有価証券報告書-第93期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/24 11:04
【資料】
PDFをみる
【項目】
174項目
② 戦略
世界全体の気温が4℃上昇すると、不可逆的かつ深刻な環境破壊をもたらすことが予想されております。気温上昇を1.5℃未満までに抑えることを目指すパリ協定を踏まえ、当社グループでは、1.5℃シナリオと2℃シナリオおよび4℃シナリオにて、リスクと機会を分析しました。
1.5℃/2℃シナリオ
全世界が2050年カーボンニュートラルを目指した規制や政策を強化し、現状を上回る気候変動対策が実施され、平均気温上昇が産業革命前の水準から1.5~2.0℃程度に収まるシナリオです。
・規制や政策への対応コスト発生および再生可能エネルギー電力価格上昇などの移行リスクが増加
・物理的リスクの増大も想定されるものの、4℃シナリオよりも影響は軽微
・情報源:IEA※1WEO※22022のNZEシナリオ※3およびIPCC※4RCP※51.9、RCP2.6など
4℃シナリオ
現状を上回る気候変動対策が取られず、平均気温上昇は産業革命前の水準から4℃程度まで上昇するシナリオです。
・異常気象の激甚化による被害増加や気温上昇による熱対策コスト増加などの物理的リスクが増大
・移行リスクの増大も想定されるものの、1.5℃/2℃シナリオよりも影響は軽微
・情報源:IEA WEO2022のSTEPSシナリオ※6およびIPCC RCP4.5など
※1 IEA:International Energy Agencyの略。国際エネルギー機関。
※2 WEO:World Energy Outlookの略。エネルギーの需給や技術開発に関する見通しなどを示したレポート。
※3 NZEシナリオ:ネットゼロ排出シナリオ。クリーンエネルギー政策と投資が急増し、先進国は正味ゼロに到達。
※4 IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Changeの略。気候変動に関する政府間パネル。
※5 RCP:Representative Concentration Pathwayの略。放射強制力の代表的な経路。
※6 STEPSシナリオ:既存政策シナリオ。現在の政策のみを組み込み、新たな政策がない場合のエネルギーシステム。
主な事業リスクと機会(当社グループ)
区分種類事業活動への影響時間軸評価対応策
移行リスク
(1.5℃/2℃)
政策/法規制カーボンプライシング(炭素税、排出量取引等)による税負担の増加中~長期・省エネ推進・再エネ利用拡大によるScope1+2 GHG排出量の削減
・投資判断におけるインターナルカーボンプライシングの利用
技術低炭素化設備・低炭素プロセスへの転換による設備投資の増加中~長期・低炭素化を意識した製品開発によるライフサイクルコストの低減
・エネルギー効率の高い粒子合成技術の検討
市場原材料・エネルギーの調達コストの増加中~長期・製造工程におけるロスの更なる低減
・調達コスト増加について売価への適切な反映
複写機・プリンター使用控えによるトナーの需要減少中~長期・顧客ニーズの多様化・省エネへの対応によるトナー市場占有率の向上
・機能性顔料の技術を活用した環境関連材料への用途展開
評判気候変動対応への取組みが不十分と評価された場合、顧客、投資家からの評価低下中~長期・GHG排出量の削減推進
・情報開示の拡充
物理的リスク
(4℃)
急性自然災害による建物や設備への被害中~長期・BCPの拡充と訓練実施
・損害保険の活用
サプライチェーン寸断による工場操業率低下中~長期・BCPの拡充
・調達先・搬送ルートの複線化
慢性海面上昇による沿岸部事業所への追加投資の発生長期・海面上昇情報のモニタリング
機会製品/サービスEV市場の拡大によるプラスチックマグネット、チタン酸バリウムおよび非接触給電用部材の需要増加中~長期・市場ニーズに応じた供給体制の構築
・研究開発投資の拡充
市場CCUS市場の拡大に伴うCO2固体回収材の需要増加中~長期・オープンイノベーションを活用したビジネスモデルの構築
・研究開発投資の拡充
・公的支援の活用
メタン直接改質法による水素・カーボンナノチューブ供給の需要増加中~長期

当社グループは、事業継続と2050年ネットゼロを両立させるため、気候移行計画を作成しております。この気候移行計画の適用範囲は日本国内ですが、今後、適用範囲をグループ全体に改める予定であります。また、脱炭素技術の発展、関連インフラの普及、環境規制の強化などの要因を加味し、管理・更新いたします。
2050年までの全体像は以下のとおりであります。
0102010_004.png気候移行計画 全体像(日本国内)
IPCC 第6次評価報告書では、「気温上昇を1.5℃未満に抑えるためには、2019年対比で2035年までにCO2を65%削減する必要がある」と指摘されております。当社グループはその指摘を踏まえ、実現可能性と対費用効果の高い施策を優先的に推し進めてまいります。事業再編と省エネ活動によるエネルギー削減を施策の基盤に据え、順次、ボイラー熱源のエネルギー代替にも取り組んでまいります。
具体的な2035年までの施策は、以下のとおりであります。
0102010_005.png気候移行計画 2035年までの施策(日本国内)
0102010_006.pngGHG削減コスト 2035年までの施策(日本国内)
投資の概要 2035年までの施策(日本国内)
投資計画ビジネスの変革
・更なる事業再編の推進
Scope1 初期投資額 約13億円
・省エネ施策(熱ロス低減)
・製造プロセスの変更(エネルギー効率の改善)
・ボイラーのLPG化
・ボイラーのLNG化
・ボイラーの水素化(部分的)
Scope2 初期投資額約1億円
・省エネ施策(高効率な照明)
・再エネ電力の調達・複線化
資金計画自己資金だけでなく、ポジティブ・インパクト・ファイナンスなどをはじめとする、サステナブルファイナンスも活用

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。