有価証券報告書-第159期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/27 13:06
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120項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度における各国経済の動向について見てみますと、欧州経済は、英国のEU離脱決定により、一時的に経済の混乱が見られましたが、景気は緩やかな回復が継続しました。
米国経済は、雇用環境の改善・底堅い個人消費により、景気は緩やかな拡大基調が続きました。
中国経済は、インフラ投資の加速や住宅販売の加速等により、景気は徐々に上向いてきたものの
不動産投資の過熱を抑制するため、引き締め気味の金融調節の結果等から、経済成長は、緩やかに減速しました。
その中、わが国の経済は、堅調な雇用環境に支えられ、個人消費には持ち直しの兆しが見られる等、景気は緩やかに持ち直しました。
このような情勢下、当期の連結売上高は、色素材料や、有機EL材料の需要増加等により、前期比9億12百万円増(2.7%増)の347億39百万円になりました。
損益面では、売上高の増加やコストダウンに加え、原燃料が低価格で推移したこと等により、営業利益は、前期比13億円増(156.8%増)の21億29百万円となりました。
また、経常利益は、前期比14億60百万円増(230.6%増)の20億94百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比11億40百万円増(140.6%増)の19億51百万円となりました。
当期の各セグメント別売上高等の概況は、次のとおりであります。
[機能性色素セグメント]
イメージング材料事業は、プリンター向け材料の需要低迷と競争の激化で依然厳しい状況が続いており、大幅な減収となりました。一方、色素材料事業は、デジタル家電向けアルミ着色用染料が好調に推移し、大幅な増収となり、有機EL材料事業は、ディスプレイ分野での新規採用もあり、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、82億31百万円となり、前期比6億7百万円(8.0%)の増収、となりました。
[機能性樹脂セグメント]
樹脂材料事業は、円高の影響がありましたが、ウレタン原料での需要が国内外で堅調に推移しました。
また、タイヤ用途向け材料は需要が好調に推移したことにより、増収となりました。
一方、建築材料事業は、ウレタン系防水材料が競争激化により減収となり、特殊化学品事業は、医薬品分野での
需要減少や、円高の影響により、減収となりました。その他の仕入品でも競争激化により、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、121億59百万円となり、前期比4億35百万円(3.5%)の減収、となりました。
[基礎化学品セグメント]
過酸化水素は、主力の紙パルプ向けが需要の減少により減収となりましたが、工業薬品向けで需要が増加し、増収となりました。また、過酸化水素誘導品は、家庭用洗剤向けが増加し、増収となりました。
しかし、その他の仕入品の販売終了により、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、67億68百万円となり、前期比48百万円(0.7%)の増収、となりました。
[アグロサイエンスセグメント]
除草剤は、鉄道向けで需要が増加したものの、家庭園芸向けで減収となり、前期並みとなりました。
また、殺虫剤は、需要の増加により増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、48億31百万円となり、前期比1億30百万円(2.8%)の増収、となりました。
[物流関連セグメント]
倉庫業が堅調に推移したことに加え、輸出の取り扱いが好調に推移したこと等により、大幅な増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、25億11百万円となり、前期比5億62百万円(28.9%)の増収、となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、65億97百万円となり、前期末比4億21百万円の増加となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益21億15百万円、減価償却費15億61百万円、売上債権の増加6億6百万円等により、31億円の収入となりました。(前期は23億22百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出11億76百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出6億35百万円、定期預金の払戻による収入14億34百万円等により、
5億7百万円の支出となりました。(前期は7億80百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出18億1百万円、配当金の支払額3億92百万円等により、22億41百万円の支出となりました。(前期は18億80百万円の支出)