有価証券報告書-第49期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが求められるなか、継続的に企業価値を高めるため、経営の効率化、判断の迅速化を進めるとともに、経営チェック機能の充実並びに適時適切な情報開示を行い、経営の透明性を高めることを重要な課題と位置付けております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
企業統治の体制として、監査役設置会社の体制を採用しており、会社法に規定する「取締役会」「監査役会」を設置しております。
取締役会は、公正で透明性の高い経営を実現するために毎月1回開催し担当取締役より業務執行に関する報告を受け重要事項を審議し、法令・定款等に定められた事項並びに当社グループ会社の重要事項を決定致します。
監査役会は、社外監査役2名を含む3名の監査役で構成されており、取締役の業務執行を牽制するとともに、内部監査部門等と連携を図り経営状態を監視し、法令・定款等に基づき、取締役の意思決定の過程や業務執行の状況の監査を行います。
常務会は、役付取締役で構成され、取締役会の決定した基本方針に基づいて全般的業務執行方針及び計画並びに重要な業務の実施に関し審議します。
本部長会は、取締役、各本部長等で構成され、原則毎月2回開催し、業務全般にわたる迅速な意思決定と情報の共有化を図っており、取締役会や常務会の審議、決議事項の詳細について指示報告されるとともに、具体的な業務執行の進捗度合いの確認を致します。また、取締役を補佐するため執行役員を任命しております。
当社は、これら体制により、適正な企業統治が確保されているものと考えております。
(設置機関)
③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況
内部統制報告制度導入に伴う内部統制構築の初期の目的が達成できたことから、内部監査部門と管理部門の連携を一層高め、内部統制システムの充実を図っております。
また、従来の内部統制部門は、経営企画室を総括部署とし管理部門の各担当部、監査部及び監査役が連携していましたが、現在の内部統制部門は、経営企画室を総括部署とし管理部門の各担当部、監査室及び監査役が連携して、業務の適正を確保する機能の点検、評価等を行い、必要に応じて会計監査人と意見交換を行っております。
b.リスク管理体制の整備の状況
リスク管理体制として、役付取締役、各本部長を委員としたリスク管理委員会を原則年2回開催し、経営全般に係るリスクの認識、評価等を行うとともに、法令遵守のための体制整備を図っております。
c.子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社の子会社は業務の適正を確保するため、関係会社管理規程に基づき子会社を管理し、子会社は子会社協
議・報告基準に基づいて当社へ協議・報告することとしております。
d.取締役の定数及び選任の決議要件
当社は、取締役の員数を20名以内とする旨、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また、取締役の選任決議は累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
e.自己の株式の取得
当社は、経済情勢の変化に対応し、機動的な資本政策を遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
f.株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。
④株式会社の支配に関する基本方針について
a.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、株式市場における自由な取引を通じて決せられるものであり、当社の支配権の移転を伴う大量買付行為またはこれに類似する行為があった場合においても、これに応じるか否かは最終的には株主の皆様の意思に基づいて判断されるべきものと考えております。
しかしながら、株券等の大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株券等の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の経営陣や株主が株券等の大量買付行為の内容等について検討しあるいは対象会社の経営陣が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が大量買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために大量買付者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、外部者である大量買付者が大量買付行為を行う場合に、株主の皆様が最善の選択を行うためには、大量買付者の属性、大量買付行為の目的、大量買付者の当社の事業や経営についての意向、既存株主との利益相反を回避する方法、従業員その他のステークホルダーに対する対応方針等の大量買付者の情報を把握した上で、大量買付行為が当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があり、かかる情報が明らかにされないまま大量買付行為が強行される場合には、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益が著しく害される可能性があります。
当社は、このような当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に資さない大量買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
b.当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
当社では、当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益の実現によって、株主、投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、上記 a の基本方針の実現に資する特別な取組みとして、以下の施策を実施しております。
この取組みは、下記1)に記載の当社の企業価値の源泉を十分に理解した上で策定されており、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を中長期的に向上させるべく十分に検討されたものであります。したがって、上記 a の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
1)当社の企業価値の源泉について
当社は、1937年に肥料・米・雑穀・小麦粉・飼料等の販売を目的に設立された株式会社湯浅商店を母体とし、食品流通事業として食文化、食生活の変遷と共に多様な商品を取り扱い、また、安心・安全な商品の供給を通じて地域の生活者の健康で豊かな食生活に貢献していくことを経営の基本として事業展開をしてまいりました。
一方、安定した収益を確保するため、1967年に不動産の賃貸事業、1971年にビジネスホテル事業を開始し、これら3つの事業を中心に、企業価値を向上させてまいりました。
当社の企業価値の源泉は、①食品流通事業においては、千葉県を中核とした首都圏での中堅・中小スーパーを中心とした販売網、きめ細かい対応を行う営業・物流網及び長年にわたって培われた多くの食品メーカー等との信用を背景とした食品(酒類・飲料を含みます。)、業務用食材、自社精米商品並びに小麦粉、油脂、砂糖等の原材料、加えて飼料、畜産物等の豊富な品揃えにあります。②ビジネスホテル事業においては、東京都、神奈川県を中心に利便性の高い駅前の好立地に展開するビジネスホテル及び快適な客室を提供する運営ノウハウにあります。③不動産賃貸事業においては、賃貸ビル等による安定収益にあります。
そしてこれらの企業価値の源泉の根幹には、長年にわたって築き上げてきたお取引先、お客様との堅い信頼関係や中長期的な人材育成により培われた従業員の優秀な業務遂行能力及び従業員一人ひとりがその能力を存分に発揮することのできる企業風土があります。
当社は、これら当社の企業価値の源泉を今後も継続して発展させていくことが、企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えております。
2)企業価値向上のための取組み
当社は、企業価値の向上に向けた取組みとして、食品流通事業においては、消費者の生活圏にある中堅・中小食品スーパーを中心にドラッグストアー、ホームセンター等への営業を展開するとともに、少子高齢化、人口減少等の構造的変化が進み、食生活も一層多様化する中、常に変化していく顧客ニーズに的確に対応し、物流機能、情報機能、リテールサポート機能等の卸売機能の強化を図っております。また、食品の安全に対する関心が高まるなか、お取引先とともに安心・安全な商品の供給を通じて地域の生活者の健康で豊かな食生活に貢献してまいります。
また、総合食品商社として、食品(酒類・飲料を含みます。)、低温食品、業務用商品、飼料畜産、米穀の部門構成の中で、お取引先が必要とする食品のすべての品揃えに応えるフルライン体制を強化するともに、食品メーカーへ小麦粉、油脂、砂糖等の原材料を販売しそのメーカーの商品を販売する取組み、養豚養鶏の生産者に飼料を販売しその生産物を食肉加工メーカーに販売する取組み等に加え、米穀は自社工場による精米商品の製造を拡充するなど、食に関わる多様なお取引のなかで、営業基盤の強化を図っております。
ビジネスホテル事業においては、設備の充実を継続的に行うとともに、接遇の向上を図るなかで快適で魅力ある客室を提供しております。また、ビジネス客、観光客等の国内利用に加え、中国・韓国・台湾を中心とする海外からの旅行者の集客に努め、稼働率の維持、向上を図り収益を確保しております。
不動産賃貸事業においては、安定的な収益の確保に努めております。
当社は、これらの事業を3本の柱と位置付けて、食品流通事業を中心に、ビジネスホテル事業、不動産賃貸事業を行う総合食品商社として、安定した業績と健全な財務体質を築くことにより、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主の皆様の共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。
3)コーポレート・ガバナンスの充実のための取組み
当社は、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが求められるなか、継続的に企業価値を高めるため、経営の効率化、判断の迅速化をすすめるとともに、経営チェック機能の充実及び適時かつ適切な情報開示を行い経営の透明性を高めることを重要な課題と位置付けております。
また、当社の事業内容は、お取引先から信頼を得ることが経営上の重要事項であります。
そのため、当社は、監査役会設置会社として、取締役が業務執行を直接担当することで、経営者がお取引先との関係をより身近に感じ、経営に反映させることができる会社形態をとっております。
業務執行については、経営上の最高意思決定機関である取締役会を毎月1回開催しており、役付取締役で構成される常務会及び役付取締役、各本部長で構成される本部長会議を原則毎月2回開催し、業務全般にわたる迅速な意思決定と情報の共有化を図っております。
経営チェック機能としては、社外取締役2名及び社外監査役2名を選任しており、透明性の高い公正な経営監視体制の確立に努めております。
なお、当社は、従来から取締役の解任について、会社法の原則(会社法第339条第1項、第341条)に従い、議決権の過半数を有する株主の皆様が株主総会に出席し、かつその議決権の過半数を有する株主の皆様が当社の現行の経営陣に反対された場合には、いつでもこれを交代させることが可能である、という普通決議によることとしております。
c.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社としては、大量買付行為(当社の株券等に対する20%以上の買付けその他の有償の譲受けまたはその提案を言います。以下同じとします。)が当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益の実現に資するものであるか否か、株主の皆様に適切にご判断いただき、当社株券等の大量買付行為に関する提案に応じるか否かを決定していただくためには、大量買付者(大量買付行為を行いまたは行おうとする者をいいます。以下同じとします。)及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、検討のための十分な期間が確保されることが不可欠であると考えます。また、当社取締役会は、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益の確保または向上の観点から大量買付行為の条件・方法を変更・改善させる必要があると判断する場合には、大量買付行為の条件・方法について、大量買付者と交渉するとともに、株主の皆様に対して代替案の提案等を行う必要もあると考えておりますので、そのために必要な時間も十分に確保されるべきであります。
当社は、このような考え方に立ち、2017年5月12日開催の取締役会において、当社株券等の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の具体的内容(以下「本プラン」といいます。)を決定し、2017年6月29日開催の当社第46回定時株主総会にて、株主の皆様より承認、可決され、本プランを更新いたしました。本プランの有効期間は2020年3月期に関する定時株主総会終結の時までであります。
(ご参考)
当社株券等の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の有効期間は、2020年6月26日開催の第49期定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)の終結の時までとなっております。
当社は、2020年5月22日開催の取締役会において、本定時株主総会終結の時をもって、本プランを更新せず廃止することを決議いたしました。
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが求められるなか、継続的に企業価値を高めるため、経営の効率化、判断の迅速化を進めるとともに、経営チェック機能の充実並びに適時適切な情報開示を行い、経営の透明性を高めることを重要な課題と位置付けております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
企業統治の体制として、監査役設置会社の体制を採用しており、会社法に規定する「取締役会」「監査役会」を設置しております。
取締役会は、公正で透明性の高い経営を実現するために毎月1回開催し担当取締役より業務執行に関する報告を受け重要事項を審議し、法令・定款等に定められた事項並びに当社グループ会社の重要事項を決定致します。
監査役会は、社外監査役2名を含む3名の監査役で構成されており、取締役の業務執行を牽制するとともに、内部監査部門等と連携を図り経営状態を監視し、法令・定款等に基づき、取締役の意思決定の過程や業務執行の状況の監査を行います。
常務会は、役付取締役で構成され、取締役会の決定した基本方針に基づいて全般的業務執行方針及び計画並びに重要な業務の実施に関し審議します。
本部長会は、取締役、各本部長等で構成され、原則毎月2回開催し、業務全般にわたる迅速な意思決定と情報の共有化を図っており、取締役会や常務会の審議、決議事項の詳細について指示報告されるとともに、具体的な業務執行の進捗度合いの確認を致します。また、取締役を補佐するため執行役員を任命しております。
当社は、これら体制により、適正な企業統治が確保されているものと考えております。
(設置機関)
| 取締役会 | |||||
| 氏名 | 役職 | 氏名 | 役職 | ||
| 1 | 諸澤 隆芳 | 代表取締役会長(議長) | 7 | 高橋 隆夫 | 取締役 |
| 2 | 山田 共之 | 代表取締役社長 | 8 | 林 伸二 | 取締役 |
| 3 | 黒坂 幸夫 | 常務取締役 | 9 | 足立 政治 | 取締役(社外) |
| 4 | 白鳥 剛 | 常務取締役 | 10 | 内藤 修 | 監査役(常勤) |
| 5 | 和氣 満美子 | 取締役(社外) | 11 | 木原 新二 | 社外監査役 |
| 6 | 奥田 良三 | 取締役 | 12 | 田仲 直樹 | 社外監査役 |
| 監査役会 | |||||
| 氏名 | 役職 | 氏名 | 役職 | ||
| 1 | 内藤 修 | 監査役(常勤)(議長) | 3 | 田仲 直樹 | 社外監査役 |
| 2 | 木原 新二 | 社外監査役 | |||
| 常務会 | |||||
| 氏名 | 役職 | 氏名 | 役職 | ||
| 1 | 諸澤 隆芳 | 代表取締役会長 | 3 | 黒坂 幸夫 | 常務取締役 |
| 2 | 山田 共之 | 代表取締役社長(議長) | 4 | 白鳥 剛 | 常務取締役 |
| 本部長会 | |||||
| 氏名 | 役職 | 氏名 | 役職 | ||
| 1 | 諸澤 隆芳 | 代表取締役会長 | 6 | 林 伸二 | 取締役 |
| 2 | 山田 共之 | 代表取締役社長(議長) | 7 | 大山 修一 | 執行役員 |
| 3 | 黒坂 幸夫 | 常務取締役 | 8 | 須河内 秀実 | 本部長 |
| 4 | 白鳥 剛 | 常務取締役 | 9 | 川村 仁明 | 本部長 |
| 5 | 奥田 良三 | 取締役 | |||
③ 企業統治に関するその他の事項
a.内部統制システムの整備の状況
内部統制報告制度導入に伴う内部統制構築の初期の目的が達成できたことから、内部監査部門と管理部門の連携を一層高め、内部統制システムの充実を図っております。
また、従来の内部統制部門は、経営企画室を総括部署とし管理部門の各担当部、監査部及び監査役が連携していましたが、現在の内部統制部門は、経営企画室を総括部署とし管理部門の各担当部、監査室及び監査役が連携して、業務の適正を確保する機能の点検、評価等を行い、必要に応じて会計監査人と意見交換を行っております。
b.リスク管理体制の整備の状況
リスク管理体制として、役付取締役、各本部長を委員としたリスク管理委員会を原則年2回開催し、経営全般に係るリスクの認識、評価等を行うとともに、法令遵守のための体制整備を図っております。
c.子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況
当社の子会社は業務の適正を確保するため、関係会社管理規程に基づき子会社を管理し、子会社は子会社協
議・報告基準に基づいて当社へ協議・報告することとしております。
d.取締役の定数及び選任の決議要件
当社は、取締役の員数を20名以内とする旨、取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また、取締役の選任決議は累積投票によらないものとする旨を定款で定めております。
e.自己の株式の取得
当社は、経済情勢の変化に対応し、機動的な資本政策を遂行することを可能とするため、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己の株式を取得することができる旨を定款で定めております。
f.株主総会の特別決議要件
当社は、株主総会の円滑な運営を行うことを目的として、会社法第309条第2項に定める特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款で定めております。
④株式会社の支配に関する基本方針について
a.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方は、株式市場における自由な取引を通じて決せられるものであり、当社の支配権の移転を伴う大量買付行為またはこれに類似する行為があった場合においても、これに応じるか否かは最終的には株主の皆様の意思に基づいて判断されるべきものと考えております。
しかしながら、株券等の大量買付行為の中には、その目的等から見て企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株券等の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の経営陣や株主が株券等の大量買付行為の内容等について検討しあるいは対象会社の経営陣が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が大量買付者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために大量買付者との協議・交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
また、外部者である大量買付者が大量買付行為を行う場合に、株主の皆様が最善の選択を行うためには、大量買付者の属性、大量買付行為の目的、大量買付者の当社の事業や経営についての意向、既存株主との利益相反を回避する方法、従業員その他のステークホルダーに対する対応方針等の大量買付者の情報を把握した上で、大量買付行為が当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があり、かかる情報が明らかにされないまま大量買付行為が強行される場合には、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益が著しく害される可能性があります。
当社は、このような当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益に資さない大量買付行為またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
b.当社の企業価値の源泉及び基本方針の実現に資する特別な取組みの内容の概要
当社では、当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益の実現によって、株主、投資家の皆様に長期的に継続して当社に投資していただくため、上記 a の基本方針の実現に資する特別な取組みとして、以下の施策を実施しております。
この取組みは、下記1)に記載の当社の企業価値の源泉を十分に理解した上で策定されており、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益を中長期的に向上させるべく十分に検討されたものであります。したがって、上記 a の基本方針に沿うものであり、当社株主の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものでもありません。
1)当社の企業価値の源泉について
当社は、1937年に肥料・米・雑穀・小麦粉・飼料等の販売を目的に設立された株式会社湯浅商店を母体とし、食品流通事業として食文化、食生活の変遷と共に多様な商品を取り扱い、また、安心・安全な商品の供給を通じて地域の生活者の健康で豊かな食生活に貢献していくことを経営の基本として事業展開をしてまいりました。
一方、安定した収益を確保するため、1967年に不動産の賃貸事業、1971年にビジネスホテル事業を開始し、これら3つの事業を中心に、企業価値を向上させてまいりました。
当社の企業価値の源泉は、①食品流通事業においては、千葉県を中核とした首都圏での中堅・中小スーパーを中心とした販売網、きめ細かい対応を行う営業・物流網及び長年にわたって培われた多くの食品メーカー等との信用を背景とした食品(酒類・飲料を含みます。)、業務用食材、自社精米商品並びに小麦粉、油脂、砂糖等の原材料、加えて飼料、畜産物等の豊富な品揃えにあります。②ビジネスホテル事業においては、東京都、神奈川県を中心に利便性の高い駅前の好立地に展開するビジネスホテル及び快適な客室を提供する運営ノウハウにあります。③不動産賃貸事業においては、賃貸ビル等による安定収益にあります。
そしてこれらの企業価値の源泉の根幹には、長年にわたって築き上げてきたお取引先、お客様との堅い信頼関係や中長期的な人材育成により培われた従業員の優秀な業務遂行能力及び従業員一人ひとりがその能力を存分に発揮することのできる企業風土があります。
当社は、これら当社の企業価値の源泉を今後も継続して発展させていくことが、企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益の確保・向上につながるものと考えております。
2)企業価値向上のための取組み
当社は、企業価値の向上に向けた取組みとして、食品流通事業においては、消費者の生活圏にある中堅・中小食品スーパーを中心にドラッグストアー、ホームセンター等への営業を展開するとともに、少子高齢化、人口減少等の構造的変化が進み、食生活も一層多様化する中、常に変化していく顧客ニーズに的確に対応し、物流機能、情報機能、リテールサポート機能等の卸売機能の強化を図っております。また、食品の安全に対する関心が高まるなか、お取引先とともに安心・安全な商品の供給を通じて地域の生活者の健康で豊かな食生活に貢献してまいります。
また、総合食品商社として、食品(酒類・飲料を含みます。)、低温食品、業務用商品、飼料畜産、米穀の部門構成の中で、お取引先が必要とする食品のすべての品揃えに応えるフルライン体制を強化するともに、食品メーカーへ小麦粉、油脂、砂糖等の原材料を販売しそのメーカーの商品を販売する取組み、養豚養鶏の生産者に飼料を販売しその生産物を食肉加工メーカーに販売する取組み等に加え、米穀は自社工場による精米商品の製造を拡充するなど、食に関わる多様なお取引のなかで、営業基盤の強化を図っております。
ビジネスホテル事業においては、設備の充実を継続的に行うとともに、接遇の向上を図るなかで快適で魅力ある客室を提供しております。また、ビジネス客、観光客等の国内利用に加え、中国・韓国・台湾を中心とする海外からの旅行者の集客に努め、稼働率の維持、向上を図り収益を確保しております。
不動産賃貸事業においては、安定的な収益の確保に努めております。
当社は、これらの事業を3本の柱と位置付けて、食品流通事業を中心に、ビジネスホテル事業、不動産賃貸事業を行う総合食品商社として、安定した業績と健全な財務体質を築くことにより、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主の皆様の共同の利益の確保・向上に取り組んでまいります。
3)コーポレート・ガバナンスの充実のための取組み
当社は、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが求められるなか、継続的に企業価値を高めるため、経営の効率化、判断の迅速化をすすめるとともに、経営チェック機能の充実及び適時かつ適切な情報開示を行い経営の透明性を高めることを重要な課題と位置付けております。
また、当社の事業内容は、お取引先から信頼を得ることが経営上の重要事項であります。
そのため、当社は、監査役会設置会社として、取締役が業務執行を直接担当することで、経営者がお取引先との関係をより身近に感じ、経営に反映させることができる会社形態をとっております。
業務執行については、経営上の最高意思決定機関である取締役会を毎月1回開催しており、役付取締役で構成される常務会及び役付取締役、各本部長で構成される本部長会議を原則毎月2回開催し、業務全般にわたる迅速な意思決定と情報の共有化を図っております。
経営チェック機能としては、社外取締役2名及び社外監査役2名を選任しており、透明性の高い公正な経営監視体制の確立に努めております。
なお、当社は、従来から取締役の解任について、会社法の原則(会社法第339条第1項、第341条)に従い、議決権の過半数を有する株主の皆様が株主総会に出席し、かつその議決権の過半数を有する株主の皆様が当社の現行の経営陣に反対された場合には、いつでもこれを交代させることが可能である、という普通決議によることとしております。
c.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの内容の概要
当社としては、大量買付行為(当社の株券等に対する20%以上の買付けその他の有償の譲受けまたはその提案を言います。以下同じとします。)が当社の企業価値の向上及び会社の利益ひいては株主共同の利益の実現に資するものであるか否か、株主の皆様に適切にご判断いただき、当社株券等の大量買付行為に関する提案に応じるか否かを決定していただくためには、大量買付者(大量買付行為を行いまたは行おうとする者をいいます。以下同じとします。)及び当社取締役会の双方から適切かつ十分な情報が提供され、検討のための十分な期間が確保されることが不可欠であると考えます。また、当社取締役会は、当社の企業価値及び会社の利益ひいては株主共同の利益の確保または向上の観点から大量買付行為の条件・方法を変更・改善させる必要があると判断する場合には、大量買付行為の条件・方法について、大量買付者と交渉するとともに、株主の皆様に対して代替案の提案等を行う必要もあると考えておりますので、そのために必要な時間も十分に確保されるべきであります。
当社は、このような考え方に立ち、2017年5月12日開催の取締役会において、当社株券等の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の具体的内容(以下「本プラン」といいます。)を決定し、2017年6月29日開催の当社第46回定時株主総会にて、株主の皆様より承認、可決され、本プランを更新いたしました。本プランの有効期間は2020年3月期に関する定時株主総会終結の時までであります。
(ご参考)
当社株券等の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の有効期間は、2020年6月26日開催の第49期定時株主総会(以下「本定時株主総会」といいます。)の終結の時までとなっております。
当社は、2020年5月22日開催の取締役会において、本定時株主総会終結の時をもって、本プランを更新せず廃止することを決議いたしました。