有価証券報告書-第76期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/26 13:12
【資料】
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【項目】
146項目
⑤ 人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針
(ア)人材に対する考え方
「企業在人・成業在天」
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この言葉は、創業者の安藤百福が2007年に社員に向けて年頭のメッセージとして記したものであります。
「企業は人である。人に対する評価がそのまま企業の評価につながる。また成業とは、大衆の声が天に通じたときに、はじめて大きな評価として返ってくるものだ。」という意味が込められております。
この言葉にも象徴されるように、かねてより当社グループは「人材」を企業価値の源泉として捉えてまいりました。また、創業者は「私は日清食品を一つの人生大学というようなものにしたいと考えている。仕事を通じて、また職場の人間関係を通じて、真の人間らしさを学んでいただく場としたい。」という言葉も残しており、我々日清食品グループは社員が仕事と職場環境を通じて人間として成長できる機会を提供することを使命だと考えております。
(イ)人的資本開示の方針
2024年3月に人的資本に関する情報開示の国際的なガイドライン「ISO 30414」の認証を、食品企業として世界で初めて取得いたしました。また、認証取得に合わせ、当社グループの人的資本に関する取り組みをまとめた「Human Capital Report 2023」を発行いたしました。
人的資本開示の要請が高まる中で、積極的に現状の人的資本の情報を開示することで、様々なステークホルダーの皆様と対話を実施し、フィードバックをいただくことで、当社の人的資本の取り組みを高度化していきたいと考えております。
0102010_015.png※「Human Capital Report 2023」は当社グループのウェブサイト(https://www.nissin.com/jp/)で公開しております。
(ウ)組織人材ポリシー(人材育成方針)
創業者が世界初の即席めんである「チキンラーメン」、世界初のカップめんである「カップヌードル」を、さらに宇宙でも食べられる世界初の即席めんである「スペース・ラム」を生涯かけて創造したように、当社グループでは常に新しい食の文化を創造しつづける「EARTH FOOD CREATOR(食文化創造集団)」であることをグループのビジョンとしております。
そのためには、多様な彩りや専門性を持った社員が互いに尊重し合い、グループのミッション・ビジョン・バリューに共感し、「EARTH FOOD CREATOR(食文化創造集団)」の一員として仕事を楽しみ、働きがいを感じながら活躍できる状態を目指しております。また自らが希望するキャリアを実現し、仕事を通して生涯成長できるよう様々な機会を提供することで、当社グループの持続的な成長を図ってまいります。
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(エ)社内環境整備
a. ハングリーで自律的なキャリア形成
当社は、社員が自らハングリーな気持ちで学び、キャリアを実現することを奨励しております。
社員のチャレンジを後押しするために2020年にはスキルやリーダーシップ等を学ぶ場として企業内大学“NISSIN ACADMEY”を設立いたしました。部門独自の専門的スキルを学ぶ講座、汎用的なビジネススキルを学ぶ講座、リーダーとして必要な資質やスキルを学ぶ講座など多数取り揃えております。
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2023年度からはラーニングマネジメントシステムを導入し、学びの情報を集約化・充実化させております。いつでもどこでもアクセスできる環境を整備することで、自律的な学びを支援してまいります。
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また、よりチャレンジングな目標を設定し達成した社員に報いられるよう2021年には人事制度を改定いたしました。一人ひとりの社員が日々の仕事の中で成長を実感できるように、上司とメンバーとの1on1ミーティングや成長実感会議(半期に一度、部門の管理職が集い、社員一人ひとりの成長度や今後のキャリアを議論する人材レビュー会議)といった仕組みも取り入れております。
さらに、“意欲ある人が良い仕事をする”という信念のもと、公募制度を活性化させており、多くの社員が自らの意思で希望するキャリアに就いて活躍しております。2024年度からは管理職を対象とした“日清流Job型”を導入いたしました。ジョブディスクリプションを明確化することで社員がそのキャリアを目指しやすくなったり、個々の職務に応じた処遇を決定したりすることで市場との接続性を高めてまいります。また当制度では社員の多様化する就業観に応えるべく、従来のマネジメントコースに加え、高度な専門性を保有する社員を対象としたプロフェッショナルコースを新設することで、キャリアコースの選択肢を増やしてまいります。これらの一連の制度や取り組みを通して、適所適材を実現してまいります。
<経営者人材育成>
当社グループが「EARTH FOOD CREATOR(食文化創造集団)」として持続的に成長するために、経営者人材を育成することは最重要課題の一つと捉えております。主要ポストを設定し、当該ポストに必要なスキル・経験を定義づけ、後継者候補一人一人に対してジョブローテーションを含む育成計画を策定し、年に一度、CEOと部門長による面談で育成の進捗を確認しております。
また、経営者に必要なマインドセットや知識・スキルを習得する研修プログラム“経営者アカデミー”を継続的に実施しております。現状のキーポストの後継者継承準備率(5年以内)は193%になります。今後は250%以上を目指して計画的な人材育成に取り組んでまいります。
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また、経営者人材の育成には、できるだけ早い時期からマネジメント経験を積むことが重要であると考えております。
これまでも、公募制度を活用し、非管理職の若年層でも自ら手を挙げ、管理職ポストにチャレンジし、活躍している社員も多くおりましたが、2023年度より、早期にマネジメントにチャレンジできるポストを設定し、多くの候補者を抜擢することでマネジメント人材プールを厚くしてまいります。
<グローバル人材育成>中長期成長戦略2030において、海外事業の更なる拡大を目指す中、グローバルで活躍できる人材プールを拡充することが急務となっており、現地法人ごとの人材要員計画と人材プールの見える化を実施しながら、充足のための採用・育成・定着施策を強化しております。
今後の海外事業拡大を推進する組織体制のもと、改めて海外事業ポストの要件を定め、主要ポストには外国人社長などローカルスタッフを含めたタレントマネジメントを設計してまいります。こうした“適所”に向け、社員においては海外勤務志向を高めるためのグローバル・キャリアパスの提示、若手社員を対象とした海外トレーニー制度の活性化、市場競争力のある処遇とライフイベントの両立がし易くなるような評価報酬・福利厚生制度の導入、これらを推進するための専任組織の組成など、“適材”たるグローバル経営人材を計画的に輩出できる仕組みづくりを推進いたします。グローバル・キャリアパスの提示例
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b. 当社グループのバリューへの共感
世界中で活躍する全社員が一体感を持って仕事をするため、また、全ての活動の拠り所として当社グループのミッション・ビジョン・バリューと行動指針である日清10則の浸透に力を入れております。
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年に7、8回開催する朝礼でトップメッセージを発信したり、入社時や周年イベントとして理念研修を実施したり、チーム単位で創業者精神やビジョン等をディスカッションする職場ミーティングを年2回実施したりと、あらゆるタッチポイントで啓発を行っております。また、様々な社内施策では、Valueである“Unique”“Creative”
“Happy”“Global”を社員が体感できるように工夫をしております。
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チキンラーメンの発売記念日である8月25日には、
社員が小売店の店頭で対面販売を体験する機会を設け、食品メーカーの社会的使命を考える場としている。
入社時にカップヌードルミュージアムで理念研修と
チキンラーメン手作り体験を実施し、創業の原点に触れることで企業理念の理解を深めている。

当社のミッション・ビジョン・バリューを体現する創造的な仕事を表彰する“NISSIN CREATORS AWARD”を年に1回実施しております。世界各地の事業会社・多様な職種から多数のエントリーがあり、役員による審査とともに従業員投票を実施することで全社員参加型のイベントとしております。表彰候補案件に対し、功績が生み出されたプロセスを動画配信することで、受賞者の行動や想いを伝えて、「EARTH FOOD CREATOR(食文化創造集団)」としてのスピリットを伝承していきたいと考えております。また社員の様々な創造的な仕事を理解し、互いに称え合い高め合う文化を創出しております。
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c. 多様性の尊重
当社グループは、「EARTH FOOD CREATOR(食文化創造集団)」であり続けるために、多様な強み・ 専門性を持った人材の採用、起用を積極的に進めております。
さらに「日清食品グループ人権方針」では人種、民族、国籍、宗教、信条、出身地、性別、性的指向、性自認、年齢、障がい等に基づく差別及びハラスメントの禁止を明示しており、多様な属性や価値観を持つ社員を尊重し、活躍できる職場を目指しております。
2015年には社内有志メンバーによる「ダイバーシティ委員会」を設け、人事部と両輪となり、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進してまいりました。
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの中でも女性活躍推進を経営の優先課題として捉え、育児と両立しながら働きやすい就業制度や社内の意識改革に力を入れてまいりました。その結果として国内中核企業において「プラチナくるみん(2019年認定)」「準なでしこ(2019年、2020年認定)」に選定されております。現状は男性社員の育児参加を促すための啓発活動も実施しております。働きやすさに加え、重要なポジションで女性の活躍を増やしていけるよう、2025年度末の女性管理職比率10%を数値目標として掲げております。また、日本経済団体連合会が推進する「2030年30%へのチャレンジ」に賛同し、女性の人材プールの拡充と育成を推進しております。
目標を達成するため、各部門での数値目標の設定、役員自らが育成にコミットするスポンサープログラムの実施、上司がダイバーシティ環境下でのマネジメント方法を学ぶプログラムや女性自身のリーダーシップ開発をするプログラムの実施、女性同士のネットワーキングの形成など多方面で推進しております。
<スポンサープログラム>各役員がスポンサーとなって女性管理職および候補者(スポンシー)の上位等級への登用を目的とした個別具体的な育成を実施しております。スポンサーとスポンシーが定期的に面談をして、スポンシーの育成課題に沿った年間の育成計画をすりあわせております。スポンシーからは「スポンサーの人的ネットワークを紹介してもらった」「上位役職へのチャレンジを後押ししてくれた」などの声があがっており、着実な登用実績にもつながっております。
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d. 健康経営
当社グループは、全従業員のWell-beingと高いパフォーマンスの同時達成を目指し、責任者であるCEOの下、各関係組織が連携を取りながら健康経営を推進しております。
具体的な取り組みとしては、生活習慣病の早期発見、早期治療を目的とした、法定健診を上回る項目数での健康診断の実施や、心身の健康と仕事のパフォーマンスを把握し、状況に応じて面談などに繋げるためにエンゲージメント調査や組織改善サーベイを実施しております。
また、社員のセルフコンディションニング支援のため、運動や睡眠などの状態を把握できるウェアラブルデバイスの無償貸与を行ったり、2020年には女性社員の健康課題解決に取り組むプロジェクトを立ち上げ、月経やフェムテックの知識を深めるセミナーや、妊活やキャリアに関する相談サービスを実施したりするなど、ライフサイクルで生じる課題に合わせて選択できる多数のプログラムを提供しております。
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