有価証券報告書-第156期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/25 11:23
【資料】
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【項目】
140項目

業績等の概要

(1) 業績
わが国経済は、株価の上昇や円安が進行し、企業収益や個人消費の一部に改善がみられ、緩やかに回復しました。
しかしながら、円安による原材料・燃料の高騰など、先行き不透明な状況が続きました。
このような情勢下、保土谷化学グループ(以下、当社グループ)は、中期経営計画“ HONKI 2013 ”
(Hodogaya as Only one, Number one with our Key technology and Imagination)
の達成に向けて、諸施策を実施してまいりました。
基盤事業では、過酸化水素及びその周辺製品の強化を図るために、日本パーオキサイド㈱を合併いたしました。
その合併により、郡山工場のコスト削減を進めてまいりました。
成長事業では、有機EL材料事業の更なる展開を図るために、SFC CO.,LTD.(大韓民国)の生産体制の増強を行いました。
以上の状況を背景に、当期の連結売上高は、有機EL材料事業が、価格競争の激化等で減少したものの、樹脂材料事業、特殊化学品事業が好調に推移したことにより、前期比4億96百万円増(1.4%増)の356億87百万円となりました。
損益面では、コストダウンの寄与がありましたが、原材料・燃料価格の高騰等により、営業利益は、34百万円(前期比96.2%減)、経常損失は、3億10百万円(前期は経常利益6億11百万円)、当期純損失は、カーボンナノチューブ開発推進に関わる特別損失もあり、
12億71百万円(前期は当期純損失90百万円)となりました。
当期の各セグメント別売上高等の概況は次の通りであります。
[機能性色素セグメント]
イメージング材料事業は、プリンター向け材料の需要の低迷が継続するものの、円安効果もあり、前期並みとなりました。
色素材料事業は、新たに上市したカラートリートメント用染料の寄与があったことに加え、アルミ着色用染料では、在庫調整に進展が見られ、スマートフォン向けは好調だったものの、小型デジタル家電向けの低調が継続し、前期並みとなりました。
有機EL材料事業は、競争の激化が継続しており、加えて、前期に子会社の決算期変更に伴う一時的な増加があったため、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、89億93百万円となり、前期比8億71百万円(8.8%)の減収
となりました。
[機能性樹脂セグメント]
樹脂材料事業は、PTG(ウレタン原料)が、堅調に推移し、又、接着剤も海外での需要が大きく伸びたため、増収となりました。
建築材料事業は、消費増税前の一部駆け込み需要があり、ウレタン系防水材の材料販売と防水工事が好調で、増収となりました。
特殊化学品事業は、樹脂関連・医薬品・受託分野のいずれも需要が好調で、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、126億61百万円となり、前期比8億51百万円(7.2%)の
増収となりました。
[基礎化学品セグメント]
過酸化水素は、主力の紙パルプ分野で、円安により一部需要が回復し、又、工業薬品向けも好調に推移しましたが、動物用医薬品の需要が減少したことにより、前期並みとなりました。
その他、過酸化水素誘導品は、競争の激化により、減収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、69億29百万円となり、前期比1億15百万円(1.6%)の
減収となりました。
[アグロサイエンスセグメント]
アグロサイエンス事業は、家庭園芸用並びに芝用除草剤が好調に推移したことにより、増収となりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は、52億59百万円となり、前期比3億61百万円(7.4%)の
増収となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、41億90百万円となり、前期末比11億31百万円減少いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、減価償却費16億61百万円、棚卸資産の減少12億40百万円等により、
28億61百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得27億37百万円、投資有価証券の取得9億24百万円等により、38億円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入24億30百万円、長期借入金の返済による支出22億37百万円、配当金の支払額3億4百万円等により、4億23百万円の支出となりました。