有価証券報告書-第194期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)
当フジボウグループは、平成23年度に中期経営計画『突破11-13』を策定し、「強固な市場プレゼンスの確立」を最終目標とし、顧客満足度の向上、ブランド力の強化を実現するため、「事業の成長加速」、「収益力あるニッチ№1」、「経営力の高度化」を推進してきた。この計画期間中、重点3事業と位置づけた研磨材事業では新規用途拡大により売上高が100億円を突破し、化学工業品事業では既存生産設備のフル稼働と新工場取得により毎期最高売上高を更新している。繊維事業では、M&Aにより繊維製品販売チャネルを拡大し、国内外のグループ内開発・調達・生産機能活用により製造コストダウンと製品差別化に取り組んだ。研磨材事業、化学工業品事業を中心に成長軌道に乗り「強固な市場プレゼンスの確立」を進める中、計画2年目の平成25年3月期に連結営業利益が過去最高を更新した。借入金の減少、自己資本の充実など財務体質強化が着実に進み、当期純利益は拡大基調となり、株主への利益還元として増配を実施した。
この『突破11-13』に引き続き、企業価値の持続的拡大を最重要課題として、平成26年度から平成28年度を計画期間とする中期経営計画『邁進14-16』を策定し、平成26年4月よりこれを実行している。本計画期間を、これまでの中期経営計画『変身06-10』(事業ポートフォリオの再構築)、『突破11-13』(成長軌道へのテイクオフ)に続く、当社グループのありたい姿である「有機材料技術で未来を拓く、高付加価値創造企業」の実現に向けた「本格的業容拡大」に文字通り「邁進」する期間と位置づけ、より一層の企業価値向上に取り組んでいく。本中期経営計画においては、①重点3事業の成長加速、②収益力あるニッチ№1企業へ、③第4の柱となる事業育成、④経営力の更なる高度化、を推進し、既存顧客、既存事業、既存製品・サービスの拡大による「連続的成長」の加速と、新規マーケット開拓、第4の柱事業育成、M&Aによる「非連続的成長」の種まきを行い、本格的成長へ邁進する。
(株式会社の支配に関する基本方針について)
(1)当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えている。
当社は、当社が資本市場に公開された株式会社である以上、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えている。また、当社は、当社株式の大規模買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではない。
しかしながら、株式の大規模買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大規模買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするものなど、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくない。
当社株式の大規模買付を行う者が、当社の財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになる。
また、外部者である買収者が大規模買付を行う場合に、株主が最善の選択を行うためには、買収者の属性、大規模買付の目的、買収者の当社の事業や経営についての意向、既存株主との利益相反を回避する方法、従業員その他のステークホルダーに対する対応方針等の買収者の情報を把握したうえで、大規模買付が当社の企業価値や株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があり、かかる情報が明らかにされないまま大規模買付が強行される場合には、当社の企業価値・株主共同の利益が毀損される可能性がある。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考える。
(2)基本方針の実現に資する取組み
①当社の企業価値の源泉について
当社は、富士山を望む静岡小山の地に誕生して一世紀余りにわたり、繊維メーカーとしての長い歴史の中で培ったテクノロジーとマーケティングを融合し、人々のニーズを満足させる新しい繊維を続々と世に送り出してきた。現在、当社の事業は、繊維関連事業のみならず、成長著しいIT・医療分野・自動車関連などの非繊維事業まで、人を包む繊維から、人を取り巻くあらゆる環境へと拡がっている。当社グループでは、「私たちは一世紀を超える歴史の中で培った技術と経験を生かし、つねに時代が求める新しい技術・製品を提供することで先端産業を支え、人・社会・地球にとってより豊かな未来の創造に貢献し続けます。」を企業理念として、継続的な企業価値の向上を目指している。
当社グループの企業価値の源泉は、①技術力と経験・知見、②開発力、③ブランド力、④優秀な従業員等にある。
具体的には、第一に、創業以来培ってきた繊維関連の技術力と豊富な経験・知見は、数多くのお客様から高い評価をいただいている。また、近年では繊維関連の不織布事業から派生した超精密加工用研磨材の製造に関する技術力・品質管理能力が世界各国のお客様に認められている。さらに、医薬中間体等を製造する技術力・ノウハウがファインケミカル分野で高く評価されている。
第二に、お客様のニーズに即した技術・製品の開発力が当社グループの企業価値の源泉となっている。特に超精密加工用研磨材分野の製品開発においては、お客様とともに開発することでお客様の満足度の向上に努めている。
第三に、一世紀以上にわたる当社グループの歴史が培った「フジボウ」ブランドは、繊維業界ではその技術力と高い品質に裏打ちされた信頼できるブランドとして確固たる地位を築いてきた。また、繊維製品、特に肌着分野においては、米国で130年以上、日本においても30年以上の歴史を誇る「B.V.D.」ブランドや百貨店向け高級ブランド「アサメリー」、「エアメリー」など、ハイエンドからボリュームゾーン、ローエンドまで幅広くブランドを展開し、それぞれ多くのファンを獲得しており、そのブランド力を企業価値の源泉として位置づけている。
第四に、創業以来お客様とともに成長・進化してきた経験と専門知識を有する人材は、当社グループの企業価値の源泉と考えている。当社グループでは労使の相互信頼を重視し、ステークホルダーとしての従業員との信頼関係を構築している。
当社は、これら当社の企業価値の源泉を今後も継続して発展させていくことが、企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることにつながるものと考えている。
②企業価値向上のための取組み
当社は、企業価値の向上に向けた取組みとして、平成27年3月期(2014年度)を初年度とし平成29年3月期(2016年度)を最終年度とする、3ヵ年の中期経営計画『邁進 14-16』を策定している。本計画期間を、これまでの中期経営計画『変身 06-10』(事業ポートフォリオの再構築)、『突破 11-13』(成長軌道へのテイクオフ)に引き続く、当社グループのありたい姿である「有機材料技術で未来を拓く、高付加価値創造企業」の実現に向けた、「本格的業容拡大」に文字通り「邁進」する期間と位置づけ、より一層の企業価値向上に取り組んでいく。
当該中期経営計画においては、①重点3事業の成長加速、②収益力あるニッチNo.1企業へ、③第4の柱となる事業育成、④経営力の更なる高度化、を推進し、ありたい姿の実現に向けて、成長戦略を加速していく。
③コーポレート・ガバナンスについて
当社は、経営の効率性の追求と健全性の確保により企業価値・株主共同の利益の向上を図ることを最優先の目標として、公正かつ透明性の高い健全な経営を行うことにより、コーポレート・ガバナンスの向上と企業倫理の高揚に取り組んできた。
当社の経営機関制度としては、経営方針等の重要事項に関する意思決定機関および監督機関として取締役会、監査機関として監査役会がある。取締役会は、当社の業務執行の決定ならびに取締役の職務執行の監督にあたっており、平成17年6月からは執行役員制度を導入し、監督と執行の分離と業務執行のスピード化も図っている。また、平成25年6月より社外取締役を招聘し、社外取締役が客観的な立場から経営判断を行うことにより、経営監督機能の強化を図る体制としている。監査役会は、経営の公正性・健全性・透明性をより高めるため、社外監査役3名を含む4名の監査役で構成されており、社外監査役は、専門的かつ客観的、第三者的立場から監査している。さらに、意思決定機関を強化するものとして経営会議を設置している。経営会議は、会社の経営方針および全社的な執行方針の協議を目的とし、方針決定過程の透明性を高め、決定した方針事項の迅速かつ確実な周知、激変する環境への迅速な対応を図っている。
また、当社では、企業の社会的責任の重要性を認識し、社会のルールや法令遵守のもと社会的良識をもって行動することを明記した「富士紡グループ行動憲章」を制定している。さらに、コンプライアンス・プログラムを毎期策定するとともに、具体的な手引書としてコンプライアンス・マニュアルを作成し周知・徹底を図っている。万一、コンプライアンス上疑義ある行為が行われ、また行われようとすることに気付いた者は、社内通報制度「企業倫理ホットライン」により、社外の顧問弁護士などに通報することができる体制を採用している。また、経営諸活動の遂行状況を公正かつ独立の立場で監査し、経営目標の効果的な達成に寄与することを目的に内部監査室を設置している。
当社は、引き続き、以上の諸施策を推進・実行し、コーポレート・ガバナンスの強化を図り、更なる当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上に繋げていく所存である。
(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
①本プランの目的
当社は、平成19年11月30日開催の取締役会において、上記(1)の当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるとともに、この基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を導入することを決定した。その後、平成20年6月27日開催の第188回定時株主総会および平成23年6月29日開催の第191回定時株主総会において、上記対応策を一部修正したうえで継続することについて承認を得た。(一部変更後の対応策を、以下「旧プラン」という。)
当社は、旧プラン導入後も、買収防衛策をめぐる社会環境等の動向を踏まえ、旧プランの継続の是非や内容について検討を行ってきた。その結果、平成26年5月13日開催の当社取締役会において、本基本方針を維持することを確認し、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」という。)を継続することを決定し、同年6月27日開催の第194回定時株主総会において承認を得た。
なお、本プランを決定した取締役会には、当社監査役4名(うち3名は社外監査役)の全員が出席し、全ての監査役から、本プランの具体的運用が適正に行われることを条件として、本プランに賛同する旨の意見を受けている。本プランの詳細については、当社ホームページ(http://www.fujibo.co.jp/)上の平成26年5月13日付プレスリリース 「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続のお知らせ」を参照されたい。
②本プランの概要
ア.本プランに基づく対抗措置の実施の対象となる買付行為
本プランにおいては、次の(イ)もしくは(ロ)に該当する行為またはこれらに類似する行為(ただし、当社取締役会が予め承認したものを除く。このような行為を以下「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行いまたは行おうとする者を以下 「大規模買付者」という。)がなされ、またはなされようとする場合には、本プランに基づく対抗措置が実施されることがある。
(イ)当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付け
(ロ)当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
イ.本プランの内容(大規模買付行為がなされた場合の対応)
(イ)大規模買付者による意向表明書の当社への事前提出
大規模買付者は、大規模買付行為に先立ち、本プランに定められた手続(以下「大規模買付ルール」という。)に従う旨の誓約等の当社が定める一定の事項を日本語で記載した「意向表明書」を提出することとする。
(ロ)大規模買付者に対する当社取締役会による必要情報リストの事前提出
当社は、大規模買付者に対して、意向表明書が提出された日から10営業日以内に、提供すべき情報を記載した「必要情報リスト」を発送する。
(ハ)大規模買付者による必要情報の提供
大規模買付者は、上記の必要情報リストに従い当社取締役会に対して、大規模買付行為に対する株主の判断ならびに当社取締役会および独立委員会の評価・検討等のために必要かつ十分な日本語で記載された「本必要情報」を提供することとする。
(ニ)当社取締役会に対する情報提供の要求
独立委員会は、大規模買付者から本必要情報を記載した書面が提出された場合には、当社取締役会に対しても、独立委員会が定める合理的な期間内に(原則として30日を上限とする。)大規模買付者の買付内容に対する意見、その根拠資料、および代替案その他独立委員会が適宜必要と認める情報・資料等を速やかに提供するよう要求することがある。
(ホ)独立委員会による内容検討・勧告
独立委員会は、大規模買付者および当社取締役会からの情報・資料等の提供が全て完了した日から60日間(大規模買付行為が、対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社株券等の全ての買付けの場合)または90日間(その他の大規模買付行為の場合)の独立委員会検討期間内において、大規模買付者および当社取締役会から提供された情報・資料等に基づき、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点から、大規模買付者の買付内容の検討、当社取締役会策定の代替案の検討および大規模買付者と当社取締役会の事業計画等に関する情報収集・比較検討等を行う。大規模買付者は、独立委員会検討期間が終了するまでは、大規模買付行為を開始することはできないものとする。
独立委員会は、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合には、原則として、当社取締役会に対して、対抗措置を実施することを勧告する。また、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守する場合でも、大規模買付者による大規模買付行為が一定の要件に該当すると認められる場合には、対抗措置の実施を当社取締役会に勧告する。
また、独立委員会は、対抗措置の実施を勧告するには至らないものの、合理的な理由により株主意思確認総会を開催することが相当であると判断した場合には、株主意思確認総会の招集を当社取締役会に勧告する。
(ヘ)株主意思確認総会の開催(独立委員会による招集の勧告がある場合)
独立委員会が株主意思確認総会の招集を勧告した場合には、当社取締役会は、対抗措置の実施の可否を問うために株主意思確認総会の招集手続を速やかに実施するものとする。当該株主意思確認総会の決議は、出席株主の議決権の過半数によって決するものとする。
(ト)取締役会の決議
当社取締役会は、独立委員会から対抗措置の実施もしくは不実施等(対抗措置の中止を含む。)に関する勧告を受けた場合にはこれを最大限尊重して、または、株主意思確認総会の決議がなされた場合にはこれに従って、対抗措置の実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を速やかに行うものとする。
ウ.対抗措置
本プランにおける対抗措置としては、原則として、当社取締役会の決議に基づき、全ての株主に対して差別的行使条件および一部取得条項付新株予約権の無償割当てを行い、本プランに定める一定の要件に該当する大規模買付者およびその一定範囲の関係者以外の株主は当該新株予約権を行使することにより当社普通株式を取得し、または、かかる株主から当社が当該新株予約権を取得することによりその対価として当社普通株式を交付することができるものとする。ただし、会社法その他の法令および当社の定款上認められるその他の対抗措置を実施することが適切と判断された場合には当該その他の対抗措置が実施されることもある。
(4)上記(2)の取組みについての当社取締役会の判断
当社は、継続的な企業価値の向上こそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、当社の企業価値・株主共同の利益の向上を目的に、上記(2)の取組みを行ってきた。これらの取組みの実施を通じて、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、上記のような当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある株式の大量買付けは困難になるものと考えられ、これらの取組みは、上記(1)の基本方針に資するものであると考えている。
従って、上記(2)の取組みは上記(1)の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えている。
(5)上記(3)の取組みについての当社取締役会の判断
①株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること
本プランは、上記(1)に記載した基本方針に沿って、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な時間および情報を確保するとともに、株主のために大規模買付者と協議、交渉等を行うことなどを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものである。
②買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること
本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を完全に充足している。また、平成20年6月30日に企業価値研究会が発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の趣旨を踏まえた内容になっており、合理性を有するものである。
③株主の意思を重視するものであること
上記(3)①のとおり、本プランは、平成26年6月27日開催の定時株主総会において承認を得たものである。また、本プランの有効期間は、平成29年6月開催予定の定時株主総会終結の時までとされており、以後、本プランの継続(一部修正したうえでの継続を含む。)については、3年ごとに定時株主総会において、本プランの有効期間の延長に関する承認議案について、株主の賛同が得られることを条件としている。かかる議案について株主の賛同が得られなかった場合には、本プランは当該決議に従い速やかに廃止される。また、本プランは、大規模買付者が本プランに定められた手続に従うことなく大規模買付行為を開始した場合において、独立委員会が合理的な理由により株主意思確認総会を開催することが相当であると判断した場合には、大規模買付者による大規模買付行為に対する対抗措置実施の是非について株主意思確認総会を開催することによって、株主の意思を直接確認することとしている。
このように、本プランの消長には、株主の意思が適切に反映されることとなっている。
④独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
当社は、本プランの継続にあたり、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主のために本プランの運用に際しての実質的な判断を客観的に行う機関として、引き続き、独立委員会を設置している。
かかる独立委員会によって、当社取締役会が恣意的に本プランの運用を行うことのないよう、厳しく監視するとともに、同委員会の判断の概要については株主に情報開示をすることとされており、当社の企業価値・株主共同の利益に適うように本プランの透明な運用が行われる仕組みが確保されている。
⑤合理的な客観的実施要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ実施されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な実施を防止するための仕組みを確保している。
⑥第三者専門家の意見の取得
独立委員会は、当社の費用で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した第三者の助言を得ることができることとされている。これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっている。
⑦デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会の決議により廃止することができるものとされており、当社の株券等を大量に買い付けた者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成される取締役会の決議により、本プランを廃止することが可能である。
従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、実施を阻止できない買収防衛策)ではない。
また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その実施を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもない。
以上のとおり、上記(3)の取組みは上記(1)の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えている。
この『突破11-13』に引き続き、企業価値の持続的拡大を最重要課題として、平成26年度から平成28年度を計画期間とする中期経営計画『邁進14-16』を策定し、平成26年4月よりこれを実行している。本計画期間を、これまでの中期経営計画『変身06-10』(事業ポートフォリオの再構築)、『突破11-13』(成長軌道へのテイクオフ)に続く、当社グループのありたい姿である「有機材料技術で未来を拓く、高付加価値創造企業」の実現に向けた「本格的業容拡大」に文字通り「邁進」する期間と位置づけ、より一層の企業価値向上に取り組んでいく。本中期経営計画においては、①重点3事業の成長加速、②収益力あるニッチ№1企業へ、③第4の柱となる事業育成、④経営力の更なる高度化、を推進し、既存顧客、既存事業、既存製品・サービスの拡大による「連続的成長」の加速と、新規マーケット開拓、第4の柱事業育成、M&Aによる「非連続的成長」の種まきを行い、本格的成長へ邁進する。
(株式会社の支配に関する基本方針について)
(1)当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針の内容
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えている。
当社は、当社が資本市場に公開された株式会社である以上、当社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づいて行われるべきものと考えている。また、当社は、当社株式の大規模買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではない。
しかしながら、株式の大規模買付の中には、その目的等から見て企業価値や株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大規模買付の内容等について検討しあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするものなど、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくない。
当社株式の大規模買付を行う者が、当社の財務および事業の内容を理解するのは勿論のこと、当社の企業価値の源泉を理解したうえで、これらを中長期的に確保し、向上させられるのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになる。
また、外部者である買収者が大規模買付を行う場合に、株主が最善の選択を行うためには、買収者の属性、大規模買付の目的、買収者の当社の事業や経営についての意向、既存株主との利益相反を回避する方法、従業員その他のステークホルダーに対する対応方針等の買収者の情報を把握したうえで、大規模買付が当社の企業価値や株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があり、かかる情報が明らかにされないまま大規模買付が強行される場合には、当社の企業価値・株主共同の利益が毀損される可能性がある。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大規模買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置をとることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考える。
(2)基本方針の実現に資する取組み
①当社の企業価値の源泉について
当社は、富士山を望む静岡小山の地に誕生して一世紀余りにわたり、繊維メーカーとしての長い歴史の中で培ったテクノロジーとマーケティングを融合し、人々のニーズを満足させる新しい繊維を続々と世に送り出してきた。現在、当社の事業は、繊維関連事業のみならず、成長著しいIT・医療分野・自動車関連などの非繊維事業まで、人を包む繊維から、人を取り巻くあらゆる環境へと拡がっている。当社グループでは、「私たちは一世紀を超える歴史の中で培った技術と経験を生かし、つねに時代が求める新しい技術・製品を提供することで先端産業を支え、人・社会・地球にとってより豊かな未来の創造に貢献し続けます。」を企業理念として、継続的な企業価値の向上を目指している。
当社グループの企業価値の源泉は、①技術力と経験・知見、②開発力、③ブランド力、④優秀な従業員等にある。
具体的には、第一に、創業以来培ってきた繊維関連の技術力と豊富な経験・知見は、数多くのお客様から高い評価をいただいている。また、近年では繊維関連の不織布事業から派生した超精密加工用研磨材の製造に関する技術力・品質管理能力が世界各国のお客様に認められている。さらに、医薬中間体等を製造する技術力・ノウハウがファインケミカル分野で高く評価されている。
第二に、お客様のニーズに即した技術・製品の開発力が当社グループの企業価値の源泉となっている。特に超精密加工用研磨材分野の製品開発においては、お客様とともに開発することでお客様の満足度の向上に努めている。
第三に、一世紀以上にわたる当社グループの歴史が培った「フジボウ」ブランドは、繊維業界ではその技術力と高い品質に裏打ちされた信頼できるブランドとして確固たる地位を築いてきた。また、繊維製品、特に肌着分野においては、米国で130年以上、日本においても30年以上の歴史を誇る「B.V.D.」ブランドや百貨店向け高級ブランド「アサメリー」、「エアメリー」など、ハイエンドからボリュームゾーン、ローエンドまで幅広くブランドを展開し、それぞれ多くのファンを獲得しており、そのブランド力を企業価値の源泉として位置づけている。
第四に、創業以来お客様とともに成長・進化してきた経験と専門知識を有する人材は、当社グループの企業価値の源泉と考えている。当社グループでは労使の相互信頼を重視し、ステークホルダーとしての従業員との信頼関係を構築している。
当社は、これら当社の企業価値の源泉を今後も継続して発展させていくことが、企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることにつながるものと考えている。
②企業価値向上のための取組み
当社は、企業価値の向上に向けた取組みとして、平成27年3月期(2014年度)を初年度とし平成29年3月期(2016年度)を最終年度とする、3ヵ年の中期経営計画『邁進 14-16』を策定している。本計画期間を、これまでの中期経営計画『変身 06-10』(事業ポートフォリオの再構築)、『突破 11-13』(成長軌道へのテイクオフ)に引き続く、当社グループのありたい姿である「有機材料技術で未来を拓く、高付加価値創造企業」の実現に向けた、「本格的業容拡大」に文字通り「邁進」する期間と位置づけ、より一層の企業価値向上に取り組んでいく。
当該中期経営計画においては、①重点3事業の成長加速、②収益力あるニッチNo.1企業へ、③第4の柱となる事業育成、④経営力の更なる高度化、を推進し、ありたい姿の実現に向けて、成長戦略を加速していく。
③コーポレート・ガバナンスについて
当社は、経営の効率性の追求と健全性の確保により企業価値・株主共同の利益の向上を図ることを最優先の目標として、公正かつ透明性の高い健全な経営を行うことにより、コーポレート・ガバナンスの向上と企業倫理の高揚に取り組んできた。
当社の経営機関制度としては、経営方針等の重要事項に関する意思決定機関および監督機関として取締役会、監査機関として監査役会がある。取締役会は、当社の業務執行の決定ならびに取締役の職務執行の監督にあたっており、平成17年6月からは執行役員制度を導入し、監督と執行の分離と業務執行のスピード化も図っている。また、平成25年6月より社外取締役を招聘し、社外取締役が客観的な立場から経営判断を行うことにより、経営監督機能の強化を図る体制としている。監査役会は、経営の公正性・健全性・透明性をより高めるため、社外監査役3名を含む4名の監査役で構成されており、社外監査役は、専門的かつ客観的、第三者的立場から監査している。さらに、意思決定機関を強化するものとして経営会議を設置している。経営会議は、会社の経営方針および全社的な執行方針の協議を目的とし、方針決定過程の透明性を高め、決定した方針事項の迅速かつ確実な周知、激変する環境への迅速な対応を図っている。
また、当社では、企業の社会的責任の重要性を認識し、社会のルールや法令遵守のもと社会的良識をもって行動することを明記した「富士紡グループ行動憲章」を制定している。さらに、コンプライアンス・プログラムを毎期策定するとともに、具体的な手引書としてコンプライアンス・マニュアルを作成し周知・徹底を図っている。万一、コンプライアンス上疑義ある行為が行われ、また行われようとすることに気付いた者は、社内通報制度「企業倫理ホットライン」により、社外の顧問弁護士などに通報することができる体制を採用している。また、経営諸活動の遂行状況を公正かつ独立の立場で監査し、経営目標の効果的な達成に寄与することを目的に内部監査室を設置している。
当社は、引き続き、以上の諸施策を推進・実行し、コーポレート・ガバナンスの強化を図り、更なる当社グループの企業価値・株主共同の利益の確保・向上に繋げていく所存である。
(3)基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
①本プランの目的
当社は、平成19年11月30日開催の取締役会において、上記(1)の当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(以下「基本方針」という。)を定めるとともに、この基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させることを目的として、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を導入することを決定した。その後、平成20年6月27日開催の第188回定時株主総会および平成23年6月29日開催の第191回定時株主総会において、上記対応策を一部修正したうえで継続することについて承認を得た。(一部変更後の対応策を、以下「旧プラン」という。)
当社は、旧プラン導入後も、買収防衛策をめぐる社会環境等の動向を踏まえ、旧プランの継続の是非や内容について検討を行ってきた。その結果、平成26年5月13日開催の当社取締役会において、本基本方針を維持することを確認し、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下「本プラン」という。)を継続することを決定し、同年6月27日開催の第194回定時株主総会において承認を得た。
なお、本プランを決定した取締役会には、当社監査役4名(うち3名は社外監査役)の全員が出席し、全ての監査役から、本プランの具体的運用が適正に行われることを条件として、本プランに賛同する旨の意見を受けている。本プランの詳細については、当社ホームページ(http://www.fujibo.co.jp/)上の平成26年5月13日付プレスリリース 「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)の継続のお知らせ」を参照されたい。
②本プランの概要
ア.本プランに基づく対抗措置の実施の対象となる買付行為
本プランにおいては、次の(イ)もしくは(ロ)に該当する行為またはこれらに類似する行為(ただし、当社取締役会が予め承認したものを除く。このような行為を以下「大規模買付行為」といい、大規模買付行為を行いまたは行おうとする者を以下 「大規模買付者」という。)がなされ、またはなされようとする場合には、本プランに基づく対抗措置が実施されることがある。
(イ)当社が発行者である株券等について、保有者の株券等保有割合が20%以上となる買付け
(ロ)当社が発行者である株券等について、公開買付けを行う者の株券等所有割合およびその特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け
イ.本プランの内容(大規模買付行為がなされた場合の対応)
(イ)大規模買付者による意向表明書の当社への事前提出
大規模買付者は、大規模買付行為に先立ち、本プランに定められた手続(以下「大規模買付ルール」という。)に従う旨の誓約等の当社が定める一定の事項を日本語で記載した「意向表明書」を提出することとする。
(ロ)大規模買付者に対する当社取締役会による必要情報リストの事前提出
当社は、大規模買付者に対して、意向表明書が提出された日から10営業日以内に、提供すべき情報を記載した「必要情報リスト」を発送する。
(ハ)大規模買付者による必要情報の提供
大規模買付者は、上記の必要情報リストに従い当社取締役会に対して、大規模買付行為に対する株主の判断ならびに当社取締役会および独立委員会の評価・検討等のために必要かつ十分な日本語で記載された「本必要情報」を提供することとする。
(ニ)当社取締役会に対する情報提供の要求
独立委員会は、大規模買付者から本必要情報を記載した書面が提出された場合には、当社取締役会に対しても、独立委員会が定める合理的な期間内に(原則として30日を上限とする。)大規模買付者の買付内容に対する意見、その根拠資料、および代替案その他独立委員会が適宜必要と認める情報・資料等を速やかに提供するよう要求することがある。
(ホ)独立委員会による内容検討・勧告
独立委員会は、大規模買付者および当社取締役会からの情報・資料等の提供が全て完了した日から60日間(大規模買付行為が、対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社株券等の全ての買付けの場合)または90日間(その他の大規模買付行為の場合)の独立委員会検討期間内において、大規模買付者および当社取締役会から提供された情報・資料等に基づき、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点から、大規模買付者の買付内容の検討、当社取締役会策定の代替案の検討および大規模買付者と当社取締役会の事業計画等に関する情報収集・比較検討等を行う。大規模買付者は、独立委員会検討期間が終了するまでは、大規模買付行為を開始することはできないものとする。
独立委員会は、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合には、原則として、当社取締役会に対して、対抗措置を実施することを勧告する。また、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守する場合でも、大規模買付者による大規模買付行為が一定の要件に該当すると認められる場合には、対抗措置の実施を当社取締役会に勧告する。
また、独立委員会は、対抗措置の実施を勧告するには至らないものの、合理的な理由により株主意思確認総会を開催することが相当であると判断した場合には、株主意思確認総会の招集を当社取締役会に勧告する。
(ヘ)株主意思確認総会の開催(独立委員会による招集の勧告がある場合)
独立委員会が株主意思確認総会の招集を勧告した場合には、当社取締役会は、対抗措置の実施の可否を問うために株主意思確認総会の招集手続を速やかに実施するものとする。当該株主意思確認総会の決議は、出席株主の議決権の過半数によって決するものとする。
(ト)取締役会の決議
当社取締役会は、独立委員会から対抗措置の実施もしくは不実施等(対抗措置の中止を含む。)に関する勧告を受けた場合にはこれを最大限尊重して、または、株主意思確認総会の決議がなされた場合にはこれに従って、対抗措置の実施または不実施等に関する会社法上の機関としての決議を速やかに行うものとする。
ウ.対抗措置
本プランにおける対抗措置としては、原則として、当社取締役会の決議に基づき、全ての株主に対して差別的行使条件および一部取得条項付新株予約権の無償割当てを行い、本プランに定める一定の要件に該当する大規模買付者およびその一定範囲の関係者以外の株主は当該新株予約権を行使することにより当社普通株式を取得し、または、かかる株主から当社が当該新株予約権を取得することによりその対価として当社普通株式を交付することができるものとする。ただし、会社法その他の法令および当社の定款上認められるその他の対抗措置を実施することが適切と判断された場合には当該その他の対抗措置が実施されることもある。
(4)上記(2)の取組みについての当社取締役会の判断
当社は、継続的な企業価値の向上こそが株主共同の利益の向上のために最優先されるべき課題であると考え、当社の企業価値・株主共同の利益の向上を目的に、上記(2)の取組みを行ってきた。これらの取組みの実施を通じて、当社の企業価値・株主共同の利益を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、上記のような当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうおそれのある株式の大量買付けは困難になるものと考えられ、これらの取組みは、上記(1)の基本方針に資するものであると考えている。
従って、上記(2)の取組みは上記(1)の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えている。
(5)上記(3)の取組みについての当社取締役会の判断
①株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること
本プランは、上記(1)に記載した基本方針に沿って、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提案するために必要な時間および情報を確保するとともに、株主のために大規模買付者と協議、交渉等を行うことなどを可能とすることにより、当社の企業価値・株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものである。
②買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること
本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を完全に充足している。また、平成20年6月30日に企業価値研究会が発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」の趣旨を踏まえた内容になっており、合理性を有するものである。
③株主の意思を重視するものであること
上記(3)①のとおり、本プランは、平成26年6月27日開催の定時株主総会において承認を得たものである。また、本プランの有効期間は、平成29年6月開催予定の定時株主総会終結の時までとされており、以後、本プランの継続(一部修正したうえでの継続を含む。)については、3年ごとに定時株主総会において、本プランの有効期間の延長に関する承認議案について、株主の賛同が得られることを条件としている。かかる議案について株主の賛同が得られなかった場合には、本プランは当該決議に従い速やかに廃止される。また、本プランは、大規模買付者が本プランに定められた手続に従うことなく大規模買付行為を開始した場合において、独立委員会が合理的な理由により株主意思確認総会を開催することが相当であると判断した場合には、大規模買付者による大規模買付行為に対する対抗措置実施の是非について株主意思確認総会を開催することによって、株主の意思を直接確認することとしている。
このように、本プランの消長には、株主の意思が適切に反映されることとなっている。
④独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
当社は、本プランの継続にあたり、当社取締役会の恣意的判断を排除し、株主のために本プランの運用に際しての実質的な判断を客観的に行う機関として、引き続き、独立委員会を設置している。
かかる独立委員会によって、当社取締役会が恣意的に本プランの運用を行うことのないよう、厳しく監視するとともに、同委員会の判断の概要については株主に情報開示をすることとされており、当社の企業価値・株主共同の利益に適うように本プランの透明な運用が行われる仕組みが確保されている。
⑤合理的な客観的実施要件の設定
本プランは、予め定められた合理的かつ詳細な客観的要件が充足されなければ実施されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な実施を防止するための仕組みを確保している。
⑥第三者専門家の意見の取得
独立委員会は、当社の費用で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した第三者の助言を得ることができることとされている。これにより、独立委員会による判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組みとなっている。
⑦デッドハンド型買収防衛策やスローハンド型買収防衛策ではないこと
本プランは、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会の決議により廃止することができるものとされており、当社の株券等を大量に買い付けた者が、当社株主総会で取締役を指名し、かかる取締役で構成される取締役会の決議により、本プランを廃止することが可能である。
従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、実施を阻止できない買収防衛策)ではない。
また、当社は期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交替を一度に行うことができないため、その実施を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもない。
以上のとおり、上記(3)の取組みは上記(1)の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと考えている。