有価証券報告書-第109期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 9:13
【資料】
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【項目】
120項目

対処すべき課題

世界的な規模で経営を取り巻く社会情勢や経済環境が目まぐるしく変化し、エネルギー資源や原材料価格も先高基
調の中で、当社グループはそのような環境変化に柔軟に対応しながら、企業価値の向上に努めてまいります。
中長期的な会社の成長のための重要な要素を、①強い商品カテゴリーの構築と健康関連事業の創出、②アジアを中
心としたグローバル展開の推進、③グループ経営資源の結集による競争力強化とし、この3項目を基本的な考え方と
して当社グループの対処すべき課題に対する具体的な行動計画を推進してまいります。
①強い商品カテゴリーの構築と健康関連事業の創出
強化すべき商品カテゴリーに経営資源を集中し、世界に通用する強いブランドを構築するとともに、健康関連事業の基盤構築及び新規事業の育成に取り組みます。グループ一体となって商品開発力と営業力を強化し、カテゴリートップを目指すとともに、健康関連事業の基盤構築に取り組みます。また、世界標準に対応する品質保証レベルの確保に向けて取り組みます。
②アジアを中心としたグローバル展開の推進
現在の主要拠点である中国・タイに加えて、ベトナム・インドネシアなどアジア地域に経営資源を重点的に投下し、菓子事業では「ポッキー」を核にグローバル展開を推進します。また、アイスクリーム事業など、菓子以外の新規事業についても基盤構築に取り組みます。
③グループ経営資源の結集による競争力強化
グループ一体化運営によってガバナンス機能強化を図るとともに、グループの経営資源を結集し競争力強化に取り組みます。コンプライアンスや環境問題への対応、人材の育成・適正配置、研究・開発・生産・販売部門の連携強化など総合力を発揮するための具体的な課題に取り組みます。
また、株式会社の支配に関する基本方針について以下のとおり定めております。
1)基本方針の内容
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。また、当社は、当社株式について大量買付がなされる場合、これが当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。
しかしながら、株式の大量買付の中には、その目的等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社では、グループとして企業価値の確保・向上に努めておりますが、特に、当社の企業価値の源泉は、長年にわたって築き上げられた企業ブランド及び商品ブランドにあります。そして、当社は、このようなブランド価値の根幹にあるのは、①商品開発力の維持、②研究開発力の維持、③食品の安全性の確保、④取引先との長期的な協力関係の維持、⑤企業の社会的責任を果たすことでの信頼の確保等であると考えております。当社の株式の大量買付を行う者が、こうした当社の企業価値の源泉を理解した上で、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2)基本方針の実現のための取組み
基本方針の実現に資する特別な取組み
当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるための特別な取組みは以下のとおりです。
当社グループは、事業の効率性を重要な経営指標として認識し、グループ各社の連係の一層の強化、シナジー効果の追求、収益性の向上を図っております。また、当社グループは、中長期的な会社の経営戦略として、各部門ともに消費者の視点からの新製品や新技術の研究開発に積極的に取り組むとともに、流通構造の変化に対応した販売制度の実現や製造設備の合理化、さらに生産工場の統廃合を実施し、収益力の向上を図り、事業基盤の安定を目指しています。さらに、安心・安全という品質を維持するために、製造や輸送段階だけでなく資材調達時点でのチェック体制も強化し、消費者やお得意様に信頼される企業であり続けるように努めています。
当社は、中長期的視点に立ち、これら取組みを遂行・実施していくことで、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上してまいります。
3)上記各取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
基本方針の実現に資する特別な取組み(上記2)の取組み)について
上記2)記載の各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに基本方針の実現に資するものです。