有価証券報告書-第97期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
37 企業結合
前年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(1)企業結合の概要
① 被取得企業の名称及び事業の内容
※ 2019年4月29日付で、The Fuller's Beer Company Limitedから商号変更
② 企業結合を行った理由
当社は、新グループ理念“Asahi Group Philosophy(以下「AGP」といいます。)”を制定し、2019年1月より施行しています。AGPでは、「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」をミッションとし、「高付加価値ブランドを核として成長する“グローカルな価値創造企業”を目指す」ことをビジョンに掲げています。今後はAGPに基づいて、国内外で高付加価値ブランドの育成を図るとともに、当社が進出した各エリアにおけるシナジーの創出などにより、グローバルプレイヤーとして成長基盤の拡大を目指しています。
こうした戦略の一環として、近年、「Peroni」、「Pilsner Urquell」といったグローバルプレミアムブランドを保有する酒類事業を取得することで、西欧・中東欧における強い事業基盤を獲得してまいりました。
対象事業は、ロンドンを中心に高い認知度を誇る歴史的なプレミアムエールブランド「London Pride」、成長カテゴリーであるプレミアムラガー市場で高い成長率を誇る「Frontier」、同じくプレミアムサイダー市場で伸長している「Cornish Orchards」を有しております。
こうした事業及びブランドの買収により、「Asahi Super Dry」、「Peroni」、「Pilsner Urquell」などと合わせて、有力なプレミアムブランドを軸として成長するグローバルプレイヤーとして、独自のポジションの確立を目指していきます。
③ 取得日
2019年4月27日
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とした株式の取得
⑤ 取得した議決権比率
(2)当社グループに与える影響
取得日以降に、Asahi UK Holdings Ltd他3社から生じた売上収益は14,648百万円であり、営業損益は△465百万円であります。当企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の当年度の売上収益及び営業損益(プロフォーマ情報)はそれぞれ2,097,495百万円及び201,577百万円であります。なお、当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。
(3)取得対価及びその内訳
取得対価は21,721百万円であり、全て現金で支払っております。
(4)取得関連費用
取得関連費用として788百万円を「販売費及び一般管理費」にて費用処理しております。
(5)取得した債権
営業債権及びその他の債権の契約上の総額は4,206百万円であり、企業結合日現在の公正価値は4,076百万円であります。
(6)企業結合日における資産・負債の公正価値及びのれん
のれんは、今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力から発生したものであります。
当年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(1)企業結合の概要
① 被取得企業の名称及び事業の内容
※ 2020年8月7日付で、ABI Australia Holding Pty Ltdから商号変更
他54社 ビール・サイダーの製造販売等
② 企業結合を行った理由
当社は、グループ理念“Asahi Group Philosophy”(以下「AGP」といいます。)において、「高付加価値ブランドを核として成長する“グローカルな価値創造企業”を目指す」ことをビジョンに掲げています。またAGPに基づいて更新した『中期経営方針』において、国際事業では、プレミアム化の推進とクロスセルの拡大展開を軸として、グループの持続的成長を牽引することを目指しています。
本件取引は、こうした戦略の一環であり、CUB事業及びその他関連資産を取得することにより、日本、欧州、豪州の3極を核としたゆるぎないグローバルプラットフォームの構築を目指します。
CUB事業は、豪州ビール市場のトップブランドである「Carlton」や「Great Northern」などの商品に加えて、高いマーケティング力や商品開発力を有しています。強固なブランドポートフォリオや効率化推進力により、安定した収益性を備えている事業となります。
当社は、持続的な経済成長が続く豪州において、2009年以降、事業取得を推進してきており、飲料事業に加えて、酒類事業ではグローバルプレミアムブランドと位置付ける「Asahi Super Dry」「Peroni」「Pilsner Urquell」などを展開しています。今後は、CUB事業の広範なディストリビューションネットワークを取得できることに加えて、同等の売上規模である既存の豪州事業との組み合わせにより、調達などでスケールメリットを享受することが可能となります。また、グローカルなタレントマネジメントを拡大することにより、人材面における経営資源の高度化をさらに推進していく方針です。
③ 取得日
2020年6月1日
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とした株式の取得
⑤ 取得した議決権比率
(2)当社グループに与える影響
取得日以降に、CUB Australia Holding Pty Ltd他54社から生じた売上収益は165,326百万円であり、営業利益は31,909百万円であります。当企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の当年度の売上収益及び営業損益(プロフォーマ情報)はそれぞれ2,122,893百万円及び152,286百万円であります。なお、当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。
(3)取得対価及びその内訳
取得対価は1,168,241百万円であり、全て現金で支払っております。
(4)取得関連費用
取得関連費用として5,880百万円を「販売費及び一般管理費」にて費用処理しております。
(5)取得した債権
営業債権及びその他の債権の契約上の総額は17,673百万円であり、企業結合日現在の公正価値は17,492百万円であります。
(6)企業結合日における資産・負債の公正価値及びのれん
当年度末において、発生したのれんの金額、企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の金額等については、企業結合日における識別可能資産及び負債の特定を精査中であり、取得価額の配分が完了していないため、暫定的な会計処理を行っております。
のれんは、今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力から発生したものであります。
前年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)
(1)企業結合の概要
① 被取得企業の名称及び事業の内容
名称 | 事業の内容 |
Asahi UK Holdings Ltd※ | ビールの製造・販売 |
Cornish Orchards Ltd | サイダーの製造・販売 |
The Dark Star Brewing Company Limited | ビールの製造・販売 |
Nectar Imports Limited | 卸事業 |
※ 2019年4月29日付で、The Fuller's Beer Company Limitedから商号変更
② 企業結合を行った理由
当社は、新グループ理念“Asahi Group Philosophy(以下「AGP」といいます。)”を制定し、2019年1月より施行しています。AGPでは、「期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造」をミッションとし、「高付加価値ブランドを核として成長する“グローカルな価値創造企業”を目指す」ことをビジョンに掲げています。今後はAGPに基づいて、国内外で高付加価値ブランドの育成を図るとともに、当社が進出した各エリアにおけるシナジーの創出などにより、グローバルプレイヤーとして成長基盤の拡大を目指しています。
こうした戦略の一環として、近年、「Peroni」、「Pilsner Urquell」といったグローバルプレミアムブランドを保有する酒類事業を取得することで、西欧・中東欧における強い事業基盤を獲得してまいりました。
対象事業は、ロンドンを中心に高い認知度を誇る歴史的なプレミアムエールブランド「London Pride」、成長カテゴリーであるプレミアムラガー市場で高い成長率を誇る「Frontier」、同じくプレミアムサイダー市場で伸長している「Cornish Orchards」を有しております。
こうした事業及びブランドの買収により、「Asahi Super Dry」、「Peroni」、「Pilsner Urquell」などと合わせて、有力なプレミアムブランドを軸として成長するグローバルプレイヤーとして、独自のポジションの確立を目指していきます。
③ 取得日
2019年4月27日
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とした株式の取得
⑤ 取得した議決権比率
名称 | 議決権比率 |
Asahi UK Holdings Ltd | 100.00% |
Cornish Orchards Ltd | 100.00% |
The Dark Star Brewing Company Limited | 100.00% |
Nectar Imports Limited | 100.00% |
(2)当社グループに与える影響
取得日以降に、Asahi UK Holdings Ltd他3社から生じた売上収益は14,648百万円であり、営業損益は△465百万円であります。当企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の当年度の売上収益及び営業損益(プロフォーマ情報)はそれぞれ2,097,495百万円及び201,577百万円であります。なお、当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。
(3)取得対価及びその内訳
取得対価は21,721百万円であり、全て現金で支払っております。
(4)取得関連費用
取得関連費用として788百万円を「販売費及び一般管理費」にて費用処理しております。
(5)取得した債権
営業債権及びその他の債権の契約上の総額は4,206百万円であり、企業結合日現在の公正価値は4,076百万円であります。
(6)企業結合日における資産・負債の公正価値及びのれん
現金及び現金同等物 | 483 | 百万円 |
営業債権及びその他の債権 | 4,076 | 〃 |
その他 | 1,777 | 〃 |
流動資産合計 | 6,337 | 〃 |
非流動資産合計 | 21,355 | 〃 |
資産合計 | 27,692 | 百万円 |
流動負債合計 | △16,717 | 〃 |
非流動負債合計 | △3,148 | 〃 |
負債合計 | △19,865 | 百万円 |
支払対価 | △21,721 | 〃 |
のれん | 13,893 | 〃 |
のれんは、今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力から発生したものであります。
当年度(自 2020年1月1日 至 2020年12月31日)
(1)企業結合の概要
① 被取得企業の名称及び事業の内容
名称 | 事業の内容 |
CUB Australia Holding Pty Ltd※ | 持株会社 |
※ 2020年8月7日付で、ABI Australia Holding Pty Ltdから商号変更
他54社 ビール・サイダーの製造販売等
② 企業結合を行った理由
当社は、グループ理念“Asahi Group Philosophy”(以下「AGP」といいます。)において、「高付加価値ブランドを核として成長する“グローカルな価値創造企業”を目指す」ことをビジョンに掲げています。またAGPに基づいて更新した『中期経営方針』において、国際事業では、プレミアム化の推進とクロスセルの拡大展開を軸として、グループの持続的成長を牽引することを目指しています。
本件取引は、こうした戦略の一環であり、CUB事業及びその他関連資産を取得することにより、日本、欧州、豪州の3極を核としたゆるぎないグローバルプラットフォームの構築を目指します。
CUB事業は、豪州ビール市場のトップブランドである「Carlton」や「Great Northern」などの商品に加えて、高いマーケティング力や商品開発力を有しています。強固なブランドポートフォリオや効率化推進力により、安定した収益性を備えている事業となります。
当社は、持続的な経済成長が続く豪州において、2009年以降、事業取得を推進してきており、飲料事業に加えて、酒類事業ではグローバルプレミアムブランドと位置付ける「Asahi Super Dry」「Peroni」「Pilsner Urquell」などを展開しています。今後は、CUB事業の広範なディストリビューションネットワークを取得できることに加えて、同等の売上規模である既存の豪州事業との組み合わせにより、調達などでスケールメリットを享受することが可能となります。また、グローカルなタレントマネジメントを拡大することにより、人材面における経営資源の高度化をさらに推進していく方針です。
③ 取得日
2020年6月1日
④ 企業結合の法的形式
現金を対価とした株式の取得
⑤ 取得した議決権比率
名称 | 議決権比率 |
CUB Australia Holding Pty Ltd | 100.00% |
(2)当社グループに与える影響
取得日以降に、CUB Australia Holding Pty Ltd他54社から生じた売上収益は165,326百万円であり、営業利益は31,909百万円であります。当企業結合が期首に実施されたと仮定した場合の当年度の売上収益及び営業損益(プロフォーマ情報)はそれぞれ2,122,893百万円及び152,286百万円であります。なお、当該プロフォーマ情報は監査証明を受けておりません。
(3)取得対価及びその内訳
取得対価は1,168,241百万円であり、全て現金で支払っております。
(4)取得関連費用
取得関連費用として5,880百万円を「販売費及び一般管理費」にて費用処理しております。
(5)取得した債権
営業債権及びその他の債権の契約上の総額は17,673百万円であり、企業結合日現在の公正価値は17,492百万円であります。
(6)企業結合日における資産・負債の公正価値及びのれん
現金及び現金同等物 | 8,641 | 百万円 |
営業債権及びその他の債権 | 17,492 | 〃 |
その他 | 28,269 | 〃 |
流動資産合計 | 54,404 | 〃 |
非流動資産合計 | 343,195 | 〃 |
資産合計 | 397,599 | 百万円 |
流動負債合計 | △45,971 | 〃 |
非流動負債合計 | △116,528 | 〃 |
負債合計 | △162,500 | 百万円 |
支払対価 | △1,168,241 | 〃 |
のれん | 933,142 | 〃 |
当年度末において、発生したのれんの金額、企業結合日に受け入れた資産及び引き受けた負債の金額等については、企業結合日における識別可能資産及び負債の特定を精査中であり、取得価額の配分が完了していないため、暫定的な会計処理を行っております。
のれんは、今後の事業展開によって期待される将来の超過収益力から発生したものであります。