有価証券報告書-第76期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/25 13:00
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②戦略
事業環境の不確実性がますます高まる中、ビジネスモデルの変革を早期に進めていくうえで、担い手となる人財に関する戦略の重要性は増すばかりです。とりわけ日本国内においては少子高齢化による労働力人口の減少が進み、これまで以上に人財獲得競争が激化することは確実であり、魅力ある企業であるための人財戦略を策定、実行していく必要があります。当社においては、果断な構造改革と成長戦略の策定・実行を並行して、またスピードを上げて進めていくためにも、従業員個人のさらなる成長に資する施策に加え、個の力を組織の力に結びつけるための環境や風土への変革を併せて進めてまいります。
㈱ワコールにおいては、収益性の早期改善のための施策と並行して、人財の獲得、人財のリテンションの両面で、中長期的に選ばれ続ける会社であるために、①人財開発(キャリア自律の支援・成長機会の提供)、②組織開発(チーム力の最大化のためのマネジメント力強化)、③風土醸成(働きがいを支える制度・仕組み、DE&I、Well-beingの実現)の3つの軸で取り組みを進めています。また従業員の60%超を占めるビューティーアドバイザー職(販売職)については、個別の人事課題の解決のために、独自の取り組みも行っています。
なお、当社グループにおいては従業員の所属が各事業会社(本籍が当社の従業員は0)であり、人事戦略・施策は個社の事業戦略に連動して策定し、またそれぞれの労使関係において協議、協定の上実行、検証しているため、連結会社ベースでの開示を行うことは困難であり、現時点では中核事業会社である㈱ワコールの戦略、施策の実行状況を記載しています。連結ベースでは、グループの人的資本に関するガバナンスの強化、具体的には人権・DE&Iやコンプライアンスの観点が主たる課題と捉えており、その課題に関する取り組みが進んだ段階では、連結会社を含む開示を行うよう、引き続き検討してまいります。
人的資本戦略(対象:㈱ワコール)
基本方針「企業価値向上に向けた人財育成、組織開発」を行い、「会社の成長」と「人的資本への投資・人財の成長」の好循環を実現する。とりわけ今中期経営計画(リバイズ)においては、個の成長に加え、個の力を組織の成果に結びつけるための取り組みにより注力し、好循環への道筋をつける。
求める人物像“自律革新型人財”
経営理念を尊重し、具現化できる人財
既成概念や現状の枠組みを見直し、熱意をもって革新できる人財
主体的に自己の能力を高め、新たな可能性にチャレンジできる人財
良好なチームワークを構築し、組織目標に貢献できる人財
健康的で健全な生活習慣を実践できる人財
経営戦略に基づく人的資本の課題<方向性>少数精鋭の組織運営の実現=個の成長×組織力の向上×魅力ある風土の醸成
早期に収益力を改善するための要員計画マネジメントと並行して、中長期的な成長のための人財育成・組織開発・風土改革を実行する。
⦅重点課題>●収益力の改善:要員計画マネジメントの継続実施
・希望退職実施後の要員状況を部門別に確認し必要に応じて再配置、採用を実施し適正化を図る。
・内勤社員の要員の妥当性をモニタリングする指標を部門主導で設定、運用するサイクルを構築する。
●成長軌道への回帰:個の力を組織の成果につなげる施策の強化
・部門特有の専門性向上への支援を強化するプログラムを新設する。
・ワークスタイル・ワークプレイス改革を通じて、組織の活性化に貢献する。
(ワークプレイス改革は、アセットライト化のための不動産施策と連携)
・個性豊かに能力発揮し組織成果に貢献するための環境を整備する。
●経営基盤の強化:従業員が持てる力を最大限発揮し成果に貢献し、適正に報いられるための環境整備・風土醸成
・職務価値に連動した人事体系の導入を検討、実施する(2026年3月期にかけて段階的に実施)。
・エンゲージメント調査を継続実施し、他の組織診断指標との相関分析を行い、打ち手の精度向上に繋げる。
・人事施策実施の前提となる人事関連IT基盤・データベースを整備する。
人的資本の最大化に
向けた取り組み
Ⅰ.人財獲得
Ⅱ.成長支援(育成・リスキリング・キャリア形成)
Ⅲ.マネジメント力の強化
Ⅳ.DE&Iの推進
Ⅴ.Well-beingの実現

重点課題の一つである「要員計画マネジメント」に関する施策として、2024年3月期に希望退職を実施しました。その結果、募集人数150名に対し215名の応募となりました。施策実施後の総員は2023年3月末に対し187名の減少、2020年3月末に対しては1,325名の減少と、事業規模に応じた要員の適正化が進みました。労務構成については、管理職の人員が2024年3月対比で57名減少(222→165、部長以上△20、課長級△37)、平均年齢は△2.9歳(44.6歳→41.7歳)と、組織構造のスリム化・フラット化と共に、適切な世代交代が進みました。また管理職に占める女性の比率も2.9%増加(32.2%→35.1%)しました。
より少数精鋭の組織運営を実現すべく、意思決定のスピードを加速させ、より現場へ権限委譲する組織体制へ移行していくためにも、個の成長とマネジメント力の向上を並行して進めています。
人的資本の最大化に向けた取り組み
Ⅰ.人財獲得
当社グループは、先人たちが前例にこだわることなく今日の企業グループを築いてきたように、今後も大胆に、また果敢にチャレンジする風土を大切にしながら、新風を吹き込み新しい価値を創造する多様性の尊重こそが競争の源泉になると考えています。また少子高齢化、労働力人口減少の環境下で、人財のリテンションにも力を入れる必要があります。
㈱ワコールにおいては、新卒採用と同様に経験者採用(第2新卒採用、キャリア採用等)にも力を入れております。今後も引き続き、経営幹部候補人財、グローバルやEC、DX等不足する専門人財の補完など、総合職の採用人員の3~5割程度を経験者採用としていく予定です。
また、複数ある職種の中でも特に人財確保が困難なのはビューティーアドバイザー職(販売職)です。人財確保施策として、2020年8月から「配偶者帯同及び介護のための勤務地変更制度」を開始し、地域限定採用である販売職が自己都合で転居した場合でも、一定の条件を満たせば転居先への勤務地変更を可能にし、就業継続できるしくみを整えています(2024年4月末時点の制度利用者累計:43名)。また、2022年4月からは退職者のネットワーク「BANK(BA Alumni Network) )」の運用を開始し、各種の情報提供や復職支援、友人のご紹介等、退職後も関係を継続できるしくみを構築しています(2024年4月末時点の登録者:87名)。
㈱ワコールの主たる職群の採用状況
職群区分性別2020年3月期2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期
総合職経験者男性24141
女性661615
合計81021016
新卒男性1013762
女性1316161010
合計2329231612
経験者採用の比率26%26%8%38%57%
販売職経験者男性00000
女性2271168614
合計2271168614
新卒男性00000
女性4853251614
合計4853251614
経験者採用の比率83%69%24%27%50%
クリエイター職
技術・研究職
経験者男性00000
女性03000
合計03000
新卒男性00000
女性127000
合計127000
経験者採用比率0%30%0%0%0%

Ⅱ.成長支援(育成・リスキリング・キャリア形成)
当社グループでは、従業員一人ひとりの個性や強みが発揮される企業への変革を目指し、学びの機会の提供やキャリアアップの支援など、一人ひとりの成長を支援する各種研修制度を整えています。
<人財育成>㈱ワコールでは、「ワコールの発展は、ワコールの社員一人ひとりの資質の向上とその協力によって実現する」という考え方のもと、経営理念を実践できる人財の育成を目的に、従業員のキャリア形成と能力開発を支援する研修プログラムや従業員の主体的な学びをサポートする自己啓発支援制度を整備、アップデートし続けることで、従業員の成長を支援しています。
2019年4月より運用を開始した人財育成体系「WACOAL TERAKOYA」について、ブラッシュアップを行いました。
新型コロナウイルス感染症を経て急速に変化したお客様の購買行動、ニーズに対応するためにも、教育・研修体系を見直し、これからのビジネス環境に適応した人財の育成につなげていきます。新たな育成体系では、階層別研修においても一律のメニューではなく個々の成長に合わせた選択を可能にしています。また、組織の専門性の強化を目的とした「部門別マスタリー研修」を導入し、個の成長、能力発揮が組織の成果として結実するための施策を強化します。さらには、異業種との学び、交流の場に手挙げ制で参加できる機会を増やすことで、主体性や多様性を醸成するとともに、社内では得られない知見、より幅広い視野を持った人財を育成し、革新性の向上につなげます。これらにより、経営理念を実践し、新たな価値を創造できる人財の育成を通じてワコールの持続的な成長を実現していきます。
販売職の育成においては、より多様化するお客さまのニーズに応え、ご満足いただくために、「顧客対応力(実学)」と「人間力(道学)」の両面の向上に取り組んでいます。具体的には、2022年4月より㈱グロービスの「GLOPLA LMS (Learning Management System)」という自律的な学びのプラットフォームを活用し、成長機会の提供、キャリアアップ意欲の醸成につなげています。また、主体的なキャリア形成の機会として、総合職への転換を目指すコースを新設し、2024年4月時点では69名の販売職がコース選択を行い、さらなる能力向上に取り組んでいます。
人財育成プログラムの例
プログラム名実施目的一人当たりの
研修時間
年間参加人数
2023年3月期2024年3月期
階層別研修役割・資格の変化に伴う、期待役割の認識及びマインドセットを目的に実施します。同時に会社の方向性と自身のキャリアビジョンを考える機会とします。1~6日
(研修による)
684名530名
ビジネススキルビジネスマンとして求められる必須スキルを、社内のみならず社外人財との交流を通して学ぶことで、社内外で通用する普遍的なビジネススキルを体得できます。7.5時間61名94名
ワコールアカデミーワコールにおける社内ナレッジの共有、知識伝承、組織開発等を目的に社内外の講師による研修・セミナーを開催します。7時間~1,217名1,515名
Global Talent Development事業のグローバル化が進む中、グローバルコミュニケーションスキル(業務遂行能力、語学力、異文化適応力等)を発揮できるグローバル人財を育成します。海外業務研修2年4名3名
セルフラーニングEラーニングを活用した「いつでも、どこでも」学べるコンテンツ提供と主体的な能力開発・自己研鑽を支援する制度があります。自己啓発援助制度-160名244名
通信教育・Eラーニング-2,138名935名

<リスキリング>㈱ワコールでは、事業成長や新規事業に必要なスキルを持った人財を育成するため、リスキリング(学び直し)による人財育成に取り組んでいます。2024年3月期においては内勤業務の労働生産性向上を目指したITリテラシーの底上げ策の一環としてオンライン学習ツールの運用を開始しました。従業員が最新のビジネストレンドや技術を学べる環境を整備しています。また自己啓発コミュニティの運営を通して、従業員の自主的な学びを支援し、組織全体の競争力を高めています。
<キャリア形成>㈱ワコールでは、従業員が自らのキャリアを主体的かつ前向きに切り拓いていくことを目的にした、キャリア形成に伴う多様な制度・仕組みを拡充し、キャリア自律を促進することによって働きがいの向上と組織の活性化を目指す「Meet My Careerプログラム」を導入しております。このプログラムでは、従来型の自己申告やキャリア面談、研修・自己啓発、異動に加えて、「社内公募制度」や、自ら異動先を希望できる「社内ジョブチャレンジ制度」、グループ外の企業や団体への出向によって社内では得られない経験を可能にする「社外キャリアチャレンジ制度」、所属部門に籍を置いたまま他部門の業務を体験できる「社内インターン制度」、長期休職制度、副業支援など、従業員が主体的にキャリア・可能性を切り拓くための選択肢を体系的に示すことで、従業員に対して多様な働き方の能動的な実践を促し、同時に今までと異なるスキルを身につけ、磨く機会を供し、個々人の多様なキャリアの実現を促進することを目指しています。「社内公募制度」についてはグループ会社も対象とする事によってキャリアの選択肢をより広げるとともに、従業員と組織の双方が積極的にキャリア開発や人財獲得に取り組めるしくみを取り入れています。
2024年3月期からは、総合職の新入社員に対して、初期配属だけでなく中長期のキャリアを見据えたキャリア研修を行うとともに、1on1面談を実施し、部門と新入社員をマッチングする「Meet My First Career」の取り組みを行なっています。これにより、若い世代のニーズに応えながら、中長期のキャリア支援や組織の活性化を図っています。
今後も、従業員が自発的にキャリアを広げる機会を提供し続け、多様な人財の育成に取り組んでまいります。
プログラム名実施目的人数(人)
2023年
3月期
2024年
3月期
ジョブチャレンジ制度
社内公募制度
自律型人財形成の一環として
「ジョブチャレンジ」自らの意思と意欲を前提に自己異動希望を示す者に、ジョブローテーションの機会を支援し、組織全体の活性化につなげる。
「社内公募」組織自らが求める人財を得ることで部門の強化を図り、社内組織全体を活性化につなげる。
1825
社外キャリアチャレンジ変化の激しい時代において、社外での就業経験を通して多様な視点や価値観を取り入れ、知識のアップデート、リスキルを行うことで、適応力やレジリエンスを高めることにつなげる。3842
副業制度1.社外での活動に携わる中で、自身のスキル・能力・専門性を高め、本業での発揮能力を高める。
2.今後のキャリアを見据えたうえで、社外ネットワークの構築及び新たな知見、スキルを獲得する。
3.自分の趣味や興味のあることに取り組み、更なる収入を得ることで多様なライフの充実を実現する。
3830
長期休暇制度「自己啓発・自己開発を目的とした場合」と「配偶者が転勤、または遠隔地に居住する者と婚姻した後」において、一定期間の休職を認めることにより、就業継続を支援する。510

Ⅲ.マネジメント力の強化
中核会社である㈱ワコールは、売上の低迷と固定費率の高いコスト構造を背景に収益力が低下しており、トップラインの成長回帰と収益力の改善に向けて、中期経営計画で掲げる事業戦略の見直しを進めています。経営の実効性を高めるために、的確かつスピーディーに意思決定を行い、組織の成果に貢献するためのマネジメント力の強化は極めて重要な課題であり、改めてサクセッションプランに基づくマネジメント人財の発掘、育成、任用に取り組みます。また、組織力の強化の観点からは、健全なフィードバック文化の醸成も必要であると認識しています。ビジョンの実現と戦略を実行でき、かつ個の力を組織の成果に結びつけるためにメンバーを動機づけることができるマネジメント人財の確保・育成の取り組みを推進していきます。
<マネジメント人財の育成>2025年3月期においては、引き続きシニアマネジメント向けの経営理念浸透策の一環として実施するトレーニングと、全管理職を対象とした、イノベーションの源泉である多様性の推進と組織開発の基盤である心理的安全性、アンコンシャスバイアスの基礎知識の習得に取り組む計画です。
また、各本部と人財育成方針や支援方法等を随時共有し、各部門での人財育成がより図れるよう、定期に部長級との情報共有・対話の機会を設定し人的資本戦略の確度を上げていきます。
<評価制度の見直し>人財の多様性を高めつつ、より生産性の高い少数精鋭の組織づくりを進めています。また、それらのベースとなる「公正な評価や処遇」に向けて随時検討を行っており、フィードバック文化の醸成ならびに評価結果への納得度を高めることで、組織力の強化を図っています。2025年3月期には評価のしくみ、制度を一新する予定です。
特に販売職に関しては、マネージャー1人当たりのマネジメント対象人数が100名を超えており、十分な対話の機会が提供できていないことが課題でした。2021年4月より「評価助言者制度」を本格稼働させ、リーダー層(スーパーバイザーや店長・副店長等)に評価や人財育成に関する責任と権限を委譲し、併せてリーダー層に対する360°評価を実施する等、相互にフィードバックし合う文化を醸成してきました。2024年4月には「エリアマネージャー」を新設し、より権限委譲を推し進め、現場レベルでの人財マネジメントが有効に機能する体制づくりを進めます。
<処遇体系の見直し>組織のスリム化に伴う権限と責任範疇の拡大に対し、マネジメント層各ポジションの役割の大きさ(職務価値×ジョブサイズ)に連動した処遇体系を構築しました。これまで一律であった課長職の役割給を役割の大きさに応じて変動させることで、従業員の納得度ならびにエンゲージメントの向上、そして個人のキャリア形成の一助となることを狙いとしています。このほか、経営・事業戦略の方向性に連動し、主要ブランドを統括する「ブランドマネージャー」と、成長セグメントを主導する「成長戦略ディレクター」を新設、前述の「エリアマネージャー」も含め、担う役割の大きさに応じた処遇を実現しています。また、成果やパフォーマンスに応じたメリハリのある処遇を実現していくため、まずは属人的な手当や福利厚生の見直しに着手し、改廃によって捻出された原資を全従業員に再配分しています。
Ⅳ.DE&Iの推進
当社グループは、従業員一人ひとりの働きがいを高める仕組みを追求しつつ、人的資本の量的・質的な適正化を図ることによって、健全な企業風土と強固な経営体質の構築を進めております。多様な人財や価値観を受容し相互に信頼関係を深め、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できる職場環境の実現を目指しております。引き続き、多様なキャリアパスや働き方の選択肢を拡充させるほか、新しい人事評価制度の導入を進めるなど、変化の激しい市場に対する組織の意思決定において、従業員の多様性を活かすことができる人財施策を実行してまいります。
<女性活躍>㈱ワコールは、お客様そして従業員の多くが女性であること、より多様な価値観を経営の意思決定に反映する必要があることから、女性の活躍推進が重要な経営課題であると捉えています。そのため、女性特有のライフステージに応じた就労環境を整備し、より柔軟な働き方を促進するとともに、性別や年齢に拘らず能力や成果に応じて昇格・登用されるしくみを整備しています。なお、㈱ワコールは2021年2月に女性の活躍に関する取り組みの実施状況が優良であるとして、厚生労働省から「えるぼし認定」を取得いたしました。
<女性の管理職への登用>㈱ワコールでは、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を策定しており、2025年3月期までに課長級以上の女性管理職比率を30%以上に高めることを目指しておりました。2024年3月1日時点の課長級以上の管理職に占める女性比率は32.2%、2024年5月1日時点では35.1%と目標を前倒しで達成したため、現在新しい一般事業主行動計画を策定中です。女性管理職比率としては30%を上回っていますが、より重要な意思決定に関わる部長以上に占める女性比率が依然として低いため、部長級以上での女性管理職比率を高めることに取り組んでまいります。
多様な人財の価値観を経営の意思決定に反映するため、性別を問わず、早い段階からリーダー適性の高い人財の発掘を行い、経営幹部候補への育成機会の提供をさらに進めてまいります。また社員の自律的な成長をサポートしつつ、様々な事業、職務の経験を促して、継続的にキャリア意識の醸成に取り組み、経営幹部を担う人財の育成を進めます。
(詳しくは当社ホームページに掲載しておりますのでご参照ください)
:女性活躍推進法に基づく行動計画
https://www.wacoalholdings.jp/sustainability/resource/diversity/
:ESGデータ集(ダイバーシティ&インクルージョンほか)
https://www.wacoalholdings.jp/ir/library/esg_presentation/
:(厚生労働省HP) 女性の活躍企業データベース・「株式会社ワコール」
https://positive-ryouritsu.mhlw.go.jp/positivedb/detail?id=284
<男女間の賃金差異>女性活躍の一つの指標である男女の賃金の差異は、当社・㈱ワコールで49.2%(正社員50.0%、パート・有期社員60.2%、総合職70.0%、管理職93.2%)となっています。当社では、同一の役割であれば男女で賃金の格差は設けていないため、この差は、当社・㈱ワコールで①管理職における男性比率が65%程度あること、②総合職採用、特に新卒採用における女性比率が年々高まっており、結果として管理職未満の層で入社10年以下の社員においては女性社員の比率が高いこと(10年以下134名、56.3%、10年超38名、35.2%)、③女性社員に占める割合が、相対的に賃金水準が高い総合職に対し販売職のほうが圧倒的に比率が高いことによるものです。
男女の賃金の差異の解消に向けて、総合職における新卒採用や経験者採用で女性比率を高めているほか、年齢や性別に関係なく能力による登用を行い、管理職や役員の女性比率を高めてまいります。
<外国人の管理職への登用>当社グループは、世界の国や地域で事業を営む企業グループとして、米国や欧州をはじめとする海外各法人の代表(社長)及び重要な経営ポストに現地人財を登用しております。また、㈱ホンコンワコール及びフィリピンワコール㈱の代表(社長)は女性が務めております。今後も引き続き、海外各市場での顧客視点による事業拡大、競争優位性の強化のために、国籍を問わない多様な現地人財の採用と重要な管理職ポストへの登用を継続的に推進してまいります。
<ワークライフバランス>㈱ワコールでは、従業員が豊かな人生を送り、仕事において持てる能力を最大限に発揮できる職場環境の整備に取り組んでいます。この取り組みの一つ、仕事と育児の両立支援では、当事者だけでなく周囲でサポートするメンバーの双方にとって働きやすく働きがいのある職場を目指し、制度や風土の整備に取り組んでいます。また、次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づいた行動計画を策定し、目標達成に向けて取り組みを行った結果、2018年には3回目の「くるみん」認定に加え、「プラチナくるみん」の認定を取得しました。従業員が仕事と家庭だけでなく社会とのつながりを積極的に持つことによって、従業員個人の中での経験やスキルの多様性を増し、仕事におけるイノベーション創出につなげられるよう、従業員が自身の時間の使い方を柔軟にできるような仕組みを引き続き作っていく予定です。
<障がい者雇用>当社グループでは、全員がいきいきと働き続けるために必要な研修の実施や、一人ひとりの声を聴くための個別面談を通じて、環境改善、就労支援をしています。また、外部の支援機関と積極的に連携することで、専門家の知見を得て定着支援のためのサポートを実施しています。2018年2月には、障がい者の雇用促進と活躍機会の創出を目的にワコールアイネクスト㈱を設立し、2018年12月に障害者雇用促進法に定める特例子会社の認定を受けました。
ワコールアイネクスト㈱では、業務範囲を限定せず、一人が複数の業務を担当する「マルチタスク」や、業務を分業して複数で請け負う「ワークシェア」など、個々人の能力開発を促す柔軟な働き方を採用し、一人ひとりがやりがいを持ち、成長を実感できる職場の実現を目指しています。法定雇用率を守ることは企業として必要なことですが、数値としての目標ではなく、ワコールの掲げる相互信頼のもと、すべての人が活躍し、成長できる職場づくりにグループ全体で取り組むことで、多様性を活かす社会の実現に貢献していきます。
:障がい者雇用や再雇用制度等については、当社ホームページをご参照ください。
https://www.wacoalholdings.jp/sustainability/resource/diversity/
<多様なお客さまへの対応方針に基づく対応>2024年度より、多様なお客さまへの対応方針(インクルーシブな売場づくり)を明確にし、ワコールが人権尊重の取り組みに向き合っている姿勢を表現していきます。その為に、販売部門の管理職、役割任用者を対象に説明会を実施し、「ビジネスと人権」の社内啓発活動をスタートさせています。
Ⅴ.Well-beingの実現
中長期経営戦略フレーム「VISION 2030」で掲げる「高い感性と品質で、ひとりひとりのからだとこころに、美しさと豊かさを提供し、『世界のワコールグループ』として進化・成長する」ことを実現するには、重要なステークホルダーである従業員のやりがいを高め、組織全体の生産性を向上させることが不可欠です。
㈱ワコールでは、従業員一人ひとりの働きがいや幸福度の向上こそ、高い生産性を実現する原動力と捉え、従業員とのエンゲージメント向上の一環として、Well-beingの実現のための施策を実行していきます。
<多様な働き方の推進>㈱ワコールは、フレックスタイム制勤務の促進、スーパーフレックスタイム制の導入、勤務地限定制度の運用などを組み合わせ、いかに労働生産性を高めることができるかといった意識と行動変容を求めた取り組みを推進しています。実績・成果を重視する組織改革を進める一方で、多様な意見、価値観を認め合いビジネスパートナーとして個々を尊重する組織風土づくりに注力しています。新型コロナウイルスの感染予防対策として一気に普及したリモートワークですが、2024年4月からは、「成果・パフォーマンスを最大化するためのワークスタイル」として、コミュニケーションを充実させることを目的に、一定の出勤を求めながら継続しています。引き続き、労働生産性を高め、個人の時間の使い方の選択肢を柔軟にしていけるよう、働き方改革を進めていきます。
なお、現在京都地区の事業所を再編するREBORNプロジェクトを実施しています。共創と変革を生み出し、価値創造を加速させるワークプレイスを目指し、オフィスだけでなく、働き方も、新たなワコールのワークスタイルとして組織やフロアを超えてオープンなコミュニケーションを取れるよう、変革していきます。
<健康経営>㈱ワコールでは「社員の健康は、持続的成長のための重要な資産」と位置づけ、会社・健康保険組合・労働組合が三位一体となって、健康経営を戦略的に推進しています。「VISION 2030」では、「継続的な従業員の健康増進と健康意識の向上」をマテリアリティ(重要課題)の一つとして掲げています。健康経営の推進に向けて、新たに策定した「ワコールGENKI計画2025」では、従業員の心身の健康状態を高めるとともに、それらの成果を「生産性の向上」や「従業員エンゲージメントの向上」につなげていくことを目標としています。「生活習慣病対策」「がん対策」などこれまでの健康維持増進に向けた施策を継続しつつ、特に大きな課題となっている販売職のメンタルヘルス向上や女性の健康課題への取り組みを強化してまいります。なお、㈱ワコールホールディングスは2017年から8年連続で「健康経営優良法人(ホワイト500)」に選定されています。
:ワコールGENKI計画2025に関しては、下記ホームページをご覧ください。
https://www.wacoalholdings.jp/sustainability/resource/wellbeing/

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