訂正有価証券報告書-第187期(2025/01/01-2025/12/31)
(2) ガバナンス
純粋持株会社である当社は、当社グループ全体戦略の策定と推進、各事業のモニタリング、グループ連携によるシナジー創出の推進、サステナビリティを巡る課題の検討及びサステナビリティにかかる基本的な方針の策定等の役割を担います。
当社グループは、ステークホルダーとともに、持続的に存続・発展していくための重要テーマを経営諸課題と捉え、積極的に対応することでCSV経営を推進します。サステナビリティを巡る課題に対して全社的に推進するための体制を整え、リスクマネジメントの推進のみならず、ステークホルダーとの共創による収益機会につなげます。
取締役会及びグループ経営戦略会議で意思決定する際には、決裁手続規程並びに関連する内規に基づき、考え得る戦略の選択肢を挙げ、それぞれの期待効果・リスクの両面を明確化し、戦略選択に伴って想定されるリスク・機会、影響度及び発生確率、並びにリスクへの対策(ゼロリスク・低減・テイク)を議論しております。
① 監督体制(ガバナンス機関又は個人)
サステナビリティ関連のリスク及び機会の監督の責任は、取締役会が負っております。サステナビリティ関連のリスク及び機会は、重要な経営課題であると認識しており、中長期的な企業価値向上の観点から、職務権限規程に基づき、GMMを含むグループCSV方針を決議した上で、これらの課題への取り組みについて議論を行います。
また、取締役会は、年次で、情報開示委員会の委員長である取締役常務執行役員CFOから、GMMを基に設定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標の情報共有を受けます。
取締役会は、経営企画部からの各事業/機能の四半期報告に基づき、サステナビリティ関連業務の執行を四半期ごとに監督します。
取締役会は、これらの審議や以下に記載する執行からの報告を通じてサステナビリティ管理の有効性を監督します。
なお、重要なリスク及び機会の選定からサステナビリティ関連財務開示に至るまでのプロセスについては、「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示方針」及び「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示実務指針」を制定し社内体制を整備・運用しており、この社内体制は当社の経営監査部による内部監査の対象になっております。
② 執行体制(経営者の役割)
社長の諮問機関として、以下4つを設置しております。グループCSV委員会、グループリスク・コンプライアンス委員会、情報開示委員会で協議/決定された事項は、原則として事前にグループ経営戦略会議で議論された後、取締役会に報告されております。
(ア)グループ経営戦略会議
社長の意思決定を補佐支援する諮問機関として、グループ経営に関する意思決定のうち、影響の大きい戦略及び投資に関し、社長を含む執行役員、社内監査役、プロフェッショナル・アドバイザー等で構成されるグループ経営戦略会議を設置し、原則として週次で開催しております。
グループ経営戦略会議では、長期の方針や戦略を踏まえた、短中期の非財務目標やその実現に必要な投資計画を審議・決議します。また、事業会社や部門から目標の達成状況及びリスクについての報告を受け、事業会社・部門の監督を行います。
(イ)グループCSV委員会
グループ横断的なCSVについて議論するためにグループCSV委員会を設置し、原則として年3回開催しております。
グループCSV委員会規程の定めにより、本委員会は、社長の諮問機関であり、当社の会長・社長を委員長、主要グループ会社の社長と当社の常務執行役員以上を委員とします。必要に応じてマルチステークホルダーの観点から社外有識者の参加・助言を受け、GMMなどのサステナビリティに関する長期の方針や戦略を意見交換し、その結果を取締役会に付議・報告します。
(ウ)グループリスク・コンプライアンス委員会
当社のリスク担当執行役員を委員長、当社の常務執行役員以上を常任委員とするグループリスク・コンプライアンス委員会を設置し、原則として年2回開催しております。グループリスクマネジメント規程により、リスクを「キリングループの経営目標達成や企業の継続性に影響を及ぼす不確実性(機会と脅威の両方を含む)」と定義したうえで、同委員会においてサステナビリティ課題に関するリスクを含めた、リスクマネジメント活動の全般を統括しており、リスクマネジメント方針を決定するとともに、グループ重要リスクを選定し、取締役会に報告します。
(エ)情報開示委員会
取締役常務執行役員CFOを委員長、当社の関係役員・部門長を委員とする情報開示委員会を設置し、原則として四半期毎に開催しております。情報開示委員会規程により、有価証券報告書を含む適時開示情報を決定します。また、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、情報開示委員会で決定し、社長に報告します。
なお、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、重要テーマ毎に原則として会議体を設置し、その中で議論しておりますが、グループリスク・コンプライアンス委員会が選定するグループ重要リスクも踏まえて最終化しており、その結果を踏まえて、情報開示委員会にて決定しております。
<ガバナンス体制図>
③ 取締役会に求められるスキル及びコンピテンシー
当社が監督・執行体制を適切に機能させ、当社グループの持続的成長と企業価値向上を実現するには、ジェンダーや国際性等の多様性を確保しながら、取締役会・監査役会がそれぞれ全体として必要なスキルを有していることが求められます。この要請は、執行側についても同様です。
このたび、当社はKV2027の先を見据えた新たな長期経営構想「Innovate2035!」を公表しました。これを契機として、当社は取締役会及び監査役会に求められるスキルの見直しを実施しました。
まず、当社グループが掲げる「CSV経営」の理念に対する深い理解と共感は、当社の取締役及び監査役に全員に共通して求められる基本的かつ不可欠な要件であると整理しております。
そのうえで、経営・事業トップの経験を通じた「企業経営」の総合的な能力を前提としつつ、「サステナビリティ」「グローバル」「財務/IR」「法務/リスク管理」の各分野に関する知見を、当社の経営推進及びコーポレートガバナンスの実効性確保に不可欠な基本スキルと位置付けております。
さらに、「Innovate2035!」では、CSV経営を通じて持続的な成長を実現し、社会課題である「健康」への貢献を目指しております。当社グループは、『人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている』をビジョンに掲げております。イノベーションを創出するための源泉は、「R&D」「マーケティング」「人財・組織」「ICT・DX」「生産・品質保証」といった組織能力であり、取締役会及び監査役会において、実効性の高い意思決定と監督を行うために不可欠なスキルと考えております。
「サステナビリティ」に関するスキルについては、当社の新任役員及び部門長向けに毎年実施しているコーポレートガバナンス研修の一部として、サステナビリティ(CSV経営)のインプットを実施しております。インプット後には、その内容に関する質疑も含め、重要テーマに関する役員間での意見交換も実施しております。
④ スキル及びコンピテンシー定義
当社の取締役・監査役・執行役員に求められるスキル及びコンピテンシーの定義は以下のとおりです。
*1:上場企業あるいはそれに類する企業
*2:官公庁、弁護士事務所、監査法人、アカデミア、NPO等
⑤ スキル及びコンピテンシーの充足状況等
各役員のスキル及びコンピテンシーの充足状況等は以下のとおりです。
(ア) 取締役 (注1)
(注) 1 社内取締役については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎とし、社外取締役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(◎と●は最大3つ以内とする)
(イ) 執行役員 (注2)
(注) 2 執行役員については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎としています。(◎は最大3つ以内とする)
(ウ) 監査役 (注3)
(注) 3 監査役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(●は最大3つ以内とする)
⑥ 取締役・監査役・執行役員スキルセットの判断過程
毎年行う取締役会実効性評価の中にスキル充足度も含めており、指名・報酬諮問委員会が評価結果を踏まえた候補者選定を行っております。
実効性評価結果から必要と考えられるスキルを持つ新たな候補者を指名する必要がある場合、経歴、面談等により、スキルの評価を行います。その際、企業経営や一般的なビジネス管理の経験、ステークホルダーとの直接対話を行った経験を持っていることを重視します。
再任候補の役員については、既に経験した年度での経験や議論内容、当社グループ事業に関する情報提供、トレーニング等を踏まえて、スキルを定期的に評価し見直します。
⑦ 役員報酬への反映
当社は、執行役員の報酬がCSV経営の実現と中長期的な企業価値向上に向けたインセンティブとして機能するよう設計しております。
取締役の報酬はあらかじめ株主総会で決議された総額の範囲内で、職務権限規程に基づき取締役会の決議により決定されており、決議の際は指名・報酬諮問委員会でその妥当性を審議し、透明性及び客観性を高めて公正なプロセスで決定しております。
社内役員の報酬は、固定報酬である「基本報酬」並びに業績連動報酬である短期インセンティブとしての「賞与」及び中長期インセンティブとしての「株式報酬」の3つで構成されております。「株式報酬」の決定においては、経営計画で定めるキリングループ連結の財務・非財務指標から、中長期の株主価値向上と社会的価値創出の両立を促す評価指標を選定しております。
「株式報酬」については、信託型株式報酬制度を採用し、業績達成条件が付されていないリストリクテッド・シェア・ユニット(RSU)及びローリング方式の3年経営計画の目標達成度に連動するパフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)で構成され、PSUの業績評価指標は、経営計画に掲げる主要な経営指標であるROICとEPS成長率及び非財務指標としております。非財務指標は、「環境」「コミュニティ」「健康」「人的資本」の4つの項目について、項目ごとに定められた具体的な指標の達成度を定量的に判定し、これに各指標及び項目全体の定性面を加えて項目別評価を行ったうえで、それらの評価結果及び定性面の考慮を踏まえた総合評価で決定します。PSUの支給率は、目標達成時を100%として、0%~200%の範囲で変動します。
<役員の報酬構成>
<信託型株式報酬のPSU業績連動係数の算定式>
代表取締役会長CEOの場合、基本報酬が27%、賞与が31%、株式報酬が42%であり、株式報酬のうちRSUが3割、PSUが7割、PSUのうち非財務評価の評価割合が2割であることから、それぞれの支給率を100%と仮定した場合、代表取締役会長CEOの役員報酬のうち非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約6%です。
当年度に認識された役員報酬(固定報酬のみの社外取締役及び監査役の報酬を含む)のうち、非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約5%です。上記の通り、非財務評価は4つの項目の総合評価で決定することから、気候関連の評価項目に係る部分を区分して識別することができません。
客観性及び透明性を担保する観点から、グループ経営戦略会議にて評価した内容をもとに、評価結果及び支給リストを指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会において決定します。非財務指標については、下表のとおりです。
なお、社外取締役は客観的立場から当社及び当社グループ全体の経営に対して監督及び助言を行うという役割を担い、監査役は客観的立場から取締役及び執行役員の職務の執行を監査するという役割を担うことから、社外取締役及び監査役には、それぞれ基本報酬(固定報酬)のみを支給します。
⑧ リスク及び機会に関連するトレードオフの考慮
当社グループにおける取引に関する意思決定のうち、当社の決裁を要する場合には、「環境(気候変動・自然資本)」や「人権」を中心に、起案会社/部門が、重要テーマが影響を及ぼすリスクについて、影響度と発生確率、リスク及び機会への対策(ゼロリスク・低減・テイク)を検討しております。その検討結果は、当社の関係部門のコンサルテーションを受けた上で、決裁が申請されております。
純粋持株会社である当社は、当社グループ全体戦略の策定と推進、各事業のモニタリング、グループ連携によるシナジー創出の推進、サステナビリティを巡る課題の検討及びサステナビリティにかかる基本的な方針の策定等の役割を担います。
当社グループは、ステークホルダーとともに、持続的に存続・発展していくための重要テーマを経営諸課題と捉え、積極的に対応することでCSV経営を推進します。サステナビリティを巡る課題に対して全社的に推進するための体制を整え、リスクマネジメントの推進のみならず、ステークホルダーとの共創による収益機会につなげます。
取締役会及びグループ経営戦略会議で意思決定する際には、決裁手続規程並びに関連する内規に基づき、考え得る戦略の選択肢を挙げ、それぞれの期待効果・リスクの両面を明確化し、戦略選択に伴って想定されるリスク・機会、影響度及び発生確率、並びにリスクへの対策(ゼロリスク・低減・テイク)を議論しております。
① 監督体制(ガバナンス機関又は個人)
サステナビリティ関連のリスク及び機会の監督の責任は、取締役会が負っております。サステナビリティ関連のリスク及び機会は、重要な経営課題であると認識しており、中長期的な企業価値向上の観点から、職務権限規程に基づき、GMMを含むグループCSV方針を決議した上で、これらの課題への取り組みについて議論を行います。
また、取締役会は、年次で、情報開示委員会の委員長である取締役常務執行役員CFOから、GMMを基に設定した当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標の情報共有を受けます。
取締役会は、経営企画部からの各事業/機能の四半期報告に基づき、サステナビリティ関連業務の執行を四半期ごとに監督します。
取締役会は、これらの審議や以下に記載する執行からの報告を通じてサステナビリティ管理の有効性を監督します。
なお、重要なリスク及び機会の選定からサステナビリティ関連財務開示に至るまでのプロセスについては、「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示方針」及び「SSBJ基準に基づくサステナビリティ関連財務開示実務指針」を制定し社内体制を整備・運用しており、この社内体制は当社の経営監査部による内部監査の対象になっております。
② 執行体制(経営者の役割)
社長の諮問機関として、以下4つを設置しております。グループCSV委員会、グループリスク・コンプライアンス委員会、情報開示委員会で協議/決定された事項は、原則として事前にグループ経営戦略会議で議論された後、取締役会に報告されております。
(ア)グループ経営戦略会議
社長の意思決定を補佐支援する諮問機関として、グループ経営に関する意思決定のうち、影響の大きい戦略及び投資に関し、社長を含む執行役員、社内監査役、プロフェッショナル・アドバイザー等で構成されるグループ経営戦略会議を設置し、原則として週次で開催しております。
グループ経営戦略会議では、長期の方針や戦略を踏まえた、短中期の非財務目標やその実現に必要な投資計画を審議・決議します。また、事業会社や部門から目標の達成状況及びリスクについての報告を受け、事業会社・部門の監督を行います。
(イ)グループCSV委員会
グループ横断的なCSVについて議論するためにグループCSV委員会を設置し、原則として年3回開催しております。
グループCSV委員会規程の定めにより、本委員会は、社長の諮問機関であり、当社の会長・社長を委員長、主要グループ会社の社長と当社の常務執行役員以上を委員とします。必要に応じてマルチステークホルダーの観点から社外有識者の参加・助言を受け、GMMなどのサステナビリティに関する長期の方針や戦略を意見交換し、その結果を取締役会に付議・報告します。
(ウ)グループリスク・コンプライアンス委員会
当社のリスク担当執行役員を委員長、当社の常務執行役員以上を常任委員とするグループリスク・コンプライアンス委員会を設置し、原則として年2回開催しております。グループリスクマネジメント規程により、リスクを「キリングループの経営目標達成や企業の継続性に影響を及ぼす不確実性(機会と脅威の両方を含む)」と定義したうえで、同委員会においてサステナビリティ課題に関するリスクを含めた、リスクマネジメント活動の全般を統括しており、リスクマネジメント方針を決定するとともに、グループ重要リスクを選定し、取締役会に報告します。
(エ)情報開示委員会
取締役常務執行役員CFOを委員長、当社の関係役員・部門長を委員とする情報開示委員会を設置し、原則として四半期毎に開催しております。情報開示委員会規程により、有価証券報告書を含む適時開示情報を決定します。また、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、情報開示委員会で決定し、社長に報告します。
なお、有価証券報告書で開示する当社グループの見通しに影響を与えると合理的に見込み得るサステナビリティ関連のリスク及び機会や、そのモニタリング指標は、重要テーマ毎に原則として会議体を設置し、その中で議論しておりますが、グループリスク・コンプライアンス委員会が選定するグループ重要リスクも踏まえて最終化しており、その結果を踏まえて、情報開示委員会にて決定しております。
<ガバナンス体制図>

③ 取締役会に求められるスキル及びコンピテンシー
当社が監督・執行体制を適切に機能させ、当社グループの持続的成長と企業価値向上を実現するには、ジェンダーや国際性等の多様性を確保しながら、取締役会・監査役会がそれぞれ全体として必要なスキルを有していることが求められます。この要請は、執行側についても同様です。
このたび、当社はKV2027の先を見据えた新たな長期経営構想「Innovate2035!」を公表しました。これを契機として、当社は取締役会及び監査役会に求められるスキルの見直しを実施しました。
まず、当社グループが掲げる「CSV経営」の理念に対する深い理解と共感は、当社の取締役及び監査役に全員に共通して求められる基本的かつ不可欠な要件であると整理しております。
そのうえで、経営・事業トップの経験を通じた「企業経営」の総合的な能力を前提としつつ、「サステナビリティ」「グローバル」「財務/IR」「法務/リスク管理」の各分野に関する知見を、当社の経営推進及びコーポレートガバナンスの実効性確保に不可欠な基本スキルと位置付けております。
さらに、「Innovate2035!」では、CSV経営を通じて持続的な成長を実現し、社会課題である「健康」への貢献を目指しております。当社グループは、『人と技術の力でイノベーションを起こし続けるCSV先進企業として世界をもっと元気にしている』をビジョンに掲げております。イノベーションを創出するための源泉は、「R&D」「マーケティング」「人財・組織」「ICT・DX」「生産・品質保証」といった組織能力であり、取締役会及び監査役会において、実効性の高い意思決定と監督を行うために不可欠なスキルと考えております。
「サステナビリティ」に関するスキルについては、当社の新任役員及び部門長向けに毎年実施しているコーポレートガバナンス研修の一部として、サステナビリティ(CSV経営)のインプットを実施しております。インプット後には、その内容に関する質疑も含め、重要テーマに関する役員間での意見交換も実施しております。
④ スキル及びコンピテンシー定義
当社の取締役・監査役・執行役員に求められるスキル及びコンピテンシーの定義は以下のとおりです。
| スキル及びコンピテンシーの領域 | スキル及びコンピテンシーの定義 | 充足の目安 | |
| 経営・ガバナンス | 企業経営 | 企業価値の持続的向上を目的に、全社戦略の策定・実行、経営資源の最適配分、ステークホルダーとの信頼関係構築を統括する能力。 | 上場企業等*1での取締役または執行役員としての経営経験、経営会議・取締役会での意思決定責任者としての経験、あるいはその他団体*2での同等の実績。 |
| サステナビリティ | 気候変動・自然資本・人権・サプライチェーン等の重要課題を特定し、事業戦略・資本配分・リスク管理・KPIに統合して中長期の企業価値向上に結び付ける能力。 | 上場企業等でのサステナビリティ戦略の策定・推進、関連委員会での主導的役割、開示や外部保証の導入、投資家・ステークホルダーとの対話実績、あるいはその他団体での同等の実績。 | |
| グローバル | グローバル市場での成長機会を捉え、企業価値の拡大を図る国際経営力。 | 2か国以上での事業経験、クロスボーダーM&Aの実行責任、現地法規・文化対応の実績、あるいはその他団体での同等の実績。 | |
| 財務/IR | 財務健全性と資本効率の最適化を通じて企業価値を高める戦略的財務マネジメント能力。 | 上場企業等でのCEO/CFO経験や資金調達・M&A・IR活動の主導経験、あるいはその他団体での同等の実績。 | |
| 法務/リスク管理 | 法令遵守と企業リスクの特定・評価・対応を通じて、企業の信頼性と持続性を確保する能力。 | 上場企業等での法務・コンプライアンス部門統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。 | |
| イノベーションの源泉 | R&D | 技術革新を通じた新たな価値創出と競争優位の確立を図り、企業の中長期的な成長と価値向上に貢献する研究開発戦略の構築・統括能力。 | 上場企業等または研究機関での研究開発部門の統括経験、研究テーマの事業化実績、技術ロードマップの策定責任者としての経験。 |
| マーケティング | 顧客価値の創出とブランド価値の向上を通じて企業の競争優位性と企業価値を高める能力。 | 上場企業等でのCMO経験、グローバルブランド戦略の策定・実行、広告・PR活動の統括経験、あるいはその他団体での同等の実績。 | |
| 人財・組織 | 人的資本の最大化を通じて組織の競争力を高める人財戦略の立案・実行力。 | 上場企業等でのCEO/CHRO経験、サクセッションプランの策定・運用、DE&I推進責任者としての実績、あるいはその他団体での同等の実績。 | |
| ICT・DX | デジタル技術を活用して業務効率化や新たな価値創造を推進し、企業の競争力強化や顧客体験の向上に資する能力。 | 上場企業等でのCDO経験やDX戦略の策定・実行、ITガバナンス・セキュリティ体制の構築経験、あるいはその他団体での同等の実績。 | |
| 生産・品質保証 | 調達・製造・物流・販売までの一連の流れを統合的に管理し、安定供給と効率化を実現する能力。品質・安全性・供給安定性の確保を通じて顧客信頼と企業価値を維持・向上させる能力。 | 製造業における生産部門責任者経験、SCM戦略の立案・実行責任者としての経験、在庫・物流・供給体制の改善実績。品質保証部門責任者経験、ISO等の認証取得・維持、重大品質問題の対応経験。あるいはその他団体での同等の実績。 |
*1:上場企業あるいはそれに類する企業
*2:官公庁、弁護士事務所、監査法人、アカデミア、NPO等
⑤ スキル及びコンピテンシーの充足状況等
各役員のスキル及びコンピテンシーの充足状況等は以下のとおりです。
(ア) 取締役 (注1)
| 役職 | 氏 名 | 経営・ガバナンス | イノベーションの源泉 | ||||||||
| 企業経営 | サスティナビリティ | グローバル | 財務 IR | 法務 リスク管理 | R&D | マーケティング | 人財 組織 | ICT DX | 生産 品質保証 | ||
| 代表取締役会長CEO | 磯崎 功典 | ◎ | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | |||
| 代表取締役社長COO | 南方 健志 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | 〇 | |||
| 取締役副社長 | 坪井 純子 | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ | |||||
| 取締役常務執行役員 | 吉村 透留 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | ||
| 取締役常務執行役員 | 秋枝 眞二郎 | 〇 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ | |||
| 取締役 | 柳 弘之 | ● | ● | ● | |||||||
| 取締役 | 塩野 紀子 | ● | ● | ● | |||||||
| 取締役 | 片野坂 真哉 | ● | ● | ● | |||||||
| 取締役 | 安藤 よし子 | ● | ● | ● | |||||||
| 取締役 | 此本 臣吾 | ● | ● | ● | |||||||
| 取締役 | 三上 直子 | ● | ● | ● | |||||||
| 取締役 | 藤縄 憲一 | ● | ● | ● | |||||||
(注) 1 社内取締役については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎とし、社外取締役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(◎と●は最大3つ以内とする)
(イ) 執行役員 (注2)
| 役職 | 氏 名 | 経営・ガバナンス | イノベーションの源泉 | ||||||||
| 企業経営 | サスティナビリティ | グローバル | 財務 IR | 法務 リスク管理 | R&D | マーケティング | 人財 組織 | ICT DX | 生産 品質保証 | ||
| 常務執行役員 | 山形 光晴 | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | ◎ | |||||
| 常務執行役員 | 永嶋 一史 | 〇 | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | |||||
| 常務執行役員 | 濱 利仁 | 〇 | ◎ | 〇 | ◎ | ◎ | |||||
| 常務執行役員 | 藤原 大介 | 〇 | ◎ | ◎ | 〇 | ||||||
| 常務執行役員 | 米谷 良之 | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ | ||||||
| 常務執行役員 | 高岡 宏明 | ◎ | 〇 | ◎ | ◎ | ||||||
| 常務執行役員 | 堀口 英樹 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | ||||
| 常務執行役員 | 井上 一弘 | ◎ | ◎ | 〇 | 〇 | 〇 | |||||
| 常務執行役員 | 三橋 英記 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | 〇 | ||
| 常務執行役員 | アラスター・シミントン | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | ◎ | 〇 | ||||
(注) 2 執行役員については、知見・経験を有する分野を○、そのうち特に貢献が期待される分野を◎としています。(◎は最大3つ以内とする)
(ウ) 監査役 (注3)
| 役職 | 氏 名 | 経営・ガバナンス | イノベーションの源泉 | ||||||||
| 企業経営 | サスティナビリティ | グローバル | 財務 IR | 法務 リスク管理 | R&D | マーケティング | 人財 組織 | ICT DX | 生産 品質保証 | ||
| 常勤監査役 | 石倉 徹 | ● | ● | ● | |||||||
| 常勤監査役 | 小林 肇 | ● | ● | ● | |||||||
| 監査役 | 鹿島 かおる | ● | ● | ● | |||||||
| 監査役 | 土地 陽子 | ● | ● | ● | |||||||
| 監査役 | ティム・レスター | ● | ● | ● | |||||||
(注) 3 監査役については、特に貢献することが期待される分野を●としています。(●は最大3つ以内とする)
⑥ 取締役・監査役・執行役員スキルセットの判断過程
毎年行う取締役会実効性評価の中にスキル充足度も含めており、指名・報酬諮問委員会が評価結果を踏まえた候補者選定を行っております。
実効性評価結果から必要と考えられるスキルを持つ新たな候補者を指名する必要がある場合、経歴、面談等により、スキルの評価を行います。その際、企業経営や一般的なビジネス管理の経験、ステークホルダーとの直接対話を行った経験を持っていることを重視します。
再任候補の役員については、既に経験した年度での経験や議論内容、当社グループ事業に関する情報提供、トレーニング等を踏まえて、スキルを定期的に評価し見直します。
⑦ 役員報酬への反映
当社は、執行役員の報酬がCSV経営の実現と中長期的な企業価値向上に向けたインセンティブとして機能するよう設計しております。
取締役の報酬はあらかじめ株主総会で決議された総額の範囲内で、職務権限規程に基づき取締役会の決議により決定されており、決議の際は指名・報酬諮問委員会でその妥当性を審議し、透明性及び客観性を高めて公正なプロセスで決定しております。
社内役員の報酬は、固定報酬である「基本報酬」並びに業績連動報酬である短期インセンティブとしての「賞与」及び中長期インセンティブとしての「株式報酬」の3つで構成されております。「株式報酬」の決定においては、経営計画で定めるキリングループ連結の財務・非財務指標から、中長期の株主価値向上と社会的価値創出の両立を促す評価指標を選定しております。
「株式報酬」については、信託型株式報酬制度を採用し、業績達成条件が付されていないリストリクテッド・シェア・ユニット(RSU)及びローリング方式の3年経営計画の目標達成度に連動するパフォーマンス・シェア・ユニット(PSU)で構成され、PSUの業績評価指標は、経営計画に掲げる主要な経営指標であるROICとEPS成長率及び非財務指標としております。非財務指標は、「環境」「コミュニティ」「健康」「人的資本」の4つの項目について、項目ごとに定められた具体的な指標の達成度を定量的に判定し、これに各指標及び項目全体の定性面を加えて項目別評価を行ったうえで、それらの評価結果及び定性面の考慮を踏まえた総合評価で決定します。PSUの支給率は、目標達成時を100%として、0%~200%の範囲で変動します。
<役員の報酬構成>

<信託型株式報酬のPSU業績連動係数の算定式>

代表取締役会長CEOの場合、基本報酬が27%、賞与が31%、株式報酬が42%であり、株式報酬のうちRSUが3割、PSUが7割、PSUのうち非財務評価の評価割合が2割であることから、それぞれの支給率を100%と仮定した場合、代表取締役会長CEOの役員報酬のうち非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約6%です。
当年度に認識された役員報酬(固定報酬のみの社外取締役及び監査役の報酬を含む)のうち、非財務評価の評価項目と結びついている部分の割合は約5%です。上記の通り、非財務評価は4つの項目の総合評価で決定することから、気候関連の評価項目に係る部分を区分して識別することができません。
客観性及び透明性を担保する観点から、グループ経営戦略会議にて評価した内容をもとに、評価結果及び支給リストを指名・報酬諮問委員会において審議し、取締役会において決定します。非財務指標については、下表のとおりです。
なお、社外取締役は客観的立場から当社及び当社グループ全体の経営に対して監督及び助言を行うという役割を担い、監査役は客観的立場から取締役及び執行役員の職務の執行を監査するという役割を担うことから、社外取締役及び監査役には、それぞれ基本報酬(固定報酬)のみを支給します。
| 項目 | 指標 |
| 環境 | ・GHG削減率(Scope1+2(2019年比)) ・国内におけるリサイクルPET樹脂使用比率 ・水ストレスが高い製造拠点における用水使用原単位 |
| コミュニティ | ・事業を通じた社会への前向きな力創出の貢献度 |
| 健康 | ・グループのヘルスサイエンス商品を通じ与えた社会的インパクト、免疫市場規模拡大への貢献度(プラズマ乳酸菌) ・グローバル品の主要国における上市状況 ・医とヘルスサイエンスの協働取組達成度 |
| 人的資本 | ・CSV実践スコア ・従業員エンゲージメントスコア ・LTIRスコア ・プレゼンティーイズム ・国内女性経営職比率(キリンホールディングス籍) |
⑧ リスク及び機会に関連するトレードオフの考慮
当社グループにおける取引に関する意思決定のうち、当社の決裁を要する場合には、「環境(気候変動・自然資本)」や「人権」を中心に、起案会社/部門が、重要テーマが影響を及ぼすリスクについて、影響度と発生確率、リスク及び機会への対策(ゼロリスク・低減・テイク)を検討しております。その検討結果は、当社の関係部門のコンサルテーションを受けた上で、決裁が申請されております。