有価証券報告書-第93期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/27 13:49
【資料】
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【項目】
116項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、企業理念である「三井製糖は、安心・信頼・天然の食品素材を誠実に提供し、豊かなくらしに貢献します」を実践し、継続的に企業価値の向上を実現することで全てのステークホルダーにご満足いただくことを経営の基本方針としております。また、重要情報の早期開示やIR活動等を通じて企業活動に関する積極的な情報開示に努め、透明性の高い経営を目指すと共に地球環境に配慮した企業活動を行い、社会からの信頼に応え得る企業グループ、スプーンブランドを目指します。
(2)経営環境
当社グループは砂糖事業が売上の80%以上を占めており、少子高齢化や今後の人口減少などによる国内砂糖需要の漸減傾向のほか、農業政策の動向や、TPP(環太平洋経済連携協定)の帰趨、新たなEPA(経済連携協定)の動勢などが、事業環境に影響を及ぼすものと認識しております。
(3)経営戦略等
国内砂糖事業を基盤とした競争力の維持・強化に加え、グローバル展開や成長分野への事業領域拡大などによる収益構造改革の推進を中長期的な経営戦略と位置付けております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
継続的に企業価値を高めていくため、ROE(自己資本当期純利益率)8~10%を経営指標として、成長分野への経営資源の投入を進めながら収益力の強化を図ってまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題等
①対処方針
当社グループは、上記の経営戦略に基づき、具体的な推進計画として、第6次中期経営計画Mitsui Sugar Revolution Phase3(三井製糖 2022への道)(2016年4月~2018年3月)を策定し、鋭意取組みを進めております。引き続き、2022年を到達点として、事業拡大へ「挑む分野」、事業基盤を確固たるものとする「固める分野」、そして両分野を実行するために「支える分野」を見極め、5つの重要施策 ①グローバル展開(中国・タイ) ②フードサイエンス事業 ③Incubationから新たな柱へ ④J-Sugar2022(国内砂糖) ⑤人材・組織強化 を掲げ、目標の実現に向けてスピード感を持って施策の実行を図ってまいります。また、上記を早期に達成できるよう組織体制も変更し、権限と機能を集中して実行いたします。
グローバル展開におきましては、三井製糖グループとしてアジアでのプレゼンス向上を目指し、積極的な市場開拓や関係会社との協業に加えて現地企業との提携も視野に入れ、同地域での事業化を目指してまいります。また、フードサイエンス事業では、当社と連結子会社の㈱タイショーテクノス、ニュートリー㈱及び北海道糖業㈱で連結シナジー効果を追求していくとともに、事業領域の拡大も積極的に進めてまいります。スローカロリーをコンセプトに販促活動を続けているパラチノース分野では、賛同企業とのコラボレーションや新商品開発などに積極的に取り組み、消費者への効果的な訴求や潜在ニーズの開拓を図ってまいります。研究部門では、2017年1月に東レ㈱と合弁会社を設立し、バガス(さとうきびの搾汁後に残る固形物)からポリフェノールなどの有価物を製造する技術実証に取り組んでおり、今後もさとうきび周辺の知見を極めて新たな事業開発へ繋げてまいります。国内砂糖事業では、全体最適の視点で3工場を効率的・効果的に活用し、一層のコスト低減と収益力の強化に努めてまいります。
これらの活動の原動力となる人材の育成につきましては最重要課題と捉え、研修制度の充実や適切なジョブ・ローテーションなどを通じ、全社員を対象として着実に強化を図ってまいります。また、社員が安全かつ健康的に働ける環境の構築が企業活動の大前提であることを改めて強く認識し、労働安全体制の強化や働き方改革の推進に尽力してまいります。
昨今ではコーポレート・ガバナンスに対する社会的要請が強まっており、当社グループにおきましても、取締役会の開催回数増や社外役員への事前説明の充実、グループ会社管理体制の見直しなどを通じて、透明性や公正性の高い経営を今まで以上に推進してまいります。
②具体的取組状況
砂糖事業
国内需要に一時的な持ち直しの動きが見られたものの、中長期的な漸減傾向に変わりはなく、引き続き厳しい事業環境にあります。
このような状況の中、精製糖事業では国内3工場の生産や在庫量を一元管理するシステムを効果的に運用することで、最適な生販体制を追求し、収益性の更なる向上に繋げてまいります。
販売面では、多様化する消費者ニーズに応えていくため、新商品の開発や既存商品のリニューアルを積極的に行い、市場への新たな価値提供を目指してまいります。
生産面では、当期に取得した労働安全衛生マネジメントシステム(OHSAS18001)の運用を通じ、操業の安全性・安定性を一層強化していくほか、引き続き高いレベルの品質・コスト管理体制を追求してまいります。
また、国内では北海道糖業㈱など連結子会社各社との生産・販売・物流の各分野で協業を推進し、連結シナジーを高めてまいります。
海外ではタイ国関連会社(クムパワピーシュガー㈱、カセットポンシュガー㈱)やコンブリシュガー㈱との戦略的な取組みを進めるほか、バンコク及び上海駐在員事務所の積極的な活動と、新たな事業化の具体的推進を通じ、国内外で盤石な砂糖事業基盤を築くよう努めてまいります。
また、当社グループ全体での品質保証体制を推進し、安全・安心な食の提供に努めてまいります。
フードサイエンス事業
既存各分野における収益の維持・改善に加え、新規分野への販路開拓やM&Aの活用などを通じて事業領域の拡大を図り、当社グループ全体として砂糖事業に次ぐ柱となるよう努めてまいります。
パラチノース分野では、ゆっくり消化吸収される特性とその効果を消費者へさらに訴求すべく、認知度の向上や高齢者向け商品の開発など市場の開拓・拡大を図ってまいります。さとうきび抽出物分野では、食品呈味改良用途や消臭用途について、国内のみならず海外でも拡販を目指し、積極的な販促活動を行ってまいります。
連結子会社の㈱タイショーテクノスでは、食品添加物分野を中心に収益基盤の強化を図り、ニュートリー㈱では、生産能力を従来の3倍に増強した設備を本格的に活用し、今後も需要拡大が見込まれる医療・介護食分野においてプレゼンスを高めてまいります。また、2017年4月1日付で㈱三和化学研究所から譲り受けたニュートリション事業を早期に一体化させ、事業基盤の強化に繋げてまいります。
不動産事業
引き続き所有不動産の活用による安定的なキャッシュ・フロー創出に努めるとともに、遊休土地を利用した新規開発案件を推進することにより、資産効率を一層高め、収益力の強化を図ってまいります。

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