有価証券報告書-第69期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/21 11:04
【資料】
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【項目】
159項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
[経営理念「アワクレド」]
●新しい技術開発への挑戦
●新たな需要創出への挑戦
●社会変化への迅速な対応
[経営ビジョン]
「思いを守る、明日へつなぐ」をテーマとして、生活を豊かにする商品、価値ある商品、価値あるサービスを提供し、次代へ文化を伝えるとともに、豊かな社会づくりに貢献する企業を目指します。
(2) 目標とする経営指標
具体的には次の「ナカバヤシからの6つの約束」を目標として実践してまいります。
(1)2021年3月期の売上高660億円、経常利益率6.0%
(2)2021年3月期のROE8.5%
(3)有利子負債20%の圧縮
(4)配当性向30%~40%の堅持
(5)グループの再編、シナジーの創出
(6)多様な働き方の実践
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえ、「アワ クレド〈信条〉」に基づき、従来の既成概念にとらわれることなく、社内外の経営資源を効率的に活用して、より幅広い視野に立って技術の研鑽を重ね、アナログ製品からマルチメディア関連事業へと積極的な事業展開を図り、時代のニーズにマッチした製品の開発と、お客様からのご要望に対しスピーディーかつ柔軟にお応えできる総合生活企業をめざしてまいります。
市場環境の変化や顧客ニーズの多様性に対応しつつ、M&Aによりグループ会社が増加したことなどからグループ間の情報共有や意思決定のスピードアップをさらに図るなど、経営の効率化、経営資源の最適配分に取り組んでまいります。そのために従来の7つのセグメント(印刷製本関連事業、ステーショナリー関連事業、環境・オフィス関連事業、デジタルガジェット関連事業、ベビー・メディカル関連事業、発電関連事業、その他)を次の5つのセグメントに再編し、名称も変更いたしました。
[ビジネスプロセスソリューション事業]
「こまったを良かったに」をスローガンに、ビジネスプロセスにおける様々な困りごと、課題を共に解決する「価値共創企業」を目指します。
①図書館や公共団体などからのアウトソーシング受託業務を拡大します。
②フルフィルメント事業にチャレンジし、顧客特性に応じたサービスを強化いたします。
③グループ会社のシナジーをフルに発揮し、顧客の様々な課題解決に貢献いたします。
[コンシューマーコミュニケーション事業]
消費者の日常にフォーカスし親和性を高めた製品を開発、提供する「ライフスタイル創造企業」を目指します。
①屋外においては便利を想像した製品、屋内においては快適を創造した製品の開発、提供を行います。
②筆記具などの新たなブランドの構築に取り組みます。
③アジア・北米の販路拡大に注力いたします。
[オフィスアプライアンス事業]
ワーカーズファーストの観点で、オフィス環境の改善を想う「職場ゆとり創見企業」を目指します。
①独創的な事務機器を開発によりオフィスの効率化を図ります。
②働く人の「時間」と「心」のゆとりを創造する快適なオフィスづくりに貢献いたします。
[エネルギー事業]
木質バイオマス発電及び太陽光発電の安定稼働と新分野の創造を目指します。
[その他]
製本と農業の二刀流の完成と農業の6元化を目指します。
これら諸施策を着実に実行するとともに、引き続き、グループ会社間のシナジー効果を生産面、販売面の両面において最大限発揮できるよう注力してまいります。
(4) 会社の対処すべき課題
次期以降のわが国経済の見通しにつきましては、企業収益や雇用・所得環境の改善が続くなか緩やかな回復が継続すると期待されますが、世界経済の不確実性の高まりや原材料価格の高騰、消費税の増税など、先行き不透明な状況が予想されます。
このような状況のもと当社グループは2019年3月期を初年度とする中期経営計画「総・想・創」(そう・そう・そう)の方針に基づき、収益力の強化、成長力の推進、株主価値向上に取り組み、以下の課題に対処してまいります。
・グループ会社及び商品の認知度向上を図り、ブランドイメージの確立に取り組んでまいります。
・顧客に信頼される付加価値の高い商品の開発を継続し粗利益率の向上を図ってまいります。
・グループ会社間のシナジー効果を生産面、販売面の両面において最大限発揮してまいります。
・新規事業の創造に取り組み、事業領域の拡大、多角化を図ってまいります。
・海外販路の開拓を推進してまいります。
・財務基盤の強化や機動的な資本政策により株主価値の向上に取り組んでまいります。