有価証券報告書-第121期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 13:24
【資料】
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【項目】
166項目

(1)財政状態の状況
(単位:億円)
科目前連結会計年度末当連結会計年度末増減
資産の部
流動資産
現金及び預金94098848
受取手形及び売掛金2,2731,979△ 294
棚卸資産1,5061,59690
その他流動資産289258△ 32
固定資産
有形・無形固定資産2,8043,099295
投資有価証券574522△ 51
その他投資等39742427
資産合計8,7828,86684
負債の部
支払手形及び買掛金1,057846△ 211
有利子負債1,011959△ 52
その他負債91996546
負債合計2,9872,769△ 218
純資産の部
株主資本5,3065,682376
非支配株主持分38441835
その他105△ 4△ 109
純資産合計5,7956,097302
負債純資産合計8,7828,86684

総資産は、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ84億円増加し8,866億円となりました。有形固定資産の増加は、総合物流倉庫の新設、高度さらし粉の製造設備更新、ナフサ分解炉効率化等の設備投資の実行によるものであります。
負債は、支払手形及び買掛金の減少等により、前連結会計年度末に比べ218億円減少し2,769億円となりました。支払手形及び買掛金の減少は、主に前連結会計年度末日が金融機関の休日であった影響であります。
純資産は、その他有価証券評価差額金の減少や配当金の支払い等がありましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により、前連結会計年度末に比べ302億円増加し6,097億円となりました。
(2)経営成績の状況
①事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
売上高8,6157,861△754
営業利益1,057817△241
経常利益1,130860△271
親会社株主に帰属する当期純利益781556△226

〈参考〉為替、海外製品市況
単位前連結会計年度当連結会計年度増減
為替レート円/$110.9108.7△2.2
円/EUR128.4120.8△7.6
国産ナフサ円/KL49,40042,725△6,675
ベンゼン$/t745649△96
PVC$/t888835△54
VCM$/t725715△10
液体苛性$/t413325△88
MDI(Monomeric)$/t2,7881,932△856
MDI(Polymeric)$/t1,7011,296△405

当連結会計年度のわが国経済は、米中貿易摩擦や中東地域における地政学的リスクなどを背景に減速懸念が強まる状況で推移してきましたが、今年に入り新型コロナウイルス感染拡大の影響により国内外の経済・社会活動が急停止し、世界経済は急激に悪化しております。
このような情勢下、当社グループの連結業績については、売上高は、ナフサ等の原燃料価格及び海外製品市況の下落による販売価格の下落に加え、景気減速に伴う販売数量の減少により、7,861億円と前連結会計年度に比べ754億円(8.7%)の減収となりました。営業利益は、販売価格の下落が原燃料価格の下落の影響を上回ったことによる交易条件の悪化等により、817億円と前連結会計年度に比べ241億円(22.8%)の減益となりました。経常利益は、860億円と前連結会計年度に比べ271億円(23.9%)の減益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、556億円と前連結会計年度に比べ226億円(28.9%)の減益となりました。
なお、当連結会計年度の当社グループにおける新型コロナウイルス感染症の影響については、ウレタン原料の製造・販売を行う中国子会社で稼働停止を余儀なくされるなど、一部の製品・地域において売上の減少等はあったものの、グループ全体としては限定的となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
<売上高分析>(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度増減増減要因
数量差価格差
石油化学事業1,8391,591△248△43△205
クロル・アルカリ事業3,3742,974△400△37△363
機能商品事業1,9741,850△124△80△44
エンジニアリング事業9891,0152634△8
その他事業438430△8△2△6
合計8,6157,861△754△129△625

<営業利益分析>(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度増減増減要因
数量差交易条件固定費差他
石油化学事業134103△31△167△21
クロル・アルカリ事業460282△178△22△102△54
機能商品事業353279△75△22△28△24
エンジニアリング事業83127444400
その他事業2725△2△100
合計1,057817△241△18△124△100

石 油 化 学 事 業
エチレン等のオレフィン製品は、定修日数の増加による生産減及び景気減速に伴う需要減により出荷が減少いたしました。ポリエチレン樹脂は太陽電池封止膜用途で輸出が増加しましたが、クロロプレンゴムはアジア向けを中心に輸出が減少いたしました。また、ナフサ等の原燃料価格及び海外製品市況の下落により、オレフィン製品やポリエチレン製品の製品価格が下落いたしました。この結果、売上高は、前連結会計年度に比べ248億円(13.5%)減少し1,591億円となりました。
営業利益は、比較的利益率の高いクロロプレンゴムなど機能性ポリマー製品の出荷が減少したことに加え、ナフサ等原料価格下落による製品受払差の悪化により、前連結会計年度に比べ31億円(23.1%)減少し103億円となりました。
ク ロ ル ・ ア ル カ リ 事 業
ナフサ価格及び海外市況の下落によりウレタン原料や苛性ソーダ、塩ビ製品の製品価格が下落いたしました。また、国内外の需要停滞等を背景にウレタン原料などの出荷が減少いたしました。この結果、売上高は、前連結会計年度に比べ400億円(11.9%)減少し2,974億円となりました。
営業利益は、塩ビ製品においてナフサ等原燃料価格の下落はあったものの、ウレタン原料や苛性ソーダの販売価格下落の影響で、交易条件が大幅に悪化いたしました。また、南陽事業所動力プラントの大規模修繕の実施などによる固定費の増加もあり、前連結会計年度に比べ178億円(38.7%)減少し282億円となりました。
機 能 商 品 事 業
石英ガラス製品やジルコニア、ハイシリカゼオライトなどは需要減退により出荷が減少いたしました。また、ユーロ及び米国ドルに対しての円高進行により海外子会社の売上高の円換算額が減少いたしました。この結果、売上高は、前連結会計年度に比べ124億円(6.3%)減少し1,850億円となりました。
営業利益は、販売数量減少の影響に加え、円高進行に伴う交易条件の悪化、また、設備投資に伴う減価償却費や労務費の増加などにより、前連結会計年度に比べ75億円(21.1%)減少し279億円となりました。
エ ン ジ ニ ア リ ン グ 事 業
水処理事業において、電子産業分野において国内・台湾の大型プロジェクトの工事が順調に進捗したことに加え、各分野のメンテナンスや設備改造などのソリューションサービスが好調に推移いたしました。この結果、売上高は、前連結会計年度に比べ26億円(2.6%)増加し1,015億円となりました。
営業利益は、水処理事業において、プラント部門を中心とした売上拡大効果に加え、国内外のプロジェクトにおけるコストダウン効果や比較的利益率の高いソリューション部門の売上拡大により採算性が改善したことにより、前連結会計年度に比べ44億円(53.4%)増加し127億円となりました。
そ の 他 事 業
商社等その他事業会社の売上高は減少いたしました。
商社等その他事業会社の売上高は、前連結会計年度に比べ8億円(1.7%)減少し430億円となり、営業利益は、前連結会計年度に比べ2億円(6.1%)減少し25億円となりました。
② 目標とする経営指標の達成状況等
目標とする経営指標の達成状況等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。
③ 生産、受注及び販売の状況
(1) 生産実績
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
石油化学事業171,08587.5
クロル・アルカリ事業294,50588.7
機能商品事業158,85096.3
エンジニアリング事業80,340104.8
その他事業
合計704,78091.6

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 原則として、生産金額は、生産総量から自家使用量を差引いた販売向け生産量に、当連結会計年度中の平均販売単価を乗じて算出しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 受注実績
主として見込み生産であります。
(3) 販売実績
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
石油化学事業159,14086.5
クロル・アルカリ事業297,35688.1
機能商品事業185,04293.7
エンジニアリング事業101,496102.6
その他事業43,04798.3
合計786,08391.3

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)キャッシュ・フローの状況
①当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況
(単位:億円)
前連結会計年度当連結会計年度増減
営業キャッシュ・フロー税引前当期純利益1,133836△ 297
減価償却費3453494
法人税等△ 417△ 304113
その他△ 286118404
775999224
投資キャッシュ・フロー△ 633△ 703△ 70
フリーキャッシュ・フロー142296154
財務キャッシュ・フロー有利子負債△ 64△ 5014
配当金△ 195△ 18213
その他△ 11△ 83
△ 270△ 24030
現金及び現金同等物に係る換算差額△ 13△ 58
現金及び現金同等物(期首)1,062921△ 141
増減△ 14151192
現金及び現金同等物(期末)92197251

現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ51億円増加し、972億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、999億円の収入となりました。売上債権の減少等により、前連結会計年度に比べ224億円収入が増加いたしました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、703億円の支出となりました。投資有価証券の取得による支出の増加等により、前連結会計年度に比べ70億円支出が増加いたしました。
この結果、フリーキャッシュ・フローは前連結会計年度に比べ154億円収入が増加し、296億円の収入となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、240億円の支出となりました。借入金の返済額の減少等により、前連結会計年度に比べ30億円支出が減少いたしました。
なお、当連結会計年度の設備投資の資金調達は主に自己資金及び借入金により賄っております。
②資金の主要な使途を含む資金需要の動向
収益の安定・拡大を企図するハイブリッド経営により創出されたキャッシュ・フローを財源とし、企業価値の向上に資するコア事業や成長分野への投資や研究開発を行い、大型投資・M&Aをタイムリーに実行できる強固な財務基盤の維持と株主還元としての安定配当の継続に努めてまいります。
2021年度を最終年度とする中期経営計画において、コモディティ事業における事業基盤の更なる強化とスペシャリティ事業の成長分野における能力増強に伴う事業拡大を図るため3ヶ年総額で1,400億円の設備投資を計画するとともに、バイオサイエンス事業をターゲットとした300億円のM&A枠を設定しております。
なお、当連結会計年度末現在における今後1年間の資本的支出の予定及びその資金の調達源等については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。
③フリーキャッシュ・フロー
当社は、フリーキャッシュ・フローを営業活動により獲得されたキャッシュ・フローと投資活動に支出されたキャッシュ・フローの合計として定義しております。当社はこの指標を戦略的投資又は負債返済に充当可能な資金の純額、あるいは、資金調達にあたって外部借入への依存度合を測る目的から、投資家に有用な指標と考えており、次の図のとおりフリーキャッシュ・フローを算出しております。

④財務の方針及び資金調達の状況
当社は、事業の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金と金融機関からの外部借入を活用しております。今後大型の設備投資やM&Aが発生する場合には、資金調達の多様化や資本効率の向上を踏まえ負債の活用を進めてまいりますが、タイムリーな資金調達が実行できるよう強固な財務基盤の維持に努めてまいります。
また当社は、資金需要に対する機動的な対応と金融情勢変化やコモディティ事業における原料や製品の市況変動の影響による財務の悪化に備え、一定程度の現預金の保有は必要と考えております。
2019年度末時点で当社の自己資本比率は64.0%、有利子負債は959億円、現金及び預金は988億円、ネットDEレシオは-0.01、信用格付けは「A+」となっております。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大による不測の事態に備えるため、2020年4月には銀行借入を追加で実行し、十分な手元流動性を確保しております。

※「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を2018年度の期首から適用しており、2014年度~2017年度に係る自己資本比率については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっております。
⑤株主還元の方針
株主還元の方針については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。

※配当性向は連結財務諸表を元に算出しているため、「第1 企業の概況 1 主要な経営指標等の推移 (2)提出会社の経営指標等」に記載されている配当性向とは異なります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載しております。
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載している固定資産の減損、有価証券の評価、繰延税金資産の取崩し、退職給付関係、工事進行基準による見積りに関して、過去の実績や状況に応じて合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項」の(追加情報)に記載しております。

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