有価証券報告書-第94期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/28 14:29
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132項目
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度(以下、当期)の世界経済は、中国の中成長路線への政策転換や増大する地政学的リスクの懸念があったものの、米国、欧州の堅調な経済に牽引され、比較的穏やかな成長が続きました。一方、わが国の経済は、川上インフレ、川下デフレが継続し、輸出は増加したものの内需は力強さに欠け、停滞を脱することができませんでした。
こうした状況のなか、当社グループの当期の業績は、ヨーロッパ、アメリカ、マレーシア等海外主力拠点におけ
る生産能力増強が大きく寄与し、R&Dの果実である差別化力ある新製品投入が売上高増を牽引しました。
その結果、売上高は過去最高の596,142百万円(前連結会計年度(以下、前年同期)比8.7%増)、営業利益は36,888百万円(前年同期比11.2%増)となりました。経常利益は32,775百万円(前年同期比19.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は21,571百万円(前年同期比5.3%増)とそれぞれ前年実績を上回りました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前年同期との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
(Material Solutions Unit)
当セグメントの売上高は238,880百万円と前年同期比31,584百万円(15.2%増)の増収となり、営業利益は27,109百万円と前年同期比4,857百万円(21.8%増)の増益となりました。
Vinyls and Chlor-Alkaliについては、アジアでの旺盛な需要に支えられてフル稼働が続きました。今後も海外市
場の需要拡大が続く塩素化塩ビ及び塩ビペースト樹脂の生産能力増強を検討中であります。
Performance Polymersのモディファイヤーについては、欧米の堅調な需要に加えマレーシアの新しい第2系列が
稼働し、供給のボトルネックを解消することができました。
変成シリコーンポリマーについては、マレーシアの新設備が昨年7月に稼働し中国・アセアン地域の新しい需要
創出R&Dが本格的に始まりました。世界オンリーワンプロダクトの需要拡大は続いており、すでに決定したベル
ギーの能力増強を計画通り立ち上げることと、アメリカの新系列増強計画を急ぎます。
自動車・電子部品の用途開発が進んだエポキシマスターバッチに加え航空機・宇宙産業向けの複合材や生分解性
ポリマーなどの次世代先端技術素材の新しい工場についての本格的検討に着手いたしました。
(Quality of Life Solutions Unit)
当セグメントの売上高は149,360百万円と前年同期比12,510百万円(9.1%増)の増収となりましたが、営業利益は13,730百万円と前年同期比1,310百万円(8.7%減)の減益となりました。
E & I Technologyの超耐熱ポリイミドフィルムについては、高機能化を進め大手スマートフォンメーカーの新し
いモデルやディスプレイ向けの販売が増加しました。一昨年稼働した新工場もフル稼働になりましたので、今後、デジタルデバイスの小型化や高機能化に伴い、超耐熱ポリイミドフィルムや超高熱伝導グラファイトシートの需要
が拡大するため、日本、アメリカ、マレーシアでの生産能力増強を順次実行してまいります。
Foam & Residential Techsについては、販売数量は順調に拡大しましたが、原料価格高騰の影響を受けました。
コスト構造を見直すとともに、価格改定による損益改善を実行します。今後は、地球環境・省エネ・健康・食のグ
ローバルな広がりに貢献できるユニークな軽量・断熱発泡樹脂素材を住宅・医療・自動車・食料生産支援事業と組
み合わせ、新しい需要を創出してまいります。
Performance Fibersについては、アフリカ市場の頭髪需要は確実に回復しており、高機能頭髪としてのブランド
力を強化し、アフリカ及びその他市場の需要開拓を鋭意進めてまいります。難燃・パイル分野の販売が拡大しまし
たが、原料価格高騰の影響を受けました。
PV & Energy managementについては、高効率太陽電池の販売が順調に拡大し、構造改革が進みました。太陽電池をコアに設計した住宅やビルのゼロエネ・マネジメント・システム開発が世界的に見直されており、当社の多様な素材や多角的な事業モデルを組み合わせた計画を推進してまいります。
(Health Care Solutions Unit)
当セグメントの売上高は45,856百万円と前年同期比715百万円(1.6%増)の増収となりましたが、営業利益は9,849百万円と前年同期比1,047百万円(9.6%減)の減益となりました。
Medical Devicesについては、国内・海外市場とも販売が堅調に推移しました。高機能バルーンカテーテルなど新
製品の販売も順調に進みました。今後も薬剤を塗布したバルーンや消化器カテーテルなど新規医療領域の開拓によ
る事業拡大に注力します。
Pharmaについては、カネカユーロジェンテック社のバイオ医薬品の販売は順調に拡大しましたが、販売が前年に
集中した低分子医薬品原料の販売数量減少が大きく影響しました。ベルギーの生産能力増強を計画通り立上げ、グ
ローバルに事業拡大を図ってまいります。
カネカUSイノベーションセンターを活用したオープンイノベーションを強化し事業を拡大してまいります。
(Nutrition Solutions Unit)
当セグメントの売上高は160,930百万円と前年同期比2,940百万円(1.9%増)の増収となり、営業利益は6,531百万円と前年同期比1,251百万円(23.7%増)の増益となりました。
Foods & Agrisについては、大手製パン、コンビニエンスストアや食品メーカーへの積極的な提案型営業を進め、ユニークな新規食品素材の販売が拡大しました。ベルギーのピュア・ナチュール社の技術を導入して、牛乳・バタ
ーをはじめとする乳製品事業に参入しました。おいしさと健康を追求するNutrition事業を拡大してまいります。食
料生産支援事業と組み合わせて、酪農家の生産性向上や循環型酪農に貢献してまいります。
Supplemental Nutritionについては、主力の還元型コエンザイムQ10の販売が大幅に増加し業績拡大に貢献し
ました。引き続き拡大するマーケットの販売促進に取り組むとともに、乳酸菌をはじめ新しいサプリメント素材を
開発し事業拡大を進めます。
(その他)
当セグメントの売上高は1,114百万円と前年同期比168百万円(17.9%増)の増収となり、営業利益は520百万円と前年同期比138百万円(36.2%増)の増益となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(百万円)前年同期比(%)
Material Solutions Unit224,26716.9
Quality of Life Solutions Unit126,7133.5
Health Care Solutions Unit49,6723.0
Nutrition Solutions Unit86,6271.1
その他
合計487,2798.7

(注) 1 生産金額は売価換算値で表示しております。
2 連結会社間の取引が複雑で、セグメント毎の生産高を正確に把握することが困難なため、概算値で表示しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
主として見込み生産であります。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度(百万円)前年同期比(%)
Material Solutions Unit238,88015.2
Quality of Life Solutions Unit149,3609.1
Health Care Solutions Unit45,8561.6
Nutrition Solutions Unit160,9301.9
その他1,11417.9
合計596,1428.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、受取手形及び売掛金や有形固定資産の増加等により前連結会計年度末に比べて48,109百万円増加し641,009百万円となりました。負債は、支払手形及び買掛金の増加等により前連結会計年度末に対して23,061百万円増加し294,410百万円となりました。また、純資産は、利益剰余金の増加等により前連結会計年度末に対し25,047百万円増加し346,599百万円となりました。この結果、自己資本比率は50.9%となりました。
なお、ROA(総資産経常利益率)は5.3%となり前連結会計年度(4.7%)を上回りました。ROE(自己資本当期純利益率)は6.8%となり前連結会計年度(6.9%)を下回りました。
(3) キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べ 6,395百万円増加し、47,413百万円となりました。
区分毎の概況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、49,750百万円の収入(前期比1,631百万円増)となりました。税金等調整前当期純利益31,085百万円、減価償却費30,323百万円等による資金の増加と、法人税等の支払額7,309百万円等による資金の減少がその主な内容です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、38,796百万円の支出(前期比2,426百万円増)となりました。有形固定資産の取得による支出34,113百万円等がその主な内容です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、5,390百万円の支出(前期比8,222百万円減)となりました。配当金の支払5,933百万円、自己株式の取得による支出2,618百万円等による資金の減少と、借入による収入3,160百万円等による資金の増加がその主な内容です。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
当社グループの必要資金は、当社グループ製品の製造販売に係る原材料費、経費、販売費及び一般管理費等の運転資金及び、設備投資、子会社株式の取得等に係る投資資金が主なものであり、これらの資金については自己資金及び借入金にて充当しております。
今後の設備投資計画等につきましては、「第3 設備の新設、除却等の計画」に記載の通りであり、所要資金については、自己資金及び借入金にて充当する予定であります。

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