有価証券報告書-第92期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/18 13:23
【資料】
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【項目】
168項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものです。
(1)経営の基本方針
当社グループは、食品企業としての責任を強く自覚し、私たちの使命、目指す姿、行動する上で持つべき価値観、そして行動原則を明文化した「不二製油グループ憲法」を2015年10月に制定しております。本憲法は、グループ社員全員の価値観の共有化を図るとともにグループガバナンスの基本であり、判断・行動の優先基準付けの拠り所となるものです。当社グループは、「不二製油グループ憲法」のミッション(使命)「私たち不二製油グループは、食の素材の可能性を追求し、食の歓びと健康に貢献します。」を実現することを会社運営の基本方針としており、本憲法に示されている理念、行動原則を実践することで、すべてのステークホルダーに対して貢献できるものと考えております。
「不二製油グループ憲法」
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(2)目標とする経営指標及びその進捗
当社グループは、株主資本の収益性、資本効率の向上がステークホルダーの利益に合致するものと考え、「株主資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。
当社グループは、更なる成長を遂げるために2017年度から2020年度までの4年間を対象期間とする中期経営計画「Towards a Further Leap 2020」を策定し、経営基盤強化・収益構造改革を推し進めております。
経営目標
2017年度実績2018年度実績2019年度実績2020年度予想2020年度目標
ROE(株主資本利益率)8.8%7.3%10.5%7.2%10.0%
営業利益成長率 CAGR4.0%△3.0%9.5%△0.5%6.0%以上
EPS CAGR13.5%△2.2%10.6%△1.3%8.0%以上
株主還元 配当性向30.0%37.1%29.4%43.4%30%-40%

(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
世界経済は、新型コロナウイルス感染拡大により社会構造等が大きく変化し、ニューノーマル(新しい日常)を目の当たりにしています。それまでの良好な雇用状況や個人消費拡大による米国景気の堅調な推移や、世界経済の回復基調は大きく変化いたしました。当社グループも、世界各都市におけるロックダウンや外出規制に伴う経済活動の停滞の影響を受けております。また今後も、オリンピックの延期等による国内インバウンド需要の消失、感染拡大が続く地域の経済停滞の長期化の影響は避けられないものと認識しております。
当社グループは、この様な状況下においても、世界の人々に共通する願いは「健康に生きること」であり、そのためには健康で安全な食べ物を食べ続けることが前提であると認識しております。さらに、ポストコロナの社会では、サステナブルな食品により関心が高まると考えています。これらの課題を解決することが当社グループのアイデンティティーであり、新たな価値の創造のための技術力と課題解決力から生まれる2つの価値を同時に追求するPlant-Based Food Solutionsを提供しながら、おいしさと健康でお客様と社会に価値を提供し続けるとともに、人と地球の健康という課題に対応することで、自己改革を推進してサステナブルに成長するグローバル企業を目指しております。
既存事業の延長だけでは、当社グループの目指す、2030年の「ありたい姿」到達には、大きなギャップが存在することを強く認識し、このギャップを埋めるために必要な基盤を2020年までに整えるため、2017年度から2020年度までの4年間を対象期間とする中期経営計画「Towards a Further Leap 2020」を策定いたしました。基本方針を主軸とした成長戦略を推進するとともに、収益の安定成長や持続的な成長を図るべく、グローバル経営体制の強化やコストダウンに取り組んでおります。
中期経営計画 「Towards a Further Leap 2020」基本方針
・コアコンピタンスの強化
チョコレート用油脂とチョコレート、製菓・製パン素材の事業を拡大・発展させ、グループの収益拡大・安定成長を図ります。
・大豆事業の成長
植物性たん白の事業を通じ、地球と人の健康を追求してまいります。環境と健康に配慮した食文化(フレキシタリアン)の成熟に伴い、時代に合った製品の提供を行います。
・機能性高付加価値事業の展開
多糖類事業を始め、安定化DHA/EPAの事業展開を進めてまいります。栄養・健康分野への進出を図り、グループ収益の安定化を図ります。
・コストダウンとグローバルスタンダードへの統一
次世代に向け、グループ全社の生産効率を高めることを目的とした組織を編成し、競争力向上に努めるとともに、グローバルでの基幹システムの統一・決算期の統一を進めてまいります。
2021年3月期は現中期経営計画の最終年度となり、2030年の「ありたい姿」に向けた重要な年度となります。コアコンピタンスへの資源投入や経営資源の最適化等の当社グループの強みを活かした「選択と集中」、決算期の統一等の「グループ経営インフラ強化」は大きく進展いたしました。一方で収益貢献を果たせていない施策もあり、継続して実施すべき施策、引き続き改善すべき課題や社会環境の変化による新たな課題等を踏まえ、2022年3月期を初年度とする新中期経営計画を策定いたします。
当社グループは社会の一員として、継続的な企業価値向上と社会の持続可能な発展に貢献することを目指すESG経営を進めてまいりました。新型コロナウイルスにより、社会の仕組み、消費者心理や市場構造など全てが変化し、その変化は大きくかつ速くなることが想定されます。また、これまで以上に社会的課題を解決していくことが求められ、かつ、大きな社会構造の変化に晒されるなかで時代に応じた変革を実現することが重要となります。当社グループは油脂とたん白を中心に、人間の生活と生命に必要不可欠な素材を供給する使命を持つ会社であることをこれまで以上に認識し、グローバルな食品供給体制を維持するという私たちの使命を果たし、今まで以上にサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。
特に今後は、サステナブルな食品に対する消費者、顧客からの要望も益々高くなることを見据え、サプライチェーンマネジメントを含むグループ内での協力体制を更に強化し、油脂やチョコレートをはじめとする当社グループの特徴を活かした製品戦略を進めてまいります。
予測できない大きな変化が起こり続ける状況の下、過去からの延長線上だけでなく、未来のあるべき姿からのバックキャスティングにより、持続的に事業の強化を図ることが重要となっております。当社グループはPlant-Based Food Solutionsの提供を通じ、より一層の企業価値の向上に取り組んでまいります。
また、2015年に国連においてSDGsやパリ協定が採択されたことを機に、環境や人権といった観点から誰も置き去りにすることなく発展を目指す「持続可能な社会」の構築に向けた国際社会の方向性が明確になりました。その中で当社グループが必要とされ続ける会社であるために、C”ESG“O (最高ESG経営責任者)を設置しESG経営を推進しております。取締役会の諮問機関であるESG委員会では「環境、社会、ガバナンス」につき重点テーマを策定しております。気候変動に関してはCO2排出量40%削減や水使用量20%削減等の「環境ビジョン2030」を掲げ取り組んでおります。一方で、気候変動の企業活動に与えるリスクと機会についてはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づき検討を進めており、今後開示を予定しております。

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