- #1 コーポレート・ガバナンスの概要(連結)
a.会社の機関の内容
取締役会 | 取締役10名(うち社外取締役6名)で構成され「取締役会規程」に基づき、法令及び定款に定められた事項並びに業務執行に関する重要な事項を決議し、取締役及び執行役員の職務執行全般を監督しております。定例取締役会を原則として毎月1回開催しているほか、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。取締役会によって選任され業務執行を担う執行役員制度等によって、取締役会の取締役及び執行役員の職務執行全般の監督機能を強化し、経営の健全性確保に努めております。また、内部監査部門の体制強化及び内部統制システムの整備によりコーポレート・ガバナンスの実効性は確保されているものと認識しております。なお、当社は定款で取締役の定数を12名以内とする旨、規定しております。当該事業年度(2024年12月期)の活動状況及び具体的な検討内容については下記の通りです。・開催回数:17回・検討内容:中期経営計画、株式の公開買付け、株式売出し、重要な財産の処分及び譲受け 等〈取締役のスキル・マトリックス〉中長期経営計画の実現に向け、必要と考える取締役のスキルを①企業経営②サステナビリティ・ESG③財務・会計・ファイナンス④法務・コンプライアンス⑤リスクマネジメント⑥人事・労務・人材開発⑦不動産事業に関するスキル と定義しております。当社の求めるスキルを持つ取締役を適切に選任しており、その一覧は下表の通りです。 |
 |
| 〈取締役会の実効性評価〉当社は取締役会の実効性を継続的に確保するため、年1回、自己評価をおこなっており、この評価をもとに取締役会運営の適切な見直しをおこなっています。当該事業年度(2024年12月期)の取締役会の実効性に関する分析・評価をおこなった結果、社外取締役が取締役会議長を務めていること、全体の過半数を多様な専門性を有する社外役員が占め、更に女性比率も3割を超える構成となっていること、各役員が意見を述べやすい風土が醸成されており、適切なリスクテイクとリスク管理がなされていると評価されることから、ガバナンスは有効に機能していると判断しております。 |
監査役会 | 当社は監査役制度を採用しております。監査役5名(常勤監査役2名)で構成され、うち3名が会社法及び会社法施行規則で定める社外監査役であります。監査役監査では、監査役会で作成した監査基本方針、監査基本計画に基づき、取締役会のほか、必要に応じた会議・委員会への出席、取締役・執行役員からの職務の執行状況の聴取、重要な書類・稟議書・会計伝票の閲覧等により、取締役・執行役員及び各部門の業務遂行状況の監査を実施しております。また、監査役の職務を補佐する組織として監査役室を設置しております。なお、当該事業年度(2024年12月期)の監査役会の活動状況及び具体的な検討内容については、(3)監査の状況 ①監査役監査の状況をご参照ください。 |
指名諮問委員会 | 取締役候補者・監査役候補者の指名に際し、独立社外取締役のみで構成する指名諮問委員会にて審議し答申することとしております。なお、当該事業年度(2024年12月期)の活動状況及び具体的な検討内容については下記の通りです。・開催回数:1回・検討内容:役付取締役の昇任に関する検討、業務執行取締役の適切性に関する検討、サクセッションプランの検討 |
報酬諮問委員会 | 取締役の具体的な報酬の決定に際し、株主総会で決議された額の範囲内で、独立社外取締役のみで構成する報酬諮問委員会にて審議し決定することとしております。なお、当該事業年度(2024年12月期)の活動状況及び具体的な検討内容については下記の通りです。・開催回数:2回・検討内容:取締役各人の基本報酬の検討と決定、業務執行取締役各人の業績連動報酬の検討と決定、業務執行取締役の報酬体系ルールの検討と一部改定 |
会計監査人 | 会計監査については、EY新日本有限責任監査法人と監査契約を締結し、監査を実施しております。 |
当社の取締役会、指名諮問委員会及び報酬諮問委員会は、以下のメンバーで構成されています。なお、◎はそれぞれの会議体の長を指します。

※1.2024年3月26日取締役退任までの、当事業年度中に開催された出席回数を記載しております。また、退任時の役職名を記載しております。
2025/03/18 14:08- #2 セグメント情報等、連結財務諸表(連結)
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討をおこなう対象となっているものであります。
当社グループは、当社及び当社の連結子会社等を基礎とした業種別のセグメントから構成されており、「不動産事業」、「保険事業」及び「ホテル・旅館事業」の3つを報告セグメントとしております。
なお、報告セグメントの主な内容は以下の通りであります。
2025/03/18 14:08- #3 主要な設備の状況
(1)提出会社
提出会社は、次の設備を不動産事業の用に供しております。
2025/03/18 14:08- #4 主要な顧客ごとの情報
3.主要な顧客ごとの情報
| | (単位:百万円) |
顧客の名称又は氏名 | 営業収益 | 関連するセグメント名 |
お台場インベストメンツ特定目的会社 | 105,049 | 不動産事業 |
2025/03/18 14:08- #5 事業の内容
当社グループが営んでいる主な事業内容と、各関係会社等の当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関係は以下の通りであり、次の3区分は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報等の区分と同一であります。
(1)不動産事業
① 不動産賃貸業務
2025/03/18 14:08- #6 事業等のリスク

(1)不動産賃貸事業に関するリスク
当社グループは
不動産事業を主たる業務として営んでおりますが、このうちオフィスビルの賃貸が賃貸収入全体の半分程度を占めております。東京23区の駅近物件を中心に投資・保有することで競争優位性のある賃貸ポートフォリオを構築するとともに、マーケットニーズに即した用途バランスを構築しておりますが、一般的にテナント企業の不動産賃貸物件に対するニーズは景気の変動に影響を受けやすく、経済情勢が悪化した場合、賃料収入に予期せぬ影響を及ぼす可能性があります。当社グループのテナントは長期安定したテナントが多く、過去の推移からも賃料の変動は景気変動に比し小さい傾向にありますが、国内景気が冷え込み、これを受けて不動産市況が悪化した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。また、テナントや入居者の信用力の低下による賃料の支払の延滞、賃料の減額要求による賃料の値下げ、退去による空室率の上昇などによって不動産賃貸収入が低下することで、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)不動産価値の低下に関するリスク
2025/03/18 14:08- #7 会計方針に関する事項(連結)
- 有価証券
・その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
移動平均法による原価法2025/03/18 14:08 - #8 従業員の状況(連結)
(1)連結会社の状況
| 2024年12月31日現在 |
セグメントの名称 | 従業員数(人) |
不動産事業 | 627 | (216) |
保険事業 | 221 | (14) |
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ以外への出向者を除き、グループ以外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(人材会社からの派遣社員、非常勤嘱託を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。
2.全社(共通)には、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属している従業員数、臨時雇用者数を記載しております。
2025/03/18 14:08- #9 株式の保有状況(連結)
(当事業年度において株式数が増加した銘柄)
| 銘柄数(銘柄) | 株式数の増加に係る取得価額の合計額(百万円) | 株式数の増加の理由 |
非上場株式 | - | - | - |
非上場株式以外の株式 | 1 | 999 | 主として不動産事業等の連携のため |
(当事業年度において株式数が減少した銘柄)
2025/03/18 14:08- #10 沿革
当社は、1957年3月、創業の地である東京・日本橋にちなみ、「日本橋興業株式会社」として資本金3千万円をもって設立されました。
当社は以後、不動産事業を中心に事業を営んでまいりましたが、創業50周年の節目を迎えるにあたり、2007年1月に商号を「ヒューリック株式会社」に改め、これまでの資産を最大限有効に生かしつつ、新たな事業の推進をはかっております。
なお、今日までの変遷の概略は以下の通りであります。
2025/03/18 14:08- #11 社外取締役(及び社外監査役)(連結)
社外取締役の山田秀雄氏が理事長を務める公益財団法人橘秋子記念財団に対して、芸術の振興・普及を目的として寄付金の支払をしております。しかしながら、それらの取引の性質、規模に鑑み、株主・投資家の判断に影響を及ぼすおそれはないと判断しております。
社外取締役の辻伸治氏が2022年6月まで取締役を務めておりましたSOMPOホールディングス株式会社の子会社である損害保険ジャパン株式会社より事業資金の借入、不動産事業における取引等をおこなっております。また、その他子会社と不動産事業における取引等をおこなっておりますが、いずれも当社が定める独立社外役員の独立性判断基準に収まっております。
社外監査役の荒谷雅夫氏が2024年3月まで取締役代表執行役副社長を務めておりました明治安田生命保険相互会社は、当社の株主であり、同社より事業資金の借入、不動産事業における取引等をおこなっておりますが、いずれも当社が定める独立社外役員の独立性判断基準に収まっております。
2025/03/18 14:08- #12 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(連結)
今後の経済環境の見通しにつきましては、賃金上昇により個人消費が増加するとともに、企業の設備投資も堅調な動きが継続するものの、海外経済及び海外情勢の不確実性、国内の物価上昇、人手不足の深刻化などによる先行き不透明な状況が続くものと予想しています。
また、不動産事業環境におきましては、日銀の金融政策転換により国内金利が上昇傾向にあり、イールドギャップの幅は縮小傾向にあるものの、安定した賃貸市況や高い流動性などを背景に、収益不動産の投資市場は引き続き堅調に推移すると考えております。
こうした環境のもと、当社グループは、2025年度から中長期経営計画(2020-2029)のフェーズⅢに位置する新中期経営計画(2025-2027)をスタートさせ、①「高い利益成長」と「安定基盤利益拡大」を実現するポートフォリオ再構築、②本格化する竣工物件の利益の最大化と、環境変化を見極めて厳選した開発の推進、③「次の10年後」を見据えた新たな収益の柱の土台造り~連結ベースでの収益拡大~、④格付水準の維持を前提とした財務健全性と、成長戦略に適応したリスク管理態勢構築、⑤環境対応、人的資本の価値最大化、ガバナンス強化など、サステナブル経営の一層の深化、の5点を「対処すべき課題」と捉え、更なる成長をはかってまいります。
2025/03/18 14:08- #13 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
(各セグメントの営業収益は、セグメント間の内部営業収益、振替高を含みます。)
(不動産事業)
当社グループの中核事業は、東京23区を中心に、約250件(販売用不動産除く)の賃貸物件・賃貸可能面積約127万㎡を活用した不動産賃貸事業であります。環境変化に対応した競争優位性のある高品質な賃貸ポートフォリオを構築する観点から、継続的な物件の入れ替えや耐震・環境配慮に優れた開発・建替の加速による優良アセットの積み上げに取り組んでおります。また、開発・建替、バリューアッド物件のパイプラインを充実させ、出口戦略の多様化により、安定的・継続的な開発利益と運用報酬の獲得にも取り組んでおります。
2025/03/18 14:08- #14 設備投資等の概要
当連結会計年度における当社グループの設備投資の総額は417,132百万円であります。
不動産事業において、環境変化に対応した競争優位性のある高品質な賃貸ポートフォリオを構築する観点から、継続的な物件の入れ替えや耐震・環境配慮に優れた開発・建替の加速による優良アセットの積み上げに取り組んでおりますが、かかる施策の一環として、当連結会計年度に取得した主な固定資産は、以下の通りであります。
2025/03/18 14:08- #15 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項(連結)
①不動産事業
不動産事業におきましては、収益不動産の賃貸をおこなう不動産賃貸業務、保有物件の建替及び都心部の好立地において開発をおこなう不動産開発・建替業務、J-REITや私募REIT等の運用をおこなうアセットマネジメント業務等をおこなっております。不動産の取得、建替及び開発によって賃貸ポートフォリオを拡充し、不動産賃貸収入を増強すると共に、販売用として保有する収益不動産については、外部顧客に販売することで不動産売却収入を得ております。収入の種類別の主な履行義務の内容等は以下の通りであります。
・不動産賃貸収入
2025/03/18 14:08