有価証券報告書-第76期(2025/04/01-2026/03/31)
(2) 戦略
当社が重要と定める「気候変動」と「人的資本」について戦略を示します。
(気候変動)
当社事業の原材料である木質材料は持続可能な天然資源であり、その適切な活用によって地球環境へ貢献することができると考えています。一方で天然資源であるがために「気候変動」がもたらす「機会」と「リスク」の影響が大きく、当社として重要なテーマと定めております。「気候変動」に対する具体的な対策を講じ、企業として環境課題の解決と利益創出に努めることが長期的な事業継続と成長にもつながると考えております。
気候変動に伴う当社にとってのリスクと機会
※1:時間軸は以下のように想定しています。
短期:3年以内、中期:3年超~10年以内(2030年)、長期:10年超~30年以内(2050年)
※2:影響度は以下のように想定しています。
大:事業・財務への影響が大きい。
中:事業・財務への影響がやや大きい。
小:事業・財務への影響が軽微。
当社は、気候変動に起因する移行リスク(低炭素社会への移行リスク)及び物理的リスクが、地球環境のみならず、地域経済や当社の事業運営、戦略、財務計画に重大な影響を与えることを認識しております。
<リスク>資源枯渇、自然災害の発生で自社及び取引先が被災し、サプライチェーンが寸断されることによる基幹事業への影響をリスクと捉えております。地球温暖化による異常気象は、原材料集荷地、日本国内を含む世界各地の取引先及び物流網に甚大な被害を及ぼします。これを回避すべくGHG排出量の削減に向けた立案を行うことと致しました。
<機会>環境貢献素材への意識の高まりが、当社製品の新規市場への参入の機会と捉えております。
例えば、建築基準法・省エネ法改正による壁量増加はMDF需要拡大の機会ですが、MDFの独自機能(透湿性、靭性、長尺対応)について、従来の訴求方法では消費者への理解にばらつきがありました。MDFの優れた特性を明確な価値として顧客への理解促進を図るため、マーケティング活動を通じて需要拡大と売上増加を目指します。
また、当社製品であるMDF及びPANECO® board Mが環境貢献製品であることをホームページ等で認知度の向上を図ることと致します。
(人的資本)
当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、次のとおりであります。
当社では、「社会の進歩向上に寄与する製品を供給する」「顧客との相互信頼関係を築く」「社員とその家族の生活の安定向上をはかる」という経営基本理念のもと、将来のホクシンを担う多様な人材の確保と、多様な働き方ができる土台づくり、評価制度・教育プログラムの充実に取り組んできました。
現在“SustainabilityVision2030”の実現に向けて、持続可能なものづくりを支えるひとづくりを一層強化しており、重要テーマとして『安心で安全な職場環境づくり』『多様な働き方への対応推進』『未来を担う人づくり』を取上げ、全ての取組みにおいてDXの推進を通じて誰もが長所を生かし、成長をし続けられる職場環境づくりを進めています。
当事業年度においては、各種提案制度を活用し、社員の創造性と積極性の強化を図るとともに、有給休暇の取得率向上や従業員の健康課題に対応するなど、安心で安全な職場環境の整備に努めております。産業医と連携し、健康増進施策を推進した結果、健康経営優良法人2026(中小企業部門)の認定を受けました。また、女性が活躍できる職場環境の整備を目的として、希望者を対象に社外の専門家によるキャリア面談を実施しました。さらに、育児休業取得率の向上に向け、対象者への制度説明を充実したことで、男性従業員の育児休業取得率は75%となっております。
加えて、2023年度以来となるエンゲージメント・サーベイを実施し、前回調査との差異を分析し、抽出された課題については、2026年度より開始する新たな中期経営計画における重要テーマとして取り組んでまいります。

当社が重要と定める「気候変動」と「人的資本」について戦略を示します。
(気候変動)
当社事業の原材料である木質材料は持続可能な天然資源であり、その適切な活用によって地球環境へ貢献することができると考えています。一方で天然資源であるがために「気候変動」がもたらす「機会」と「リスク」の影響が大きく、当社として重要なテーマと定めております。「気候変動」に対する具体的な対策を講じ、企業として環境課題の解決と利益創出に努めることが長期的な事業継続と成長にもつながると考えております。
気候変動に伴う当社にとってのリスクと機会
| 当社にとってのリスク/機会 | 時間軸※1 | 影響度※2 | 対応策(戦略) | |
| 移 行 リ ス ク | [森林伐採規制の強化] 当社主力原材料のラワン材チップ調達が困難になり、調達コストが上昇する。 | 中期 | 大 | ・ラワン代替品(針葉樹・植林木チップや建築解体材などのリサイクルチップ及び農業残渣といった未利用バイオマス)の使用量を増加させる。 ・MDF製造時に発生したサンダーダストや端材のマテリアル利用量を増加させる。 |
| [化学物質規制の強化] 調達資材や原材料が限定され、調達コストが上昇する。 | 中期 | 中 | ・人体や生物環境に害が少ない購入品の利用可能な技術を導入する。 ・販売価格への転嫁 | |
| [炭素税・GHG排出規制] 環境対応コストが増加する。 | 短期~中期 (2028年度:化石燃料 賦課金導入) | 中 | ・省エネルギー設備の導入と生産効率の向上でGHG排出量を抑制する。 ・GHG排出量の少ない仕入先から調達する。 ・海外調達機械設備や部品を国産化する。 ・製品輸送時の高積載率を維持する。 ・PANECO® board Mの製造・販売を増加させる。 ・販売価格への転嫁 | |
| [環境対応・規制強化] 対応が不十分であると取引関係に影響を与える。 | 短期 | 中 | ・サプライチェーンを含めたGHG排出量の適切な評価を行うために、Scope3の算定方法を確立して、算定結果と算定に関する考えを社外へ発信する。 | |
| 物 理 リ ス ク | [自然災害による需給逼迫] 異常気象や自然災害発生で取引先が被災し、サプライチェーンが寸断されると、資材・原材料の需給逼迫により、調達コストが上昇する。 | 中期~長期 (南海トラフ地震発生) | 中 | ・複数の取引先からの購買により、安定的な調達ソースの確保を図る。 |
| [自然災害による稼働停止] 異常気象や自然災害発生で当社が被災し、長期の稼働停止になった場合、安定供給ができなくなり、販売機会の喪失につながる。 | 中期~長期 (南海トラフ地震発生) | 大 | ・BCP対策(設備復旧体制、従業員の安全確保)を行い、稼働停止期間を最小限に抑制する。 | |
| [国際情勢の不安定化] 原油由来の化成品(原材料・副資材)の供給減少や値上げによりコストが上昇する。また生産停止にもつながる。 | 短期 (現在進行中の中東情勢の緊迫化) | 大 | ・調達先を増やし、原材料や副資材を安定的に確保する。(適正在庫の維持)調達先及び顧客との連携強化を通じて、市場の安定化を図る。 | |
| 機 会 | [政府からの環境対策補助] 省エネ設備等導入を支援事業により当社環境対策機械設備の更新が容易になる。 | 短期~中期 | 中 | ・経済性及び環境性を備えた機器の導入により、エネルギー使用量を削減する。 |
| [建築基準法改正] 住宅に使用される壁量増加が予想される。 | 短期 (2025年:建築基準法改正) | 大 | ・MDFの独自機能をBtoB/BtoC両市場に対して効果的にマーケティングし、需要と売上の拡大を目指す。 | |
| [顧客の行動変化] 環境に配慮した商品の需要が高まり、新規市場への参入機会が増加する。 | 短期~長期 | 大 | ・当社製品の特長をホームページに積極的に開示して、MDFが環境貢献製品であることの認知度の向上を図る。 ・PANECO® board Mの量産・販売を行う。 | |
| [カーボンニュートラル] 政府のカーボンニュートラルを見据えた施策により、中大規模建築物への木材利用機会が増加する。 | 長期 | 大 | ・長期間炭素貯蔵し、建築時のGHG排出量を抑制できるMDFの特徴を活かして、中大規模建築物向けの構造用MDFを開発する。 | |
| [廃棄衣類への規制] EUの廃棄衣類に対する規制の影響を受け、世界的に廃棄量を減らす取り組みに注目が集まる。 | 中期~長期 (2025年:EUにおける繊維廃棄物の分別収集義務化、2024年以降:日本における繊維製品の資源循環政策検討の加速) | 大 | ・廃棄衣類の活用による PANECO® board Mの量産・販売活動は、サーキュラーエコノミーの推進と社会への環境貢献という社会課題の解決と、新たな商機の創出を両立させる機会となる。 | |
※1:時間軸は以下のように想定しています。
短期:3年以内、中期:3年超~10年以内(2030年)、長期:10年超~30年以内(2050年)
※2:影響度は以下のように想定しています。
大:事業・財務への影響が大きい。
中:事業・財務への影響がやや大きい。
小:事業・財務への影響が軽微。
当社は、気候変動に起因する移行リスク(低炭素社会への移行リスク)及び物理的リスクが、地球環境のみならず、地域経済や当社の事業運営、戦略、財務計画に重大な影響を与えることを認識しております。
<リスク>資源枯渇、自然災害の発生で自社及び取引先が被災し、サプライチェーンが寸断されることによる基幹事業への影響をリスクと捉えております。地球温暖化による異常気象は、原材料集荷地、日本国内を含む世界各地の取引先及び物流網に甚大な被害を及ぼします。これを回避すべくGHG排出量の削減に向けた立案を行うことと致しました。
<機会>環境貢献素材への意識の高まりが、当社製品の新規市場への参入の機会と捉えております。
例えば、建築基準法・省エネ法改正による壁量増加はMDF需要拡大の機会ですが、MDFの独自機能(透湿性、靭性、長尺対応)について、従来の訴求方法では消費者への理解にばらつきがありました。MDFの優れた特性を明確な価値として顧客への理解促進を図るため、マーケティング活動を通じて需要拡大と売上増加を目指します。
また、当社製品であるMDF及びPANECO® board Mが環境貢献製品であることをホームページ等で認知度の向上を図ることと致します。
(人的資本)
当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、次のとおりであります。
当社では、「社会の進歩向上に寄与する製品を供給する」「顧客との相互信頼関係を築く」「社員とその家族の生活の安定向上をはかる」という経営基本理念のもと、将来のホクシンを担う多様な人材の確保と、多様な働き方ができる土台づくり、評価制度・教育プログラムの充実に取り組んできました。
現在“SustainabilityVision2030”の実現に向けて、持続可能なものづくりを支えるひとづくりを一層強化しており、重要テーマとして『安心で安全な職場環境づくり』『多様な働き方への対応推進』『未来を担う人づくり』を取上げ、全ての取組みにおいてDXの推進を通じて誰もが長所を生かし、成長をし続けられる職場環境づくりを進めています。
当事業年度においては、各種提案制度を活用し、社員の創造性と積極性の強化を図るとともに、有給休暇の取得率向上や従業員の健康課題に対応するなど、安心で安全な職場環境の整備に努めております。産業医と連携し、健康増進施策を推進した結果、健康経営優良法人2026(中小企業部門)の認定を受けました。また、女性が活躍できる職場環境の整備を目的として、希望者を対象に社外の専門家によるキャリア面談を実施しました。さらに、育児休業取得率の向上に向け、対象者への制度説明を充実したことで、男性従業員の育児休業取得率は75%となっております。
加えて、2023年度以来となるエンゲージメント・サーベイを実施し、前回調査との差異を分析し、抽出された課題については、2026年度より開始する新たな中期経営計画における重要テーマとして取り組んでまいります。
