有価証券報告書-第97期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/25 10:50
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業績等の概要
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の伸長やIT投資の拡大を背景に緩やかな成長基調で推移しましたが、原材料価格の高騰や一部材料の品不足、更には人手不足の影響が継続してありました。
一方、海外においては、欧米の政策動向の不確実性や地政学的リスクの高まり、足元での円高基調の影響等、不透明な状況ながらも、中国や韓国で電子産業分野の設備投資意欲が高く、堅調に推移しました。
このような経済状況のもとで当社グループは、前期よりスタートした中期経営計画『Asahi Rising Sun 2020』で掲げた、「世界のお客様に必要とされるグローバルニッチトップ企業、ASAHI YUKIZAIブランドの確立」という基本戦略に従い、サプライチェーン改革等によるコストダウンや、新規顧客の獲得活動の活発化、海外での販路拡大など、長期的かつ持続的な成長により企業価値を高めるため、全社一丸となって邁進しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高50,174百万円(前期比+19.4%)、営業利益3,362百万円(前期比+63.0%)、経常利益3,402百万円(前期比+74.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益2,785百万円(前期比+155.2%)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
1 管材システム事業
主力の樹脂製配管材料の売上は、国内では、企業の設備投資が底堅く推移するなか、顧客密着型の販売活動の強化やバルブ製品を中心とした新製品の投入等により、主力のバルブ・パイプ・継手等の基幹製品を中心として、堅調に推移しました。海外は、米国において国内の物件受注が好調に推移し売上が増加しました。一方、東アジアにおいては、引き続き活発な電子産業向け投資が継続していることから、バルブ製品やダイマトリックス製品の売上が増加しました。また、平成29年10月に大和興産株式会社及びその子会社1社を、連結子会社化したことも売上の増加に寄与しました。
利益面においては、主原料価格の上昇の影響を受けたものの、売上の増加や、バルブやダイマトリックス製品等の高付加価値製品の売上増により、前連結会計年度を上回る結果となりました。
この結果、売上高27,585百万円(前期比+20.4%)、営業利益2,354百万円(前期比+28.8%)となりました。
2 樹脂事業
主力の素形材用途向け製品の売上は、国内において主要顧客である自動車向けを筆頭に期初より継続して堅調に推移したことで、前期を大きく上回りました。海外においても、中国の旭有機材樹脂(南通)有限公司及びインドのアサヒモディマテリアルズPvt., Ltd.が当地の旺盛な需要を取り込み、売上を伸ばしました。
建材用途を始めとした発泡材料は、トンネル掘削時に用いる固結材「AGSR®」が、延期されていた主要工事の再開や使用現場の地質に起因する需要量の増加に伴い、売上を大きく伸ばしました。
電子材料用途を主力製品とする高機能樹脂の売上は、東アジア市場において、半導体及び液晶用途が引き続き堅調に推移したため、前期を上回りました。
利益面においては、主原料価格上昇の影響が大きかったものの、売上の増加や、原材料価格の高騰に備えた生産体制の効率化、物流の効率化等の各種コストダウン施策が奏功し、前連結会計年度を上回る結果となりました。
この結果、売上高15,254百万円(前期比+25.0%)、営業利益874百万円(前期比+1,122.4%)となりました。
3 水処理・資源開発事業
水処理事業は、中水処理施設や化学系工場廃水処理施設等の民間受注が好調に推移しましたが、官庁の入札案件の不調により前期を若干下回る売上となりました。一方で資源開発事業は、国策による再生可能エネルギーへの支援に伴う地熱井掘削工事が前期同様好調でした。また、環境薬剤事業は民間の受注が増加しており、売上は前期並みとなりました。メンテナンス事業は、好調な都心中水施設工事の完成に伴う施設管理の新規受注が増加するとともに、周辺設備の修繕工事の受注が伸びたことで、売上は前期を上回りました。
しかしながら、利益面においては、従業員賞与の改善を図ったこと、並びに、好調なメンテナンス事業の施設維持管理要員を先行して増員したことにより、営業利益は前期をわずかに下回りました。
この結果、売上高7,335百万円(前期比+6.0%)、営業利益172百万円(前期比△0.6%)となりました。
当社グループにおける財政状態は、次のとおりであります。
当連結会計年度末の総資産は、63,050百万円(前期比+14.6%)となりました。
流動資産は、主として受取手形及び売掛金が増加したことなどから、36,805百万円(前期比+19.9%)となりました。
固定資産は、主として投資有価証券、退職給付に係る資産が増加したことなどから、26,245百万円(前期比+7.8%)となりました。
流動負債は、主として支払手形及び買掛金が増加したことなどから、16,794百万円(前期比+41.5%)となりました。
固定負債は、主として繰延税金負債が増加したことなどから、4,754百万円(前期比+11.6%)となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことと、退職給付に係る調整累計額が増加したことなどから、41,502百万円(前期比+6.7%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ996百万円増加し、8,088百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、売上債権の増加額が3,006百万円などの資金減よりも、税金等調整前当期純利益が3,511百万円、仕入債務の増加額が2,094百万円などの資金増が上回ったため、3,012百万円(前年同期は2,492百万円の資金獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、有形固定資産の取得による支出が1,861百万円などの資金減により、1,789百万円(前年同期は2,064百万円の資金使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、短期借入金の純増加額が697百万円などの資金増よりも、配当金の支払額が671百万円、長期借入金の返済による支出が216百万円などの資金減により、239百万円(前年同期は746百万円の資金使用)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比
(%)
管材システム事業17,044+16.2
樹脂事業13,091+21.8
合計30,135+18.6

(注)1 金額は販売価格によっております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
b. 受注実績
当連結会計年度における管材システム事業及び水処理・資源開発事業の受注実績は、次のとおりであります。
なお、管材システム事業の一部及び水処理・資源開発事業を除くその他の事業については、見込み生産を行っております。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比
(%)
受注残高(百万円)前期比
(%)
管材システム事業(一部)1,191+52.8522+95.1
水処理・資源開発事業5,883△31.52,114△31.2
合計7,074△24.52,636△21.1

(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前期比
(%)
管材システム事業27,585+20.4
樹脂事業15,254+25.0
水処理・資源開発事業7,335+6.0
合計50,174+19.4

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に貸倒引当金、法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的であると判断するデータに基づいて行っておりますが、様々な不確定要素が内在しているため、実際の結果は見通しと異なる可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
管材システム事業部門は、半導体・液晶向け製品の需要拡大が継続し、当社の得意とする化学プラント関連分野などで需要が底堅く推移する状況下にあり、中期経営計画に掲げる「ナンバーワンの信頼とブランド力構築」に向けて以下の施策の推進に注力いたしました。
1. 新製品(プラスチック製自動弁、高圧空気弁、顧客密着型商品)のタイムリーな投入と延岡製造所への積極的な設備投資
2. パートナー企業様(代理店・販売店・仕入れ先・ユーザー)向けの営業方針説明会・プライベート展示会の実施によるお客様ニーズと商品戦略の共有化
樹脂事業部門は、原料価格高騰の影響を受けましたが、国内において、自動車や建設機械向けの素形材需要が堅調に推移する状況下にあり、中期経営計画に掲げる「安定収益構造の構築とカスタマイズ力の強化」に向けて、以下の施策の推進に注力いたしました。
1. 商流改革によるお客様サービスの強化
2. 日本・中国間での原料供給体制の最適化
水処理・資源開発事業部門は、「総合ソリューション力の強化」を中期経営計画に掲げており、民需拡大・事業相互のシナジー追求に向けた事業体制の強化を実施いたしました。
経営成績の分析
(売上高と営業利益)
売上高は、通期で液晶・半導体・自動車分野の活況などにより、管材・樹脂製品ともに好調に推移し、海外子会社も各地において同様に好調であったことから、50,174百万円となり、前連結会計年度比+8,145百万円(+19.4%)となりました。また、平成29年10月に大和興産㈱及びその子会社1社を、連結子会社化したことも増収に寄与しました。
営業利益は、主要原料価格の上昇の影響を受けましたが、増収効果に加えて、商流変更・原料供給体制の見直しなどのサプライチェーン改革の推進や生産・物流体制の合理化などを進めたことにより、3,362百万円となり、前連結会計年度比+1,300百万円(+63.0%)となりました。
(営業外損益と経常利益)
出資金評価損は計上しましたが、受取配当金などを計上したこと等により、当連結会計年度の営業外損益の純額は39百万円の利益で前連結会計年度比+157百万円(前年同期は118百万円の損失)となりました。
この結果、経常利益は3,402百万円で、前連結会計年度比+1,457百万円(+74.9%)となりました。
(特別損益)
負ののれん発生益を計上したこと等により、当連結会計年度の特別損益の純額は109百万円の利益で、前連結会計年度比+519百万円(前年同期は409百万円の損失)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益の3,402百万円に特別損益の109百万円を加算し、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は3,511百万円となりました。これから法人税、住民税及び事業税723百万円を減算し、法人税等調整額17百万円を加算し、非支配株主に帰属する当期純利益20百万円を減算した親会社株主に帰属する当期純利益は2,785百万円で、前連結会計年度比+1,693百万円(+155.2%)となりました。
財政状態の分析
当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費のほか、製品の仕入れ、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、子会社株式の取得等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,919百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、8,088百万円となっております。
経営方針・経営戦略・経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当社グループの各事業部門において、中期経営計画『Asahi Rising Sun 2020』に基づく具体的施策を鋭意展開した結果、売上高、営業利益ともに着実に拡大し、平成31年3月期の計画では営業利益及びROEが最終年度の経営数値目標を達成する見通しとなっております。そのため、更なる成長と収益力向上を目指すため、経営数値目標を上方修正いたしました。
指標平成30年3月期実績平成28年時点公表値平成30年修正値
平成33年3月期計画平成33年3月期計画
売上高50,174百万円60,000百万円63,000百万円
営業利益3,362百万円3,500百万円4,200百万円
ROE7.0%5%以上7%以上

今後も継続的な成長に向けて、中期経営計画で掲げた、商品戦略改革・海外売上拡大・サプライチェーン改革・ものづくり革新・全社レベルでのコストダウンを引き続き実施してまいります。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

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