有価証券報告書-第16期(平成31年3月1日-令和1年12月31日)

【提出】
2020/03/31 16:25
【資料】
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【項目】
149項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、新しさに立ち向かうチャレンジ精神を常に持ち続け、ファッションを通じてお客様の新鮮で心豊かなライフスタイルの創造に貢献する「感性創造企業」を目指しています。
(2) 中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び対処すべき課題等
わが国経済は、雇用や所得環境は堅調に推移したものの、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題の影響など、依然として先行き不透明な状況となっています。
当アパレル・ファッション業界においては、消費者の衣料品に関する購買行動の多様化に加え、消費増税や食料品をはじめとする生活必需品の値上げなどにより、消費者の節約志向が依然として根強く、引き続き厳しい経営環境が続くことが予想されます。
このような環境のもと、当社グループは、「豊かな心になれるコトを提供することで、世界に価値を発信し続けるグループ」となることを経営ビジョンとしており、それを実現する中長期的な経営戦略として、以下の3つを全社基本方針に掲げております。
①「お客様」へ向けて
お客様への提供価値・提供方法(場所・方法・時間など)を磨き上げることで持続的成長を実現します。
②「社会」へ向けて
社会から付託された経営資源を有効活用し、社会貢献と収益性の両立による企業価値向上に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献します。
③「従業員」へ向けて
やりがいや誇りをもって企業価値向上と持続可能な成長に貢献する人材を確保し、育成します。
当社グループは「消費者視点」に立ち返り、事業運営を徹底し、社会や消費者の意識を汲み取り、新しい事業にチャレンジしていくことが求められていると考え、中期経営計画『Target 2023』を策定しました。
当該計画の基本方針である「お客様と深く結びつく」「新たなお客様との出会いを増やす」「お客様との継続的な繋がりを支える基盤を構築する」に基づき、取り組んでまいります。具体的には以下のとおりです。
①お客様と深く結びつくための「選択と集中」
基幹事業であるダーバン、アクアスキュータム、アーノルドパーマータイムレスにおいては周年イベントなど、事業の強化を推進していくともに、ソリューション事業では不採算、低効率な売場・取引の見直しを行うなどにより事業の再構築を図ります。また、効率的な仕入政策から正価販売比率の向上及び在庫の適正化による事業運営力の強化に努めてまいります。
②新たなお客様との出会いを増やすための「新ビジネスモデル構築」と「Eコマース強化」
3年目を迎えるサブスクリプション事業「着ルダケ」の拡大を目指すとともに、実店舗とEコマースで別々だった顧客データベースを統合することで、会員基盤の更なる強化を図ります。また、店舗とEコマースの在庫一元化による売上の底上げを行い、同時にEコマース売上構成比の拡大を目指します。
③お客様との継続的な繋がりを支える基盤を構築するための「効率的な経営の追及」
不採算・低効率な売場・取引の見直しを積極的に行う一方で、デジタル技術を活用した業務革新を継続的に推進し、業務効率と戦略遂行力のアップを目指します。
また、上記を実現するために、効率的な組織体制を新たに構築し、人員体制の見直しを行いました。