有価証券報告書-第18期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
① 事業環境
当社グループの主力事業である油脂事業は、主原料である大豆、菜種ともに海外の相場変動及び為替相場の影響を受けます。当連結会計年度は、米国シカゴの大豆相場は、米中貿易交渉の長期化などから、一時、1ブッシェル当たり8米ドル割れまで下落しましたが、米中協議の進展、産地の天候などを材料に8米ドル台中盤から9米ドル台前半で推移しました。3月には新型コロナウイルス感染拡大の影響が懸念され再び8米ドル台前半まで下落しましたが、期末にかけて8米ドル台後半まで持ち直しました。カナダの菜種相場は、カナダと中国の関係悪化による需給緩和見込みから、一時、1トン当たり430加ドル割れまで下落しましたが、その後は天候などを材料に430から460加ドルのレンジで推移しました。カナダの収穫遅延や世界的な植物油価格の上昇を受け、年明けには480加ドル付近まで上昇しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響から期末には460加ドル台まで下落しました。為替相場は、米中協議の動向を受け8月には1米ドル104円台まで円高ドル安となりましたが、その後は反転して2月には112円台まで上昇しました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大により3月には短期間で101円台から111円台まで乱高下する激しい展開となり、期中平均では前年同期と比較して円高ドル安となりました。
世界規模で新型コロナウイルスの感染が拡大し、主力の日本市場においても2月以降、学校の一斉休校、外出自粛の要請などから、食を取り巻く業界環境が大きく変貌しました。外食市場や土産用途の菓子の市場が減少する中、家庭における調理機会の増加により家庭用市場は増加しました。
このような環境の中、当社グループは食品事業などに携わるものとして、従業員の安全を確保したうえで、お客さまへの供給責任と社会的責任を果たすことなどを基本方針として、お取引先や協力会社の皆さまのお力添えもいただき生産活動を継続いたしました。また、アフターコロナ・ウィズコロナを見据え、皆さまへ当社製品をお届けするために欠かすことのできない生産、物流部門はもとより、本社、営業部門など当社グループが力をあわせ、感染リスクを極小化するためのあらゆる対策を講じるとともに、製品の安定供給を支える当社グループの従業員に対するサポートを行っております。
② 経営成績の状況
(売上高)
第五期中期経営計画の成長戦略に基づき、高付加価値品の更なる拡売、BtoB市場でのソリューション事業の強化、アジアでの事業展開の加速、汎用油脂製品の収益力の強化に努めました。また、高騰する物流費等の上昇を背景とする油脂製品の価格改定を実施し、油脂の原料相場が良好に推移する中、汎用油脂製品の価格重視の販売戦略を推進しました。当連結会計年度の売上高は、高付加価値品は油脂事業を中心に売上高が増加しましたが、販売価格の下落に伴うミール売上高の減少、油脂の販売価格の下落および販売数量の減少などにより、売上高は1,781億96百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は、油脂部門の製造原価が相場の影響を受けて低下したことにより、売上原価は1,417億62百万円(前年同期比6.7%減)となりました。また、販売費及び一般管理費は297億72百万円(前年同期比2.1%増)となりました。その主な内訳は、物流費の高騰を受けて増加した製品発送費113億34百万円であります。広告費は前年度の積極投資の反動により減少しましたが、オリーブオイルの用途拡大を訴求するテレビCMに引続き投資した結果17億82百万円となりました。給与手当は要員の増加により47億84百万円となりました。
(営業利益)
原料相場が前年同期と比較して低位で推移し、更に物流費等のインフラコスト上昇を起因とする価格是正に取り組んだこと等により油脂事業の採算性が向上し、営業利益は66億61百万円(前年同期比17.6%増)となりました。
(経常利益)
金融収支は受取配当金の増加と、借入金の減少に伴い支払利息は減少しましたが、支払手数料が増加したことにより前年並みとなりました。また、12月に株式を取得したマレーシアの油脂加工品会社Premium Vegetable Oils Sdn Bhdを持分法適用会社としましたが業績に与える影響は軽微であります。なお、当連結会計年度より金額的重要性が増したため、持分法適用会社への貸与資産に係る受取賃貸料と賃貸原価(減価償却費)を区分掲記しております。以上により、経常利益は73億2百万円(前年同期比15.4%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益では前年度に発生した台風被害を対象とした受取保険金の計上と、坂出事業所の事業譲渡に伴う固定資産売却益等の計上、特別損失では当社製品の自主回収に伴う製品回収関連損失の計上と、油脂加工品事業の事業資産について減損損失等を計上いたしました。以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は52億3百万円(前年同期比9.6%増)となりました。
③ セグメントの概況
(油脂事業)
油脂部門においては、家庭用、業務用ともに年間を通じて物流費を始めとしたインフラコスト上昇に起因する価格是正に努めるとともに、高付加価値品の拡販に注力しました。家庭用油脂は、キャノーラ油の売上高がやや前年同期を下回りましたが、オリーブオイル、ごま油などの高付加価値品が順調に推移しました。オリーブオイルについては市場拡大を目指した用途訴求など積極的なマーケティング活動を行ったことにより売上高が伸長しました。2月後半以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響による内食需要増があり大幅な伸長となりました。業務用油脂は、人手不足に起因する調理や作業工程の効率化などの顧客ニーズに対応した「長調得徳®」や「J-OILPRO®」、新製品である「ごはんのための米油(炊飯用)」などの提案を強化した結果、高付加価値品の販売数量は堅調に推移しました。汎用油の販売数量は新型コロナウイルス感染拡大の影響による外食需要減もあり微減で着地しました。
油糧部門においては、主たる需要先である配混合飼料の国内生産量は前年同期をわずかに上回りました。大豆ミールの販売数量は前年同期を上回りましたが、販売価格はシカゴ相場により安値での推移となりました。菜種ミールの販売数量は前年同期をわずかに下回り、販売価格は大豆ミール価格の低下により安値となりました。この結果、油糧部門の売上高は前年同期を下回りました。
ミール売上高が減少したものの、良好な相場環境を反映、原材料コストが前年同期に比べて良化し、高付加価値品を含む油脂の採算性が大きく改善しました。一方、油脂の販売価格は下落、販売量も減少しました。
以上の結果、当事業は、売上高1,504億90百万円(前年同期比5.0%減)、セグメント利益60億60百万円(前年同期比23.2%増)、セグメント資産1,069億56百万円(前期末比65億70百万円減)となりました。
(油脂加工品事業)
マーガリン部門においては、家庭用では主力商品の「ラーマ バターの風味」について景品プレゼントや増量セール等の消費者向けキャンペーンを適時実施、さらに小容量品についてもポイント還元サイトを活用した新たな店頭販促を実施しました。これら施策に加え、2月後半以降の新型コロナウイルス感染拡大の影響による内食需要の増加もあり、売上高は堅調に推移しました。業務用では製パン市場が伸び悩む中、パンなどの日持ちを良くすることを特長とするショートニング「マイブロート」シリーズなどの高付加価値品の拡販に努めました。しかしながら、主力製品に使用している原料価格高騰および第4四半期においては新型コロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要の減少もあり、売上高は前年同期を下回る結果となりました。部門では、成長戦略としてアジアにおける事業展開と業容の拡大を目指しマレーシアの油脂加工品製造会社と業務・資本提携契約を締結しました。
粉末油脂部門においては、受託先からの安定した発注を受け、販売数量及び売上高は順調に推移しました。
業務用マーガリンの販売数量の減少、原料調達コストの上昇、委託加工費の増加、海外での業務提携に関わる一時的な費用計上等により、当事業は、売上高127億57百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント損失3億96百万円(前年同期はセグメント利益1億48百万円)、セグメント資産98億63百万円(前期末比9億2百万円減)となりました。
(食品・ファイン事業)
スターチ部門においては、コーンスターチは食品用途および工業用途ともに価格是正と不採算品の改善に努め、販売価格は前年同期に比べ上昇しましたが、販売数量は前年同期をやや下回りました。食品用加工澱粉の主原料タピオカ澱粉は高値水準が続いたため販売価格の是正を進めましたが、売上高は前年同期を下回りました。高付加価値品である「ネオトラスト®」「アミコート®」は品質・食感改良材として中食・外食向けに採用が増加しました。
ファイン部門においては、機能性素材は海外向け販売が順調に推移しました。大豆たんぱくをベースとしたシート状調理素材SOYシートは北米を中心に新規導入の動きが広がり、売上高は順調に推移しました。
ケミカル部門においては、新設住宅着工戸数が前年同期と比較して下回り、主たる需要家である木質建材産業の業績も同様に推移しました。一方、物流費・人件費の上昇が続くと同時に、原材料価格にもこの動きが広がりました。このような状況下において、木質建材用接着剤の販売数量維持とインフラコスト等の上昇による価格改定に努めましたが、販売数量及び売上高は前年同期をやや下回りました。
ケミカル事業等における物流費などのインフラコストが上昇しましたが、スターチの価格改定効果、ファイン部門の過年度に実施した棚卸資産評価減の影響もあり、当事業は、売上高136億56百万円(前年同期比3.1%減)、セグメント利益7億71百万円(前年同期比68.3%増)、セグメント資産118億5百万円(前期末比2億38百万円減)となりました。
(その他)
その他の事業につきましては、売上高12億91百万円(前年同期比10.7%減)、セグメント利益2億25百万円(前年同期比64.2%増)、セグメント資産18億41百万円(前期末比6億77百万円減)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 金額は製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2021年3月期を最終年度とする第五期中期経営計画を推進しており、その達成・進捗状況は以下のとおりであります。
最終年度である2021年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を業績予想に織り込んでいます。業績予想の前提条件として、油脂事業、油脂加工品事業ともに家庭用市場は2020年3月期より増加する見込みである一方、業務用市場は外食市場の減少、インバウンド需要の低下等から2021年3月期第1四半期に大幅な減少を見込み、以降、緩やかに回復していくものと仮定しています。こうした厳しい経営環境であることが予想されますが、高付加価値品の拡売、油脂加工品事業の黒字化を目指し、コストコントロールを強力に押し進めていくとともに、資本効率の継続的な向上を図り、引続き中期経営計画に基づき持続的な企業価値の維持・向上に努めてまいります。
(2) 財政状態
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は739億8百万円で、前連結会計年度末に比べ30億25百万円増加しました。主な増加は、現金及び預金60億4百万円であります。主な減少は、受取手形及び売掛金29億98百万円であります。固定資産の残高は735億79百万円で、前連結会計年度末に比べ31億65百万円減少しました。主な減少は、油脂加工品事業における減損損失を含む有形固定資産25億25百万円、投資有価証券3億99百万円であります。繰延資産の残高は52百万円で、社債発行費の償却により、前連結会計年度末に比べ7百万円減少しております。これにより、総資産は1,475億41百万円(前期末比1億47百万円減)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は302億5百万円で、前連結会計年度末に比べ16億48百万円減少しました。主な増加は、未払法人税等20億27百万円であります。主な減少は、借入金が22億円、未払消費税等10億68百万円、未払金等を含むその他流動負債4億69百万円であります。固定負債の残高は276億51百万円で、前連結会計年度末に比べ12億73百万円減少しました。主な減少は、長期借入金が4億円、繰延税金負債9億82百万円であります。これにより、負債は578億57百万円(前期末比29億22百万円減)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は896億83百万円で、前連結会計年度末に比べ27億75百万円増加しております。主な増加は、利益剰余金36億20百万円であります。主な減少は、その他有価証券評価差額金9億96百万円であります。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の現金及び現金同等物は、前年同期と比べ59億88百万円増加し、83億96百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ15億72百万円増加し、146億47百万円となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が増加したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ16億11百万円減少し、△42億35百万円となりました。この主な要因は、投資有価証券の取得による支出が増加したことによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ66億70百万円増加し、△43億96百万円となりました。この主な要因は、借入金の返済が減少したことによります。
② キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 資本の財源
主要な資金の需要は、製造及び販売活動に必要な運転資金、有利子負債の返済、配当金の支払い、法人税等の支払い、事業基盤整備の設備投資、新規事業投資であり、これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び内部留保資金、社債発行、金融機関からの借入により資金調達しております。
④ 資金の流動性
当社グループは、現金及び現金同等物において、グループ各社の余剰資金を一元管理することによって資金の効率化と金融費用の極小化を図っております。また、売掛債権の流動化、当座貸越枠、コミットメントライン契約の締結による機動的な資金調達手段を備えており、十分な資金の流動性を確保しております。
⑤ 財務政策
当社グループは、資本効率性と格付を考慮した財務健全性の最適バランスを取りながら、営業活動によるキャッシュ・フロー創出力を強化し、持続的な企業価値の向上を追求していく方針です。これにより、事業活動の維持に必要な手許資金の水準を確保し、安定した株主還元と、企業体質の強化や積極的な事業展開のためへの成長投資など、長期的視野に立った安定的かつ適正な利益配分を行うこととしております。第五期中期経営計画においては、加重平均資本コスト(WACC)等を用いて資産効率向上を進めROA等の改善を図り、ROE5.0%以上、連結配当性向30%以上の維持を経営指標に掲げ、着実に成果を上げております。
なお、第五期中期経営計画におけるキャッシュ・フロー配分の推移は以下のとおりであります。
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
※借入金残高は、社債を含みます。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを用いることが必要となりますが、これらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
・退職給付債務の算定
当社グループは確定給付制度を採用しております。退職給付債務及び勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率、期待運用収益率等の様々な計算基礎があり、当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績
① 事業環境
当社グループの主力事業である油脂事業は、主原料である大豆、菜種ともに海外の相場変動及び為替相場の影響を受けます。当連結会計年度は、米国シカゴの大豆相場は、米中貿易交渉の長期化などから、一時、1ブッシェル当たり8米ドル割れまで下落しましたが、米中協議の進展、産地の天候などを材料に8米ドル台中盤から9米ドル台前半で推移しました。3月には新型コロナウイルス感染拡大の影響が懸念され再び8米ドル台前半まで下落しましたが、期末にかけて8米ドル台後半まで持ち直しました。カナダの菜種相場は、カナダと中国の関係悪化による需給緩和見込みから、一時、1トン当たり430加ドル割れまで下落しましたが、その後は天候などを材料に430から460加ドルのレンジで推移しました。カナダの収穫遅延や世界的な植物油価格の上昇を受け、年明けには480加ドル付近まで上昇しましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響から期末には460加ドル台まで下落しました。為替相場は、米中協議の動向を受け8月には1米ドル104円台まで円高ドル安となりましたが、その後は反転して2月には112円台まで上昇しました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大により3月には短期間で101円台から111円台まで乱高下する激しい展開となり、期中平均では前年同期と比較して円高ドル安となりました。
世界規模で新型コロナウイルスの感染が拡大し、主力の日本市場においても2月以降、学校の一斉休校、外出自粛の要請などから、食を取り巻く業界環境が大きく変貌しました。外食市場や土産用途の菓子の市場が減少する中、家庭における調理機会の増加により家庭用市場は増加しました。
このような環境の中、当社グループは食品事業などに携わるものとして、従業員の安全を確保したうえで、お客さまへの供給責任と社会的責任を果たすことなどを基本方針として、お取引先や協力会社の皆さまのお力添えもいただき生産活動を継続いたしました。また、アフターコロナ・ウィズコロナを見据え、皆さまへ当社製品をお届けするために欠かすことのできない生産、物流部門はもとより、本社、営業部門など当社グループが力をあわせ、感染リスクを極小化するためのあらゆる対策を講じるとともに、製品の安定供給を支える当社グループの従業員に対するサポートを行っております。
② 経営成績の状況
| 連結損益計算書 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) |
| 売上高 | 186,778 | 178,196 |
| 売上原価 | 151,959 | 141,762 |
| 販売費及び一般管理費 | 29,155 | 29,772 |
| 営業利益 | 5,663 | 6,661 |
| 経常利益 | 6,326 | 7,302 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,749 | 5,203 |
(売上高)
第五期中期経営計画の成長戦略に基づき、高付加価値品の更なる拡売、BtoB市場でのソリューション事業の強化、アジアでの事業展開の加速、汎用油脂製品の収益力の強化に努めました。また、高騰する物流費等の上昇を背景とする油脂製品の価格改定を実施し、油脂の原料相場が良好に推移する中、汎用油脂製品の価格重視の販売戦略を推進しました。当連結会計年度の売上高は、高付加価値品は油脂事業を中心に売上高が増加しましたが、販売価格の下落に伴うミール売上高の減少、油脂の販売価格の下落および販売数量の減少などにより、売上高は1,781億96百万円(前年同期比4.6%減)となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度は、油脂部門の製造原価が相場の影響を受けて低下したことにより、売上原価は1,417億62百万円(前年同期比6.7%減)となりました。また、販売費及び一般管理費は297億72百万円(前年同期比2.1%増)となりました。その主な内訳は、物流費の高騰を受けて増加した製品発送費113億34百万円であります。広告費は前年度の積極投資の反動により減少しましたが、オリーブオイルの用途拡大を訴求するテレビCMに引続き投資した結果17億82百万円となりました。給与手当は要員の増加により47億84百万円となりました。
(営業利益)
原料相場が前年同期と比較して低位で推移し、更に物流費等のインフラコスト上昇を起因とする価格是正に取り組んだこと等により油脂事業の採算性が向上し、営業利益は66億61百万円(前年同期比17.6%増)となりました。
(経常利益)
金融収支は受取配当金の増加と、借入金の減少に伴い支払利息は減少しましたが、支払手数料が増加したことにより前年並みとなりました。また、12月に株式を取得したマレーシアの油脂加工品会社Premium Vegetable Oils Sdn Bhdを持分法適用会社としましたが業績に与える影響は軽微であります。なお、当連結会計年度より金額的重要性が増したため、持分法適用会社への貸与資産に係る受取賃貸料と賃貸原価(減価償却費)を区分掲記しております。以上により、経常利益は73億2百万円(前年同期比15.4%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益では前年度に発生した台風被害を対象とした受取保険金の計上と、坂出事業所の事業譲渡に伴う固定資産売却益等の計上、特別損失では当社製品の自主回収に伴う製品回収関連損失の計上と、油脂加工品事業の事業資産について減損損失等を計上いたしました。以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は52億3百万円(前年同期比9.6%増)となりました。
③ セグメントの概況
| セグメントの名称 | 売上高(百万円) | セグメント利益(百万円) | セグメント資産(百万円) | |||
| 前年同期比(%) | 前年同期比(%) | 前期末比(百万円) | ||||
| 油脂事業 | 150,490 | △5.0 | 6,060 | 23.2 | 106,956 | △6,570 |
| 油脂加工品事業 | 12,757 | △0.2 | △396 | - | 9,863 | △902 |
| 食品・ファイン事業 | 13,656 | △3.1 | 771 | 68.3 | 11,805 | △238 |
| その他 | 1,291 | △10.7 | 225 | 64.2 | 1,841 | △677 |
| 全社資産 | - | - | - | - | 17,074 | 8,240 |
| 合計 | 178,196 | △4.6 | 6,661 | 17.6 | 147,541 | △147 |
(油脂事業)
油脂部門においては、家庭用、業務用ともに年間を通じて物流費を始めとしたインフラコスト上昇に起因する価格是正に努めるとともに、高付加価値品の拡販に注力しました。家庭用油脂は、キャノーラ油の売上高がやや前年同期を下回りましたが、オリーブオイル、ごま油などの高付加価値品が順調に推移しました。オリーブオイルについては市場拡大を目指した用途訴求など積極的なマーケティング活動を行ったことにより売上高が伸長しました。2月後半以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響による内食需要増があり大幅な伸長となりました。業務用油脂は、人手不足に起因する調理や作業工程の効率化などの顧客ニーズに対応した「長調得徳®」や「J-OILPRO®」、新製品である「ごはんのための米油(炊飯用)」などの提案を強化した結果、高付加価値品の販売数量は堅調に推移しました。汎用油の販売数量は新型コロナウイルス感染拡大の影響による外食需要減もあり微減で着地しました。
油糧部門においては、主たる需要先である配混合飼料の国内生産量は前年同期をわずかに上回りました。大豆ミールの販売数量は前年同期を上回りましたが、販売価格はシカゴ相場により安値での推移となりました。菜種ミールの販売数量は前年同期をわずかに下回り、販売価格は大豆ミール価格の低下により安値となりました。この結果、油糧部門の売上高は前年同期を下回りました。
ミール売上高が減少したものの、良好な相場環境を反映、原材料コストが前年同期に比べて良化し、高付加価値品を含む油脂の採算性が大きく改善しました。一方、油脂の販売価格は下落、販売量も減少しました。
以上の結果、当事業は、売上高1,504億90百万円(前年同期比5.0%減)、セグメント利益60億60百万円(前年同期比23.2%増)、セグメント資産1,069億56百万円(前期末比65億70百万円減)となりました。
(油脂加工品事業)
マーガリン部門においては、家庭用では主力商品の「ラーマ バターの風味」について景品プレゼントや増量セール等の消費者向けキャンペーンを適時実施、さらに小容量品についてもポイント還元サイトを活用した新たな店頭販促を実施しました。これら施策に加え、2月後半以降の新型コロナウイルス感染拡大の影響による内食需要の増加もあり、売上高は堅調に推移しました。業務用では製パン市場が伸び悩む中、パンなどの日持ちを良くすることを特長とするショートニング「マイブロート」シリーズなどの高付加価値品の拡販に努めました。しかしながら、主力製品に使用している原料価格高騰および第4四半期においては新型コロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要の減少もあり、売上高は前年同期を下回る結果となりました。部門では、成長戦略としてアジアにおける事業展開と業容の拡大を目指しマレーシアの油脂加工品製造会社と業務・資本提携契約を締結しました。
粉末油脂部門においては、受託先からの安定した発注を受け、販売数量及び売上高は順調に推移しました。
業務用マーガリンの販売数量の減少、原料調達コストの上昇、委託加工費の増加、海外での業務提携に関わる一時的な費用計上等により、当事業は、売上高127億57百万円(前年同期比0.2%減)、セグメント損失3億96百万円(前年同期はセグメント利益1億48百万円)、セグメント資産98億63百万円(前期末比9億2百万円減)となりました。
(食品・ファイン事業)
スターチ部門においては、コーンスターチは食品用途および工業用途ともに価格是正と不採算品の改善に努め、販売価格は前年同期に比べ上昇しましたが、販売数量は前年同期をやや下回りました。食品用加工澱粉の主原料タピオカ澱粉は高値水準が続いたため販売価格の是正を進めましたが、売上高は前年同期を下回りました。高付加価値品である「ネオトラスト®」「アミコート®」は品質・食感改良材として中食・外食向けに採用が増加しました。
ファイン部門においては、機能性素材は海外向け販売が順調に推移しました。大豆たんぱくをベースとしたシート状調理素材SOYシートは北米を中心に新規導入の動きが広がり、売上高は順調に推移しました。
ケミカル部門においては、新設住宅着工戸数が前年同期と比較して下回り、主たる需要家である木質建材産業の業績も同様に推移しました。一方、物流費・人件費の上昇が続くと同時に、原材料価格にもこの動きが広がりました。このような状況下において、木質建材用接着剤の販売数量維持とインフラコスト等の上昇による価格改定に努めましたが、販売数量及び売上高は前年同期をやや下回りました。
ケミカル事業等における物流費などのインフラコストが上昇しましたが、スターチの価格改定効果、ファイン部門の過年度に実施した棚卸資産評価減の影響もあり、当事業は、売上高136億56百万円(前年同期比3.1%減)、セグメント利益7億71百万円(前年同期比68.3%増)、セグメント資産118億5百万円(前期末比2億38百万円減)となりました。
(その他)
その他の事業につきましては、売上高12億91百万円(前年同期比10.7%減)、セグメント利益2億25百万円(前年同期比64.2%増)、セグメント資産18億41百万円(前期末比6億77百万円減)となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 油脂事業 | 116,191 | △6.4 |
| 油脂加工品事業 | 9,737 | 0.5 |
| 食品・ファイン事業 | 3,962 | △4.9 |
| 合計 | 129,892 | △5.9 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 金額は製造原価によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりになります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 油脂事業 | 150,490 | △5.0 |
| 油脂加工品事業 | 12,757 | △0.2 |
| 食品・ファイン事業 | 13,656 | △3.1 |
| その他 | 1,291 | △10.7 |
| 合計 | 178,196 | △4.6 |
(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 味の素株式会社 | 47,788 | 25.6 | 47,264 | 26.5 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2021年3月期を最終年度とする第五期中期経営計画を推進しており、その達成・進捗状況は以下のとおりであります。
| 経営指標 | 2017年度実績 | 2018年度実績 | 2019年度実績 | 2020年度予想 | 2020年度目標 |
| 連結売上高 | 1,833億円 | 1,867億円 | 1,781億円 | 1,600億円 | 2,150億円以上 |
| 連結営業利益 | 40億円 | 56億円 | 66億円 | 70億円 | 80億円以上 |
| 売上高営業利益率 | 2.2% | 3.0% | 3.7% | 4.4% | 3.5%以上 |
| ROE(株主資本利益率) | 4.9% | 5.6% | 5.9% | 5.9% | 5.0%以上 |
最終年度である2021年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を業績予想に織り込んでいます。業績予想の前提条件として、油脂事業、油脂加工品事業ともに家庭用市場は2020年3月期より増加する見込みである一方、業務用市場は外食市場の減少、インバウンド需要の低下等から2021年3月期第1四半期に大幅な減少を見込み、以降、緩やかに回復していくものと仮定しています。こうした厳しい経営環境であることが予想されますが、高付加価値品の拡売、油脂加工品事業の黒字化を目指し、コストコントロールを強力に押し進めていくとともに、資本効率の継続的な向上を図り、引続き中期経営計画に基づき持続的な企業価値の維持・向上に努めてまいります。
(2) 財政状態
| 連結貸借対照表 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) |
| 流動資産 | 70,883 | 73,908 |
| 固定資産 | 76,745 | 73,579 |
| 繰延資産 | 59 | 52 |
| 資産合計 | 147,688 | 147,541 |
| 流動負債 | 31,854 | 30,205 |
| 固定負債 | 28,924 | 27,651 |
| 負債合計 | 60,779 | 57,857 |
| 純資産 | 86,908 | 89,683 |
| 負債純資産合計 | 147,688 | 147,541 |
(資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は739億8百万円で、前連結会計年度末に比べ30億25百万円増加しました。主な増加は、現金及び預金60億4百万円であります。主な減少は、受取手形及び売掛金29億98百万円であります。固定資産の残高は735億79百万円で、前連結会計年度末に比べ31億65百万円減少しました。主な減少は、油脂加工品事業における減損損失を含む有形固定資産25億25百万円、投資有価証券3億99百万円であります。繰延資産の残高は52百万円で、社債発行費の償却により、前連結会計年度末に比べ7百万円減少しております。これにより、総資産は1,475億41百万円(前期末比1億47百万円減)となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は302億5百万円で、前連結会計年度末に比べ16億48百万円減少しました。主な増加は、未払法人税等20億27百万円であります。主な減少は、借入金が22億円、未払消費税等10億68百万円、未払金等を含むその他流動負債4億69百万円であります。固定負債の残高は276億51百万円で、前連結会計年度末に比べ12億73百万円減少しました。主な減少は、長期借入金が4億円、繰延税金負債9億82百万円であります。これにより、負債は578億57百万円(前期末比29億22百万円減)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は896億83百万円で、前連結会計年度末に比べ27億75百万円増加しております。主な増加は、利益剰余金36億20百万円であります。主な減少は、その他有価証券評価差額金9億96百万円であります。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
| 連結キャッシュ・フロー計算書 | 前連結会計年度 (百万円) | 当連結会計年度 (百万円) |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 13,075 | 14,647 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △2,623 | △4,235 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | △11,066 | △4,396 |
| 現金及び現金同等物の増減額 | △611 | 5,988 |
| 現金及び現金同等物の期末残高 | 2,407 | 8,396 |
当連結会計年度の現金及び現金同等物は、前年同期と比べ59億88百万円増加し、83億96百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ15億72百万円増加し、146億47百万円となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益が増加したことによります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ16億11百万円減少し、△42億35百万円となりました。この主な要因は、投資有価証券の取得による支出が増加したことによります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ66億70百万円増加し、△43億96百万円となりました。この主な要因は、借入金の返済が減少したことによります。
② キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 51.9 | 50.6 | 54.7 | 58.8 | 60.6 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 37.2 | 42.4 | 38.9 | 45.9 | 51.0 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(年) | 3.3 | 6.4 | 5.4 | 2.0 | 1.6 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 64.4 | 46.6 | 50.4 | 127.5 | 172.7 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 資本の財源
主要な資金の需要は、製造及び販売活動に必要な運転資金、有利子負債の返済、配当金の支払い、法人税等の支払い、事業基盤整備の設備投資、新規事業投資であり、これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び内部留保資金、社債発行、金融機関からの借入により資金調達しております。
④ 資金の流動性
当社グループは、現金及び現金同等物において、グループ各社の余剰資金を一元管理することによって資金の効率化と金融費用の極小化を図っております。また、売掛債権の流動化、当座貸越枠、コミットメントライン契約の締結による機動的な資金調達手段を備えており、十分な資金の流動性を確保しております。
⑤ 財務政策
当社グループは、資本効率性と格付を考慮した財務健全性の最適バランスを取りながら、営業活動によるキャッシュ・フロー創出力を強化し、持続的な企業価値の向上を追求していく方針です。これにより、事業活動の維持に必要な手許資金の水準を確保し、安定した株主還元と、企業体質の強化や積極的な事業展開のためへの成長投資など、長期的視野に立った安定的かつ適正な利益配分を行うこととしております。第五期中期経営計画においては、加重平均資本コスト(WACC)等を用いて資産効率向上を進めROA等の改善を図り、ROE5.0%以上、連結配当性向30%以上の維持を経営指標に掲げ、着実に成果を上げております。
なお、第五期中期経営計画におけるキャッシュ・フロー配分の推移は以下のとおりであります。
| 項目(億円) | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | |
| キャッシュ・イン | ||||
| 営業活動キャッシュ・フロー | 65 | 130 | 146 | |
| 資産売却 | 43 | 22 | 20 | |
| 借入金残高 | 308 | 215 | 189 | |
| キャッシュ・アウト | ||||
| 成長投資等 | 80 | 48 | 63 | |
| 株主還元 | 15 | 15 | 15 | |
| 有利子負債返済 | 34 | 95 | 25 | |
| フリー・キャッシュ・フロー | 28 | 104 | 104 | |
(注)フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
※借入金残高は、社債を含みます。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを用いることが必要となりますが、これらの見積りについて過去の実績や現状等を総合的に勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。詳細は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載していますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
・退職給付債務の算定
当社グループは確定給付制度を採用しております。退職給付債務及び勤務費用は、数理計算上の仮定を用いて退職給付見込額を見積り、割引くことにより算定しております。数理計算上の仮定には、割引率、昇給率、期待運用収益率等の様々な計算基礎があり、当該見積り及び当該仮定について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 追加情報」に記載のとおりであります。