有価証券報告書-第117期(令和3年1月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/03/25 9:50
【資料】
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【項目】
146項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「おいしさと健康」の企業理念のもと、食品事業の展開を通じて社会に貢献することを目指し、世界のあらゆる市場において、お客様起点のバリューチェーンに基づいた、付加価値の高い商品及びサービスを提供してまいります。また、これらの考え方のもとに、取引先や従業員、地域社会、将来世代等の多様なステークホルダーとともに持続的な成長発展を期し、株主の皆様のご期待に応える経営成績形成に努めることを心がけてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、利益と資金を継続的に増加させながら成長加速に向けた投資を実行し、国内外における売上高及び営業利益の向上(売上高成長率 年率3から5%、営業利益成長率 年率5から10%)を継続的に目指すことを目標としております。
(3)経営環境
企業を取り巻く経営環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大、デジタル技術の革新、人々の生活様式の変化、SDGsをはじめとする世界的な社会的要請への対応等、不確実性が増しております。原料価格や物流コストの上昇、アフターコロナにおけるニューノーマルに対応した消費行動の変化への対応、さらには「脱炭素・脱プラスティックなど地球環境・将来世代に負の財産を残さない企業活動」など、企業が取り組むべき課題も多様になっております。
このような経営環境の中で、消費者の健康意識の高まりに応じた健康価値を備えた商品の提供、並びに中国・東南アジア・北米の海外市場の成長継続は、当社グループにとっての事業拡大・強化の機会と捉えております。今後も国内外における経済状況や業界・市場動向等の変化、持続的企業活動の要請に柔軟に対応しながら、企業価値の向上に努めてまいります。
(4)中長期的な経営戦略及び優先的に対処すべき課題
当社グループの中長期的な成長のための重要な要素を、①お客様起点のバリューチェーン構築による、注力領域での新たな市場の創造と拡大②将来世代や地域社会を含む多様なステークホルダーと共存する、持続可能な企業活動の推進とし、対処すべき課題に対する具体的な事業活動を推進してまいります。
①お客様起点のバリューチェーン構築による、注力領域での新たな市場の創造と拡大
・お客様起点のバリューチェーンを構築し、価値創造、価値改善に取り組みます。
・健康事業の拡大にむけ、5つの注力領域(発育・栄養の最適化、成長の支援、運動能力の強化、脳機能の向 上、ヘルシーエイジング)の研究、商品・サービス開発に経営資源を集中させ、さらなる成長の実現に取り組みます。
・研究・開発体制(イノベーション)の強化及びDX施策により、エビデンスに基づいた「おいしさと健康」の実現をすすめます。
・中国・東南アジア・北米における事業成長を加速させ、当社グループの事業成長の基盤とします。
②将来世代や地域社会を含む多様なステークホルダーと共存する、持続可能な企業活動の推進
・「Glicoグループ環境ビジョン2050」の達成を目指します。
・人財育成への取り組みを強化するとともに、ダイバーシティ&インクルージョンをさらに推進し、多様な人財がより一層活躍できる基盤を整備します。
・「健康経営」を推進し、従業員の健康維持・増進を積極的に支援し、組織力を向上させ、生産性の向上に取り組みます。
・従業員一人ひとりのCSRへの意識を高め、コーポレートブランドの価値向上を図ることで、持続的な企業価値の向上に取り組みます。