりましたが、一方で近年の気候変動に伴う低糖分、肥料価格の高止まり等によりてん菜生産における収益性が悪化しており、作付面積が漸減しております。
当社の主業であるビート糖事業の根幹であるてん菜生産力の維持・向上が喫緊の課題であり、気候変動や病害虫に耐えうる新たなてん菜品種の導入や、農作業の省力化に貢献する適時適切な生産指導により、生産者の収益性向上を図り、作付面積の確保に繋げております。
(中長期的な経営戦略)
当社グループでは、2024年3月期から5年間の「第2次中期経営計画」を策定し、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、企業価値の一層の向上に取り組んでおります。
成長事業である飼料事業、農業資材事業、食品事業では、海外輸出を含めた新規市場開拓、新商品開発等を進め、収益体質の改善を図ります。
また、自己資本水準の見直しを進め、将来の収益源となる成長投資、非連続成長に対する投資の実施及び株主還元の強化を、バランスを考慮しながら行います。
以上により、第2次中期経営計画最終年での目標であるROE5%の達成を目指してまいります。
第2次中期経営計画 基本方針
「持続可能なてん菜産業の創造にチャレンジし、安全・安心で幸せな社会の実現に貢献していく」
「第2次中期経営計画の見直し」(2026年3月期~2028年3月期)
てん菜作付面積の急激な落ち込み、地政学的リスクに起因した燃料価格の高騰及びその他の資材の価格上昇など、ここ数年で外部環境が著しく変化しており、てん菜を取り巻く環境の変化を適切に織り込む必要性が増していること、成長分野への投資を加速し収益体質の改善が一層求められることから、2025年5月に「第2次中期経営計画」を見直し、中期経営計画の3~5年度目標の再設定を行いました。
また、企業価値向上に向けた積極的な取り組みが必要な状況との認識のもと、2026年5月には「資本収益性の向上に向けて」を公表し、自己資本水準の見直しおよび成長事業の拡大・基盤事業の収益構造改善を図り、資本収益性を意識したバランスシートマネジメントを踏まえ株主還元をさらに強化し、計画最終年度(2028年3月期)におけるROE5%の達成ならびに中長期的なROE8%水準への向上を目指してまいります。
中期経営計画の3年度目となる2026年3月期は、主にビート糖生産量が回復したことによりビート原料糖の販売量が増加し、増収となりました。またエネルギーコストを始め製造原価は低減したものの、採算の厳しい原料糖の販売増加及び販売増加に伴う製品運送費用の増加等により営業損益は押し下げられ、営業利益は前期比90.2%減の52百万円にとどまる非常に厳しい結果となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、主に投資有価証券売却益の増加により5,032百万円となり、2026年3月期のROEは6.7%となりました。
当社グループは、急速に変化する外部環境に対応するため、経営戦略の再構築を急務と考えています。当社グループが掲げている「日甜アグリーン戦略」のもと、「てん菜糖業」から「てん菜産業」へと事業を発展させていきます。
工場でのさらなるコスト削減に加え、適正価格での販売を含めた事業基盤の強化に取り組みます。また、農業を基盤としつつ、新たな成長事業の展開にも挑戦します。これらを通じて、持続可能な食料システムの構築と新たな価値創造を実現し、より多くの方に支持される企業グループへ成長してまいります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「開拓者精神を貫き 社会に貢献しよう」の社是のもと、北海道寒地農業の振興と国内甘味資源自給率確保の社会的使命を企業理念として掲げ、安全で高品質の砂糖の安定的供給を主たる目標に事業を遂行しております。
当社グループでは、2022年に当社グループが目指す道標として「日甜アグリーン戦略」を掲げ、「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍を図り、農業を基盤とした成長事業への展開を図ることといたしました。
(「アグリーン」は「アグリカルチャー」と「グリーン」を掛け合わせた造語)
「日甜アグリーン戦略」
これまで培ってきた製糖副産物を利用する技術や、バイオ技術、てん菜の収量を飛躍的に高めた独自の紙筒技術等を基盤に、「食品、畜産、紙筒、てん菜」の4つの分野で新製品や新技術の開発に取り組んでおります
調達作物・各種作物栽培方針並びに新たな製品開発方針
・栽培作物中CO2吸収能力の極めて高い“てん菜”を、引き続き当社事業の核とし、『持続可能なてん菜産業』実現のため、従来からの砂糖製造に加えて、てん菜を原料とした新たな製品・用途開発(健康食材・食品以外の素材開発など)を目指す。
・原料てん菜及び他作物の栽培方法において、減農薬・減肥料・省人省力化(スマート農業)を目指し、生産者の生産費の低減に資する。
・有機農業を視野に入れた製品群・栽培方法を開発・製造し、国内外に普及させる。
・大量の炭素を長期間貯蔵する林業事業に当社技術(紙筒移植ほか)を活用し国内外に普及させる。
・牛の健康に良い飼料を開発・製造し、牛の長命連産を目指す。
・メタン発生量を減少する家畜用飼料の開発を目指す。
生産から流通までの全工程における取り組み方針
・原料輸送・貯蔵・製造・製品保管・製品輸送・販売において、効率化を目指し、省エネ・省人省力・省資材化を図り、製造費・販売費を低減する。
カーボンニュートラル・環境負荷低減の取り組み方針
・各工場・各事業所・不動産事業等で使用する電力・燃料の脱炭素化を目指す。
・各工場・各事業所から排出される産業副産物の有価物利用を促進(資源の循環利用)。
・社用車、社用農業機械などの使用燃料の脱炭素化を目指す。
・当社製品に使用される化石燃料由来のプラスチック・ビニールなどの包装・容器資材類について、削減並びに代替資材類の使用を促進する。
「日甜アグリーン戦略」で諸課題にチャレンジし、持続可能な食料システム構築と新たな価値の創造を目指し、多くの方に支持され続ける企業グループに成長してまいります。
(2) 対処すべき課題及び中長期的な経営戦略
(対処すべき課題)
砂糖業界におきましては、インバウンド需要が引き続き堅調と見込まれるものの、物価高や消費者の低甘味嗜好、人口減少等の影響等により、厳しい状況が依然として続いております。
2025年12月、政府は2027年以降のてん菜・てん菜糖に係る政策支援数量を砂糖量にして55万トンとすることを決定しました。現状のてん菜糖生産規模が保証されることとなりましたが、一方で近年の気候変動に伴う低糖分、肥料価格の高止まり等によりてん菜生産における収益性が悪化しており、作付面積が漸減しております。
当社の主業であるビート糖事業の根幹であるてん菜生産力の維持・向上が喫緊の課題であり、気候変動や病害虫に耐えうる新たなてん菜品種の導入や、農作業の省力化に貢献する適時適切な生産指導により、生産者の収益性向上を図り、作付面積の確保に繋げております。
(中長期的な経営戦略)
当社グループでは、2024年3月期から5年間の「第2次中期経営計画」を策定し、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、企業価値の一層の向上に取り組んでおります。
成長事業である飼料事業、農業資材事業、食品事業では、海外輸出を含めた新規市場開拓、新商品開発等を進め、収益体質の改善を図ります。
また、自己資本水準の見直しを進め、将来の収益源となる成長投資、非連続成長に対する投資の実施及び株主還元の強化を、バランスを考慮しながら行います。
以上により、第2次中期経営計画最終年での目標であるROE5%の達成を目指してまいります。
第2次中期経営計画 基本方針
「持続可能なてん菜産業の創造にチャレンジし、安全・安心で幸せな社会の実現に貢献していく」
| 事業戦略 | 「成長事業の拡大加速」 ① 飼料事業 ・独自素材DFAⅢの海外展開 ・ビートパルプの多用途展開 ② 農業資材事業 ・有機農業用資材の新商品開発・海外展開 ・てん菜由来の有用物質を活用した商品の拡販 ③ 食品事業 ・BtoC市場での販売強化 ・国産ドライイーストの市場開拓 ・新たな機能を有する製品の開発 |
| 「基盤事業の収益構造改善」 ④ 砂糖事業 ・省エネ・省人・省力化、販売強化 ⑤ 不動産事業 ・安定的な収益確保 | |
| 資本・財務戦略 | ① 政策保有株式の縮減 ② キャッシュアロケーションの策定 ③ 株主還元の拡充 ④ 適切なバランスシートコントロール |
| 非財務戦略 | ① 持続可能な農業への貢献 ② 気候変動への対応 ③ 資源の有効活用 ④ 食の安全・安心 ⑤ 働きやすい環境の実現 ⑥ 地域社会への貢献 |
「第2次中期経営計画の見直し」(2026年3月期~2028年3月期)
てん菜作付面積の急激な落ち込み、地政学的リスクに起因した燃料価格の高騰及びその他の資材の価格上昇など、ここ数年で外部環境が著しく変化しており、てん菜を取り巻く環境の変化を適切に織り込む必要性が増していること、成長分野への投資を加速し収益体質の改善が一層求められることから、2025年5月に「第2次中期経営計画」を見直し、中期経営計画の3~5年度目標の再設定を行いました。
また、企業価値向上に向けた積極的な取り組みが必要な状況との認識のもと、2026年5月には「資本収益性の向上に向けて」を公表し、自己資本水準の見直しおよび成長事業の拡大・基盤事業の収益構造改善を図り、資本収益性を意識したバランスシートマネジメントを踏まえ株主還元をさらに強化し、計画最終年度(2028年3月期)におけるROE5%の達成ならびに中長期的なROE8%水準への向上を目指してまいります。
| 目標値 | 旧2027年度目標 | 新2027年度目標 | ||
| 営業利益 | 24億円 | 30億円 | ||
| ROE | - | 5%以上 | ※ 中長期的に8%以上を目指す |
中期経営計画の3年度目となる2026年3月期は、主にビート糖生産量が回復したことによりビート原料糖の販売量が増加し、増収となりました。またエネルギーコストを始め製造原価は低減したものの、採算の厳しい原料糖の販売増加及び販売増加に伴う製品運送費用の増加等により営業損益は押し下げられ、営業利益は前期比90.2%減の52百万円にとどまる非常に厳しい結果となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、主に投資有価証券売却益の増加により5,032百万円となり、2026年3月期のROEは6.7%となりました。
当社グループは、急速に変化する外部環境に対応するため、経営戦略の再構築を急務と考えています。当社グループが掲げている「日甜アグリーン戦略」のもと、「てん菜糖業」から「てん菜産業」へと事業を発展させていきます。
工場でのさらなるコスト削減に加え、適正価格での販売を含めた事業基盤の強化に取り組みます。また、農業を基盤としつつ、新たな成長事業の展開にも挑戦します。これらを通じて、持続可能な食料システムの構築と新たな価値創造を実現し、より多くの方に支持される企業グループへ成長してまいります。