有価証券報告書-第142期(2022/01/01-2022/12/31)

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2023/03/29 15:53
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有報資料

クラレグループは、企業ステートメントの使命「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」のもと、創立100周年となる2026年度に向けた長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』で掲げる「独自の技術に新たな要素を取り込み、顧客、社会、地球に貢献し、持続的に成長するスペシャリティ化学企業」を目指しています。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2022年12月31日)現在において当社が判断したものです。
当社グループは、この長期ビジョン『Kuraray Vision 2026』の実現に向けて、2022年度から始まった5か年の中期経営計画「PASSION 2026」で以下3つの挑戦を設定しています。
① 機会としてのサステナビリティ
サステナビリティを機会としてとらえ、グループ一丸となって推進します。
② ネットワーキングから始めるイノベーション
社外・社内を問わず、人と人、技術と技術をつなげることで、新たな成長のドライバーを生み出します。
③ 人と組織のトランスフォーメーション
デジタルでプロセスを変え、多様性で発想の幅を広げ、人と組織に変革をもたらします。
中期経営計画「PASSION 2026」の2年目となる2023年度は、イソプレン タイ拠点、水溶性ポバールフィルム ポーランド新工場、米国での活性炭製造設備などを確実に立ち上げるとともに、成長事業への重点的な資源配分により事業ポートフォリオの高度化を図ります。当社グループは創立100周年となる2026年度に向け、持続的に成長するスペシャリティ化学企業として今後も挑戦し続けます。
また、当社グループは創業当時から、事業活動を通じ自然環境・生活環境の向上を目指すことで社会のサステナブルな発展に貢献する経営を行ってきました。サステナビリティを重要な経営戦略の一つと捉え、当社と社会が持続的に発展するための優先すべき重要課題(マテリアリティ)を経営レベルで選定し、課題の解決に全社的に取り組んでいます。
中期経営計画「PASSION 2026」においては、当社グループが取り組むサステナビリティに関連する施策を「サステナビリティ中期計画」としてまとめています。
(1) 気候変動への対応
気候変動については、当社の取り組むべき重要課題の一つとして捉え、2020年11月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同しました。また2022年度を起点とするサステナビリティ中期計画では、気候変動の緩和策として、温室効果ガス(GHG)の排出量削減と省エネルギーの促進、自然環境の向上に貢献する製品の拡大、サーキュラーエコノミーへの対応などを掲げました。これらの施策を着実に実行すると共に、TCFDが推奨するガバナンス、シナリオ分析に基づく戦略、リスク管理、指標と目標に基づく開示も段階的に充実していきます。
ガバナンス
クラレグループでは、社長を委員長とするサステナビリティ委員会がサステナビリティ活動を推進します。この委員会の傘下には、サステナビリティ中期計画で掲げたグローバル施策を実行するプロジェクトチームを配置し、各プロジェクトを推進します。また、気候変動に関わる諸施策の進捗状況を確認した上で、TCFDに基づく開示を進める「TCFD推進プロジェクトチーム」も傘下に設置し、開示の充実を図ります。
サステナビリティ委員会での討議事項は取締役会に報告し、取締役会の意見をサステナビリティ活動の推進に反映します。
戦略
クラレグループは2021年度に、低炭素社会への移行において生じる事象、及び気候変動により発生する物理的な事象に対するリスクと機会を下表1. のとおり選定しました。
表1. クラレグループの気候変動によるリスクと機会

2022年度には、国際エネルギー機関(International Energy Agency; IEA)が発行しているWorld Energy Outlook等から、低炭素社会への移行が進む2℃以下シナリオ(含.1.5℃シナリオ)及び気候変動が進む4℃シナリオに基づくシナリオ分析を実施し、気候変動によるリスクと機会のインパクトを評価しました。
2℃以下シナリオにおけるGHG排出及びエネルギー調達に対する炭素価格※の影響は大きく、2030年のGHG排出削減対策実施後にクラレグループで約320億円の炭素税賦課額が見込まれ、操業コストが増加する可能性が示されました。この対策として、2050年カーボンネットゼロに向けたGHG排出削減計画を着実に進めると同時に、環境貢献の高い製品が創出する市場価値を製品・サービス価格に反映していきます。
※World Energy Outlook 2022より先進国140ドル/t-CO2、新興国25ドル/t-CO2[2030年、1.5℃シナリオ]にて計算
さらに気候変動の影響が大きいビニルアセテート関連事業、及び環境ソリューション事業の各シナリオにおけるリスク及び機会の事業インパクトを算定しました。結果は、下表2. のとおりです。算定した各インパクトへの適切な対応を進めていきます。また、引き続き他の事業の分析を進めていきます。
表2. ビニルアセテート関連事業及び環境ソリューション事業の各シナリオにおける気候変動リスクと機会の
事業インパクト

リスク管理
クラレグループでは表2のリスクに対して、「緩和」と「適応」の両側面についてリスク管理を実施しています。
低炭素社会への移行リスクを「緩和」するため、GHG排出量削減や自然環境貢献製品の売上高拡大を進めています。これらの進捗はサステナビリティ委員会(委員長 : 社長)で確認を行なっています。
一方、気候変動に伴う物理リスクへの「適応」策については、災害対策・事業継続性の観点で各組織が毎年リスク自己評価を実施した結果を、リスク・コンプライアンス委員会(委員長 : サステナビリティ推進本部担当取締役)で討議し、対策が必要な場合は社長が経営リスクとして特定し責任者を指名して対策を進めています。
指標と目標
気候変動緩和の長期目標として、2030年に自社でのGHG排出量(Scope1と2)を2019年度比30%削減、2050年にカーボンネットゼロを掲げました。また、サステナビリティ中期計画では気候変動に関わるGHG排出量削減及び自然環境貢献製品の売上高比率向上目標を下表3. のとおり設定しています。
表3. サステナビリティ中期計画の気候変動に関わる施策と目標

(2) 人的資本、ダイバーシティ&インクルージョンの推進に向けた取り組み
当社グループは、様々な国籍・背景を持つ人材でなりたち、長期的・持続的な企業価値の向上のためには、それら多様な人材が活躍することが重要です。これを実現するため、グループ共通の人事方針として「クラレグループグローバル人事ポリシー」を制定し、さらに人材の多様性にフォーカスした「クラレグループダイバーシティとインクルージョンに関する基本原則」を定めています。これらの方針に基づき、多様性推進のための人材育成や職場環境の整備に取り組んでいます。
当社グループの中核人材の登用等における多様性の確保に関する目標及び進捗状況については、以下のとおりです。
<中核人材の登用等における多様性の確保に関する目標>1.前提
・「中核人材=管理職」と定義します。管理職の対象は、当社原籍者(生産事業所を除く。)に、海外関連会社原籍者で当社日本拠点に勤務する者を加えることにより、外国人管理職のインクルージョンの推進状況を反映させます。
・多様性の要素として「女性・外国人・中途採用者」を一つのカテゴリーとして捉え、管理職における同カテゴリーの合計人数が占める割合を目標として設定します。
2.目標
・女性・外国人・中途採用者の管理職に占める割合は、2030年度までに25%に到達することを目標とします。
(ベンチマークとした2021年9月末時点で12%。
女性比率5.1%、外国人比率1.2%、中途採用者比率7.7%:各比率間で重複あり)
3.進捗状況
・女性・外国人・中途採用者の管理職に占める割合は、2022年12月末時点で13%。
(女性比率5.6%、外国人比率1.3%、中途採用者比率7.6%:各比率間で重複あり)
安全対策の見直し・強化
2018年5月に米国子会社で外部委託業者の作業員に負傷を伴う火災事故が発生し、損害賠償を求める民事訴訟が提起されていますが、現在は一部の原告についてのみ係属中です。このような事故を起こさないために、2019年度から開始した海外主要化学プラントの安全監査を継続し、安全対策の見直し・強化を図っています。また、定期的にリスクアセスメントを実施し、抽出されたリスクについては想定される被害の大きさや現状の安全対策のレベルに応じて追加対策を講じリスクの低減に努めています。加えて、2022年度に化学プラントと活性炭プラントを対象とするグローバルPSM(プロセス・セーフティ・マネジメント)監査チームを新たに設置し、活動を開始しました。保安防災に精通した同チームによる組織横断的な活動を通じて多面的に課題を抽出・把握するとともに、改善に向けた知見の情報共有・水平展開を強化します。

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