有価証券報告書-第67期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/30 10:00
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【項目】
108項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、2020年4月に新型コロナウイルス感染症(以下、「本感染症」といいます。)の感染拡大により、緊急事態宣言が発出されるなど社会経済活動が大幅に制限された結果、個人消費は低迷し、景気は急速に悪化しました。5月の緊急事態宣言解除後は、段階的に社会経済活動が再開され、政策効果を伴って持ち直しの動きも見られましたが、11月以降に本感染症が再拡大し、2021年1月に2度目の緊急事態宣言が発出された他、変異株の感染拡大が懸念されるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。海外経済につきましても、各国で本感染症のワクチン接種が始まったものの、世界的な感染収束時期は見通せず、さらに長期化する米中通商問題など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当食品業界につきましては、本感染症の感染拡大に伴い、巣ごもり消費など新たな需要が創出された一方で、外出自粛や在宅勤務の推進などによる外食需要の減少、近年増加傾向にあったインバウンド需要の消失、テイクアウトやデリバリーサービスの利用定着など、消費者の購買行動や生活様式が変化、多様化したことによって厳しい経営環境となっております。
このような状況のもと、当社は多様化する消費者ニーズに対応すべく「茶エキス」、「天然調味料」、「植物エキス」の製品開発ならびに用途開発に注力してまいりました。
a.財政状態
当事業年度末における資産合計は 20,051百万円となり、前事業年度末に比べ 769百万円増加しました。
当事業年度末における負債合計は 1,669百万円となり、前事業年度末に比べ 171百万円増加しました。
当事業年度末における純資産合計は 18,381百万円となり、前事業年度に比べ 597百万円増加しました。
b.経営成績
当事業年度における売上高は、茶エキスにつきましては、外出自粛などによる外食需要の減少や在宅勤務の推進などによりオフィス向け需要が減少した結果、緑茶エキス・ほうじ茶エキス等が減少したため、売上高は 2,996百万円(対前年同期比 13.8%減)となりました。
植物エキスにつきましては、野菜エキスが増加したものの、前事業年度まで堅調に推移しておりました洋和菓子・デザート類市場において果実エキスの需要が減少したことにより、売上高は 624百万円(同 17.2%減)となりました。
天然調味料につきましては、新たな生活様式の定着に伴う外食需要の減少や家庭内調理需要の増加などの影響を受け、粉末天然調味料は、粉末魚介・粉末酢等が増加したものの、粉末鰹節・粉末昆布等が減少したため、売上高は 1,657百万円(同 6.8%減)となり、液体天然調味料は、昆布エキスが増加したものの、鰹節エキス等が減少したため、売上高は 660百万円(同 7.2%減)となりました。
粉末酒につきましては、前事業年度まで堅調に推移しておりました製菓用途の需要が減少したことにより、ブランデータイプ等が増加したものの、ラムタイプ・清酒タイプ等が減少したため、売上高は 136百万円(同 15.0%減)となりました。
以上の結果、当事業年度における売上高は 6,081百万円(同 11.7%減)となりました。
損益面につきましては、営業活動の自粛により旅費交通費等の一般管理費は減少したものの、売上高の減少により営業利益は 697百万円(同 28.7%減)、経常利益は 792百万円(同 26.8%減)となりました。また、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、法人税等調整額 367百万円(前事業年度末は △782百万円)を計上したため、当期純利益は 292百万円(同 84.2%減)となりました。
なお、当社は食品加工事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載しておりません。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ 916百万円増加し、8,747百万円となりました。
なお、当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動による資金の増加は、1,289百万円(前事業年度は 1,473百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益 785百万円、減価償却費 406百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動による資金の減少は、176百万円(前事業年度は 382百万円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出 160百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動による資金の減少は、197百万円(前事業年度は 187百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額 187百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別生産高(千円)前年同期比(%)
茶エキス3,004,201△11.4
粉末天然調味料1,793,5901.7
植物エキス638,688△15.4
液体天然調味料696,4240.5
粉末酒129,642△20.7
6,262,547△7.4

(注) 上記金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当社は、見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当事業年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
品目別販売高(千円)前年同期比(%)
茶エキス2,996,399△13.8
粉末天然調味料1,657,701△6.8
植物エキス624,649△17.2
液体天然調味料660,433△7.2
粉末酒136,172△15.0
その他6,335△5.0
6,081,691△11.7

(注) 1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前事業年度当事業年度
販売高
(千円)
割合(%)販売高
(千円)
割合(%)
㈱伊藤園1,157,19616.81,267,85320.8


(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。
この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度末における資産合計は 20,051百万円となり、前事業年度末に比べ 769百万円増加しました。
流動資産については 11,396百万円となり、前事業年度末に比べ 861百万円増加しました。主に、現金及び預金が 916百万円増加したことによります。
固定資産については 8,654百万円となり、前事業年度末に比べ 92百万円減少しました。主に、投資有価証券が 711百万円増加したものの、繰延税金資産が 584百万円、有形固定資産が 221百万円、それぞれ減少したことによります。
負債合計は 1,669百万円となり、前事業年度末に比べ 171百万円増加しました。
流動負債については 1,596百万円となり、前事業年度末に比べ 171百万円増加しました。主に、未払法人税等が 125百万円、仕入債務が 65百万円、それぞれ増加したことによります。
固定負債については 72百万円となり、前事業年度末から変動はありませんでした。
純資産合計は 18,381百万円となり、前事業年度に比べ 597百万円増加しました。主に、配当金の支出により 187百万円減少したものの、その他有価証券評価差額金が 485百万円増加し、当期純利益 292百万円を計上したことによります。
この結果、1株当たり純資産は、前事業年度末の 2,836円35銭から 2,930円66銭となり 94円31銭増加しております。
(売上高)
当社は、創業以来取り組んでまいりました「天然風味の粉末化」において、新たな領域を創造すべく、「茶エキス」、「植物エキス」などの新製品開発を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を受け、当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ 807百万円減の 6,081百万円となりました。
(売上原価)
当事業年度は、人件費等の増加により、売上高に対する原価率は、前事業年度に比べ 1.5ポイント上昇して、74.8%となりました。
(売上総利益)
以上の結果、売上総利益は、前事業年度に比べ 16.8%減の 1,529百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ 26百万円減の 831百万円となりました。
主に、売上高の減少に伴う運送費の減少によるものであります。販売費及び一般管理費の総額の売上高に対する負担率は前事業年度に比べ 1.2ポイント上昇して、13.7%となりました。
なお、販売費及び一般管理費に含まれる研究開発費は、前事業年度に比べて 8百万円減の 177百万円となり、売上高に対する負担率は前事業年度に比べ 0.2ポイント上昇して、2.9%となりました。
(営業利益)
売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は、前事業年度に比べ 28.7%減の 697百万円となり、売上高営業利益率は前事業年度に比べ 2.7ポイント低下して、 11.5%となりました。
(営業外収益・営業外費用)
当事業年度は、営業外収益から営業外費用を差し引いた純額は、前事業年度に比べ 9百万円減の 95百万円となりました。
これは主に、前事業年度は貸倒引当金戻入額 17百万円を計上したことによります。
(経常利益)
以上の結果、営業利益に営業外収益・営業外費用を加減算した経常利益は、前事業年度に比べ 26.8%減の 792百万円となり、売上高経常利益率は前事業年度に比べ 2.7ポイント低下して、 13.0%となりました。
(特別利益・特別損失)
特別利益は、前事業年度に 0百万円計上しておりましたが、当事業年度の計上はありませんでした。
特別損失は、6百万円となり、前事業年度に比べ微増しております。
(税引前当期純利益)
以上の結果、経常利益から特別利益・特別損失を加減算した税引前当期純利益は、前事業年度に比べ 27.1%減の785百万円となりました。
(法人税、住民税及び事業税)
法人税等の税負担額は、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、法人税等調整額 367百万円を計上したため、493百万円となりました。
(当期純利益)
以上の結果、当期純利益は、前事業年度に比べ 84.2%減の 292百万円となりました。
なお、1株当たり当期純利益は 46円74銭、ROE(自己資本当期純利益率)は 1.6%となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社の運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入れのほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社は、事業上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金につきましては、自己資金又は必要に応じて金融機関からの借入の実施等により資金調達をしております。
なお、当社は2021年3月期の年間売上高を上回る約87億円の現金同等物を有しており、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う資金需要が発生した場合についても、当社の資金繰りに大きな問題は生じないものと考えております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、資産効率の向上及び株主資本の有効利用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「総資産経常利益率(ROA)」及び「株主資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。
当事業年度における「総資産経常利益率(ROA)」は 4.0%(前年同期比 1.8ポイント減)であり、「株主資本利益率(ROE)」は 1.6%(前年同期比 9.4ポイント減)でした。引き続きこれらの指標が改善されるよう取り組んでまいります。

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