4188 三菱ケミカルグループ

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有価証券報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/22 14:48
【資料】
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【項目】
159項目
17.減損損失
当社グループは、原則として、ビジネスユニットを基本として事業、製造工程、地域等の関連性に基づき資産のグルーピングを実施しております。なお、遊休資産については、個別資産別に減損損失の認識の判定を行っております。
前連結会計年度及び当連結会計年度における減損損失は、以下のとおりです。減損損失は、連結損益計算書の「その他の営業費用」に含めております。
(減損損失)
(単位:百万円)
前連結会計年度
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
有形固定資産
建物及び構築物10,25827,697
機械装置及び運搬具20,65027,773
工具器具及び備品8812,222
土地1,1394,983
建設仮勘定43,99531,156
有形固定資産合計76,92393,831
のれん4,4963,637
無形資産 (注)11,411990
減損損失合計92,83098,458

減損損失を認識した主な資産は、以下のとおりです。
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至2025年3月31日)
(有形固定資産及び無形資産)
(単位:百万円)
用途場所 (主な所在地)種類報告セグメント減損損失
水素生産設備マチソン・トライガス社の一部事業拠点
(アメリカ アラバマ州)
建設仮勘定産業ガス25,843
Siケミカルズ、特殊アクリレート、有機金属化合物などの開発・製造・販売事業ジェレスト社
(アメリカ ペンシルベニア州)
技術に係る
無形資産等
スペシャリティマテリアルズ12,853
新エチレン法(アルファ法)MMAモノマー製造設備三菱ケミカルアメリカ社
(アメリカ ルイジアナ州)
建設仮勘定MMA&
デリバティブズ
12,612
コークス製造設備三菱ケミカル㈱香川事業所 (香川県坂出市)機械装置等ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ7,046
半導体製造装置パーツ洗浄事業等の設備クリーンパートユーエスエー社の一部事業拠点
(アメリカ カリフォルニア州、テキサス州、マサチューセッツ州)
顧客に係る
無形資産等
スペシャリティマテリアルズ3,598
炭素繊維製造設備三菱ケミカルカーボンファイバーアンドコンポジッツ(アメリカ)社
(アメリカ カリフォルニア州)
建物等スペシャリティマテリアルズ3,415
炭素繊維プリプレグ事業の設備三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズ(ドイツ)社
(ドイツ ノルトライン・ヴェストファーレン州)
技術に係る無形資産等スペシャリティマテリアルズ1,305

(のれん)
(単位:百万円)
主な内容報告セグメント減損損失
三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズ(ドイツ)社の炭素繊維プリプレグ事業に関連するのれんスペシャリティマテリアルズ4,138
クリーンパートユーエスエー社の一部事業拠点に関連するのれんスペシャリティマテリアルズ358

1.マチソン・トライガス社の水素生産設備
マチソン・トライガス社が建設を進めていた水素生産設備について、建設計画の中止を決定したことに伴い、帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失25,843百万円(内、建設仮勘定25,843百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しております。当該資産は売却が困難であるため、処分コスト控除後の公正価値を零としており、公正価値のヒエラルキーはレベル3です。
2.ジェレスト社の生産設備・無形資産
ジェレスト社の事業について、新事業の立ち上げが当初想定に比べて遅れることが明らかになり、現状の損益の状況も踏まえて同社の事業計画を見直しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、生産設備・無形資産の帳簿価額を回収可能価額40,901百万円まで減額し、減損損失12,853百万円(内、技術に係る無形資産7,215百万円、建設仮勘定2,615百万円、その他3,023百万円)を計上しました。
回収可能価額は、使用価値により測定しております。使用価値の算定にあたって用いられた主な仮定は割引率です。割引率については、当該資金生成単位の特有のリスクを反映し、現在立ち上げ段階にある事業については税引前の割引率32.6%、それ以外の事業については加重平均資本コストを基礎とした税引前の割引率13.9%を使用しております。
3.三菱ケミカルアメリカ社のMMA生産設備
当社グループは、当社グループの独自技術である「新エチレン法(アルファ法)」によるMMAモノマープラントの新設を検討しておりましたが、米国テネシー州やその他地域における既存のMMAモノマー製造設備により当面の需要に対応できる見通しであることや、インフレ等により増大した設備投資額に基づく取引先との交渉の結果、本投資計画実行後の長期的な取引に対するコミットメントが得られなかったことなどから、当該投資計画の検討の中止を決定しました。
その結果、投資の回収が見込めなくなったため、当該工場設備について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失12,612百万円(内、建設仮勘定12,612百万円)を計上しております。
なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しております。処分コスト控除後の公正価値は売却可能価額、又は売却が困難であるものについては零としており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
4.香川事業所(三菱ケミカル㈱)のコークス製造設備
当社グループは、国内鉄鋼業界の需要動向を踏まえ、香川事業所におけるコークス炉設備縮小や輸出出荷設備増強を進め、海外輸出展開型のビジネスモデルへと変革してきましたが、足元は中国を中心とした鋼材需要の不振に伴い海外コークス市況が低迷しており厳しい事業環境となっております。
このような環境下、当社グループは、コークスの生産体制を見直し、香川事業所の現有のコークス炉250門について150門に生産規模を縮小することを決定し、対象となる100門での生産を終了しました。加えて、国内外の販売ポートフォリオの見直しや追加の合理化策等を実施し、市況変動に左右されない事業構造へ転換します。
本決定に伴い、生産を終了した100門の製造設備について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失7,046百万円(内、機械装置6,843百万円、その他203百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
5.三菱ケミカルアドバンスドマテリアルズ(ドイツ)社の炭素繊維プリプレグ生産設備、無形資産及び同社の事業に関連するのれん
炭素繊維プリプレグ事業は、事業環境の変化に伴い収益性が悪化しており、今後も収益改善の可能性が低いとの結論に達し、構造改革を実施することを決定しました。その結果、将来において投資の回収が見込まれない当該事業に関連する資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失5,443百万円(内、のれん4,138百万円、技術に係る無形資産430百万円、その他875百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
6.クリーンパートユーエスエー社の一部拠点に係る半導体製造装置パーツ洗浄事業等の設備、無形資産及びのれん
当社グループは、半導体製造装置のパーツ洗浄事業等の収益性の改善、存続拠点への経営資源の集中を図るため、クリーンパートユーエスエー社の一部事業拠点を閉鎖することを決定しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、当該事業拠点の設備、関連するのれん及び顧客に係る無形資産等の無形資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失3,598百万円(内、のれん358百万円、顧客に係る無形資産2,117百万円、その他1,123百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
7.三菱ケミカルカーボンファイバーアンドコンポジッツ(アメリカ)社の炭素繊維製造設備
当社グループは、炭素繊維事業の収益性の改善を図るため、三菱ケミカルカーボンファイバーアンドコンポジッツ(アメリカ)社の生産体制を縮小することを決定しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、関連する設備について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失3,415百万円(内、建物1,977百万円、機械装置1,438百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいており、その価値を零としております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至2026年3月31日)
(有形固定資産及び無形資産)
(単位:百万円)
用途場所 (主な所在地)種類報告セグメント減損損失
ソアノール製造設備三菱ケミカル英国社
(イギリス ハル)
機械装置、建設仮勘定等スペシャリティマテリアルズ30,251
コークス及び炭素材製造設備三菱ケミカル㈱香川事業所 (香川県坂出市)機械装置、構築物等ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ16,300
海底配管に係る資産除去債務計上により認識した資産三菱ケミカル㈱関東事業所 (神奈川県横浜市)構築物その他7,952
プラスチックフィルムの製造設備等ジェイフィルム㈱
(千葉県香取市他)
土地及び建物等スペシャリティマテリアルズ6,089
MMAの製造設備等高雄塑酯化學工業股份有限公司
(台湾 高雄市)
機械装置等MMA&デリバティブズ5,465
酸化エチレン及びエチレングリコール類製造設備三菱ケミカル㈱茨城事業所 (茨城県神栖市)、東海事業所 (三重県四日市市)機械装置、構築物等ベーシックマテリアルズ&ポリマーズ5,154
有機感光体の製造設備ビナエムシーインフォニクス社の事業拠点
(ベトナム フート省)
機械装置等スペシャリティマテリアルズ4,408
リチウムイオン電池用電解液製造設備三菱ケミカルアメリカ社 (アメリカ テネシー州)、
三菱ケミカル英国社 (イギリス ストックトンオンティーズ)
建物等スペシャリティマテリアルズ4,103
フィルムコーティング製造設備島根中井工業㈱島根工場 (島根県益田市)、ナカイテクノ事業所 (滋賀県草津市)建物等スペシャリティマテリアルズ2,484

(のれん)
(単位:百万円)
主な内容報告セグメント減損損失
中井工業㈱のフィルムコーティング事業に関連するのれんスペシャリティマテリアルズ2,329

1.三菱ケミカル英国社のソアノール製造設備
当社グループは、当社グループの独自技術によって開発された高いガスバリア性、耐油性、透明性を持つエチレン・ビニルアルコール共重合樹脂である「ソアノール」の世界的な需要の拡大に対応するため、英国において21,000トン/年の能力増強を伴う設備投資を進めてまいりました。しかしながら、本設備投資は設計・施工上の制約が多い特殊な工事を伴うものであったこと等から、契約・管理体制が複雑化し、各工程での遅延や追加の安全性評価等が発生しました。これに昨今の世界的なインフレによる資材・人件費の高騰も重なり、設計の詳細化や現地での見積り精査等を進める中で、工事関連費用は当初の想定を上回り、全体の工期にも遅れが生じております。当初計画からの費用超過と工期遅延という状況を踏まえ投資額の増額を決定しました。
その結果、投資額の増加による収益性の低下が見込まれることから、当該製造設備の帳簿価額を回収可能価額33,237百万円まで減額し、減損損失30,251百万円(内、機械装置3,020百万円、建設仮勘定26,503百万円、その他728百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は、使用価値により測定しております。使用価値の算定にあたって用いた割引率については、当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎とした税引前の割引率9.6%を使用しております。
2.三菱ケミカル㈱のコークス及び炭素材の製造設備
当社グループは、三菱ケミカル㈱のコークス及び炭素材(ニードルコークス、ピッチコークス)(以下、「本製品群」といいます。)について、当社グループ全体の事業ポートフォリオにおける本製品群の中長期的な位置づけを総合的に検討した結果、本製品群から事業撤退することを決定しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、当該製造設備について帳簿価額を全額減額し、減損損失16,300百万円(内、機械装置9,173百万円、構築物3,279百万円、建物1,815百万円、建設仮勘定1,126百万円、その他907百万円)を計上しております。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいております。
3.三菱ケミカル㈱の海底配管に係る資産除去債務計上により認識した資産
三菱ケミカル㈱の関東事業所鶴見地区海底配管に係る資産除去債務計上により認識した資産は、当連結会計年度において原状回復義務に係る支出の可能性が高まりました。そのため、資産除去債務を計上するとともに、対応する資産除去費用を固定資産の帳簿価額に加算いたしましたが、当該海底配管は使用を停止しており再稼働の見込みがないため、加算後の帳簿価額を全額減額し、減損損失7,952百万円(内、構築物7,952百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいております。
4.ジェイフィルム㈱のプラスチックフィルムの製造設備等
当社グループは、ポートフォリオ改革の一環として、当社グループの連結子会社であるジェイフィルム㈱の全株式を譲渡することを決定しました。当該決定に基づく売却目的で保有する資産への振替に伴い、処分コスト控除後の公正価値と帳簿価額の差額について損失を計上しております。同社の設備等非流動資産について帳簿価額を回収可能価額3,515百万円まで減額し、減損損失6,089百万円(内、土地2,336百万円、建物2,049百万円、その他1,704百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しております。公正価値は同社株式の売却予定価額に基づいており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
5.高雄塑酯化學工業股份有限公司のMMAの製造設備等
当社グループは、中国における大規模な増設を背景に、アジア地域を中心として競争が厳しさを増しているMMAの事業環境を踏まえ、当社グループの連結子会社である高雄塑酯化學工業股份有限公司の保有持分の全株式を譲渡することを決定しました。当該決定に基づく売却目的で保有する資産への振替に伴い、処分コスト控除後の公正価値と帳簿価額の差額について損失を計上しております。同社の設備等非流動資産の帳簿価額については全額を減額し減損損失5,465百万円(内、機械装置5,351百万円、建設仮勘定33百万円、特許権等81百万円)を計上しており、非流動資産の帳簿価額を上回る損失見積額840百万円については事業整理損失引当金繰入額として計上しております。
なお、公正価値は同社株式の売却予定価額に基づいており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
6.三菱ケミカル㈱の酸化エチレン及びエチレングリコール類製造設備
酸化エチレン及びエチレングリコール類事業は、事業環境の変化に伴い収益性が悪化しており、今後も収益改善の可能性が低いとの結論に達し、当該製造設備について帳簿価額を全額減額し、減損損失5,154百万円(内、機械装置2,595百万円、構築物2,210百万円、その他349百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は、使用価値により測定しております。使用価値の算定にあたって用いた割引率については、当該資金生成単位の加重平均資本コストを基礎とした税引前の割引率8.2%を使用しております。
7.ビナエムシーインフォニクス社の有機感光体事業の製造設備
当社グループは、有機感光体事業について、事業環境の変化に伴い収益性が悪化しており、今後も収益改善の可能性が低いとの結論に達し、ビナエムシーインフォニクス社の事業拠点を閉鎖することを決定しました。その結果、投資の回収が見込めなくなったため、同社の工場設備について帳簿価額を全額減額し、減損損失4,408百万円(内、機械装置4,101百万円、その他307百万円)を計上しました。
なお、回収可能価額は使用価値に基づいております。
8.三菱ケミカルアメリカ社及び三菱ケミカル英国社のリチウムイオン電池用電解液製造設備
当社グループのリチウムイオン電池用電解液は、独自の添加剤技術によって電極での副反応を抑えることで高い出力性を持つとともに、優れた耐久性と高い安全性から、車載用途で多くの採用実績があるほか、電池メーカーへのライセンス供与も行なっています。これまで当社グループは世界4カ国に製造拠点を持ち、xEV(電動車)需要の拡大に合わせて生産能力を増強してきましたが、今般、米国及び英国の製造拠点を譲渡し、製造・販売を担うパートナーとの戦略的連携を通じた事業展開を進めることで、欧米市場における事業運営についてはライセンス供与を中心とした新たなビジネスモデルへの転換を進め、中長期の市場拡大に対応していきます。製造拠点の譲渡に伴い、リチウムイオン電池用電解液の製造設備について帳簿価額を回収可能価額3,068百万円まで減額し、減損損失4,103百万円(内、建物1,937百万円、機械装置1,257百万円、建設仮勘定907百万円等)を計上しました。
なお、回収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しております。処分コスト控除後の公正価値は売却予定価額、又は売却が困難であるものについては零としており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。
9.中井工業㈱及び島根中井工業㈱のフィルムコーティング製造設備及び同社の事業に関連するのれん
当社グループは、ポートフォリオ改革の一環として、当社グループの連結子会社である中井工業㈱の全株式の譲渡することを決定しました。当該決定に基づく売却目的で保有する資産への振替に伴い、処分コスト控除後の公正価値と帳簿価額の差額について損失を計上しております。同社及びその子会社である島根中井工業㈱の設備等非流動資産の帳簿価額については全額を減額し減損損失4,813百万円(内、のれん2,329百万円、建物1,681百万円、その他803百万円)を計上しており、非流動資産の帳簿価額を上回る損失見積額257百万円については事業整理損失引当金繰入額として計上しております。
なお、公正価値は同社株式の売却予定価額に基づいており、公正価値ヒエラルキーはレベル3です。

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