有価証券報告書-第78期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 13:00
【資料】
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【項目】
175項目
②戦略
当社グループでは、事業への影響が大きいと考えられるリスク及び機会を優先的に対象とし、現時点で入手可能なデータに基づくシナリオ分析を実施することで、気候変動問題による影響の評価に取り組んでいます。今後も、分析に資するデータの収集に努めるとともに、シナリオ分析の精緻化及び対象範囲の拡大に取り組みます。
TCFD提言に基づくシナリオ分析:
当社グループは、TCFD提言に基づき、2023年3月期に気候変動に関するシナリオ分析を実施し、公表しました。さらに、2025年3月期には、リスク及び機会の洗い出しを改めて行い、サプライチェーン上流を含めてシナリオ分析の対象範囲を拡大しました。2025年3月期のシナリオ分析では、グループ全体の売上高に占める比率が最も高いワコール事業(国内)を対象に、気温上昇が2℃及び4℃となる世界を想定し、リスクと機会の抽出及び対応策の検討を行いました。リスクと機会の種類、その具体的な内容、影響度及び対応策は以下のとおりです。
主なリスク:
当社グループの事業、戦略、財務計画等に影響を及ぼす可能性のある物理的リスクとして、暴風雨や洪水等の異常気象の激甚化による店舗、工場、物流倉庫への影響を想定しています。また、移行リスクとして、政策・法規制面として炭素税の導入の他、価格上昇等への対応が必要となる可能性を認識しています。
リスク・機会の種類2030年時点の影響対応策
2℃4℃
移行政策・法規制炭素税の導入リスク炭素税(※1)、温室効果ガス排出の抑制のための機器導入など、対応コストの増加-・再生可能エネルギーの導入とともに、省エネ・創エネ活動などの推進により、コスト増加を回避または軽減
(導入済みの設備)
太陽光発電システム(ワコール流通㈱守山流通センター、㈱ワコールマニュファクチャリングジャパン長崎雲仙ファクトリー)
・サプライヤーと協働でCO2排出量削減を推進
・よりエネルギー効率の良い機器への切り替えを行うことで、導入後のコストを低減
・モーダルシフトの活用など、輸送の効率化
市場規制強化による原材料コストの上昇リスク環境配慮型素材の使用比率上昇による製品原価の上昇-・原材料使用点数及びカラー数の集約によるコスト抑制
・業界各社との連携や協業などによる環境配慮型素材のコスト削減
物理的急性異常気象の深刻化・増加リスク異常気象増加に伴う店舗被害による損害、及び店舗営業日減少による売上減少・国内ではEC事業拡大と強化によるビジネスモデルの変革を図り、店舗の売上減少をECでカバーできる販売体制を構築
(EC比率の目標値)(※2)
2030年:29%
異常気象増加に伴う工場被災による損害、及び工場停止による販売機会の損失・BCP基礎計画に基づき災害等の発生時に被害を最小限にとどめるとともに、早急なる操業回復に努めることで、事業のレジリエンスを高める
・工場停止による売上減少に対しては、工場の複数拠点化によるリスク分散を図ることで被害を最小化
異常気象増加に伴う物流倉庫被災による損害及び販売機会の喪失・BCP基礎計画に基づき災害等の発生時に被害を最小限にとどめるとともに、早急なる操業回復に努めることで、事業のレジリエンスを高める
慢性降雨日の増加や平均気温の上昇リスク豪雨や気温上昇に伴う在宅需要、酷暑に伴う外出機会の減を受け、店舗売上が縮小-
(※3)
-
(※3)
・自社ECの利便性向上及び他社EC含めたEC事業の拡大と強化により、消費者の購買機会及び意欲の低下リスクを軽減

営業利益に対する影響:大(5億円以上)、中(1億円以上)、小(1億円未満)
(※1)炭素税導入によるコストについては、Scope1&2の2030年削減目標の達成を前提とした場合、当社への影響は限定的であると想定しています。
(※2)VISION 2030 マテリアリティ(重要課題)におけるEC比率目標。
(※3)慢性的な物理リスクに伴う店舗売上への影響額については一定の影響を認識していますが、将来の需要動向等に係る不確実性が大きく、現時点では合理的な定量評価は実施していません。
主な機会:
当社グループは、高い感性と品質に支えられた製品を提供し、消費者に長く愛用される製品づくりを実践することで、製品ライフサイクル全体における環境負荷の低減を図り、結果として温室効果ガス排出量の抑制につながると考えています。また、低炭素型商品や資源循環が可能な商品への志向の高まりなど、消費者や社会の環境意識の高まりは、事業機会の拡大につながる可能性があると認識しています。
リスク・機会の種類2030年時点の影響対応策
2℃4℃
移行評判環境意識の高まりによる消費者意識の変化機会環境配慮型製品の提供による消費需要の拡大・品質の高いものづくりを推進し消費者に長く使用いただくことで、製品廃棄の削減へ貢献
・環境配慮型製品を拡充し、環境意識の高い消費者への販売を拡大
・マーケティング戦略と連動した環境配慮型商品の訴求やブラリサイクル活動などを通じて、サステナビリティに対する企業姿勢を発信
物理的慢性降雨日の増加や平均気温の上昇機会豪雨や気温上昇に伴う在宅需要、酷暑に伴う避暑需要の増加を受け、新たな製品の需要が拡大-
(※1)
-
(※1)
・酷暑や豪雨による消費者ニーズの変化を認識し、ニーズに対応する機能性製品の開発を強化
・ノンワイヤー商品など、在宅ニーズに対応する製品開発を強化
・災害時の備えとして、インナーウェアの重要性についての啓発活動を行う

営業利益に対する影響:大(5億円以上)、中(1億円以上)、小(1億円未満)
(※1)慢性的な物理リスクに伴う製品・サービスに関する機会については一定の影響を認識していますが、将来の需要動向等に係る不確実性が大きく、現時点では合理的な定量評価は実施していません。

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