有価証券報告書-第184期(2022/01/01-2022/12/31)

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2023/03/30 15:07
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1)経営の基本方針
当社は2019年度に、2027年に向けた新たなキリングループ長期経営構想である「キリングループ・ビジョン2027」(略称:KV2027)を策定しました。また、KV2027の実現に向けて、社会と価値を共創し持続的に成長するための指針である「キリングループCSVパーパス」(略称:CSVパーパス)を策定しました。
長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」
キリングループは、グループ経営理念及びグループ共通の価値観である“One KIRIN”Values のもと、食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV先進企業となることを目指します。

食から医にわたる領域における価値創造に向けては、既存事業領域である「食領域」(酒類・飲料事業)と「医領域」(医薬事業)に加え、キリングループならではの強みを活かした「ヘルスサイエンス領域」を立ち上げました。「ヘルスサイエンス領域」では、キリングループ創業以来の基幹技術である発酵&バイオテクノロジーに磨きをかけ、これまで培ってきた組織能力や資産を活用し、キリングループの次世代の成長の柱となる事業を育成しています。また、社会課題の解決をグループの成長機会と捉え、イノベーションを実現する組織能力をより強化し、持続的な成長を可能にする事業ポートフォリオを構築しています。
持続的成長のための経営諸課題「グループ・マテリアリティ・マトリックス:GMM」
キリングループは、社会とともに、持続的に存続・発展していく上での重要テーマを、「持続的成長のための経営諸課題(グループ・マテリアリティ・マトリックス:GMM)」に整理しており、事業へのインパクトとステークホルダーへのインパクトの2つの観点から評価しています。GMMは時間の経過とともに変化していくものと捉え、中期経営計画策定(3年)ごとに再評価し、改訂しています。
2022年中期経営計画の策定に合わせ、新型コロナウイルス感染症の拡大をはじめとする環境変化やステークホルダーからの期待を踏まえて、GMMの粒度を細分化して重要性を再評価することにより、社会的要請への適合度を高めました。

※各象限内の重要性に差異はありません。
「キリングループCSVパーパス」
GMMに基づき、当社は「酒類メーカーとしての責任」を果たすことを前提に、「健康」「コミュニティ」「環境」の4つの領域の課題解決を目指しており、これを「CSVパーパス」と定めています。また、具体的なアクションプランをCSVコミットメントとして、成果指標を会社別により具体化して目標値を設定し、グループ各社の取り組みに繋げています。

価値創造モデル/CSV経営の概念
CSV経営のベースの考え方である「社会課題の解決を通じて、社会的価値と経済的価値を創出すること」を持続的に推進していく仕組みとして、当社は価値創造モデルを策定しています。イノベーションを生み出すための組織能力(INPUT)を基盤として、社会課題の解決に事業活動(BUSINESS)を通じて取り組むことで、価値(OUTPUT/OUTCOME)を創出しCSVパーパスを実現しています。特に人的資本や自然資本などの非財務資本の強化は、社会と共に自然の恵みを利用しながら事業を行う当社にとって、継続的な価値の創造につながります。
事業を通じて、当社は社会的価値と経済的価値を同時に生み出し、それらを組織能力などの経営基盤に再投資することで、持続的に資本と価値を成長させることを目指しています。

また、このCSV経営を推進していくことがどのように企業価値の向上に繋がっているかを図示すると以下のようになります。

社会課題の解決を通じた事業活動(Business)は経済的価値を生み、フリー・キャッシュフローを増加させると共に、事業リスクを低減することにつながるため、資本コストを下げ、企業価値の向上に寄与します。
他方、これらの活動から社会的価値を創出し、その価値がお客様のニーズを充足することで、弊社の製品・サービスに対するWillingness to Payが高まり、長期的にはフリー・キャッシュフローの増加にも影響すると考えられます。さらに、社会的価値が創出され高い水準になることで、従業員エンゲージメントの上昇や採用での優位性などにも影響することが考えられ、価値創造モデルにおけるINPUTの基盤である人的資本の強化に繋がります。その結果、企業の成長率にもポジティブな影響を及ぼすと当社は認識しています。
(参考)
・持続的な成長のための経営諸課題(グループ・マテリアリティ・マトリックス)
URL https://www.kirinholdings.com/jp/impact/materiality/
・キリングループ CSVパーパス
URL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/csv_purpose/
・キリングループ CSVコミットメント
URL https://www.kirinholdings.com/jp/impact/csv_management/commitment/
・価値創造モデル
URL https://www.kirinholdings.com/jp/purpose/model/
(2)中長期的な経営戦略と目標とする経営指標
キリングループ2022年-2024年中期経営計画
近年、世界各地で起こる異常気象、天候不順など、社会システムを大きく揺るがす環境変化が続きましたが、特に2020年以降は、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大により、生活者の意識は大きく変化しました。このような環境下においても、キリングループは、新型コロナウイルスの影響を最小限に抑え、新たな社会課題に向き合ってきました。KV2027の実現に向けた最初の3カ年計画「キリングループ2019年-2021年中期経営計画」(略称:2019年中計)では、食、ヘルスサイエンス、医の各ビジネス領域で、新たな成長軌道に向けた変革の基盤づくりに取り組みました。さらに、各ビジネスが健全に成長できるよう、コーポレートガバナンス体制を強化するなど、2022年度から始まる新たな中期経営計画を実行する準備を整えることができました。

2019年中計期間中に起きた外部環境の変化を受けて、改めて当社が目指すKV2027の方向性に間違いはなく、10年後に想定していた社会が前倒しで到来していると認識しており、2027年までの長期経営構想の第2ステージとなる「キリングループ2022年-2024年中期経営計画」(略称:2022年中計)は、変革の基盤づくりを行った2019年中計から、新たな成長軌道へシフトし、KV2027実現に向けた成長ストーリーを固めていくステージであります。食、ヘルスサイエンス、医の3領域の成長により企業価値を向上させるべく、ポートフォリオマネジメントを強化し、投資の優先順位を明確にすることで経営資源を集中させています。
(基本方針)
2021年度までに実現した成果を基礎とし、ポストコロナを見据えた事業構造改革の実行と新たな価値創造により、成長を加速しています。
(重点課題)
①キャッシュ創出をリードする食領域での利益の増大
②将来の大きな柱となるヘルスサイエンス領域での規模の拡大
③グローバル・スペシャリティファーマの地位を確立する医領域でのグローバル基盤の強化
(重要成果指標)
2022年中計の財務指標について、平準化EPSの成長による株主価値向上を目指すと共に、成長投資を優先的に実施する3ヵ年の財務指標としてROICの採用を継続します。非財務目標については、CSVを経営の根幹にすえる当社にふさわしいものとして、より直接的に経済的価値に繋がる指標に変更しました。
また、重要成果指標(財務目標・非財務目標)及び単年度連結事業利益目標の達成度を役員報酬に連動させることにより、株主・投資家との中長期的な価値共有を促進しています。(なお、役員報酬に関する詳細は、第4[提出会社の状況]4[コーポレートガバナンスの状況等](4)[役員の報酬等]をご参照ください。)
[財務目標※1]
・ROIC※22024年度10%以上
・平準化EPS※3年平均成長率11%以上

※1 財務指標の達成度評価にあたっては、在外子会社等の財務諸表項目の換算における各年度の為替変動による影響等を除く。
※2 ROIC=利払前税引後利益/(有利子負債の期首期末平均+資本合計の期首期末平均)
※3 平準化EPS=平準化当期利益/期中平均株式数 平準化当期利益=親会社の所有者に帰属する当期利益±税金等調整後その他の営業収益・費用等
[非財務目標]

(財務方針)
中計3年間で創出する営業キャッシュ・フローの総額は約7,000億円を想定しています。資金使途として最も優先順位の高い配当金については、平準化EPSに対する配当性向40%以上を継続し、約2,300億円を予定しています。2019年中計では、設備投資計画を約3,100億円としましたが、2022年中計では基盤投資・成長投資に区分した上で、合計約4,000億円に増額しています。通常の設備投資に加え、3領域の新たな成長に向けた投資枠として区分し、ウェイトを高めることで企業価値向上に繋げます。
オーガニック成長に加え規模の拡大を目指すべく、M&A投資の機会についても探索しています。特に、規模の拡大を目指すヘルスサイエンス領域においては、国内外で幅広く機会を検討しています。なお、M&A投資を行う際の原資は、バランスシートのスリム化やポートフォリオマネジメントによるノンコア事業の売却で賄うことを基本とします。
M&Aを除く事業領域ごとのキャッシュ・フロー計画として、食領域では、投資額を一定水準に抑えた上で、利益成長による営業キャッシュ・フローの最大化を目指しています。ヘルスサイエンス領域では、中長期的な営業キャッシュ・フロー最大化に向けた設備投資を行うとともに、2024年度のフリー・キャッシュ・フローの黒字化を目指します。医領域については、グローバル戦略品の成長により営業キャッシュ・フローが順調に拡大する計画ですが、グローバル・スペシャリティファーマとしての持続的成長に必要な生産・営業基盤をグローバルレベルで整えるべく、必要な設備投資を進めています。
キャッシュ・フロー計画に加え、2022年中計ではバランスシートマネジメントを重視しています。2021年に導入したグローバルキャッシュマネジメントシステムを通じて、国内外のグループ会社が保有するキャッシュの一元管理による運転資金の最適化や、SCM※4の効率化によるキャッシュ・コンバージョン・サイクルの改善などにより、中計3年間で約1,000億円規模のキャッシュを創出します。
また、事業ポートフォリオについては、取締役会での継続的な議論により、ノンコアと判断した事業の売却を検討していきます。
これら、バランスシートマネジメント、ポートフォリオマネジメントにより創出したキャッシュは、将来の成長ドライバーを獲得するためのM&A投資に優先して振り向けます。一方、自己株式の取得を中心とする追加的株主還元については、投資機会や、キャッシュイン/アウトのバランスを考慮しながら機動的に判断していきます。
※4 サプライ・チェーン・マネジメント(Supply Chain Management)の略。原材料の調達、工場での生産、商品の需給・物流の供給連鎖を効率よく構築し管理することを指す。
(非財務方針)
2022年中計基本方針に従い、非財務への取り組みもより強化しています。ポストコロナを見据えた「イノベーションを実現する組織能力」の強化や、キリングループのDNAである品質本位の徹底、効率と持続可能性を両立するSCM※体制の構築、価値創造を支えるガバナンスの強化により、強固な組織基盤の構築を目指しています。また、組織能力の強化とステークホルダーからの期待を踏まえ、経済的価値に直接的につながる非財務目標を設定し、価値創造モデルのInput~Business~Outputを強化することでより大きなOutcomeの創出を目指しています。非財務資本への戦略的な取り組みを通じて、当社はCSV経営を推進し、社会のサステナビリティ課題の解決にも貢献していきます。
●サステナビリティに関する考え方及び取組
サステナビリティを巡る課題について、当社はリスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識し、CSV経営に積極的・能動的に取り組むことで、中長期的な企業価値の向上とサステナビリティ課題の解決の両立を目指しています。当社はサステナビリティ課題全般およびテーマごとに、「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」の観点から考え方を整理し、取り組みを強化しています。
①サステナビリティ課題全般
項目内容
ガバナンス当社はサステナビリティに関する重要事項について、グループ経営戦略会議及び取締役会で審議・決議しています。また、当社はCSV経営を積極的・自主的に推進していくため、キリンホールディングス社長を委員長としてグループCSV委員会を年3回実施し、CSVの方針・戦略および取り組み計画策定のための討議や計画実行状況のモニタリングを行っています。その内容は取締役会およびグループ経営戦略会議に報告しています。
グループCSV委員会で決定したCSVの方針・戦略の実効性を高めるため、キリンホールディングス各部門および主要事業会社企画部門の実務担当者で構成されるCSV担当者会議を設置し、情報共有と意見交換を行っています。(図1参照)
グループCSV委員会の傘下には、グループ横断の会議体である、CSV戦略担当役員を議長とするグループ環境会議、人事総務戦略担当役員を議長とするグループ人権会議/グループ健康経営推進会議を設定し、サステナビリティを巡る個別課題への対応を促進しています。(図2参照)
(図1)

(図2)

戦略当社はCSVガバナンスに基づき、GMM(グループ・マテリアリティ・マトリックス)にて経営課題を特定し、CSVパーパスの実現に向けたCSV経営の推進によって社会課題を解決し経済的価値も創出することを目指しています。詳細は、(1)経営の基本方針 に記載をしています。
サステナビリティ全般への考え方や取り組みを受けて、環境・ビジネスと人権・健康経営については課題別の会議体を通じて社会と企業に与えるリスクと機会を評価し、方針や戦略・計画を議論しています。それらは幅広いステークホルダーへ積極的に情報開示を行っています。
リスク管理当社はサステナビリティ課題を含む事業へのリスクについて、四半期ごとに開催するグループリスク・コンプライアンス委員会で検討・モニタリングを実施しています。リスク管理の詳細は、[2.事業等のリスク] に記載をしています。
その他、個別のテーマについては、それぞれのリスクに対してシナリオを設定して分析・評価することで重要リスクを抽出・検討する新しいアプローチを導入・運用しています。特に気候変動に関するリスク管理については、②テーマ別内の[気候変動への対応] に記載をしています。
指標と目標サステナビリティに関する重要課題は、グループ非財務指標として当社の経営計画に織り込まれています。その達成状況はキリンホールディングスの取締役(社外取締役を除く)及び執行役員の業績評価に反映しています。それらについては(1)経営の基本方針 (非財務目標)に記載しています。
また、CSVパーパスを実現するために当社および主要子会社が取り組むべき課題に対するアクションプランとして、各社はCSVコミットメントを設定しています。
CSVコミットメント
https://www.kirinholdings.com/jp/impact/csv_management/commitment/


②テーマ別
①を踏まえ、当社は気候変動・自然資本・人的資本など、様々なサステナビリティ課題に対応し、社会と企業に与えるリスクと機会や戦略のレジリエンスを評価し、幅広いステークホルダーへ積極的な情報開示を行っています。
[気候変動への対応]
気候変動問題は、グローバル社会の最重要課題の1つであると同時に、農産物と水を原料とし「自然の恵み」を享受して事業を行うキリングループにとって重要な経営課題です。この認識の元、キリングループは、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)が2017年に公表した提言を踏まえ、2018年にいち早くシナリオ分析とその開示を開始し、日本の食品会社として初めてTCFD提言への賛同も表明しました。統合的(holistic)なアプローチで自然資本へのインパクトも組み込むことで、キリングループのレジリエンスを高め、脱炭素社会をリードしていきます。
ガバナンス内容□取締役会は、気候変動や自然資本・循環型社会などの環境関連課題の業務執行を監督し、これらを含めた環境関連課題全体の基本方針・重要事項を審議・決議。環境経営の戦略、行動計画、進捗状況、リスクマネジメントで特定された重要リスクやシナリオ分析結果を含む環境課題に関わる事業のリスクと成長機会などの重要課題は、取締役会に毎年1回以上報告・審議。
□経営戦略会議では、重要な非財務目標を審議・決議。
□「グループCSV委員会」(年3回)は、社長の諮問機関であり、キリンホールディングスの社長を委員長、主要グループ会社の社長とキリンホールディングスの役員を委員とし、グループ横断的な環境問題を議論、決定事項を取締役会に上程。
□環境関連の非財務目標(GHG排出量削減率・PETボトル用樹脂のリサイクリ樹脂使用比率・用水使用原単位)を役員報酬の業績評価指標に反映。グループ会社の非財務KPIの1つであるCSVコミットメントにも設定して各社の経営計画とトップの業績評価に反映。
進捗□グループCSV委員会の開催回数を増加(年1回→年3回)。
□グループCSV委員会の下にグループ環境会議(年2回)を新規設置。

戦略内容□TCFDのシナリオ分析をインプットとして2020年に改訂した「キリングループ環境ビジョン」で設定した2050年のネットゼロ目標に向けて、SBT目標を2.0℃から1.5℃目標へ上方修正し、RE100にも加盟(2020年)する等、中間目標にブレイクダウン。
□気候変動・自然資本・循環型社会等の環境課題への統合的アプローチの推進とルールメイキングへの貢献を目的として、SBTN for Natureのコーポレートエンゲージメントプログラム、TNFDのパイロットテスト、Alliance To End Plastic Wasteに参加。
進捗□TCFD新ガイダンス※1に完全準拠したシナリオ分析の中でアセットのリスクと機会を分析・評価する等、財務インパクトの把握を精緻化。
□緩和策として、2030年までのGHG排出量削減ロードマップを策定(2022年)し、グループ会社の削減目標・行程を確定し実行開始。大規模太陽光発電をPPA方式(横浜工場除く)でキリンビール全工場(2021年)、協和キリン宇部工場・メルシャン藤沢工場(2023年)に設置。キリンビール名古屋工場(2020年)・仙台工場(2022年)・岡山工場・福岡工場、協和キリン高崎工場およびライオン豪州およびニュージランドの全拠点(2023年)、シャトー・メルシャンの全ワイナリー(2022年)の調達電力再生可能エネルギー比率100%達成。世界の食品企業として初めてSBTネットゼロの認定を取得(2022年)。
□適応策として、ホップ苗の大量増殖技術を確立。自然災害洪水シミュレーション結果を活用した付保に向けたリスクの高い事業所調査を開始。オーストラリアで初のカーボンニュートラルなアルコールフリービール「XXXX Zero」発売。
□事業機会では、免疫機能の機能性表示食品の外部パートナー企業と連携してラインアップを拡大。デング熱・新型コロナウイルスなどの感染症対応研究を継続実施。
リスク管理内容□気候変動関連のリスクを含めて、リスク担当執行役員が委員長を務めるグループリスク・コンプライアンス委員会で管理(四半期毎)。
□起こる可能性に関わらず起きた場合に事業に極めて大きな影響を与えるリスクに対して、シナリオを設定して分析・評価することで重要リスクを抽出・検討する新しいアプローチを運用。
進捗・危機事象個々に対するアプローチ方法を見直し、経営資源の喪失にスポットを当てて対策を検討する「オールハザード型BCP」に移行(2021年以降)。

指標と目標緩和策
GHG排出量削減目標(相対値)目標実績※2
バリューチェーン 全体のGHG排出量ネットゼロ(2050年)4,411千tCO2e
Scope1+250%削減(2030年/2019年比)13%削減
722千tCO2e
Scope3※330%削減(2030年/2019年比)12%削減
3,689千tCO2e
使用電力の再生可能エネルギー比率100%(2040年)17%
適応策
関連する指標目標実績※2
スリランカの小農園での認証取得トレーニング数10,000農園(2025年)2,120農園
国内でのパーム油の認証油比率100%維持100%
ライオン用水原単位2.4kl/kl(2025年)3.8kl/kl
協和発酵バイオ用水使用量2015年比32%減(2030年)2015年比52%減
国内飲料事業紙容器FSC認証紙採用比率100%維持100%
PETボトルのリサイクル材料使用比率50%(2027年)4.90%

※1:2021年10月に公開された「 TCFD 指標、目標、移行計画に関するガイダンス」および「TCFDの提言の実施(2021年版)」
※2:2021年末実績
※3:各年度のScope3算定には産総研 IDEA Ver2.3、Ver.3.1を使用
気候変動リスク・機会の事業インパクト評価と対応戦略
2017年からのシナリオ分析で、気候変動の影響を最も受けるのは原料である生物資源と水資源であることが確認されていることを受け、これらを重点領域として継続して分析・評価を実施しています。2022年は、自然災害洪水シミュレーションによる推定エクスポージャーの開示や原材料輸送でのリスク評価等を実施しました。
財務影響の分析
気候変動に伴うリスク財務インパクト対応
物理的リスク農産物の収量減2℃シナリオ:約9億円~25億円
4℃シナリオ:約25億円~97億円
(2050年)※4
・大麦に依存しない醸造技術
・植物大量増殖技術
・持続可能な農園認証取得支援
洪水による操業停止10億円
(200年災害、国内20カ所合計)
・洪水の知見共有
・洪水への設備対応
渇水による操業停止0.3~6億円・渇水位の知見共有
・節水技術開発・展開
移行リスクカーボンプライシング
エネルギー財務インパクト
2℃シナリオ:10億円
4℃シナリオ:69億円
(2030年)※5
・GHG排出量削減の実現
・損益中立でのエネルギー転換
農産物財務インパクト2℃シナリオ:約7億円~30億円
4℃シナリオ:約16億円~57億円
(2050年)※6
・植物大量増殖技術
・持続可能な農園認証取得支援
事業機会健康な人の免疫機能の維持免疫健康サプリメント市場:28,961.4Mn米ドル(2030年)・ヘルスサイエンス領域での貢献
熱中症の予防熱中症対策飲料市場:940~1,880億円(2100年、4℃シナリオ)・熱中症対策飲料での貢献

※4:価格変動予測データ分布の中央の50パーセンタイル幅で評価
※5:GHG排出量削減を行わなかった場合
※6:価格変動予測データ分布の中央の50パーセンタイル幅で評価
2022年はTCFD新ガイダンスが求めるアセットに対する気候変動の影響分析を実施しました。事業売却・自然災害などによる影響は小さいと評価しています。
分析項目影響
買収、売却、方針による影響
(BT1.5℃目標を達成するために必要なGHG排出削減量)
Lion-Dairy & Drinks・ミャンマー事業売却前515千tCO2e
同売却後※7463千tCO2e
リスクに晒されている資産国内事業所20カ所の200年災害によるエクスポージャー※8約10億円
関連設備残存簿価※9約11億円

※7:目標達成可能性は若干容易になる方向ではあるものの、必要な投資・費用に大きな影響はないと判断しています。
※8:自然災害モデルAIR洪水シミュレーションでの算出結果です。自然災害によるエクスポージャーも小さいと考えていますが、今後事業所の現地調査等を行い付保の可否についても検討していきます。
※9:気候変動に伴う法規制または社会的な情勢を主要因として耐用年数に達さず更新せざるを得なくなる可能性は低いと判断しています。参考としてキリンビール、キリンビバレッジ、メルシャンのボイラー、および物流グループ会社所有のトラックの残存簿価の合計値を提示しています。
移行計画
キリングループは気候変動を緩和するためのロードマップを策定し、経営戦略会議で審議・決議して2022年1月より運用を開始しています。
Scope1とScope2の排出量削減□省エネルギー推進、再生可能エネルギー拡大、エネルギー転換の3つが主要テーマ。
□2030年までは、省エネルギーの推進と再生可能エネルギー比率の拡大が中心。
□2030年以降は、蒸気製造工程の燃焼燃料を化石燃料から水素などへ転換を想定。
□新たな再生可能エネルギー電源を世の中に作り出し増やしていく「追加性」と、環境負荷や人権の観点でエネルギー利用の「倫理性」を重視。
事業会社別GHG排出量削減実績および予定※10(単位:千tCO2e)
2019年2021年2024年2030年
キリンビール19918414090
キリンビバレッジ45403720
メルシャン60594527
ライオン114847451
協和キリン56412725
協和発酵バイオ243201165109

※10:2019年~2021年は実績。2024年以降は、2022年にロードマップを策定した時点での想定値であり、今後順次見直す可能性があります。
Scope3の排出量削減□GHGプロトコルで定めたカテゴリーのうち、約60%を占めるカテゴリー1(原料・資材の製造)、次に排出割合の大きいカテゴリー4(輸送)、カテゴリー9(販売)を重点取組領域に設定。
□「取引先の削減促進」では、主要なサプライヤーへのアンケートから把握した各社の削減計画と定量および定性の進捗状況を元に、エンゲージメントを重視して削減を計画。
□「自社主体の削減」では、自社で容器包装の開発を行う研究所を持つ強みを活かした容器包装の軽量化、PETリサイクル樹脂使用率向上を推進。

投資計画
2030年までは損益中立を原則とし、省エネ効果で得られたコストメリットで投資による減価償却費や再生可能エネルギー電力調達の増加分を相殺します。GHG排出量削減を主目的とした環境投資の指標としてNPV(Net Present Value)を使用し、投資判断枠組みにはICP(Internal Carbon Pricing:$63/tCO2e)を導入しています。今後、ロードマップでICPを考慮することで取り組みを加速させていく予定です。2020年の再生PET樹脂の調達及び工場におけるヒートポンプシステム導入への支出を資金使途とするグリーンボンド(100億円)に続き、2023年1月には、当社がScope1とScope2の温室効果ガス(GHG)排出量削減に向けた取り組みとして推進する省エネ、および再生可能エネルギー関連のプロジェクトに充当する国内食品企業初のトランジション・リンク・ローンによる資金調達(500億円)を実行しました。本ローンについては、経済産業省による令和4年度温暖化対策促進事業費補助金及び産業競争力強化法に基づく成果連動型利子補給制度(カーボンニュートラル実現に向けたトランジション推進のための金融支援)が適用されます。
気候変動対応ロードマップの投資予定※11
(単位:億円)
2019-2021年中計2022-2024年中計2025-2027年中計2028-2030年中計
省エネルギー投資・施策157410448
再生可能エネルギー使用拡大※1215150237362
エネルギー転換00912
30224350422

※11:2019-2021年中計は実績。2022~2030年はトランジション・リンク・ローン策定時の想定であり、今後修正される可能性があります。
※12:再生可能エネルギー使用拡大には再生可能エネルギー電力調達に関わる全ての投資額を含めております。
[自然資本への対応]
キリングループは、2010年に名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議を契機として、生物資源のリスク調査を行い、事業が特定の“場所”の自然資本に“依存”していることを理解しました。この認識の元、「キリン 午後の紅茶」の主要原料生産地であるスリランカでレインフォレスト・アライアンス認証の取得支援を継続し、水資源に対しては、比較的水の豊かな日本と水ストレスの非常に大きなオーストラリアで事業を行ってきたことから、水ストレス・水リスクが国や地域によって異なることを早くから認識して取り組みを進めてきました。自然資本に関する非財務情報開示および科学的な目標設定の取り組みは以下の通りです。
情報開示□国内食品飲料・医薬品として初めて“The TNFD Forum”に参加(2021年12月)。(TNFD日本会議にも参加)。
□2022年7月開示のキリングループ環境報告書の中で、TNFDβv0.1で示された「LEAP(Locate, Evaluate, Assess, Prepare)」アプローチに準拠し、世界に先駆けて開示。
□TNFDのパイロットプログラムに参加し、ルールメイキングに貢献。
□「生物多様性のための30by30アライアンス」で「椀子ヴィンヤード」が自然共生サイトの認定相当に選定。日本ワインのためのブドウ栽培と言う事業を通じたネイチャー・ポジティブの事例として、国連気候変動枠組条約締約国会議(COP15)で発表。
目標設定□Science Based Targets Network が主催するコーポレートエンゲージメントプログラムに国内医薬品・食品業界初として参画。
□2022年7月開示のキリングループ環境報告書の中で、SBTNで示されたメソドロジー案に従い製造拠点を優先順位付けし、「AR3T」フレームワークで試行的に開示。


[人的資本への対応]
人財戦略を取りまく環境は社内外で大きく変化しており、キリングループの人財戦略も大きな転換期を迎えています。生活環境の変化や個人の価値観の多様化もあいまって、働き方をはじめ労働市場環境は劇的に変化し、また、キリングループにおいては事業ポートフォリオの転換によって、経営戦略実行に求められる人財も変化しています。
キリングループでは、「人財」を価値創造・競争優位の源泉とあらためて位置づけ、その価値を最大限引き出すことで、KV2027の実現と、グループの持続的成長・価値向上を実現していきます。
項目内容
戦略1.人財戦略のありたい姿
キリングループでは、「人財」を価値創造、競争優位の源泉と位置づけ、人財に投資することで、「人財が育ち、人財で勝つ会社」を目指します。「人財」の価値を高めることで、組織能力を向上させ、事業を強くし、事業戦略の実現およびグループの持続的成長・価値向上を実現していきます。
2.グループ経営課題から見る人財戦略の課題認識
① 事業ポートフォリオ転換に伴う、組織能力の強化(ヘルスサイエンス・新規事業 等)
② 将来を見据え、先が見えない時代にこそ求められる、専門性・多様性の人財マネジメント
③ 高度な戦略を実現する、戦略実行力=やり切る・挑戦する人財力の強化と支える風土作り
④ 労働市場や個人の価値観の変化に対応した、働きがいの創出
⑤ 人的資本への注目を契機とした、ステークホルダーとの対話による戦略進化
3.人財戦略の全体像
人財戦略実行のキーとなるのは、「専門性」と「多様性」です。キリングループは、食から医、そしてヘルスサイエンスまで幅広い事業をグローバルで展開しており、このユニークなポートフォリオだからこそ、専門性を軸に様々な事業を経験していける強みがあります。また、様々な事業における人財との交流・働き方等を通じて、多様な視点・価値観が磨かれます。
キリングループは、短期戦略として、事業ポートフォリオ転換に伴う組織能力の強化および戦略の実行力を高めることを目指し、中長期戦略として、専門性・多様性を兼ね備えた人財輩出によって将来にわたる企業価値を高めることを目指し、人財力の強化と組織風土の醸成の両面から取り組みます。
人財力の強化「専門性」と「多様性」を兼ね備えた 「決断力」「適応力」「構想力」のある人財を育成・輩出する人財マネジメントを実行していきます。
<具体的な取り組み>
・戦略実現に求められる専門能力の向上に向けて、機能軸のタレントマネジメントへ変革していきます(採用、育成、配置)。
・将来の経営を担うグループ経営人財の発掘と育成に向けて、若手層を含む機能軸で成果を上げている人財をトップタレントとしてプール形成し、必要な基準を踏まえながら、経営トップ層と人事部門が一体となった育成を推進します。
・自律的なキャリア形成を起点する成長とリーダーの支援力向上のため、従業員の自律的なキャリアに基づく成長支援環境(公募等の手上げ機会の拡充、リーダーの育成支援力向上の取り組み等)を整え、事業の業務経験を通じて成果を生み出し成長していく育成サイクルを加速します。

組織風土の醸成多様な価値観や専門性を持つ人財が、挑戦を通じて成長できる、惹きつけられる環境・風土を醸成していきます。
<具体的な取り組み>
・挑戦し、やり切る組織風土へ進化するため、リーダーの役割(目標達成・人財育成)を高いレベルで実践することで、ゴールに向けて多様な人財が知恵を出し合い、挑戦することやその結果が評価される組織へと変革していきます。
・多様な人財が違いを力に変え、挑戦できる環境づくりに向けて、「Diversity&Inclusion」から「Diversity, Equity&Inclusion」へ取り組みを推進します。
・キリングループで働くことが従業員一人ひとりの成長実感(キャリアの実現・コミュニティとの繋がり・会社への貢献)に繋がる組織風土を目指して、理念・パーパスへの共感の獲得、組織への愛着・誇りの醸成を強化します。

4.人事の基本理念
人財戦略の基盤となるのが、「人事の基本理念」です。従業員と会社がイコール・パートナーとして共に成長していく、という考え方を実現するため、従業員一人ひとりが新たな価値創造に向かって挑戦し、活き活きと働き、仕事を通じて成長できる環境を提供していきます。

指標と
目標
キリングループは、KV2027において非財務指標の一つに「従業員」(従業員エンゲージメント、多様性向上達成度、休業災害度数率)設定し、役員報酬とも連動しております。また、人的資本に関する情報開示およびステークホルダーとの対話強化にも取り組んでいきます。
非財務指標「従業員」2024年目標2022年実績
従業員エンゲージメント75%70%
女性経営職比率30.0%10.6%
キャリア採用比率30.0%27.3%
休業災害度数率0.950.91

2022年12月31日時点
(注)1 女性経営職比率およびキャリア採用比率は、集計対象をキリンホールディングス原籍者としています。


(3)会社の対処すべき課題
社会活動が新型コロナの影響から回復に向かう一方で、これからも感染症の発生は避けられません。また、地政学リスクの高まりは原材料価格や燃料価格の高騰及び諸物価の上昇を招く可能性があり、経営環境はますます先が見通せない時代です。このような中、キリングループは社会課題に正面から向き合いながら「医領域」や「ヘルスサイエンス領域」の成長、「食領域」の収益性改善に取り組みます。キリングループの成長を支えるのは、発酵・バイオテクノロジーを根幹とした技術力に加え、人財、ICT、マーケティングの4つの組織能力です。中でも昨今注目が高まる人財については、専門性の高い多様な人財を採用・育成するとともに、挑戦を通じて成長できる組織風土醸成に向け、人財戦略を変革します。新たな戦略のもと、人的資本への投資を企業価値向上につなげていきます。
グローバルサプライチェーンでの人権取り組みも強化していきます。スリランカの紅茶農園をはじめ、原料調達先に対する人権デューデリジェンスの実施や、一般社団法人ビジネスと人権対話救済機構(JaCER)の苦情受付窓口を活用し、人権リスクを低減していきます。また、地球規模で対応が迫られる環境問題に対しては、ポジティブインパクト創出を目指した取り組みをグローバルレベルで推進します。これらの取り組みを通じて、財務目標である2024年までの平準化EPS年平均成長率11%以上※1、2024年時点のROIC10%と、非財務目標である「環境」「健康」「従業員」各項目の達成を目指します。
※1 基準は2021年度
①食領域
「食領域」では、強固なブランド体系の構築、新たな成長エンジンの育成、収益構造改革に取り組みます。キリンビール㈱は、10月の酒税改正により高まるビール需要にあわせ、「ビールの魅力化」に取り組みます。「キリン一番搾り生ビール」のリニューアルを中心に、「キリン一番搾り 糖質ゼロ」「キリン 氷結®」等主力ブランドを強化します。成長エンジンと位置付けるクラフトビールは、「スプリングバレー」ブランドを軸に、他のクラフトブルワリーとの連携強化や「Tap Marché(タップ・マルシェ)」「キリン ホームタップ」の展開を拡大します。
キリンビバレッジ㈱は、市場環境やお客様意識の変化にあわせ、「お客様の毎日に、おいしい健康を。」をお客様との約束と位置付け、活動します。新たに発売する「キリン おいしい免疫ケア」を中心にプラズマ乳酸菌入り飲料のラインアップを強化し、免疫ケア市場の拡大に注力します。主力ブランドでは「午後の紅茶」を通じ、紅茶本来の価値向上に取り組むほか、「生茶」では味覚の進化とともに、環境負荷軽減にも取り組みます。
ライオン社は、「XXXX(フォーエックス)」等重点ブランドへのマーケティング活動を強化します。好調なクラフトビールでは、豪州や米国における事業基盤強化に注力します。また、ビジネスにおける運用モデルの変革により、コストの削減と戦略実現を通じた持続的な成長を目指します。
メルシャン㈱は、「Mercian Wines(メルシャン・ワインズ)」と「シャトー・メルシャン」を重点ブランドとし、収益性を強化します。
コーク・ノースイースト社は、継続的かつ安定的な高収益体制の構築に取り組みます。
②医領域
協和キリン㈱は、グローバル戦略品である「Crysvita」「Poteligeo」等の価値最大化を目指します。特に北米における「Crysvita」は、自社販売に切り替え、さらなる成長を目指します。
製薬業界には、後発医薬品の使用促進等による薬剤費抑制、新薬開発におけるコスト増加等、厳しい環境変化が起きています。一方で、革新的な治療を可能にする新たな創薬手法を後押しする動きもあります。アムジェン社と共同開発中の「KHK4083」や「KHK4951(一般名:tivozanib)」※2等の臨床試験を着実に実施するとともに、さらなるパイプライン充実に向けて研究開発を推進します。
※2 滲出性加齢黄斑変性(視細胞が密集する黄斑と呼ばれる部位に異常な血管新生が起こり、急激な視力低下を招く疾患)の治療薬です。
③ヘルスサイエンス領域
新型コロナの影響が未だ残る中、人々の健康や未病への関心は年々高まっています。2023年も、人が元来持っている力を高める「免疫ケア」の啓発活動に取り組みます。自社だけでなく、外部パートナー企業と「プラズマ乳酸菌」入りの飲料や菓子、サプリメント等幅広く機能性表示食品を展開し、お客様が手軽に、習慣的に免疫ケアできる環境を拡大します。自社商品を販売することで得られる知見を活用し、菌体販売にとどまらない新たなBtoBビジネスを展開していきます。海外でも、東南アジアや米国、欧州等へ展開を加速し、世界の人々に免疫ケアの重要性をお伝えしていきます。
協和発酵バイオ㈱は、抜本的な構造改革を実行します。「シチコリン」の米国における販売を強化するほか、母乳特有の栄養成分「HMO(ヒトミルクオリゴ糖)」の東南アジアでの展開など、スペシャリティ素材に注力することで高収益な事業モデルを目指します。
㈱ファンケルとは、両社の強みを生かした共同研究・新商品開発を加速させます。共同研究領域を広げシナジーを拡大するとともに、商品面では㈱ファンケルが持つ「カロリミット®」ブランドをキリンビバレッジ㈱が飲料で活用し、付加価値の高い商品を展開します。さらに、㈱ファンケルが培った通信販売の知見を共有することで、お客様接点の対応力や提案力を高めます。
キリングループは、強みである発酵・バイオテクノロジーを軸に、食、医、ヘルスサイエンスの各領域で社会的価値と経済的価値を創造するCSV経営を進めます。KV2027で目指す事業ポートフォリオの土台はできつつあり、各領域における戦略実行度を高め成長を加速させることで持続的成長を実現し、企業価値向上を目指します。
今後とも、株主の皆様の一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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