有価証券報告書-第56期(令和1年7月1日-令和2年6月30日)
(1) 業績全般の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善が続くなかで、当初は全体として緩やかな回復基調で始まったものの、国内では相次ぐ自然災害の発生や消費税増税、海外では米中貿易摩擦や政治情勢の不安定化が継続するなか、直近では新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により経済活動は停滞し、訪日外国人の急減や輸出入の低迷により多くの経済指標は大きくマイナスを示すなど先行きの見通しは予断を許さない状況となっております。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、不要不急の外出自粛などの行動変容が求められるなかで、巣ごもり消費が増加したり、また不安心理から一部の日用品につきましては買い溜めが発生するなど今までにない消費行動も起こっており、今後の需要動向を予測することが難しい状況になっております。また、原材料価格の上昇や人手不足を背景とした人件費などのコストの増加が見込まれており、依然として当社グループを取り巻く経営環境には厳しいものがあります。
このような状況のもと、当社グループでは、“ICHIMASA30ビジョン”(30年後の目指す姿)を目指し、2016年7月から2021年6月までの5ヶ年の中期経営計画を策定し、「成長基盤創り」と「お客さまが中心」を基本方針とし経営課題に取り組んでおります。
また、地球環境の維持は企業活動の持続的な発展・成長のためには不可欠であり、2015年9月に国連総会で採択された17 の目標と169 のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の達成を目指し、当社グループもステークホルダーの皆さまと協力しながら、社会のサステナブルな課題の解決に取り組んでおります
以上により、当連結会計年度の売上高は360億47百万円(前連結会計年度比4億58百万円(1.3%)の増加)、営業利益は18億88百万円(前連結会計年度比5億81百万円(44.4%)の増加)、経常利益は18億67百万円(前連結会計年度比6億12百万円(48.8%)の増加)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2億52百万円(前連結会計年度比4億20百万円(62.4%)の減少)となりました。
セグメントの状況は、次のとおりであります。
(水産練製品・惣菜事業)
主力商品群の「カニかま」は魚肉たんぱくが手軽に摂れる食材としてメディアに取り上げられ、健康志向が続くなかで販売が伸長しております。年末のおせち商品は、純国産原料を100%使用した「純」シリーズや甘さを抑えた伊達巻などが好調に推移いたしました。
また、おでん商材は、昨年の秋・冬シーズンにおきまして、例年と比べて全国的に気温が高めであったため「揚物」は軟調に推移いたしましたが、新型コロナウイルス感染予防のための外出自粛により、内食需要が増加したことから調理の簡単な「レトルトおでん」が堅調な売れ行きとなりました。
利益面におきましては、世界的な健康志向の高まりから水産加工品需要が拡大し、すり身価格が高止まりしており厳しい状況が続いておりますが、生産効率の向上を目指した生産ラインの人員配置の効率化やコストダウン活動の実施、原油安によるエネルギー単価の下落などにより、前連結会計年度を上回る結果となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は305億30百万円(前連結会計年度比5億91百万円(2.0%)の増加)、セグメント利益(営業利益)は8億18百万円(前連結会計年度は2億99百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。
(きのこ事業)
昨年の秋から冬にかけて野菜の生育は順調な一方で、鍋物用野菜の需要は低調であったため、野菜市場価格及びきのこ市場価格は軟調に推移いたしました。第4四半期におきましては、新型コロナウイルス感染拡大による内食需要の増加の影響で、野菜市場価格及びきのこ市場価格は一転して堅調となりました。
このような市場環境のなかで、まいたけは前年に市場価格が上昇した反動もあり、年間を通じて前年を下回る価格で推移いたしました。
生産面におきましては、安定栽培や生産の効率化、品質管理体制の強化に努めるとともに、販売面におきましては、まいたけの需要喚起を目指しメニュー提案などの販売促進を強化いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は50億27百万円(前連結会計年度比1億29百万円(2.5%)の減少)、セグメント利益(営業利益)は9億52百万円(前連結会計年度は8億77百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。
(その他)
運送事業におきましては、既存のお客さまとの取引深耕や新規輸送便の開始により、売上高・利益とも前連結会計年度を上回る結果となりました。
倉庫事業におきましては、新規入庫量が前年実績を下回ったことにともない、保管在庫量も低調に推移した結果、売上高・利益ともに前連結会計年度を下回る結果となりました。
以上の結果、報告セグメントに含まれないその他の売上高は4億89百万円(前連結会計年度比4百万円(0.8%)の減少)、セグメント利益(営業利益)は1億8百万円(前連結会計年度は1億22百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。
② 財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は75億49百万円(前連結会計年度末比2億2百万円の減少)となりました。これは主に売掛金が4億64百万円並びに仕掛品が2億9百万円の減少、現金及び預金が3億39百万円の増加によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は145億4百万円(前連結会計年度末比14億41百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の減価償却費の進行並びに減損損失により建物及び構築物が10億91百万円、機械装置及び運搬具が3億88百万円の減少によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は68億19百万円(前連結会計年度末比16億13百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金が11億95百万円並びに支払手形及び買掛金が2億7百万円の減少によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は40億59百万円(前連結会計年度末比1億63百万円の減少)となりました。これは主に長期借入金が4億1百万円の減少、社債が2億40百万円の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は111億74百万円(前連結会計年度末比1億32百万円の増加)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は46.6%から50.7%へ4.1ポイント上昇しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ3億39百万円増加して12億83百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって獲得した資金は28億35百万円(前連結会計年度末は24億85百万円の獲得)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益が8億円や減価償却費が12億96百万円及び減損損失が10億24百万円の計上の一方、法人税等の支払額が6億30百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は7億55百万円(前連結会計年度末は11億32百万円の支出)となりました。これは主として投資有価証券の売却による収入が1億9百万円の一方、有形固定資産の取得による支出が7億59百万円や無形固定資産の取得による支出が92百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は17億39百万円(前連結会計年度末は15億89百万円の支出)となりました。これは主として長期借入れによる収入が13憶円や社債の発行による収入が5億円の一方、長期借入金の返済による支出が17億10百万円や社債の償還による支出が4億10百万円、短期借入金の純減額が11億95百万円によるものであります。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末時価終値×期末発行済株式数(自己株式数控除後)により算出しております。
3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を2019年6月期の期首から適用しており、2018年6月期に係るキャッシュ・フロー関連指標の推移につきましては、当該会計基準を遡って適用した後の数値となっております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 生産実績は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
(水産練製品・惣菜事業、きのこ事業)
見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(その他)
該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 販売実績には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は360億47百万円(前連結会計年度比4億58百万円の増加)となりました。なお、売上高の詳細につきましては、「(1)業績全般の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
売上総利益は99億36百万円(前連結会計年度比6億49百万円の増加)となり、売上総利益率は27.6%となりました。
販売費及び一般管理費は前年同水準の80億47百万円(前連結会計年度比68百万円の増加)となり、営業利益は18億88百万円(前連結会計年度比5億81百万円の増加)となりました。
経常利益は為替差損が減少したことや営業利益の増加により18億67百万円(前連結会計年度比6億12百万円の増加)となりました。
税金等調整前当期純利益は、特別利益に投資有価証券売却益96百万円の計上の一方、特別損失に連結子会社の一正農業科技(常州)有限公司の生産休止にともなう、子会社整理損40百万円、子会社整理損失引当金繰入額57百万円及び同社の資産性の評価見直しなどの減損損失10億24百万円の計上により8億円(前連結会計年度比4億32百万円の減少)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2億52百万円(前連結会計年度比4億20百万円の減少)となりました。
当社グループは、売上高営業利益率3.8%、ROE7.5%を中期経営計画最終年度(2021年6月期)の目標としております。当連結会計年度の売上高営業利益率は5.3%と前連結会計年度より1.6ポイント上昇しております。
これは主に、主力商品群の「カニかま」が健康志向が続くなかでの販売伸長の効果に加え、生産効率の向上が寄与したこと、また、新型コロナウイルス感染予防のための外出自粛により、内食需要が増加したことによるものであります。ROEは、連結子会社の生産休止にともなう費用及び減損損失の計上により親会社株主に帰属する当期純利益が減少し、2.3%と前連結会計年度より3.8ポイント低下しております。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の状況の分析・検討内容につきましては、「(1)業績全般の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1)業績全般の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 資本政策の方針
当社グループは、企業価値の継続的な向上を目指し、収益基礎の強化、生産設備等への投資を行っていきますが、これらの資金が効率的かつ安定的に調達されるよう、株主資本と負債のバランスを適切な水準に維持いたします。その際、株主資本の水準につきましては、資本の効率性とともに、事業にともなうリスクに対して十分なレベルであることなどを考慮して決定いたします。
b. 資金需要の動向
当社グループの運転資金需要は、製品製造のための原材料費、労務費、経費及び販売活動等のための販売費、人件費、その他経費等であります。設備投資需要は、製品製造のための建物及び生産設備等への設備投資であります。
c. 資金調達の方法及び状況
当社グループの資金調達は、主に営業キャッシュ・フローを財源とする自己資金に加え、銀行等金融機関からの資金調達を有効に活用しております。銀行等金融機関からの資金調達につきましては、設備資金及び長期運転資金は長期借入及び社債の発行を基本とし、それ以外の主に営業取引に係る短期資金は、短期借入を基本としております。また、長期性の資金調達に際して、調達コストの低減に努める一方、過度な金利変動リスクに晒されないよう金利の固定化を図るとともに、自己資本比率、ROE、ROICといった財務指標への影響度等を総合的に勘案したうえで、最適な資本構成を目指して実施しております。
d. 資金の流動性
流動性に関しましては、事業活動に必要な水準の手元流動性を確保するため、金融機関とシンジケート形式によりコミットメントライン契約、当座貸越契約の締結により資金調達の十分な流動性を確保しております。
⑤ 重要な会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に当たり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の会計方針は、連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による会計上の見積りにつきましては、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項](追加情報)」に記載しております。
a.その他有価証券の減損
当社グループでは、売買目的有価証券以外の有価証券のうち、市場価格又は合理的に算定された価額(時価)のあるものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、当該時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額を評価損として計上することとしております。また、時価のない株式につきましても、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したと判断される場合は、相当の減額を行い、評価差額は評価損として計上することとしております。新型コロナウイルスの感染拡大の影響も含め将来の市況悪化又は投資先の業績不振等により、新たに減損処理が必要となる可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価に当たり、事業等を基礎としてグルーピング行い、収益性が著しく低下した資産グループにつきまして、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
固定資産の回収可能価額につきまして、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の見積りに重要な変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産に計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りとなるため、事業環境等の変化により見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 [事業等のリスク]」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善が続くなかで、当初は全体として緩やかな回復基調で始まったものの、国内では相次ぐ自然災害の発生や消費税増税、海外では米中貿易摩擦や政治情勢の不安定化が継続するなか、直近では新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により経済活動は停滞し、訪日外国人の急減や輸出入の低迷により多くの経済指標は大きくマイナスを示すなど先行きの見通しは予断を許さない状況となっております。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、不要不急の外出自粛などの行動変容が求められるなかで、巣ごもり消費が増加したり、また不安心理から一部の日用品につきましては買い溜めが発生するなど今までにない消費行動も起こっており、今後の需要動向を予測することが難しい状況になっております。また、原材料価格の上昇や人手不足を背景とした人件費などのコストの増加が見込まれており、依然として当社グループを取り巻く経営環境には厳しいものがあります。
このような状況のもと、当社グループでは、“ICHIMASA30ビジョン”(30年後の目指す姿)を目指し、2016年7月から2021年6月までの5ヶ年の中期経営計画を策定し、「成長基盤創り」と「お客さまが中心」を基本方針とし経営課題に取り組んでおります。
また、地球環境の維持は企業活動の持続的な発展・成長のためには不可欠であり、2015年9月に国連総会で採択された17 の目標と169 のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の達成を目指し、当社グループもステークホルダーの皆さまと協力しながら、社会のサステナブルな課題の解決に取り組んでおります
以上により、当連結会計年度の売上高は360億47百万円(前連結会計年度比4億58百万円(1.3%)の増加)、営業利益は18億88百万円(前連結会計年度比5億81百万円(44.4%)の増加)、経常利益は18億67百万円(前連結会計年度比6億12百万円(48.8%)の増加)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2億52百万円(前連結会計年度比4億20百万円(62.4%)の減少)となりました。
セグメントの状況は、次のとおりであります。
(水産練製品・惣菜事業)
主力商品群の「カニかま」は魚肉たんぱくが手軽に摂れる食材としてメディアに取り上げられ、健康志向が続くなかで販売が伸長しております。年末のおせち商品は、純国産原料を100%使用した「純」シリーズや甘さを抑えた伊達巻などが好調に推移いたしました。
また、おでん商材は、昨年の秋・冬シーズンにおきまして、例年と比べて全国的に気温が高めであったため「揚物」は軟調に推移いたしましたが、新型コロナウイルス感染予防のための外出自粛により、内食需要が増加したことから調理の簡単な「レトルトおでん」が堅調な売れ行きとなりました。
利益面におきましては、世界的な健康志向の高まりから水産加工品需要が拡大し、すり身価格が高止まりしており厳しい状況が続いておりますが、生産効率の向上を目指した生産ラインの人員配置の効率化やコストダウン活動の実施、原油安によるエネルギー単価の下落などにより、前連結会計年度を上回る結果となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は305億30百万円(前連結会計年度比5億91百万円(2.0%)の増加)、セグメント利益(営業利益)は8億18百万円(前連結会計年度は2億99百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。
(きのこ事業)
昨年の秋から冬にかけて野菜の生育は順調な一方で、鍋物用野菜の需要は低調であったため、野菜市場価格及びきのこ市場価格は軟調に推移いたしました。第4四半期におきましては、新型コロナウイルス感染拡大による内食需要の増加の影響で、野菜市場価格及びきのこ市場価格は一転して堅調となりました。
このような市場環境のなかで、まいたけは前年に市場価格が上昇した反動もあり、年間を通じて前年を下回る価格で推移いたしました。
生産面におきましては、安定栽培や生産の効率化、品質管理体制の強化に努めるとともに、販売面におきましては、まいたけの需要喚起を目指しメニュー提案などの販売促進を強化いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は50億27百万円(前連結会計年度比1億29百万円(2.5%)の減少)、セグメント利益(営業利益)は9億52百万円(前連結会計年度は8億77百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。
(その他)
運送事業におきましては、既存のお客さまとの取引深耕や新規輸送便の開始により、売上高・利益とも前連結会計年度を上回る結果となりました。
倉庫事業におきましては、新規入庫量が前年実績を下回ったことにともない、保管在庫量も低調に推移した結果、売上高・利益ともに前連結会計年度を下回る結果となりました。
以上の結果、報告セグメントに含まれないその他の売上高は4億89百万円(前連結会計年度比4百万円(0.8%)の減少)、セグメント利益(営業利益)は1億8百万円(前連結会計年度は1億22百万円のセグメント利益(営業利益))となりました。
② 財政状態の状況
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は75億49百万円(前連結会計年度末比2億2百万円の減少)となりました。これは主に売掛金が4億64百万円並びに仕掛品が2億9百万円の減少、現金及び預金が3億39百万円の増加によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は145億4百万円(前連結会計年度末比14億41百万円の減少)となりました。これは主に有形固定資産の減価償却費の進行並びに減損損失により建物及び構築物が10億91百万円、機械装置及び運搬具が3億88百万円の減少によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は68億19百万円(前連結会計年度末比16億13百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金が11億95百万円並びに支払手形及び買掛金が2億7百万円の減少によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は40億59百万円(前連結会計年度末比1億63百万円の減少)となりました。これは主に長期借入金が4億1百万円の減少、社債が2億40百万円の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は111億74百万円(前連結会計年度末比1億32百万円の増加)となりました。これは主に利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は46.6%から50.7%へ4.1ポイント上昇しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ3億39百万円増加して12億83百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって獲得した資金は28億35百万円(前連結会計年度末は24億85百万円の獲得)となりました。これは主として税金等調整前当期純利益が8億円や減価償却費が12億96百万円及び減損損失が10億24百万円の計上の一方、法人税等の支払額が6億30百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は7億55百万円(前連結会計年度末は11億32百万円の支出)となりました。これは主として投資有価証券の売却による収入が1億9百万円の一方、有形固定資産の取得による支出が7億59百万円や無形固定資産の取得による支出が92百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は17億39百万円(前連結会計年度末は15億89百万円の支出)となりました。これは主として長期借入れによる収入が13憶円や社債の発行による収入が5億円の一方、長期借入金の返済による支出が17億10百万円や社債の償還による支出が4億10百万円、短期借入金の純減額が11億95百万円によるものであります。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
| 2016年6月期 | 2017年6月期 | 2018年6月期 | 2019年6月期 | 2020年6月期 | |
| 自己資本比率(%) | 39.9 | 43.7 | 44.9 | 46.6 | 50.7 |
| 時価ベースの 自己資本比率(%) | 80.7 | 105.8 | 102.1 | 84.7 | 84.0 |
| キャッシュ・フロー対 有利子負債比率(年) | 4.9 | 3.1 | 8.3 | 2.8 | 1.9 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 18.3 | 34.9 | 17.9 | 60.3 | 73.8 |
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末時価終値×期末発行済株式数(自己株式数控除後)により算出しております。
3 キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
4 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を2019年6月期の期首から適用しており、2018年6月期に係るキャッシュ・フロー関連指標の推移につきましては、当該会計基準を遡って適用した後の数値となっております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) | 前年同期比(%) |
| 金額(千円) | ||
| 水産練製品・惣菜事業 | 31,114,351 | 101.5 |
| きのこ事業 | 4,528,263 | 101.5 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 35,642,615 | 101.5 |
(注)1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 生産実績は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
(水産練製品・惣菜事業、きのこ事業)
見込生産を行っているため、該当事項はありません。
(その他)
該当事項はありません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) | 前年同期比(%) |
| 金額(千円) | ||
| 水産練製品・惣菜事業 | 30,530,575 | 102.0 |
| きのこ事業 | 5,027,057 | 97.5 |
| その他 | 489,431 | 99.2 |
| 合計 | 36,047,064 | 101.3 |
(注)1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 販売実績には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の売上高は360億47百万円(前連結会計年度比4億58百万円の増加)となりました。なお、売上高の詳細につきましては、「(1)業績全般の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
売上総利益は99億36百万円(前連結会計年度比6億49百万円の増加)となり、売上総利益率は27.6%となりました。
販売費及び一般管理費は前年同水準の80億47百万円(前連結会計年度比68百万円の増加)となり、営業利益は18億88百万円(前連結会計年度比5億81百万円の増加)となりました。
経常利益は為替差損が減少したことや営業利益の増加により18億67百万円(前連結会計年度比6億12百万円の増加)となりました。
税金等調整前当期純利益は、特別利益に投資有価証券売却益96百万円の計上の一方、特別損失に連結子会社の一正農業科技(常州)有限公司の生産休止にともなう、子会社整理損40百万円、子会社整理損失引当金繰入額57百万円及び同社の資産性の評価見直しなどの減損損失10億24百万円の計上により8億円(前連結会計年度比4億32百万円の減少)となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2億52百万円(前連結会計年度比4億20百万円の減少)となりました。
当社グループは、売上高営業利益率3.8%、ROE7.5%を中期経営計画最終年度(2021年6月期)の目標としております。当連結会計年度の売上高営業利益率は5.3%と前連結会計年度より1.6ポイント上昇しております。
これは主に、主力商品群の「カニかま」が健康志向が続くなかでの販売伸長の効果に加え、生産効率の向上が寄与したこと、また、新型コロナウイルス感染予防のための外出自粛により、内食需要が増加したことによるものであります。ROEは、連結子会社の生産休止にともなう費用及び減損損失の計上により親会社株主に帰属する当期純利益が減少し、2.3%と前連結会計年度より3.8ポイント低下しております。
② 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の状況の分析・検討内容につきましては、「(1)業績全般の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1)業績全般の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. 資本政策の方針
当社グループは、企業価値の継続的な向上を目指し、収益基礎の強化、生産設備等への投資を行っていきますが、これらの資金が効率的かつ安定的に調達されるよう、株主資本と負債のバランスを適切な水準に維持いたします。その際、株主資本の水準につきましては、資本の効率性とともに、事業にともなうリスクに対して十分なレベルであることなどを考慮して決定いたします。
b. 資金需要の動向
当社グループの運転資金需要は、製品製造のための原材料費、労務費、経費及び販売活動等のための販売費、人件費、その他経費等であります。設備投資需要は、製品製造のための建物及び生産設備等への設備投資であります。
c. 資金調達の方法及び状況
当社グループの資金調達は、主に営業キャッシュ・フローを財源とする自己資金に加え、銀行等金融機関からの資金調達を有効に活用しております。銀行等金融機関からの資金調達につきましては、設備資金及び長期運転資金は長期借入及び社債の発行を基本とし、それ以外の主に営業取引に係る短期資金は、短期借入を基本としております。また、長期性の資金調達に際して、調達コストの低減に努める一方、過度な金利変動リスクに晒されないよう金利の固定化を図るとともに、自己資本比率、ROE、ROICといった財務指標への影響度等を総合的に勘案したうえで、最適な資本構成を目指して実施しております。
d. 資金の流動性
流動性に関しましては、事業活動に必要な水準の手元流動性を確保するため、金融機関とシンジケート形式によりコミットメントライン契約、当座貸越契約の締結により資金調達の十分な流動性を確保しております。
⑤ 重要な会計方針の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に当たり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の会計方針は、連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による会計上の見積りにつきましては、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表] [注記事項](追加情報)」に記載しております。
a.その他有価証券の減損
当社グループでは、売買目的有価証券以外の有価証券のうち、市場価格又は合理的に算定された価額(時価)のあるものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込みがあると認められる場合を除き、当該時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額を評価損として計上することとしております。また、時価のない株式につきましても、当該株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下したと判断される場合は、相当の減額を行い、評価差額は評価損として計上することとしております。新型コロナウイルスの感染拡大の影響も含め将来の市況悪化又は投資先の業績不振等により、新たに減損処理が必要となる可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価に当たり、事業等を基礎としてグルーピング行い、収益性が著しく低下した資産グループにつきまして、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
固定資産の回収可能価額につきまして、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の見積りに重要な変更があった場合、固定資産の減損損失が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産に計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りとなるため、事業環境等の変化により見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 [事業等のリスク]」に記載しております。