有価証券報告書-第168期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 12:39
【資料】
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【項目】
122項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度のわが国経済は、政府の景気対策や訪日外国人需要の増加等に伴い、企業収益が改善したことで、景気は緩やかな回復基調で推移いたしておりましたが、年明け以降の円高・株安の進行により本格的な景気回復には陰りが見え始めております。このような経済状況の中、当社グループを取り巻く菓子・食品市場環境は、お客様の商品に対する選別の目がよりいっそう厳しくなるなかで、節約志向は根強く、個人消費の動向は未だ不透明感が続いております。
このような経営環境のもと、当社は高収益安定企業を実現すべく、高付加価値商品などの開発体制の強化や生産効率の向上、全社的なコスト削減等による収益基盤強化に取り組んでまいりました。
売上高は、主力の食料品製造事業が好調に推移し、全体では1,818億6千8百万円と前年同期実績に比べ39億3千9百万円(2.2%)の増収となりました。
損益は、売上高が増収であったこと、商品規格の見直しや生産効率の改善等により原価が下がったこと及び販売費の効果的な投入等により、収益性は大きく改善し、営業利益は前年同期実績に比べ55億1千7百万円(92.9%)増益の114億5千6百万円、経常利益も前年同期実績に比べ55億3千2百万円(84.7%)増益の120億6千2百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益も前年同期実績に比べ42億8千6百万円(112.6%)増益の80億9千2百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。当連結会計年度の比較、分析は、変更後の区分に基づいております。詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
<食料品製造事業>菓子食品部門
国内では、発売40周年を迎えた主力ブランド「ハイチュウ」は定番品に加え、袋タイプのアソート品や期間限定品などの売上が好調に推移し、前年同期実績を上回りました。
一方、「チョコボール」「ダース」「森永ビスケット」「おっとっと」「ミルクキャラメル」「森永ココア」が前年同期実績を下回り、主力7ブランド全体では前年同期実績に比べて微減となりました。
その他のブランドでは、高ポリフェノールの効能を訴求した「カレ・ド・ショコラ」が前年同期実績を上回り、その他商品群も好調に推移したことで、国内全体では前年同期実績並みとなりました。
海外では、米国、中国は前年同期実績を上回りましたが、台湾とインドネシアが前年同期実績を下回ったことで、海外全体で前年同期実績を下回りました。
これらの結果、菓子食品部門全体の売上高は1,151億4千5百万円と前年同期実績に比べ17億2千6百万円(1.5%)減となりました。
冷菓部門
主力ブランドの「チョコモナカジャンボ」及び「バニラモナカジャンボ」のジャンボグループは、引き続き好調に推移しました。また、「パリパリバー」「パキシエル」等のマルチパック商品やチョコレートメーカーならではの製造技術を応用し開発した「スプーンで食べる生チョコアイス」などの新商品が好調に推移したことで、前年同期実績を上回りました。
これらの結果、冷菓部門全体の売上高は323億8千1百万円と前年同期実績に比べ24億4千5百万円(8.2%)増となりました。
健康部門
主力ブランドの「ウイダーinゼリー」は、商品の機能性を訴求した広告展開の効果や販売店舗において複数個所での商品展開を行うマルチロケーション戦略の徹底等により前年同期実績を大きく上回りました。「天使の健康」シリーズの通販事業は「おいしいコラーゲンドリンク」「パセノール™」関連商品が前年同期実績を上回り、通販事業全体では前年同期実績を上回りました。
これらの結果、健康部門全体の売上高は249億5百万円と前年同期実績に比べ34億7千9百万円(16.2%)増となりました。
これらの結果、<食料品製造事業>の売上高は1,724億3千1百万円と前年同期実績に比べ2.5%増となりました。セグメント利益は売上高の増収に加え、売上原価が改善したことにより、108億6千3百万円と前年同期実績に比べ52億9千万円の増益となりました。
<食料卸売事業>売上高は、62億1千3百万円と前年同期実績に比べ2.9%減となりました。セグメント利益は5億2千2百万円と前年同期実績に比べ5千4百万円の増益となりました。
<不動産及びサービス事業>売上高は、ゴルフ事業、不動産事業共に前年同期実績を下回り、事業全体で25億5千7百万円となりました。セグメント利益は6億7千8百万円と前年同期実績に比べ5千6百万円の減益となりました。
<その他>売上高6億6千5百万円、セグメント利益5千4百万円であります。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて151億1千2百万円増加し、267億1千4百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金の増加は167億1千5百万円と前連結会計年度に比べ55億3千3百万円増加となりました。主な内容は、税金等調整前当期純利益が121億1千9百万円、減価償却費61億3千万円及び法人税等の支払額24億1千1百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は20億9千1百万円となりました。主な内容は、有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動による資金の減少は23億1千1百万円となりました。主な内容は、配当金の支払額によるものであります。