有価証券報告書-第64期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/30 10:27
【資料】
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【項目】
149項目

対処すべき課題

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
エバラ食品グループ経営理念・行動指針
≪経営理念≫
「こころ、はずむ、おいしさ。」の提供
わたしたちは、お客様への情熱とチャレンジ精神を力に、「人を惹きつける、新しいおいしさ」と「期待で胸が膨らむ、ワクワクするおいしさ」を通じて、人と人との絆づくりの機会を広げていきます。
≪行動指針≫
わたしたちは、「こころ、はずむ、おいしさ。」をお届けするために、以下の精神で行動していきます。
・ 顧客満足を最優先
お客様へのお役立ちを大切にし、価値ある商品、心の通ったサービスを通じてお客様の信頼、満足を最優先に行動します。
・ さらなる企業成長を目指す
お客様にとって必要な企業であり続けるために、革新的な商品、サービスをタイムリーに届け続け、お客様とともに成長していきます。
・ 冒険、反論、失敗の自由
自由な議論を通じた創造を重んじ、失敗を恐れず、常にチャレンジを続け、他に先駆けた面白さ、オリジナリティを大切にします。
・ 環境への取り組み
低負荷型社会、循環型社会の実現に貢献すべく、省エネルギー・省資源、リサイクルを推進し、環境対策に取り組みます。
・ 信頼される企業行動
わたしたち自身の透明性を高め、安全・安心と品質の追求、適切なコンプライアンス体制の確立などを通して、社会に信頼され、貢献できる企業となることを目指します。
エバラ食品グループは、これまでも、これからも「創業の思い」を大事にしていきます。
「おいしいものを、さらにおいしく。」
(2)中長期的な経営戦略と対処すべき課題
当社グループは、2019年度から2023年度までの5ヵ年の中期経営計画「Unique 2023 ~エバラらしさの追究~」を推進しております。
国内市場における超高齢化、世帯人数の減少、共働き世帯の増加、人口減、社会の成熟化に伴うニーズの多様化に加え、デジタルテクノロジーの進展、ミレニアル・Z世代等の新たな消費者層の拡大、アジアの成長や経済のグローバル化等、国内外の事業環境は大きく複雑に変化しております。中期経営計画「Unique 2023」では、さらに激しく変化する事業環境において、新価値創造による強い企業成長を目指すため、基本戦略を「コア事業による収益強化と戦略事業の基盤確立」「“エバラらしく&面白い”ブランドへの成長」と定めました。
当社グループは、このような環境変化に迅速かつ的確に対応していくために、チャレンジ精神を持ち、自発的に価値を生み出し続ける人材が必要不可欠だと考えております。企業成長に向けたチャレンジを継続し、エバラの独自性、面白さに磨きをかけて、当社グループの根幹を支えるコア事業(食品事業の家庭用事業、物流事業、広告宣伝事業、人材派遣事業)の収益拡大を図ってまいります。また、将来の成長ドライバーとなる戦略事業(食品事業の業務用事業・海外事業・コンビニエンスストア及びECへの取り組み等)を推進し、国内外で新たな需要、市場を開拓することで、事業規模の拡大とエバラブランドの育成を図ります。
「Unique 2023」の第2フェーズ(2021~22年度)においては、当初想定していた国内外の環境変化に新型コロナウイルス感染症の影響が加わり、一層変化する事業環境を踏まえ、以下の課題に取り組んでおります。
① 基幹品の収益力強化と生活に寄り添う商品の開発
・重点販売商品として、『黄金の味』、ポーション調味料の販売規模の維持拡大を図ります。
・基幹品のブランド価値を高め、収益力強化を図ります。
・これからの生活者の価値観や環境に寄り添った商品・サービスの開発を推進します。
② 外部環境の変化に対応した収益モデルの構築と事業基盤の確立
・市場変化に応じた商品の選択と集中、及び販路の拡大を図ります。
・国内外のR&D・生産管理体制の整備を通じて、事業基盤を強化します。
・グループ全体のシナジーを高めるため、事業ポートフォリオの最適化と経営資源の再配分を進めます。
③ エバラブランドの成長
・継続的な人事制度改革に取り組み働きやすい職場環境を整えるとともに、チャレンジ精神と自発的成長の文化を醸成し、Uniqueな人材を育成します。
・モノづくりプロセスにおける付加価値の最大化を推進し、攻めと守りの製品戦略により、市場へのアプローチの機会を拡げてまいります。
・お客様とエバラブランドの接点拡大、長期的な関係性の構築に向けた双方向コミュニケーションを実現します。
・持続可能な社会の実現に向け、SDGsの観点も踏まえたサプライチェーン全体の最適化を推進します。
また、前述の各種施策を強力に推し進めつつ、取り巻く環境変化を踏まえた事業戦略の見直しを適時検討・実行してまいります。
(3)目標とする経営指標
当社グループの連結数値目標として、「Unique 2023」の最終年度となる2023年度において、営業利益28億円、海外売上高20億円(収益認識会計基準等適用前)、ROE6%を目指します。なお、2022年度の計画値は以下のとおりです。
(単位:百万円)
2021年度2022年度
実績計画
売上高43,34543,240
営業利益3,3482,206
営業利益率7.7%5.1%