有価証券報告書-第74期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 9:20
【資料】
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【項目】
135項目

研究開発活動

当社グループの研究開発活動は、開発部を基軸として、関連部署、グループ各社との綿密な連携と支援体制のもと、安全・安心を第一にグローバル化、多様化する消費者および顧客のニーズに合った商品開発と当社コア・コンピタンスに基づいた独自の技術開発に注力して活動を行っております。また、販路拡大に向けた積極的な活動拠点として開発戦略課が中心となり、国内外のターゲットユーザーの開発動向の検証とマーケット、競合メーカー、原料メーカーの実態把握に注力した研究開発活動を展開しております。
当連結会計年度における研究開発として、カラメル製品部門(カラメル、焙焼シラップ)では、飲料向けカラメル及びチルドデザート、冷菓、チョコレートなどの和洋菓子用途のシラップやソースの商品開発に加え、新規生産ラインの導入を見据えた、高付加価値商品の開発とその生産技術の向上に注力してまいりました。
乾燥製品部門の和風調味料におきましては、幅広く顧客の要望に応えられるように商品の種類を充実させるべく開発にあたっております。粉末茶製品については、従来からの給茶機、通信販売向け及び量販店などでの一般市販品の他、社会環境や消費動向の変化に対応した商品開発も推進しております。粉末山芋製品では用途開発の一環としてお好み焼き用ミックス粉を初めとし、製菓、製麺用などの製剤化にも力を入れております。また、凍結乾燥製品では欧米諸国に向けた具材や惣菜などの開発も実施しております。
近年伸張の著しいスポーツサプリメントやヘルスケア食品をはじめとした組立製品部門(造粒、ブレンド)では、おいしさにこだわった商品づくりを進めることはもちろんのこと、多様化するニーズに向け、より利便性を追求した高機能な商品を目指して積極的な技術開発にも取り組んでおります。
冷凍製品部門(和菓子、山芋)におきましては、商品形態のバラエティ化を進め、介護・医療分野ばかりではなく学校給食・お弁当分野など幅広い業態に、より親しみやすい商品の開発を進めるとともに、健康志向や高齢化社会などの変化に対応するため、消費者の健康の保持や増進に配慮した栄養強調表示に該当する冷凍和菓子を開発し、商品化いたしました。
また既存製品におきましては、天候不順や新興国の旺盛な穀物需要などによる農産物価格の高騰や原料の入手難、および穀物類の遺伝子組み換え作物への転換などの原料事情に対応するため、設計の変更や原料切り替えを随時実施しております。
なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は、310百万円であります。