有価証券報告書-第157期(2022/04/01-2023/03/31)
(2) 知的財産活動
帝人グループでは、知的財産は企業の競争力の根源となる重要な経営資産であるとの理解の下、経営戦略の実現を目標とした知財活動に取り組んでいます。2020年度から2022年度にかけ、中期経営計画2020-2022に基づき、「ポートフォリオ変革」の実現に向けて、帝人グループの知財ポートフォリオ変革を目的とした知財活動を推進してきました。具体的には、将来の収益獲得のために育成するStrategic Focus分野及びさらなる成長を目指すProfitable Growth分野の両方において、経営戦略に沿った事業目標を達成するため、それぞれの事業分野において以下を基本方針とした知財・無形資産の創出を促進しました。
事業戦略に沿ってテーマ毎に、競争優位性を確保するための知財創出目標を策定し、目標の達成に向けて知的財産を、R&Dだけではなく、M&A等も含めて戦略的に創出・取得する。また、知財創出目標の策定に当たっては、各種産業財産権に限らず、著作権、営業秘密及び知財関係契約等を総合的に活用する「知財ミックス」を重視する。
事業競争優位性の維持・向上のため、既存の知財網を延命化する知的財産の創出・取得を継続する。また、基本技術に関する知的財産権の存続期間満了後も事業競争優位性を維持できるよう、独自の技術ノウハウについては営業秘密として厳格な管理を維持継続する。
このような各分野の基本方針に基づいた知財活動の推進により、帝人グループの知財ポートフォリオは経営戦略に沿う方向に着実に変化しました。例えば、帝人グループが保有する特許権がカバーする技術領域は、Profitable Growth分野を確実に維持しながら、Strategic Focus分野において拡大しました(図1)。また、帝人グループが保有する特許権の総価値(Patent Asset Index™)に占めるStrategic Focus分野の特許価値の割合も増加しました(図2)。今後は、「帝人グループ 収益性改善に向けた改革」に基づき、帝人グループの長期ビジョンを見据えて知財ポートフォリオの最適化を実施するとともに、「環境貢献に資する自動車・航空機、エネルギー分野」、及び「希少疾患・難病などの疾病領域」における競争優位性の確保に向けた知財投資活動を具体化し、推進していきます。
図1 帝人グループ特許ポートフォリオ
[図中の各点は特許を表し、各点間の距離は技術の類似性により決まる。テキストマイニング技術によって技術的に近い特許は集合を形成する。]
2014年からの対比において、2022年のマテリアルStrategic Focus領域では、軽量化技術として環境分野に寄与し得る自動車向け複合成形材料や航空機向け炭素繊維を中心に特許ポートフォリオが充実化(緑囲み)。ヘルスケアのStrategic Focus領域では、人工関節分野や吸収性インプラント関連の特許が充実化するとともに、再生医療分野への参入により当該分野の特許が加わっている(赤囲み)。一方、フィルム事業の2019年度の事業譲渡によりフィルム関連特許は大きく減少している。
図2 特許価値(Patent Asset Index™)のSF/PG割合
[Patent Asset Index™は各特許における各国特許庁審査官の特許引用度(技術的価値に相当)及び各国出願・権利化状況(市場的価値)から算出される。]
2014年からの対比において、2022年ではStrategic Focus領域の特許価値割合が全体の23%に増加。特にマテリアル事業のStrategic Focus分野である自動車向け複合成形材料や航空機向け炭素繊維関連への積極投資を反映し、当該分野の特許価値が増加。
以上のような経営戦略の実現に向けた知財活動に加え、知財情報解析の戦略的活用として、IPランドスケープを経営・事業の意思決定に役立てる取り組みを推進しています。具体的には、グローバル知財情報に学術論文情報や市場情報等の非知財情報をミックスした情報解析手法や、それらと特許価値評価を組み合わせた手法を独自に開発し、客観情報に基づいて①M&A・アライアンス候補先の探索・評価、②新規事業・新規R&Dテーマ探索、③保有知的財産権の価値評価と維持管理の適正化等の意思決定のために活用しています。また、長年の研究開発活動及び事業活動によって蓄積された重要技術ノウハウ等の営業秘密も知的財産権と同様に競争優位性の確保に資する重要な経営資産であるとの理解の下、グループ統一基準である「グループ営業秘密管理ガイドライン」等を策定し、これに基づいた厳格な営業秘密管理を継続しています。さらに、グループの新規事業の創出、既存事業の新規技術分野の開拓に多大な貢献をした製品に関する特許を対象とする「帝人発明賞」や、事業の発展維持に顕著な効果を持つ特許出願を対象とする「帝人特許実施賞」といった表彰制度を設け、業務の革新と創造に取り組む気風を醸成するとともに、社員のチャレンジへの意識高揚を後押ししています。
帝人グループでは、知的財産は企業の競争力の根源となる重要な経営資産であるとの理解の下、経営戦略の実現を目標とした知財活動に取り組んでいます。2020年度から2022年度にかけ、中期経営計画2020-2022に基づき、「ポートフォリオ変革」の実現に向けて、帝人グループの知財ポートフォリオ変革を目的とした知財活動を推進してきました。具体的には、将来の収益獲得のために育成するStrategic Focus分野及びさらなる成長を目指すProfitable Growth分野の両方において、経営戦略に沿った事業目標を達成するため、それぞれの事業分野において以下を基本方針とした知財・無形資産の創出を促進しました。
このような各分野の基本方針に基づいた知財活動の推進により、帝人グループの知財ポートフォリオは経営戦略に沿う方向に着実に変化しました。例えば、帝人グループが保有する特許権がカバーする技術領域は、Profitable Growth分野を確実に維持しながら、Strategic Focus分野において拡大しました(図1)。また、帝人グループが保有する特許権の総価値(Patent Asset Index™)に占めるStrategic Focus分野の特許価値の割合も増加しました(図2)。今後は、「帝人グループ 収益性改善に向けた改革」に基づき、帝人グループの長期ビジョンを見据えて知財ポートフォリオの最適化を実施するとともに、「環境貢献に資する自動車・航空機、エネルギー分野」、及び「希少疾患・難病などの疾病領域」における競争優位性の確保に向けた知財投資活動を具体化し、推進していきます。
図1 帝人グループ特許ポートフォリオ
[図中の各点は特許を表し、各点間の距離は技術の類似性により決まる。テキストマイニング技術によって技術的に近い特許は集合を形成する。]2014年からの対比において、2022年のマテリアルStrategic Focus領域では、軽量化技術として環境分野に寄与し得る自動車向け複合成形材料や航空機向け炭素繊維を中心に特許ポートフォリオが充実化(緑囲み)。ヘルスケアのStrategic Focus領域では、人工関節分野や吸収性インプラント関連の特許が充実化するとともに、再生医療分野への参入により当該分野の特許が加わっている(赤囲み)。一方、フィルム事業の2019年度の事業譲渡によりフィルム関連特許は大きく減少している。
図2 特許価値(Patent Asset Index™)のSF/PG割合
[Patent Asset Index™は各特許における各国特許庁審査官の特許引用度(技術的価値に相当)及び各国出願・権利化状況(市場的価値)から算出される。]2014年からの対比において、2022年ではStrategic Focus領域の特許価値割合が全体の23%に増加。特にマテリアル事業のStrategic Focus分野である自動車向け複合成形材料や航空機向け炭素繊維関連への積極投資を反映し、当該分野の特許価値が増加。
以上のような経営戦略の実現に向けた知財活動に加え、知財情報解析の戦略的活用として、IPランドスケープを経営・事業の意思決定に役立てる取り組みを推進しています。具体的には、グローバル知財情報に学術論文情報や市場情報等の非知財情報をミックスした情報解析手法や、それらと特許価値評価を組み合わせた手法を独自に開発し、客観情報に基づいて①M&A・アライアンス候補先の探索・評価、②新規事業・新規R&Dテーマ探索、③保有知的財産権の価値評価と維持管理の適正化等の意思決定のために活用しています。また、長年の研究開発活動及び事業活動によって蓄積された重要技術ノウハウ等の営業秘密も知的財産権と同様に競争優位性の確保に資する重要な経営資産であるとの理解の下、グループ統一基準である「グループ営業秘密管理ガイドライン」等を策定し、これに基づいた厳格な営業秘密管理を継続しています。さらに、グループの新規事業の創出、既存事業の新規技術分野の開拓に多大な貢献をした製品に関する特許を対象とする「帝人発明賞」や、事業の発展維持に顕著な効果を持つ特許出願を対象とする「帝人特許実施賞」といった表彰制度を設け、業務の革新と創造に取り組む気風を醸成するとともに、社員のチャレンジへの意識高揚を後押ししています。