四半期報告書-第80期第2四半期(平成29年3月1日-平成29年5月31日)

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2017/07/14 9:59
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28項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間(平成28年12月1日~平成29年5月31日)における我が国経済は、米国新政権の政策や英国のEU離脱に伴う欧州経済の不安定化などによる国内景気への影響が懸念されるなか、大規模な金融緩和をはじめ政府の各種経済対策の効果もあり、企業業績や雇用・所得環境に改善傾向が見受けられるなど、景気は緩やかな回復基調で推移しました。
一方、住宅需要につきましては、低水準な住宅ローン金利や政府による住宅取得支援策、相続税対策に伴う賃貸住宅の増加などを背景に、新設住宅着工戸数は堅調に推移しました。
こうしたなか当社グループは、床材や建具など建材製品の拡販や、製造コストの低減、製品短納期化による競争力の強化など利益率の改善に取り組みました。また、合板類については適切な生産、仕入、販売に努め、収益力の向上をはかりました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間における経営成績は、売上高32,291百万円(前年同期比2.1%増)、営業利益2,225百万円(前年同期比30.5%増)、経常利益2,276百万円(前年同期比30.8%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,395百万円(前年同期比33.0%増)となりました。

[住宅建材事業]
住宅建材事業につきましては、デザイン性・施工性に優れた建具類のシリーズ「BINOIE」、斬新で表情豊かなインテリア空間を表現する建具とフローリングのシリーズ「Art Couture(アートクチュール)」、循環可能な木材資源であり円安の影響を受けにくい国産材合板(自社生産の国産ヒノキ合板)を基材に使用したフローリングのシリーズ(「ナチュラルフェイス・Jベース」「Jシルキー」「Jクラレス」他)など建材製品の拡販に努めました。
また、安心安全ユニバーサルデザインなど高齢者対応、環境、リフォーム、住宅の長寿命化等をテーマに、高付加価値製品の提案に努めるとともに、地球環境に優しいリサイクル素材を使用し、耐震性能や劣化軽減性能に優れた構造用MDFの販売に注力いたしました。
この結果、住宅建材事業の売上高は20,013百万円(前年同期比1.7%減)、セグメント利益は1,596百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
[合板事業]
国産針葉樹合板は、依然として業界全体の製品在庫水準が低く、当社及び子会社の生産、販売が好調に推移するなか、販売価格は緩やかな値上げ傾向で安定した合板相場が続いたことから、平成27年5月に稼動を開始した当社合板工場も収益に貢献し、前年同期に比べ売上高・利益とも増加いたしました。一方、輸入南洋材合板は、急激な円安による一時的な要因から販売数量が増加し、前年同期に比べ売上高・利益とも増加いたしました。
この結果、合板事業の売上高は12,278百万円(前年同期比9.1%増)、セグメント利益は1,377百万円(前年同期比80.4%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
① 流動資産
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、33,375百万円となり、前連結会計年度末に比べ407 百万円増加しました。
その主な要因は、現金及び預金の増加945百万円、受取手形及び売掛金の減少685百万円、製品の増加201百万円などによるものです。
② 固定資産
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、19,688百万円となり、前連結会計年度末に比べ178 百万円減少しました。
その主な要因は、有形固定資産の増加58百万円及び無形固定資産の減少32百万円、投資有価証券の増加3百万円、繰延税金資産の減少88百万円などによるものです。
③ 流動負債
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、21,263百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,000百万円減少しました。
その主な要因は、支払手形及び買掛金の減少302百万円、短期借入金の増加221百万円、未払金の減少209百万円、未払法人税等の減少421百万円、未払消費税等の減少427百万円などによるものです。
④ 固定負債
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、9,561百万円となり、前連結会計年度末に比べ297 百万円減少しました。
その主な要因は、長期借入金の減少128百万円、長期未払金の増加247百万円、役員退職慰労引当金の減少413百万円などによるものです。
⑤ 純資産
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、22,238百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,526 百万円増加しました。
その主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益による利益剰余金の増加1,395百万円及び配当による利益剰余金の減少138百万円、その他有価証券評価差額金の増加26百万円、為替換算調整勘定の増加75百万円などによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ945百万円増加し、11,992百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
営業活動におけるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が2,265百万円となり、減価償却費の計上による912百万円の増加や、売上債権の減少による685百万円の増加、たな卸資産の増加による153百万円の減少、仕入債務の減少による302百万円の減少、未払消費税等の減少による427百万円の減少、法人税等の納付による1,002百万円の減少、利息及び配当金の受取額224百万円の増加などの要因から、1,864百万円の収入(前年同期は2,488百万円の収入)となりました。
投資活動におけるキャッシュ・フローは、設備投資などの有形固定資産の取得による914百万円の減少などの要因から、751百万円の支出(前年同期は781百万円の支出)となりました。
また、財務活動におけるキャッシュ・フローは、長期借入れによる700百万円の増加、長期借入金の返済による731百万円の減少、配当金の支払いによる138百万円の減少などの要因から、167百万円の支出(前年同期は743百万円の支出)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、80百万円であります。